空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』とは2020年4月よりゼロサムオンラインで公開開始された、島原習による恋愛漫画。新入社員の志野聡子は場の空気が読めると褒められることも多いが、実は喜怒哀楽さまざまな感情がふわふわ漂う生き物として見えてしまう不思議な能力の持ち主。その能力から、無愛想で怖そうに見える直属の上司の慈恭二郎が実は心優しい人物だと知ってしまう。ちょっと不思議でほのぼのあたたかなストーリーが魅力の、ほんのりラブのオフィスコメディ。
『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』の概要
『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』とは2020年4月12日よりゼロサムオンラインで公開開始された、島原習による恋愛漫画。「次にくるマンガ大賞2020」Web漫画部門16位に入選した作品。本作は島原による最初の単行本作品。本作が島原の個人X(旧Twitter)にて初めて公開された当初、島原は会社員との兼業漫画家であった。後に漫画家に専業となっている。他作品に『聖女と魔王の偽装婚約』『オタクが魔法少女に会いたくて』『BL漫画脳妹少女漫画脳兄』などがある。口コミやレビューでも高評価を得ており「Twitterで読んでて可愛くてそのまま購入、何回読んでも可愛い世界」「思った以上にほっこりした。疲れた気持ちをほぐしてくれるいい話」など、物語の世界観に癒されている読者が多い。
新入社員の志野聡子(しのさとこ)は場の空気が読めると褒められることも多いが、実は他人の喜怒哀楽といったさまざまな感情がふわふわ漂う生き物として見えてしまう不思議な能力の持ち主だった。その能力から、無愛想で怖そうに見える直属の上司の慈恭二郎(うつみきょうじろう)が実は心優しい人物だと知ってしまう。2人の関係は少しずつ優しさに満ちたものと変化していく。ちょっと不思議でほのぼのあたたか、ほんのりラブのオフィスコメディ。
『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』のあらすじ・ストーリー
空気が「見える」新入社員と無愛想な先輩の出会い
新入社員・志野聡子(しのさとこ)の入社初日から物語が始まる。「志野さん若いのに場の空気読めるって部長も褒めてたし」と先輩が言うが、実は彼女はその人の考えていることや感情がふわふわとした生き物として目に見える特殊能力を持っていた。そんな彼女の教育係はかなり強面の慈恭二郎(うつみきょうじろう)であった。初対面で仏頂面の慈からかなりの圧を感じた志野は「あっ、私の社会人生活早々詰んだ」と考えるが、その表情からは考えられないほどの歓迎の空気が漂ってくるのが見え「先輩は無愛想だけどいい人そう」と思うのだった。
入社数日後、朝から慈がいつにも増して険しい顔をしていた。彼の周りに漂う空気から朝ごはんを食べ損ねたことを知った志野は、慈に「限定味が気になって買っちゃったんですけど、よかったらどうぞ」とお菓子を差し出す。お菓子を食べた慈からは溢れんばかりの「おいしい」空気が出ており、志野は彼が感情豊かであることを知る。
同日志野は「新人さん!この稟議書部長に急ぎで渡しておいて!」と知らない先輩から言われるが、宛先は違う部署の部長であった。部長は志野が遠くから顔をみると怒りの空気に満ちていた。そして志野は、その原因が腰の痛みのせいだということを空気から読み取る。部長はただ頼まれて書類を渡しに来た志野に対し、書類の内容や期限についての怒りと腰が痛いことへの八つ当たりをするが、慈が志野を庇うのだった。「志野には教育係の私から言っておきますので、お任せいただいてよろしいですか?」と志野をその場から連れ出し、「さっきのは志野さんが悪いわけじゃないから」と伝えるのだった。
