ドラッグ王子とマトリ姫(ドラマト)のネタバレ解説・考察まとめ

『ドラッグ王子とマトリ姫』はcolyより2015年3月に配信がスタートした恋愛ノベルゲーム。特異体質を持つ女性主人公がマトリこと麻薬取締官としてスカウトされるところからストーリーが始まる。ストーリーにゲーム要素はなくそれぞれのストーリーを購入して読み進めるシナリオ購入型アプリである。2017年10月には大型アップデートが実施されオープニングなどが一新され、新キャラ4人が追加された。

『ドラッグ王子とマトリ姫』の概要

『ドラッグ王子とマトリ姫』は、colyより開発され2015年3月25日に配信がスタートした恋愛ノベルゲーム。略称は『ドラマト』。キャラクター別にストーリーを購入して読み進めるタイプのアプリ。2017年10月30日に大型アップデートが実施され、オープニングなどのデザインが一新、検索などの新機能が充実したほか、警視庁捜査一課4人のストーリーが新たに実装された。

2023年3月9日にはNintendo Switch版『ドラッグ王子とマトリ姫 for Nintendo Switch』がダウンロード限定で配信がスタートした。Switch版では、新規BGMに合わせたオープニングムービーが追加、加えて新規の描き下ろしスチル付きストーリーも追加されている。またSwitch版限定機能として、選択肢を選んだときに好感度演出が登場している。

他にも、『ドラッグ王子とマトリ姫』の世界観やストーリーが一部転用されたスマートフォン向けソーシャルゲーム『スタンドマイヒーローズ』も配信されている。

物語は主人公(=プレーヤー)が麻薬取締官(通称マトリ)にスカウトされるところから始まる。
本編にて各キャラクターとの恋人になるまでのストーリーが展開されている。以降より関係が進展する続編ストーリーが配信されている。
本編以外にも、キャラクターの誕生日や季節イベント・キャラクター同士ペアになったストーリー・カレ目線付きのストーリーなど番外編もある。

『ドラッグ王子とマトリ姫』のあらすじ・ストーリー

主人公はマトリに勧誘される。

「マトリにならないか」
大学病院で薬剤師をしていた主人公は、突然現れた麻薬取締員の関大輔よりマトリへとスカウトされる。
マトリへの研修が終わり初めての出勤後、職場でキャラクターとの対面を交わしたあとの帰り道で誘拐されてしまう。

連れてこられた地下闘技場では主人公が商品として違法賭博をしていた。状況が把握しきれないまま、商品となった主人公をかけて覆面の男同士の勝負が始まろうとしたとき、司会の男が会場を盛り上げるため、”力水”と呼ばれる液体を覆面の男に注射しようとする。注射の中身が違法薬物であると確信をもちながらも自分では身動きがとれずなすすべがないと諦めかけたとき、これから試合を始めようとしていた覆面の男の一人が司会の男に飛びかかり会場はパニックになる。もう一人の覆面の男は主人公を連れて会場をあとにする。
覆面の男に警戒していた主人公は抵抗を見せるも、その正体は奪還のために潜入していた、マトリの上司関大輔と先輩青山樹だった。
無事、助け出された主人公は職場へ戻ることができ、自分が”薬効体質”で何種類かの麻薬に対して耐性がある特殊な体質であることを知らされる。その特性は希少価値が高く、裏社会の人間は新しい麻薬の開発や検査に引っかからない方法の研究用実験動物など金のなる木のような存在になりうると説明される。マトリへのスカウトは主人公を裏社会の人間に渡さないため、薬効体質に気づいたマトリが先に手を回した結果であることも発覚する。
そんな中、早速事件が発生したため、誘拐などから守る護衛とマトリとしての仕事を教え込むことを目的としてキャラクターの中から誰か一人を選びペアを組むことになる。

