先輩はおとこのこ(ぱいのこ)のネタバレ解説・考察まとめ
『先輩はおとこのこ』とは、ぽむによって2019年に『LINEマンガ』で連載が開始した日本のラブコメ漫画。
女装をして学校に通っている花岡まことは、ある日後輩女子の蒼井咲に告白され、まことに恋する幼馴染の大我竜二と三角関係へと発展していく。
「男の娘」という繊細な題材から、SNSで注目が集まり、2022年の「第5回アニメ化してほしいマンガランキング」で1位となった。
思春期の複雑な心情をリアルに描いており、美麗なカラーイラストで読みやすいのが魅力の作品。
同性愛
男性同士、または女性同士での性愛のことを指す。
多くの国、地域で違法であったり異端視されていることから、かつては病気の一種だとされていた。
作中では、まことと竜二の同性恋愛が描かれている。
『先輩はおとこのこ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
蒼井咲「覚悟しててください」
「覚悟しててください」とは、まことに告白を断られるも、諦めないと宣言した咲の名セリフ。
咲のポジティブさとしぶとさが感じられる場面だ。
花岡まこと「行ってきます」
「行ってきます」とは、新学期になり、母に笑顔を向けてとまことが言った名セリフだ。
少し伸びた髪が、「自分らしくありたい」というまことの夢を叶えた象徴として描かれている。
海から救助された咲に必死に呼びかける父
クジラが船にぶつかり、海に投げ出された咲が救助される。目を覚ました咲は、必死に呼びかける父の姿を見た。
海外に単身赴任が長い父だったが、家族を思う気持ちは薄れていないことが、必死な姿から伝わる名シーンだ。
咲の手を握る手が震えている描写もあり、本気で咲を心配していることが分かる。
快晴の空を仰ぐ咲
新学期になり、新しい学校に通う咲が、快晴の空を仰ぐ名シーン。
前日が曇り空で、まことが「明日は晴れるよ」と口にしていたことを思い出し、笑顔になった咲の明るい心情が感じられる。
また、咲、まこと、竜二の未来が明るいものだという暗示にも思える物語の締めくくりだ。
『先輩はおとこのこ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
男の子を描くのが苦手だった作者の男の娘を描くという判断
男子を描くのが苦手であった作者が「女装男子を描けば良い」というアドバイスを得て制作されたのが本作だ。
「女装」や「可愛いものが好きな男」という繊細なテーマだが、女装に対する偏見を覆したいという思いではなく「起きた問題をどう解決するのか」という点を重視してストーリーが練られている。
また読者の反応を意識してまことの女装時の服装や暗いシーンの描写が考えられている。
イラストレーターとして活躍していた作者
ぽむは兵庫県出身の漫画家、イラストレーター、キャラクターデザイナーであり、「ジャージ君、ジャージちゃん」のLINEスタンプの作者として有名である。
漫画は会社での業務の一環として描いており、本作完結後に『ノアは方舟』も連載し、完結させている。
山本彩の大ファンで、「さや姉」と呼んでいる。
『ぽむの部屋』という自身のサイトで、イラストや日記などをあげている。
最初から考えられていたわけではなかった結末
ぽむは最初は上手く話作りができておらず、漫画を描き進めながら結末を考えていったという。
10話分ごとに次の展開を決めていたようだ。そのため、読者が途中「あれはどういう意味だったのか?」という疑問が浮かんでも「何も考えていなかった」としか答えようがないとぽむは記者に語っていた。
それでも「好きということはどういうことか」「特別とは何か」という大まかな表題はブレずに描き切ったという。
目次 - Contents
- 『先輩はおとこのこ』の概要
- 『先輩はおとこのこ』のあらすじ・ストーリー
- 後輩からの告白
- まことの幼馴染の登場
- 女装をやめたまこと
- 咲の打ち明けられない悩み
- 母に認められたまこと
- 父と母に決断を迫られる咲
- それぞれの道を歩むまこと達
- 『先輩はおとこのこ』の登場人物・キャラクター
- 主人公・主人公の友達
- 花岡まこと(はなおかまこと)
- 蒼井咲(あおいさき)
- 大我竜二(たいがりゅうじ)
- 早瀬(はやせ)
- 主人公たちの親
- まことの母
- 咲の母
- 咲の父
- 花岡孝浩(はなおかこうじ)
- 『先輩はおとこのこ』の用語
- 男の娘(おとこのこ)
- クジラ
- 同性愛
- 『先輩はおとこのこ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 蒼井咲「覚悟しててください」
- 花岡まこと「行ってきます」
- 海から救助された咲に必死に呼びかける父
- 快晴の空を仰ぐ咲
- 『先輩はおとこのこ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 男の子を描くのが苦手だった作者の男の娘を描くという判断
- イラストレーターとして活躍していた作者
- 最初から考えられていたわけではなかった結末