新人歓迎会で初めて自分の直属の課長と会った志野は、「元気そうでよかった」と声を掛けられるが、その課長の周りの空気が「死にかけ」と言っている空気であるのを見て「課長は瀕死なんですが?!」と心配する。そして教育係が慈であることを知ると「大丈夫?うまくやってる?なんか困ってない?あいつはねー、カオは怖いけど悪いやつじゃなくて」と心配するが、志野は「いつも気遣ってくれますし、困った時も助けてくれますし、すごくいい先輩なので!」と伝える。それを偶然後ろで聞いていた慈は仏頂面ではあったものの、たくさんの照れた空気が出ているのだった。
他の部署に手伝いに行く志野
仕事にも慣れてきた頃、志野は人手が足りていない三課へ手伝いに行くことになる。部長からは「1年目でそんな難しい仕事は振られないと思う」と伝えられていたが、業務は23時を超えるほどの激務であった。しかし何時間も残業している割には三課の主任から見える空気は「やる気ないの」「まじめにやれ」などの怒りに満ちているものだった。言葉と表情は「もうちょっと効率上げてって?」などの優しいものであったため、二面性のある主任の態度と内面に志野は悩まされる。志野が主任の二面性に悩んでいる時、慈とすれ違い「志野さん大丈夫?」と声を掛けられる。慈からは「気になって。くまひどい。どうしたの?」という心配の空気がたくさん出ていた。志野から慈に現在の悩みを相談すると、「志野さんは未経験入社の中でも覚えも早いはずだけど、状況が知りたいな。そっちの上司と話してみるからその間だけ待てる?」と状況を解決しようとしてくれていた。その慈の言葉を聞いた志野は、まず自分から話してみることを伝えそのまま主任へ相談を持ちかける。「ですので、プログラミングは入社してから始めたこともあって。もちろん勉強も残業もできることはしていますがおっしゃる通りの速度を出すのは正直すぐには難しいです」と打ち明ける。すると主任からは「志野さんてバリバリの経験者じゃなかったの?!」との言葉が返ってきた。主任は志野が手伝いに来る前に「志野ってのは文系大学出だけどデキるらしいぞ。自分でアプリとか作ってるって」という前評判を聞いていたが、それは志野ではなく「石野」という同期と志野を勘違いしたものだったことが分かった。主任からは「正直手を抜いているんじゃないかと思ってたんだよね。前評判とあまりにも違うから。でも手抜きどころかこれは…君のスキルじゃ相当無茶なスケジュールだよ。それなのによくここまで頑張ってくれたね」と伝えられる。その後三課の他の人物からも「初心者でこの量やっていたの?」「全然サポートできなくてごめんね。わかんないこともっと聞いてくれていいから」「まじできてくれて助かってるから志野さん〜」と口々に伝えられる。志野は「黙って空気を読んでたらああはならなかったよね」と思うのだった。三課の手伝いの期間が終わり、元の職場に久しぶりに戻ってきた時に慈から迎えられる。慈は志野を出迎え「俺はちょうどコーヒーを買いに来たところで」と言っていた。しかし慈から出る空気は「(志野を)待ってた」と伝えていた。慈は志野が戻ってくる日を覚えていたのだった。そして慈は「志野さん大変だったと思うけど頑張ったね」と伝える慈の空気は、「すごい」という思いで溢れていた。志野は「色々ありましたけど先輩のおかげで頑張れました。慈先輩が私の先輩でよかったです」と伝えるのだった。
空気が「見える」仲間と学生時代の親友が異動してくる2年目
会社の人事に頼まれて合同説明会のヘルプに来た志野は、同じくヘルプに来ていた国忠懐斗(くにただかいと)とともに行動していた。志野から見た国忠は、慈とはタイプの違う先輩だった。それと同時に、空気が見える志野からしても国忠が声をかける就活生が的確であり自信もたくさんあることが見て取れていた。そんな国忠に対して志野は「ちょっと眩しすぎて慈先輩が恋しい」と思っていた。そんな時に国忠から「本当慈さんなんかの後輩にしとくの勿体ないよ!」と言われる。笑って冗談めかすのが正解だと分かってはいたが、志野はその言葉に対して自分でもびっくりするほど流すことができずに「慈先輩は、人と仕事をする上で大切なこともちゃんとおしえてくれています」と真顔で答えてしまう。慈から学んだように相手のことを考えつつ就活生の対応を行う志野を前にして、国忠は慈に劣等感を覚えていく。「人として大事な道理をえったいに曲げないあんた(慈)を見ていると、空気読んで保身ばっかの自分が浅ましく思えるから」「今日だってそうだよ。志野さんにはあいつはただの無愛想な先輩に見えるはずなのに。空気が読めるどころか、見える俺のどこが劣るって」と考えていた。その考えが見えてしまった志野は思わず声を上げてしまい、振り返った国忠もまた志野が空気が見えることを知ってしまうのだった。
