システム・オブ・ア・ダウンとは、1995年に米カリフォルニア州で結成されたヘヴィメタルバンドである。サージ・タンキアン、ダロン・マラキアン、シャヴォ・オダジアン、ジョン・ドルマヤンの4人組で、メタルにイスラム風音楽などの要素を融合させた独自のサウンドを特徴とする。全米チャート1位のアルバムを複数発表し、2006年には「B.Y.O.B.」でグラミー賞を受賞。同年の活動休止を経て2011年に再始動し、ルーツであるアルメニアの支援活動や世界ツアーなど精力的な活動を続けている。
System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)の概要
システム・オブ・ア・ダウン(英: System of a Down)とは、アメリカ合衆国のヘヴィメタルバンドである。1995年にカリフォルニア州のグレンデールおよびロサンゼルス市ハリウッドで結成された。
バンド名は、ダロン・マラキアン(ギター)が書いた「VICTIMS OF A DOWN」という詩に由来している。メンバーはサージ・タンキアン(ボーカル・ギター・キーボード)、ダロン・マラキアン(ギター・ボーカル)、シャヴォ・オダジアン(ベース)、ジョン・ドルマヤン(ドラムス)の4人で構成されている。
音楽性としては、ニュー・メタル、オルタナティヴ・メタル、ハードロック、オルタナティヴ・ロック、プログレッシブ・メタルなどのジャンルに分類され、ヘヴィメタルとイスラム風音楽の要素を高度に融合させた唯一無二のサウンドを特徴とする。1995年の結成から2006年の活動休止まで第一線で活躍し、2011年からは再び活動を再開している。
これまでに複数の楽曲がグラミー賞にノミネートされており、2002年には「Chop Suey!」が「ベスト・メタル・パフォーマンス」部門に、2003年には「Aerials」、2007年には「Lonely Day」がそれぞれ「ベスト・ハードロック・パフォーマンス」部門にノミネートされた。2006年には「B.Y.O.B.」で「ベスト・ハードロック・パフォーマンス」賞を受賞している。
System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)の活動経歴
バンド結成とメジャーデビュー
1993年、サージ・タンキアンとダロン・マラキアンを中心に前身バンド「ソイル(Soil)」を結成し、シャヴォ・オダジアンがマネージャーとして関わるようになる。1995年のメンバーチェンジを機に、シャヴォがベーシストへ転向し、バンド名を「システム・オブ・ア・ダウン」へと改称。その後まもなくジョン・ドルマヤンがドラマーとして加入し、その後の基本編成が確立された。
1997年9月にアメリカン・レコードと契約を交わし、翌1998年6月に1stアルバム『システム・オブ・ア・ダウン』でメジャーデビューを果たす。デビュー後はスレイヤーとの全米ツアーや、大型ロックフェス「オズフェスト」への参戦を経て着実に支持を広げ、1999年には同フェスのメインステージでオープニングアクトを務めるまでに成長した。2000年にはブラック・サバスのトリビュート・アルバムに「スノウブラインド」のカバーを提供するなど、シーンでの存在感を高めていった。
全米1位獲得と世界的な成功
2001年9月にリリースした2ndアルバム『毒性(Toxicity)』が全米ビルボードチャートで初登場1位を獲得し、世界的な大ヒットを記録。スリップノットとともに全米やメキシコを回る大規模なツアーを展開した。2002年11月には、前年のレコーディング時にインターネット上へ流出した未公開デモ曲を再編集した3rdアルバム『スティール・ディス・アルバム!』を発表した。
2005年には、5月に4thアルバム『メズマライズ』、11月に5thアルバム『ヒプノタイズ』を連続してリリース。この2作はともに全米チャートで1位を獲得するという快挙を成し遂げた。翌2006年2月には『メズマライズ』からのシングルカット曲「B.Y.O.B.」でグラミー賞の「ベスト・ハードロック・パフォーマンス」賞を受賞し、名実ともに頂点に立つ。しかし同年5月、オズフェストへの出演を最後に、バンドの長期活動休止を宣言した。
世界ツアーでの活動再開
活動休止期間中、メンバーは個別のプロジェクトに注力。ボーカルのサージはソロ活動や他アーティストとの客演を展開し、ギターのダロンとドラムのジョンは新バンド「スカーズ・オン・ブロードウェイ」を結成して活動を続けた。
2010年11月、バンドはオフィシャルサイトを通じて2011年からの活動再開を電撃発表。2011年5月のカナダ公演を皮切りにライブ活動を再開し、6月にはヨーロッパツアーを成功させたほか、バンド初となる南米でのライブも実現した。2012年2月にはオーストラリアのフェスティバルでヘッドライナーを務めるなど、その後も世界各地で精力的なライブツアーを展開していった。
アルメニア支援活動と新曲のリリース
2015年、バンドが長年世論への認知貢献に努めてきたアルメニア人虐殺から100年を迎えるにあたり、「Wake Up The Souls」ツアーを敢行。同年4月23日には、メンバーのルーツである母国・アルメニアで初となる無料ライブを開催し、2時間で37曲を演奏したこのステージはインターネットを通じて全世界に生中継された。