青山樹本編

特異体質の主人公のため、仕事場に近い2LDKで同居することになる。彼の部下として奮闘する中、青山が「青ぴょん」という人気料理系ブロガーであることを知り、彼の意外な一面に惹かれつつ徐々にマトリとしての仕事に慣れていく。
ある日、マトリは有名監督・五味が麻薬に関与しているという情報を得て、捜査を進めることになる。潜入捜査の一環として、青山の実家のパーティーに参加することになった主人公は、青山にドレスを選んでもらい参加する。パーティー中に玲は不審な男に絡まれるが青山に助けられ、そこで五味と遭遇した主人公は、青山と共に発信機を取り付けることに成功する。
数日後、私立探偵の成瀬に誘われ、主人公は五味がいるというバーに行くことになる。成瀬は五味に挑発され、主人公は危機に陥ってしまう。青山とマトリのメンバーが間一髪で救出するが五味を逃してしまい主人公は責任を感じる。青山の優しさに支えられ、少しずつ立ち直っていく。
その後、主人公は成瀬と共に五味のアジトに捕らわれ再び危険な状況に陥る。また青山たちが駆けつけ、無事に救出される。事件解決後、青山と主人公は二人で青山財閥の所有するレストランを訪れ、青山は主人公に告白しようとする。しかし、他のマトリのメンバーが現れ告白はお預けになる。
自宅に戻り、改めて青山は主人公に告白。玲も青山に対して想いを告げ、二人は互いに気持ちを確かめ合い、ハッピーエンドを迎える。

由井孝太郎本編

マトリに所属している天才薬学者の由井は主人公が薬効体質であることを突き止め、彼女をマトリにスカウトするきっかけとなった。由井は研究対象として主人公に接近し、彼女の毛を採取しようと女子更衣室に入ったり、彼女の隣室に引っ越したりする。主人公は由井の変態的行動に困惑するが、周囲のマトリメンバーたちは由井の行動を止めない。由井は元薬学者としての経験を活かし、事件現場で薬学の視点から事件解明を行う。主人公も元薬剤師であり、彼とのパートナーシップを強めていく。
由井とパートナーを組み”山吉会”という犯罪組織の捜査を始める。彼らは組員山口タケルの薬物依存を調査し、その後タケルが病院から逃走。追い詰められたタケルは由井に銃を向けるが、主人公が機転を利かせてモデルガンを使って彼を制圧する。
後日、山吉会のトップが主人公の薬効体質を知っていることが判明し、由井はショックを受ける。その後、取引現場で由井と主人公は危険な状況に陥るが、主人公の機転で危機を脱する。由井は主人公を研究対象ではなく、個人として大切に思っていることを示し、彼女を危険から守りたいと願っている。
最終的に、山吉会は主人公を狙うが、由井は彼女を守るために立ち向かい、主人公もまた由井を守ろうとする。最終的に山吉会のトップを逮捕し、主人公と由井は互いの想いを確認し合う。主人公は由井からの告白を受け入れ、二人は新たな関係を築いていく。

関大輔本編

関とパートナーを組むこととなった主人公は税関の要請で泳がせ捜査”コントロールド・デリバリー捜査”の要請を受ける。一緒に張り込みをしていると捜査対象に接触し抑え込まれ危機に陥る。間一髪で関の助けが入り事なきをえた。
研修で習ったことが実践に活かせずショックを受けた主人公は関から合気道を習うことになる。毎週金曜日以外は練習に付き合えると言われ、金曜日には何があるか気になるが教えてくれることはなかったが、主人公のマトリへの情熱や将来のビジョンを関に聞いてもらう。関も予想していなかった主人公の熱意に金曜日何をしているのか一緒についていくことになる。
金曜日一緒に行った場所は池袋で、自主的に夜回りをしていた。池袋の非行少年たちの話を聞いたり、街の見回りをしていると教えてくれた。そこで関が見回りをして知り合った少年リク・ハヤトと主人公も出会ったあと、薬物中毒のような症状を起こしている女性がいると通報を受ける。主人公と関は加害者を捕まえ、女性と一緒にいた娘と一緒に病院に向かう。女性は自分の意志ではなく薬物を摂取させられていたが克服するため、薬物乱用防止推進員であり犯罪被害者支援員でもある穐山(かめやま)が担当することになる。
主人公の休日に池袋でリクとハヤトと会い、ハヤトが薬物をやっており辞めたい意志があることを知る。主人公はハヤトをサポートすると約束し更生プログラムの説明などを控えたタイミングでハヤトがオーバードーズを起こして入院したと知らされる。事態を予測できなかったことに悔しい思いを抱えた主人公は関に、職場の屋上で泣きながらその気持を打ち明ける。
その後、穐山が主人公に好意を持っていると近寄ってくるが、それが罠で主人公は捕まってしまう。穐山は海外に拠点を置く犯罪組織の日本拠点のメンバーで主人公の特異体質を知り狙っていた。関は主人公を助けると、アジトに火を放ち証拠隠滅と自死しようとする穐山を抱えて戻って来る。この一件を通じて主人公に惹かれていた思いを打ち明け、上司と部下から恋人になっていく。