志野が入社して1年経った4月、志野の部署には新入社員はいなかったが国忠が転属してくることになった。国忠は慈の粗探しをするために彼の目の前のデスクに座ることにする。しかし慈から大量に出てくる歓迎の空気を目の当たりにし、提案された歓迎会を断ることができなかった。一部始終を見ていた志野は「国忠さんは案外悪い人ではなさそう」と思うのであった。
数日後、志野の学生時代からの親友である忍川怜(おしかわれい)が志野の会社に出向してきた。事前に志野から慈のことを「気になる先輩、大型犬のようでかわいい人」として聞いていた忍川は、偶然慈とエレベーターの中で鉢合わせることになる。志野が言っていた特徴から慈がその「気になる先輩」であることを察した忍川は、「かわいいの?」と興味津々であった。その様子を見た国忠は「かわ…?」と不思議がり、志野は一筋縄ではいかない新年度になりそうだと思うのだった。
昔の後輩との確執とすれ違い
「志野さん、今日少し顔色悪くない?」とある日慈が志野に尋ねる。「え?そうですかね?」と志野は返事をするが、数時間後には腹痛に苦しんでいた。真夏であり冷房を25度まで下げられていたせいで、いつも以上に痛みに対して薬が効かないという状況であった。慈が「困った時は言ってね」と志野に言ったことは覚えていたが、その日は会議が2つあり抜けられない状態であった。また志野は、今年度は慈にとって頼れる後輩になりたいという思いがあったために慈には相談しなかった。しかしあまりの腹痛に目の前が真っ暗になり、歩いている時に正面から人にぶつかってしまう。ぶつかった相手は慈であり、再度「顔が真っ青だよ。休憩室で横になってきて。それで復調しなかったら今日は早退にしよう」と言われる。慈から出ていた空気も「ごめん」というものであった。志野の仕事で頼られたい気持ちが空回りした挙句、慈にばれてお互いに気まずくなってしまったのだった。
翌日慈は国忠を食事に誘い、状況を説明して相談するのだった。国忠は「このメンタル太平コミュ障男に飲み屋で後輩に相談するってコマンドがあったことはちょっと驚いたな」と思っていた。「来てくれてありがとう」と言う慈に、国忠は「今日飲むはずだった相手が遅れてるし、慈さんが誘うなんて珍しいので」と返す。と慈が相談に乗ってくれる国忠に対して感謝の空気を溢れさせていたため、その空気を見た国忠も「適当に相槌打って宥めようと思ってただけなのに。わざわざ首をつっこむ俺もバカ」と思いつつ、アドバイスをするのだった。「俺がこういうふうじゃなかったら、もっと思ってることを言いやすかったんじゃないかと思って」と言う慈に、国忠は「思い詰めるようになった理由があるのか」と思い当たる。国忠は慈が志野より前に教育係として関わった後輩、樋園(ひその)という男がいることを思い出した。当時、「樋園転属したんだろ」「あの無愛想な先輩から乗り換えたらしいじゃん」と陰口を言われていたのだった。その数ヶ月後、樋園は取引先と問題を起こし退職してしまっていた。実は今日国忠が飲むはずだった相手が樋園であり、2人が話しているところに樋園が現れる。久々に会う樋園に「元気そうでよかった。俺が言う立場じゃないけど」と言う慈に対し、樋園は「国忠さん仕組みましたか?」と投げかける。実は樋園は国忠に「慈さんと会って話したいから取り持って欲しい」と相談していたのだった。
樋園によれば、細かいことを指摘してくる慈のことを面倒くさいと思って転属した。プライドもあり、細かいミスより技術を評価して重要な仕事をさせてくれる課を選んだのだった。しかし転属課は下請け相手を主な取引相手としており、相手方に高圧的な態度を取ることが多かった。しかしそこで染みついたやり方は相手が目上となってもすぐに変えることはできず、樋園は洒落にならない過ちを犯してしまう。その時に樋園の顔を見てくれる同僚は誰一人いなかった。そして樋園が間違った時などは、慈が顔を見て物事を伝えてくれていたことを思い出すのだった。
