黒薔薇アリス(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『黒薔薇アリス』とは、2008年から『月刊プリンセス』で2016年から『月刊フラワーズ』で連載されている少女漫画。
ウィーンで人気のテノール歌手ディミトリが事故で命を落としてしまったことをきっかけにヴァンパイアとなり、仲間のレオ・櫂・玲二の3人とともに、高校教師をしていた菊川梓に繁殖の協力を求めるストーリー。魅力あふれる男性キャラクターとアンティーク・ゴシック調の描写で多くの女性から人気を集めている作品。
16歳の少女。長い金髪ウェーブヘアの、純粋無垢な人物。幼い頃から、テオドールの婚約者と決められていた。ピアノが得意。ディミトリが歌う姿を見て、天使のようだと感じて以来彼を慕っていた。ディミトリに繁殖として襲われそうになった際、自らの命を絶った。
菊川 梓(きくかわ あずさ)
28歳の高校の国語教師。聡明で生真面目な性格で、ルールに厳しく、生徒からは疎んじられていた。趣味がなく、幼少期に憧れていたピアノを始める。生徒であった光哉に好意を寄せられ、困惑するもだんだんと惹かれていく。しかし、一回り年下である彼との交際に躊躇しており、高校生の彼の将来を考え距離を取ろうとした際交通事故にあって亡くなる。
意識が薄れていく仲でディミトリに契約をもちかけられ、光哉を助ける代わりに、アリスとして目覚めた。
チェシャ
梓が飼っていた猫。梓の死後に、ディミトリが彼女の元へ連れてきて、一緒に過ごすようになった。実は、チェシャを連れてくるよう提案したのは、生前の生活につながるものがあった方が、目を覚ました後、生活や姿が変わった混乱や淋しさを間明わずことができるのでは、とレオが提案していた。アリスのもとに来てすぐに梓と認識し、これまで通り懐くようになった。
マイアー侯爵
テオドールの父親。ディミトリの容姿や歌の才能を見出し彼を買った。流浪の民の出身であるディミトリに教育と稽古をつけた。
生島 光哉(いくしま こうや)
CV:下野紘
16歳の高校1年生。梓の高校の生徒で、彼女が通うピアノ教室の息子。
学校での厳しい姿だけでなく、ピアノ教室で聞いた彼女が奏でるピアノの音を聞くうちに梓に惹かれていった。梓には、高校生の一時の感情だと軽くあしらわれたが、彼自身では本気の初恋であった。梓を追いかける途中で、梓とともに交通事故にあい瀕死の状態におちいる。梓とディミトリの契約のお陰で一命を取り留めた。しかし、自分だけが生き残ってしまったことに後悔し、成績はよかったものの大学には進学せず引きこもるようになってしまった。
高校卒業後、渋谷を歩いていた際、たまたま「静寂館」から聞こえてきたピアノの音色が梓のピアノだと気づき、通い詰めた。アリスに拒否されたり、櫂や玲二にあしらわれたにもかかわらず、しつこくアリスを追いかけた。梓が亡くなった後の心境を感情に任せてアリスに吐露し、そのまま肉体関係をもってしまった。一時の気の迷いで関係を持ったことに後悔したアリスにあらためてこっぴどく拒否をされ関係を絶った。
鳴沢 瞳子(なるさわ とうこ)
吸血樹たちが経営する喫茶店「静寂館」の常連客で小説家。職業柄か、人間観察が好きかつ得意でレオや双子たちのアリスへの想いにも気づいていた。病を患っており、自身の著書で人気シリーズである「御厨探偵シリーズ」を最後まで書ききるため、病と戦いながら執筆を続けていた。しかし、いよいよ力が尽きそうなタイミングで、レオと繁殖し、1ヶ月間の健康な身体を手に入れた。
すべての執筆活動を終えたあと、ディミトリの館を訪れ、ディミトリや櫂から樹液を提供してもらいながら最期の時を迎えた。レオから、アリス宛の伝言を預かっており、吸血樹の花嫁になった人間がどんな最期を迎えるかをアリスに見せる目的でもこの館を訪れている。
