糸色望(さよなら絶望先生)の徹底解説・考察まとめ

糸色望とは漫画『さよなら絶望先生』の主人公で、丸眼鏡の高校教師である。昭和レトロな和装をし「2のへ組」を担任する。「絶望した!」の決めセリフと共に、個性溢れる生徒達と社会風刺の効いたギャグを展開していく。彼の名前をフルネームで横に書くと「絶望」と読める為、生徒達からは「絶望先生」と呼ばる。物語終盤、教師は仮初の姿であり、本職は除霊師である事が明らかになる。彼は昭和に学校に行けず成仏出来ない少女達の霊を、境遇の良く似た自殺未遂した少女達に憑依させ、擬似的な学校生活を送らせる事で成仏させていた。

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物語の冒頭、満開の桜の木で首を吊ろうとしていた望は、通りがかった少女・風浦可符香(本名:赤木杏)に救出(という名の妨害)を受ける。超ポジティブ思考の彼女に「桃色係長」と勝手に命名され、自殺未遂を「身長を伸ばそうとする努力」と解釈されるという洗礼を受けた。
その後、担任として受け持った「2のへ組」は、引き篭もり、ストーカー、不法入国者、人格多重保持者など、一筋縄ではいかない絶望少女たちが集う問題児クラスであった。望は彼女たちの奇行に翻弄されつつも、授業と称して社会の裏側や不条理を説き、時には彼女たちを巻き込んで校外学習という名の徘徊を繰り返した。

宿直室での共同生活

物語中盤、生徒の三珠真夜に自宅を焼かれたことで、望は学校の宿直室での生活を余儀なくされる。そこには学校の宿直室に住み着く「不下校児」となっていた小森霧が住み着いており、なし崩し的に同棲状態となった。また、兄の失踪により甥の糸色交を引き取ることとなり、擬似的な家族関係を築く中で、世捨て人のような彼にも微かな生活感が芽生え始める。
折に触れて実家から妹の倫や兄たちが現れ、糸色家の「影の名家」としての権力や不条理な掟に振り回されることも多かったが、望は常にネガティブな一貫性を保ち続けた。

「死後卒業」の真実

連載の最終盤において、望の真の役割が明かされる。彼が受け持っていた「2のへ組」の女子生徒たちの多くは、昭和の時代に未練を残して亡くなった少女たちの霊をその身に宿した「依代」だった。
望は、彼女たちが現世での未練を解消し、無事に成仏できるよう見守る「導き手」だったのだ。風浦可符香(赤木杏)という少女がかつて命を落とした際、彼女の臓器を移植された少女たちが、杏の遺志を継いで「絶望少女」として望の前に現れていたのである。望は彼女たちを「死後卒業」させるという重責を果たし、物語は一つの終焉を迎えた。

完結後のIF展開

単行本最終巻に収録された「IF展開」では、卒業から数年後の姿が描かれている。望は、かつての教え子たちが住む「臓物島」へ赴任。そこでは赤木杏の臓器を宿した女性たちと次々に結婚・離婚を繰り返し、彼女たちの人格の中に現れる「赤木杏」を追い求め続けるという、狂気と愛が入り混じった日々を送っている。
それぞれの女性との間には子供ももうけており、絶望の果てに辿り着いた、彼なりの「執着」の形が示された。

糸色望の関連人物・キャラクター

糸色家

糸色縁(いとしき えにし)

糸色家の長男。職業は弁護士。父・大と絶縁状態にあり、長らく行方不明となっていた。
除霊師としての一面を持つ。物語終盤、実は絶望少女達の霊を成仏させるべく鎧姿の影武者として活動していたことや、死後卒業のための準備を進めていたことが明かされた。
姿を見せなかったのは絶望少女達の念が強すぎた為との事。

糸色景(いとしき けい)

糸色家の次男。職業は画家。究極の自己完結型人間であり、抽象的すぎる作風や呪術への傾倒など、常人には理解しがたい感性を持つ。名前を繋げると「絶景」。

糸色命(いとしき みこと)

糸色家の三男。職業は医師。外見が望に酷似しているが、眼鏡が角形。名前を繋げると「絶命」となるため、経営する医院に客が来ないのが悩み。
一族の中では比較的常識人である。自殺未遂をした加賀達絶望少女を救った描写がされており、全ての真相を知る1人である。

糸色倫(いとしき りん)

糸色家の長女で末っ子。17歳にして糸色流華道師範。名前を繋げると「絶倫」となるため、早く嫁いで姓を捨てることを願っている。
高飛車なお嬢様性格で、兄・望を揶揄して楽しむ一面を持つ。

糸色交(いとしき まじる)

縁の長男で、望の甥。父が絶縁中のため望のもとに身を寄せている。ませた言動が目立つが根は純粋。
同居する小森霧や絶望少女たちに振り回される苦労人であり、ツッコミ役もこなす。

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