声優かっ！（漫画）とは【ネタバレ解説・考察まとめ】
『声優かっ！』とは、南マキによる漫画である。2009年から漫画雑誌『花とゆめ』で連載された。主人公・木野姫（きのひめ）は声優に憧れてヒイラギ学園高等部声優科に入学する。声優を目指して奮闘するが、可愛い声を出そうとするとダミ声になるという致命的な問題があった。実際の声優事務所や芸能学校に取材協力を仰ぎ、芸能界のリアルを描いている。
『声優かっ！』の概要
『声優かっ！』とは2009年から漫画雑誌『花とゆめ』で連載された南マキの漫画である。声優を目指す木野姫（きの ひめ）の奮闘を描いた作品で、執筆にあたっては声優事務所の81プロデュースや、声優科がある東京アニメーター学院の協力を仰いでいる。
幼いころ、姫は人気アイドル声優の青山さくらに出会う。その時の思い出がきっかけで声優を目指すが、姫には可愛い声を出そうとするとダミ声になるという欠点があった。一方で男性キャラクターを演じるとダミ声にならず、むしろ「王子声」と呼ばれるイケメンボイスを出せることが判明。プロデューサーの山田遥（やまだ はるか）と出会い、謎の男性声優「シロ」としてデビューすることになる。
『声優かっ！』のあらすじ・ストーリー
夢への第一歩
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ダミ声の木野姫（右）
幼いころに声優の青山さくらに出会い、声優を目指す木野姫（きのひめ）は、人気声優を多数輩出する名門校・ヒイラギ学園高等学校声優科に入学しする。校内には人気アイドルの春山瑞希（はるやまみずき）と河合周麻（かわいしゅうま）や人気声優の久遠千里（くどうせんり）などそうそうたる面々が集う。特に憧れのさくらの息子である千里と同じクラスになり、姫は新たな学校生活にわくわくしていた。しかし姫には「可愛い声を出そうとするとダミ声になる」という致命的な弱点があり、登校初日から「ゴリ姫」というあだ名をつけられてしまった。さらには千里から「青山さくらが好きなんて趣味が悪すぎる」と言われ、最悪のスタートとなる。
落ちこぼれたちのボイスドラマ
声優としての授業が本格的に始まるが、どうしてもいい声が出せない姫はあっという間に落ちこぼれる。いろいろな理由で同じように落ちこぼれ組になった等々力月乃（とどろき つきの）、財前ミッチェル（ざいぜん みっちぇる）、高柳翔（たかやなぎ しょう）らと協力し、課題をこなす毎日。しかしある日2年の先輩に売られたケンカを翔が買ってしまい、昼の時間に流す『白雪姫』ボイスドラマで対決することになった。ミッチェルを中心に練習を進めるが、本番直前になって王子役のミッチェルが極度の緊張でトイレにこもってしまう。急遽姫が王子役の代わりを務めると、その「王子声」が生徒たちの票を集めて姫たちが勝利。たまたまその場に居合わせたGGCプロダクションのプロデューサー・山田遥（やまだ はるか）の耳に入り、姫は初めてのスカウトを受けた。
男性声優「シロ」のデビュー
山田にスカウトされた姫は、千里も出演するアニメのモブキャラとして現場入りする。声優としての初仕事で全力を尽くした姫だったが、山田からはその場で失格を言い渡されてしまった。しかしその後、姫のもとにふたたび山田が現れ、姫の「王子声」を活かして男性声優「シロ」としてデビューさせたいと提案。青山さくらのような可愛い声優を目指していた姫は一度断るが、「久遠千里に負けたくない」という一心で提案を受け入れた。身元がバレるのを防ぐため、姫は学校以外では常に男装して生活するようになった。
シロとしての初仕事と千里との接近
「王子声」を安定して出すため、姫は同じ事務所に所属する瑞希と周麻と一緒に合宿へ行く。「王子声以外の地声禁止」というスパルタルールのもと、瑞希の協力もあって「王子声」が安定してきた姫は、さっそくシロとしての初仕事『四神戦隊ビーストレンジャイ』に出演。しかし音響監督の矢島らを中心に邪険に扱われ、役作りに苦戦する。そんな中、姫はシロの姿で偶然千里と出会う。シロが姫だと気づいていない千里は自宅に招き入れ、手料理を振る舞うようになる。大女優の青山さくらを母に持つ千里は、その複雑な生い立ちから他人と深くかかわることを避けてきた。それでもシロのことはなぜか気になってしまい、自分の作った料理をおいしそうに食べてくれるシロに対して、徐々に心を開いていく。