あかね
櫂と玲二の生前の幼馴染。櫂・玲二ともに、あかねに思いを寄せていたが、あかね自身は玲二のことを想い、身体の弱い彼を献身的に支えていた。一方で常に玲二のことを心配し、だんだんと痩せて弱っていく彼のことを不安に思っていた。地震が起きた際、着の身着のままの姿で2人の自宅を訪れてしまい、その姿をみた櫂に、病弱な玲二ではなく自分を選んで欲しいと懇願され、無理やり犯されてしまった。布団での2人の姿をみた玲二に銃殺された。
山本 黎司(やまもと れいじ)
17歳の高校生。ディミトリとアリスの種を受け継ぎ吸血樹となった。「静寂館」を見つけ、櫂と出会い、吸血樹や自身の種であるディミトリについて教えを乞う。
ありさ
黎司と同い年の高校生で、黎司の恋人。黎司とともに、櫂から吸血樹について教えを乞う。
ディミトリの周辺人物
和泉小路伯爵(いずみこうじはくしゃく)
渋谷周辺に資産をもつ伯爵。ディミトリたちが住む渋谷の邸宅は、和泉小路伯爵の持ち物であった。
ウィーンを訪れた際、ディミトリの歌を聞き、彼の妻が気に入っていた。その縁を辿って、ディミトリとマクシミリアンが、繁殖を視野にいれ、腰を据えた居を構えようとした際、訪れた。
世界各国の怪談や物の怪に強い関心があり、吸血樹を名乗るディミトリとマクシミリアンに興味をもち、受け入れた。亡くなる直前に爵位をディミトリに譲っている。
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目次 - Contents
- 『黒薔薇アリス』の概要
- 『黒薔薇アリス』のあらすじ・ストーリー
- 物語の始まり、ウィーン編
- 高校教師と生徒の恋 菊川梓編
- 菊川梓の目覚め、ヴァンパイアとの繁殖
- レオの死と生島光哉の来店
- 櫂・玲二の過去そして、アリスの決断
- 第2部 黒薔薇アリス D.C.al fine
- 『黒薔薇アリス』の登場人物・キャラクター
- 吸血樹たち
- ディミトリ・レヴァンドフスキ
- マクシミリアン
- レオ/楠瀬太一郎(くすのせ たいちろう)
- 櫂(かい)
- 玲二(れいじ)
- ブラッドレイ
- テオドール
- エドヴァルド
- クラレンス
- 吸血樹の周辺人物
- アリス
- アニエスカ・フォン・ローゼンフェルト
- 菊川 梓(きくかわ あずさ)
- チェシャ
- マイアー侯爵
- 生島 光哉(いくしま こうや)
- 鳴沢 瞳子(なるさわ とうこ)
- あかね
- 山本 黎司(やまもと れいじ)
- ありさ
- ディミトリの周辺人物
- 和泉小路伯爵(いずみこうじはくしゃく)
- 和泉小路 彰子 (いずみこうじ あきこ)
- 中西 灯(なかにし あかり)
- ローレンツ侯爵夫人
- 『黒薔薇アリス』の用語
- 吸血樹関連の用語
- 吸血樹(きゅうけつき)/ヴァンパイア
- 遣い魔(つかいま)
- 繁殖
- 年輪
- 静寂館(しじまかん)
- 『黒薔薇アリス』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- アニエスカ・フォン・ローゼンフェルト 「…あなたは天使?」
- 菊川梓「何でもするから早く光哉を助けて!!」
- アリス「理性の羅針盤を狂わせる人を選んだの!!」
- 『黒薔薇アリス』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 主に渋谷を舞台に描かれ、ストーリーが進行
- 作者の長年の夢であったヒロイン像
- 2017年舞台化、六本木で上演された