あえてクソゲーに挑む! 『クソゲーハンター』という名の勇者たち
本来ならプレイしたい物ではない『クソゲー』。 ところがゲーマーの中にはそんなクソゲーをあえてプレイする猛者がいます。 それが『クソゲーハンター』と呼ばれる人たちです。
地雷原にあえて飛び込む現代の勇者、『クソゲーハンター』
クソゲーハンターとは、自らクソゲーをプレイすることに挑む戦士の称号である。
出典: dic.nicovideo.jp
クソゲーは以前より存在するものではあるが、近年の情報化社会の発達によりゲームの面白さ、完成度は
実際にプレイしていなくてもある程度知ることが可能になった。
しかしそんな情勢であるにもかかわらず、その危険地帯に自ら飛び込み、クソゲーと真摯に向き合う猛者共が
クソゲーハンターである。
出典: dic.nicovideo.jp
「ゲームバランスが悪く、クリア出来る人間がほどんど存在しない。」
「映像や音楽が酷い。遊ぶ気が起きないほど酷い。」
「システム・ゲーム設計が酷い。攻略本が無いとクリアできない。」
ゲーム作品として著しくクオリティが低い……そんなクソゲーを好んでプレイする人は多くありません。
ところがそんなゲームだからこそ惹かれるものを感じる。
それがクソゲーハンター達の習性です。
ハンター達にとって『クソゲー』は1つのブランドである!
たとえば名作といわれるゲームや、何作もシリーズが出ているゲームを見ると「そんなに人気なのか。 じゃあどれくらい面白いんだろう?」と一度プレイしたくなる人は多いかと思います。 『隠れた名作』という呼び名に惹かれる人もいるでしょう。
これは「名作・シリーズ作品・隠れた名作」が1つのブランドとして機能しているからです。
同じように、クソゲーもこのブランドになっています。
クソゲーと聞くと、「そんなにクソなのか。 じゃあどれくらいクソなんだ?」と気になり、逆にプレイしてみたくなる。
クソゲーハンターにはそういった人が多いのかもしれません。
最も有名なクソゲーハンター『AVGN』
AVGNとは『The Angry Video Game Nerd』の略。
ゲームレビュー動画を上げているアメリカ在住の映像クリエイターです。
その名もJames Rolfe。
AVGNとはゲームレビュー動画のシリーズ名なのですが、転じてRolfe氏の事も指します。
本職を活かし、短編映画の様なストーリー付けがされていたり、数々のマニアックなネタ(ホラー映画・カートゥーン・怪獣映画・SF・レトロゲーなど多岐に渡る)を仕組んだり、演技やCGを駆使した、まるでレビューというよりも一種の映像作品のような物になっている。
出典: dic.nicovideo.jp
なぜクソゲーをあえてプレイするのか?
情報が手に入りやすくなった現代において、今から買うゲームがどのようなものかは簡単に調べる事が出来ます。 もっと面白いゲームを探す事も出来るでしょう。
なのになぜクソゲーハンターは、あえてクソゲーを選ぶのでしょうか?
「ダメなポイントを他のゲーマー達に伝えたい」派
クソゲーの祭典であるクソゲーオブザイヤーは彼ないし彼女たちの努力によって支えられているといっても過言ではない。
出典: dic.nicovideo.jp
『その年に発売されたゲームの中で一番のクソゲーを決める』というクソゲー・オブ・ザ・イヤー。
情報が少ない時期に運悪くクソゲーをプレイしてしまった有志達の協力で成り立っているものです。
自分たちの経験から「見かけても買うな! プレイするなら覚悟を決めろ!」と警告を発してくれます。
「クソゲーの良い面を見つけたい」派
クソゲーと分かっている状態でプレイした場合、そのゲームの良い面に目が向きやすくなります。
基本的に”これはクソゲー”だという心構えでプレイしているので、悪い面は当たり前として受け取れます。
その分、逆に良い面が印象に残りやすい。
「クソゲーだけどセリフのセンスは良い」「操作性は酷いがBGMは秀逸」といった具合にです。 ’(BGMに関しては『クソゲーはBGMだけは高クオリティ』という法則があります。 これも他の酷いところが心象に残りすぎるからだと思われます)
「理由など無ぇ! クソゲーをやりたいからだ!」派
クソゲーハンターにとってクソゲーは存在価値である。クソを体感するためにゲームをプレイし、
駄目な要素を綿密にリポートする。その精神力と時間と金を無駄にする勇気は賞賛に値するであろう。
出典: dic.nicovideo.jp
実況プレイなどで隠れた人気!?
プレイ動画や実況プレイ動画といった形で一般ゲーマーたちに怒りと笑いの共有と、警告を発信してくれている。
ニコニコ動画上でもクソゲーハンターたちの姿は確認でき、その数は日々上昇傾向にある。
出典: dic.nicovideo.jp
あえてクソゲーを実況プレイの題材にする事で、人気ゲームの実況プレイでは決して出せない突っ込み所・笑い所が生まれます。
興味が湧いたら実況プレイの視聴を、そしてクソゲーを実際にプレイしてみてはいかがでしょう。 意外とハマってしまうかも!?