その後、長期ツアーのスケジュール調整やメンバー間の方向性の違いから新作アルバムの制作は停滞していたが、2020年に急展開を迎える。アルツァフ共和国とアルメニア国内で勃発した紛争に対する支援活動として、15年ぶりの新曲となる「Protect The Land」と「Genocidal Humanoidz」の2曲を突如リリース。これらの楽曲から得られた収益は、米国を拠点とする慈善団体「アルメニア募金」へと全額寄付された。
System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)のメンバー
サージ・タンキアン(Serj Tankian)
1967年8月21日生まれ、レバノンのベイルート出身のアルメニア系アメリカ人ミュージシャンであり、バンドではボーカル、ギター、キーボード(Vo/G/Key)を担当している。
シンガーソングライター、詩人、マルチプレイヤー、音楽プロデューサー、政治活動家としての顔も持つ。卓越した歌唱力と表現力でソングライティングの中核を担い、バンドのグラミー賞受賞に大きく貢献した。
2002年には、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロとともにNPO団体および音楽プロジェクトである「アクシス・オブ・ジャスティス」を立ち上げ、政治的・社会的な活動にも深く注力している。ソロアーティストとしても多数のアルバムをリリースしている。
ダロン・マラキアン(Daron Malakian)
1975年7月18日生まれ、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス出身のアルメニア系アメリカ人ミュージシャンであり、バンドではギター、ボーカル(G/Vo)を担当している。
リードギタリストおよびサブボーカリストとして、サージ・タンキアンとともにバンドの楽曲制作を牽引。変則的かつヘヴィなギターリフとキャッチーなメロディを生み出す卓越したソングライティング能力を持つ。
バンドの活動休止期間中には、自身が主宰するプロジェクト「スカーズ・オン・ブロードウェイ」を結成し、リードボーカル兼ギタリストとして中心的な役割を果たした。
シャヴォ・オダジアン(Shavo Odadjian)
1974年4月22日生まれ、アルメニアのエレバン出身のアルメニア系アメリカ人ミュージシャンであり、バンドではベース(B)を担当している。
本名はシャーヴァッシュ・オダジアン。幼少期にロサンゼルスへ移住し、青春時代の大半をパンク・ロックやヘヴィメタルの傾聴、スケートボードに費やした。結成当初はマネージャーとして関わっていたが、後にベーシストとして正式に加入。重厚なプレイでバンドを支えるだけでなく、ミュージックビデオのプロデューサーとして視覚的なクリエイティブにおいても重要な役割を担っている。
ジョン・ドルマヤン(John Dolmayan)
1973年7月15日生まれ、レバノン出身のアルメニア系アメリカ人ミュージシャンであり、バンドではドラムス(Dr)を担当している。結成後まもなくドラマーとして加入した。
非常にタイトで手数の多いテクニカルなドラミングが特徴であり、バンド特有の急激なテンポチェンジや変拍子を正確にコントロールする。その高い演奏技術は世界的に評価されており、米音楽誌『ローリング・ストーン』が選出する「歴史上最も偉大な100人のドラマー」において第91位にランクインした経歴を持つ。ダロン・マラキアンのプロジェクト「スカーズ・オン・ブロードウェイ」の元メンバーでもある。
目次 - Contents
- System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)の概要
- System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)の活動経歴
- バンド結成とメジャーデビュー
- 全米1位獲得と世界的な成功
- 世界ツアーでの活動再開
- アルメニア支援活動と新曲のリリース
- System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)のメンバー
- サージ・タンキアン(Serj Tankian)
- ダロン・マラキアン(Daron Malakian)
- シャヴォ・オダジアン(Shavo Odadjian)
- ジョン・ドルマヤン(John Dolmayan)
- System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)のディスコグラフィー
- アルバム
- 『System of a Down』
- 『Toxicity』
- 『Steal This Album!』
- 『Mezmerize』
- 『Hypnotize』
- System of a Down(システム・オブ・ア・ダウン)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 「Chop Suey!」
- 「Toxicity」
- 「B.Y.O.B.」
- 『Harakiri』(サージ・タンキアン)
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