憧れの青山さくらとの共演
『四神戦隊ビーストレンジャイ』の初仕事以降、ボーイズラブドラマCD「蒼の瞳 緋の涙」やアニメ映画『犯虐のオクタリア』など、声優としてのキャリアを築いてきたシロ。ついに『桜色の焔』での主演、さらには憧れの青山さくらと共演することが決まる。『桜色の焔』は「1週間ごとに1歳老いる呪い」にかかった少年の駿と、「1週間ごとに1歳若返る呪い」にかかったその母親の物語で、さくらとは親子関係になる。さくらから「収録が終わるまで本物の親子みたいに住んでほしい」と提案されたが、山田の交渉で週末だけさくらの家に通うことになった。またこの作品にはこれまでさくらとの共演NGを貫いてきた千里も出演を決める。シロが声優であると知った千里は、さくらと共演してでもシロと演じたいと思っていた。
『声優かっ！』の登場人物・キャラクター
ヒイラギ学園
木野姫／シロ（きの ひめ／しろ）
CV. 浅川悠
12月5日生まれ。幼いころに声優の青山さくらに出会い、声優を志す。モデルの妹といつも比較されてきたが、いつも前向きに努力しヒイラギ学園高等部声優科に進学する。学校では可愛い声を出そうとするとダミ声になってしまい、ついたあだ名は「ゴリ姫」。一方少年のキャラクターの演技は非常に上手く、プロデューサー・山田遥に見初められて男性声優「シロ」としてデビューした。
久遠千里（くどう せんり）
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CV. 杉田智和
8月21日生まれ。姫の同級生ですでに人気声優として活躍している。大女優である青山さくらを母に持ち、「常に演技しながら生活する」という特殊な家庭環境で育ったため、他人に心を開くのが苦手。普段は姫にもきつく当たるが、姫の男装姿である「シロ」には心を開き自宅に招くようになった。小動物に目がなく、捨て猫がいるとすぐに保護してしまう。
等々力月乃（とどろき つきの）
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目次 - Contents
- 『声優かっ！』の概要
- 『声優かっ！』のあらすじ・ストーリー
- 夢への第一歩
- 落ちこぼれたちのボイスドラマ
- 男性声優「シロ」のデビュー
- シロとしての初仕事と千里との接近
- 憧れの青山さくらとの共演
- 『声優かっ！』の登場人物・キャラクター
- ヒイラギ学園
- 木野姫／シロ（きの ひめ／しろ）
- 久遠千里（くどう せんり）
- 等々力月乃（とどろき つきの）
- 財前ミッチェル（ざいぜんみっちぇる）
- 高柳翔（たかやなぎ しょう）
- 一条梅（いちじょう うめ）
- 春山瑞希（はるやま みずき）
- 河合周麻（かわい しゅうま）
- 江田 （えだ）
- 木野家
- 木野茜 （きの あかね）
- 木野睦子（きの むつこ）
- 久遠家
- 青山さくら（あおやま さくら）
- 久遠高成（くどう たかなり）
- 芸能関係者
- 山田遥（やまだ はるか）
- 藤森徹（ふじもり とおる）
- 園原紗奈（そのはら さな）
- 矢島（やじま）
- その他
- 井上ゆかり（いのうえ ゆかり）
- 磯口ゆき（いそぐち ゆき）
- 越智和馬（おち かずま）
- 莉子（りこ）
- 『声優かっ！』の用語
- ヒイラギ学園高等学校（ひいらぎがくえんこうとうがっこう）
- 魔法戦士ラブリー♡ブレザーズ（まほうしょうじょらぶりーぶれざーず）
- 王子声（おうじごえ）
- 『声優かっ！』の名言・名セリフ／名シーン・名場面
- 木野姫「待ちやがれコノヤロウ！！！」
- 山田遥「これは『約束』じゃねえ。『契約』だ」
- 『声優かっ！』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話
- 作品執筆の背景は南マキの前作『S・A』
- 姫が王子声を出せるようになるトリガーは瑞希の眼鏡