夏目春本編

ホテル暮らしのほうが気を使わずにすごしやすいと同い年の麻薬取締員夏目をパートナーに指名。行動をともにする中で夏目の行動に不可解な点があることに気がつく主人公。
夏目の暮らすスイートルームを訪れた際、総合感冒薬「アスピロン」を体調が悪くなさそうにもかかわらず摂取しているのを発見する。その後も体調が悪くなさそうにもかかわらず「アスピロン」を摂取している夏目を問いただし、「アスピロン」を摂取することでメンタルの安定を図る行動依存に陥っていることが発覚する。
夏目は「アスピロン」の摂取を辞めるかわりに主人公と疑似カップルになることを提案し、主人公も「アスピロン」の摂取を辞めさせられるならと承諾する。

マトリメンバーでパーティーに出席することになった際、夏目が有名な製薬会社”夏八製薬”の御曹司であることがわかる。また会場で夏目の兄「夏目ユウリ」にも会い兄弟の仲はあまり良くないことを察する。またパーティー後に由井から「アスピロン」に依存性があるという噂があると耳にする。

夏目との疑似カップルは順調に続きパラグライダーデートにでかけ、体格の良い男性に突然襲われ誘拐されかけるなど事件が起こる中、夏目の実家の製薬会社から新薬「新アスピロン」が発売されると聞きつける。
この頃から夏目の主人公への態度は、最初のからかうような態度から主人公を大切にするような一面も見せ、主人公も夏目を本当に大切に思うようになっていた。

主人公が夏目に思いをつのらせるなか、夏目は主人公に何も言わないまま家庭の事情で職場を長期でやすむこととなる。休暇が終わりに差し掛かる頃、夏目の退職願が郵送で届きショックを隠せない主人公は由井と共に夏目の実家の製薬会社に向かう。
そこで夏目と再会を果たした主人公は、夏目が「アスピロン」が効かない薬効体質で、依存性について研究していたことを打ち明ける。また、新アスピロンに本当に依存性がないのか身を持って実験しようとしていたこと、そうすることで兄に必要とされたいと思っていたという夏目の本心を知る。しかし主人公は、夏目は心からマトリを辞めたいわけではないという気持ちがあることを見抜きまたマトリに戻ってきてほしいと説得、製薬会社から救出する。そして改めて思いを告げ本当の恋人となる。

今大路峻本編

イケメンぞろいのマトリのなかでも、物腰がやわらかい王子様キャラで優しい態度の今大路(いまおおじ)をパートナーに指名した主人公は、今大路(いまおおじ)がバイクで送迎をし現場でもペアになるため恋人を装った潜入捜査を行うこともある。今大路(いまおおじ)は主人公に気のあるような態度を取るが、ある日職場で見る姿とは180度逆の言葉遣いと性格の悪さを見てしまう。主人公に性格の悪さを知られた今大路(いまおおじ)はバラさないように圧力をかけつつ、二人のときはからかうような態度で接するようになる。

会場カジノへの潜入が決まると、今大路(いまおおじ)と主人公はペアで船に乗り込み薬物の取引日程を盗聴するため船内に盗聴器を仕掛ける任務を任される。酔っぱらいに絡まれたり、盗聴器回収の際に見つかりそうになったりとトラブルが発生するが今大路(いまおおじ)に助けられながら任務を達成する。

盗聴した情報を元に取引現場へ突入し爆発に巻き込まれた次の日、今大路(いまおおじ)は体調不良で仕事を休む。主人公はお見舞いに行き部屋に入ると部屋は服やゴミ、空いた酒瓶などが散らかりいわゆる”汚部屋”であった。看病された今大路(いまおおじ)は、借りを作ったままでは嫌だということで主人公のリクエストを聞き所有する船に主人公を乗せてクルージングをする。二人の時間を過ごし、雨上がりのデッキで初めてキスをする。

二人で張り込みの最中に、今大路(いまおおじ)が席を外しなかなか戻ってこないため主人公が探しに行くと今大路(いまおおじ)が見知らぬ男と話をしているのを聞いてしまう。なんと今大路(いまおおじ)はアメリカDEAのスパイであることを知ってしまう。マトリを裏切っていることを認めた今大路(いまおおじ)を主人公は上司の関に報告しようとするができず、今大路(いまおおじ)を守りたいと好きになってしまったことに気づく。
主人公は今大路(いまおおじ)にDEAを辞めてマトリになるように説得し、今大路(いまおおじ)も了承したが今大路(いまおおじ)の遠縁である「ケン」と出会い今大路(いまおおじ)の真の目的は主人公をなるべく穏便にアメリカに連れて行くことだと告げられる。今大路(いまおおじ)に好意をもたせ主人公が自らアメリカに来るようにしむけており一連の思わせぶりな態度はそのためだったと知った主人公は大きなショックを受ける。

