SOUL CATCHER(S)(ソウルキャッチャーズ)のネタバレ解説・考察まとめ

『SOUL CATCHER(S)』(ソウル キャッチャーズ)とは、神海英雄による学園・音楽漫画。公式略称は「ソルキャ」。吹奏楽や指揮がテーマの作品である。2013年に集英社の『週刊少年ジャンプ』にて連載を開始。その後、『少年ジャンプNEXT!!』での連載を経て、『少年ジャンプ+』に移籍し完結している。
主人公・神峰翔太は人の心が見えるという特殊な体質を持っていた。それ故に人間関係に臆病だったが、自身が通う鳴苑高校吹奏楽部の刻阪響と出会って指揮者として吹奏楽部に入部してから世界が一変し始めた。

鳴苑高校72期生で、物語開始時点では2年生である。パートはオーボエで、パートリーダーをしている。周囲の空気を読むのがうまく、神峰曰く「多分どんな集団にも溶け込める」性格。そんな性格のため、周囲に「要らない」と言われたことはないが、「必要である」と言われたこともなかった。吹奏楽部における自身の存在意義がわからず、居場所を取り繕うことに疲れて吹奏楽部に退部届を提出。神峰の介入により、吹奏楽部の仲間から必要とされていることがわかり、退部届を撤回した。状況を俯瞰して見ることが得意であり、コンサートマスターとしての資質を開花させる。

金井淵涼(かないぶち りょう)

鳴苑高校72期生で、物語開始時点では2年生である。パートはトロンボーンで、パートリーダーをしている。生真面目な性格であり、神峰の指揮者としての入部を最後まで認めなかった人物。ホルンのパートリーダー・管崎舞、ユーフォニウムのパートリーダー・星合美子、チューバのパートリーダー・川和壬獅郎とは同じ中学校出身。幼少期からピアノを習っていた。耳が非常に優れており、音の調和の最適解を導き出すことができる。管崎舞の双子の兄・管崎咲良との出会いをきっかけにトロンボーンを始めた。出会った頃は反発しあっていたが親友のような関係になった咲良が自身をかばって事故に遭い、両腕が動かなくなってしまい、その責任をずっと感じていた。中学時代にみんなで奏でていた「桜の音」を再現することを目標とし、それを達成した暁には音楽をやめる覚悟をしていた。しかし神峰の介入により、「桜の音」の再現に成功し、咲良との関係も修復された。

管崎舞(かんざき まい)

鳴苑高校72期生で、物語開始時点では2年生である。パートはホルンで、パートリーダーをしている。双子の兄・咲良いる。トロンボーンのパートリーダー・金井淵涼、ユーフォニウムのパートリーダー・星合美子、チューバのパートリーダー・川和壬獅郎とは同じ中学校出身で、星合とは幼馴染でもある。少々引っ込み思案な性格をしている。咲良が事故に遭った時、咲良が持っていた「音を聴くと匂いを感じる」嗅覚の共感覚(シナスタジア)を受け継いだ。制御できない共感覚に苦しんでおり、それを周りの誰にも言えず1人で背負い込もうとしていた。神峰の介入により人に助けを求めることができるようになり、星合と心を通じ合わせるようになる。

星合美子(ほしあい よしこ)

鳴苑高校72期生で、物語開始時点では2年生である。パートはユーフォニウムで、パートリーダーをしている。トロンボーンのパートリーダー・金井淵涼、ホルンのパートリーダー・管崎舞、チューバのパートリーダー・川和壬獅郎とは同じ中学校出身で、管崎舞とは幼馴染でもある。毅然とした発言が多く、やや気が強い。舞が共感覚に苦しんでいるのを見て心を痛め、助けようにも舞が心を開いてくれないことに思い悩んでいた。優しさゆえに強く踏み込むことはできずにいたが、神峰の介入により「退かずに寄り添い続ける勇気」を出し、舞と心を通じ合わせるようになる。

川和壬獅郎(かわわ じんしろう)

鳴苑高校72期生で、物語開始時点では2年生である。パートはチューバで、パートリーダーをしている。トロンボーンのパートリーダー・金井淵涼、ホルンのパートリーダー・管崎舞、ユーフォニウムのパートリーダー・星合美子とは同じ中学校出身。冷静沈着で、現実主義者。咲良が事故に遭ってから自分達の関係が崩れていくのを見て、これ以上の変化を恐れ現状維持を望んでいた。しかし心の奥底ではまたみんなで一緒に演奏したいという願いを抱き続けていた。神峰の介入により、その願いを思い出し、以降は神峰が指揮者をすることを認めるようになった。

弦野政彦(つるの まさひこ)

鳴苑高校73期生で、物語開始時点では1年生である。パートはコントラバスで、パートリーダーをしている。パートリーダーの中で唯一、神峰や刻阪と同学年の男子。吹奏楽にこだわりはなく、さまざまなジャンルの音楽を取り入れた自分の音楽を追求する向上心を持つ。バンド活動と掛け持ちしているため、部活を休むことが多い。「ベース楽器があれば指揮者は要らない」という信条を持っており、”指揮者”という存在そのものを否定していた。自身の演奏で他の奏者を導けると考えていたが、神峰の介入により「神峰のような指揮者なら」と、その必要性を認めるようになる。

演藤さやか(えんどう さやか)

鳴苑高校74期生で、物語開始時点では中学3年生である。神峰や刻阪の1つ下の学年。パートはコントラバス。中学時代はアンサンブルコンテストで全国大会に進んだほどの実力を持っていた。トロンボーンのパートリーダー・金井淵涼、ホルンのパートリーダー・管崎舞、ユーフォニウムのパートリーダー・星合美子、チューバのパートリーダー・川和壬獅郎と同じ学校出身で、彼らの音楽に憧れている。入部当初は初心者の神峰が指揮をすることに否定的だったが、負けを認めてひとまず神峰の指揮としての活躍を見守るようになった。

谺夕子(こだま ゆうこ)

鳴苑高校吹奏楽部の顧問をしている女性教師。サバサバした性格をしており、部員からの信頼も厚い。刻阪の姉・刻阪楓とは同じ大学だった。「基礎を重視しすぎる」傾向があり、そのせいで個々人が個性が枠からはみ出した才能を発揮しようとするとそれを抑えてこんでしまう場合がある。ただ顧問としての個別指導は苛烈を極め、指導を受けた部員達が廃人化するなどしている。

最初は指揮者希望の神峰の入部も認めようとしなかったが、刻阪の音が神峰の影響で良くなった事実を受け止め、神峰にテストを施す。

竹風高校(たけかぜこうこう)

群馬県の高崎市立高校。吹奏楽部創設4年目の新興勢力である。「世界のイチョウ」という世界的に有名な指揮者を祖父に持つ伊調鋭一が指揮をするようになって飛躍的に実力を伸ばした。部員数は30人程度と規模は小さい。

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