帰り道で突然連れ去られた主人公は、ヘリに乗せられておりもう日本には帰って来れないかもしれないと諦めの気持ちを抱く。しかしヘリが離陸するタイミングで今大路(いまおおじ)が主人公を抱えてヘリから飛び降りて脱出し国外へ連れて行かれることはなかった。
その後、今大路(いまおおじ)はDEAのスパイであること・主人公を誘拐しようとしたことで逮捕され二人は離れ離れになってしまう。

関をはじめとしたマトリメンバーの尽力により、今大路(いまおおじ)は釈放され再びマトリに戻ってくる事ができた。そして二人は今こそお互いの思いを伝え合い、本当に恋人となる。

渡部悟本編

外務省に所属する外交官で上司の関と仲が良くマトリにもよく顔を出す渡部をパートナーに選んだ主人公。しかし渡部はフランスに異動を打診されていた。主人公は学生時代にフランスで開催された学会に参加しプレゼンに大失敗した経験があり、その時失敗を慰めてくれた青年のことを思い出していた。
フランス大使館のパーティーに参加した主人公は、学生時代に参加していた学会に参加していて主人公を質問攻めにしていた「アンリ」と再会する。お互いを覚えており、主人公は運命を感じてしまう。
その後、フランスに関連した薬物の捜査が始まることとなる。渡部は外交官として国家間の間を取り持つためサポートに入ることとなり、再会を果たしたアンリもフランス側の協力者として捜査に参加する。主人公は渡部の秘書として行動をともにすることとなる。
また主人公はアンリが学会で失敗したときに慰めてくれた青年がアンリだと思い距離を縮めたいと思い、恋愛経験が豊富そうな渡部に相談する。
主人公はデートの予行演習という名目で渡部と出かけることとなる。主人公の体調不良で早めに切りかげることになるが、渡部のスマートな振る舞いや優しさにときめきを感じる。
2回目のデートで主人公は渡部への気持ちに気がつくが、アンリのことを相談している手前素直になることができない。
悩んだ主人公は薬剤師時代の友人と夏目に相談し励まされ、渡部に思いを伝えようと渡部の元へ向かう途中で誘拐される。
車に乗せられ気がつくとだいぶ遠くまで連れてこられていた主人公。なんとか逃げようと画策していると窓に何かがあたった音がして窓に近づく。外には渡部と今大路が主人公を助けに来ていた。
渡部は、自分が受け止めるから窓の外に飛び降りてくるよう伝える。主人公は飛び降りる恐怖もあったが渡部が受け止めてくれると信じ脱出を図る。渡部は主人公を受け止めると負傷している主人公を背負って誘拐犯たちのアジトから走り去っていった。
主人公は入院し、目が覚めたときには今大路しかおらず渡部は仕事の都合で戻ってしまっていた。退院後、仕事復帰をした主人公は渡部がフランスに異動となりもう現地へ行ってしまっていることを聞き大きなショックを受ける。
日本で仕事を続ける中、青山からパリで行われる学会に代わりに行ってほしいと依頼があり迷いながらも承諾する。パリに着くと渡部が迎え入れてくれ、久々の会話で主人公の学生時代にパリで助けてくれた青年は渡部であったことが明らかになる。主人公は自分がこれまでアンリに抱いていた違和感と渡部に惹かれていく気持ちにようやく納得する。
主人公は渡部に思いを告げると、一度はフランスと日本の遠距離で日本に帰るまで待っていてほしいとは言えないと断られるが渡部も主人公をずっと思っており、もう手放せないと思いを通じ合わせ恋人となる。

『ドラッグ王子とマトリ姫』のゲームシステム

本編ストーリー

「MAIN STORY」から選択できる長編ストーリー。
初回ダウンロードの方は、 ランダムで1キャラ分の本編ストーリー全編を無料プレゼントされる。

番外編ストーリー

「SIDE STORY」から選択できる番外編の短編ストーリー。誕生日やカレ目線ストーリーなどがある。

ホーム

ゲームのメニューなどが設置された画面。ストーリーに出てきたイラストやBGMを設定することができる。

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