そして樋園は慈の顔を見て、「ひどい事言って出ていってごめんなさい」と伝えるのだった。慈が返事をしようとした時、国忠が「そうだぞ樋園。この人お前のことがトラウマになって、気さくで面白いこと言える人間になりたいって俺に相談してきたんだぞ」という。「なんでそんな無謀な」と言う樋園に対し、「志野とトラブって思い詰めてんだよ」と国忠が返す。樋園も志野と合同説明会で知り合っていた。そして志野は樋園に対して「慈先輩も絶対に気にしているから」慈と会って欲しいと何度も食い下がって言っていたのだった。そのことを聞き、感謝の感情が慈から溢れ出すのを見た国忠は「表情筋死んでるし、口下手だし、人の言葉の裏とか読めないけどそんなのは志野も知ってるんで。それでも慕ってくれる後輩に、俺なんて、なんて言う方が失礼だよね」と慈に伝えるのだった。
水族館デートをする先輩と空気が見える後輩
国忠と樋園に会い、慈は2人から現状を打破するためには志野をどこかに誘って話をするように言われていた。2人のアドバイスに従って慈は志野を水族館に誘い、エスコートなども考えていた。加えて2人から笑顔の練習もするよう言われていたため、頑張って微笑みながら志野と水族館をまわっていた。しかし志野には空気が見えるため、慈がいつもより格段に緊張した空気を出しているように見え、笑顔は怖い顔として映っていた。案内する予定であったイルカショーが中止になった時、慈からしおれた空気が出て「うまくできない」と言っていた。それを見て志野は今回の水族館のために慈が準備してくれていたこと、そして怖いと思っていた顔が笑顔であったことを知る。「先輩なんだかいつもと違いませんか」と聞いた志野に対し、慈は「志野さんに頼ってばかりじゃだめだと思ったから」「本当に今更って思われるかもしれないけれど、それでも俺も成長したいと思ったんだ。だから志野さん、至らない先輩だけどこれからも一緒に働いてくれますか」と伝える。その言葉に対し志野は「私にとっては優しく頼れる先輩なのに、私といると時々すごく申し訳なさそうな顔をしてて。先輩にそばにいたいと思ってもらうには、国忠さんみたいに一人前になるしかないって勝手に焦ってたんです。私は先輩に私といたいって言って欲しかったんだから、いいに決まってるじゃないですか」と伝える。2人が言い合う様子を他の水族館の観客が、カップルの痴話喧嘩と勘違いしている声が聞こえてくる。慈はその声に反応して焦りの感情が溢れ出し、志野は慈からもう暗い空気が出ていないことに安堵する。そして「ともかく、よかったようん。しっかり話し合えて。これでこれからも普通に先輩と後輩できるよね?」と考えるのであった。
慈が自分の気持ちに気付く北海道編
志野たちが勤務する会社には若手プレゼン大会があり、東京・札幌の二拠点で毎年交互に開催されていた。支社との交流も目的のひとつであるため、この機会にミーティングや懇親会、飲み会が組まれることも多かった。慈・志野・国忠・忍川は今年のプレゼン大会の会場である札幌を訪れていた。志野の発表は無事に終了し、翌日には観光をすることになる。しかしせっかくの観光予定であったが、国忠が携帯をホテルに忘れてしまう。前日に国忠は他部署の部長と五次会まで飲みに行っていたために寝坊をしたのだった。しかし国忠が五次会まで部長のお供をしたおかげで解放された後輩たちもいたことを知っていた忍川は、国忠がホテルまでの電車で居眠りをして乗り過ごさないように共にホテルまで戻るのだった。忍川はそれと同時に志野と慈を2人きりにするという目的も達成できそうだと考えていた。一方、慈と志野は慈の故郷の街を観光していた。慈の父親と偶然出くわし、一緒に喫茶店に入ることになる。そこで慈の父親から慈が「盆も正月も顔を出さない常識がわからんやつ」と言われてしまう。志野は父親の様子からその言葉が苛立ちからくるものであることが見えてしまう。志野は「私は慈先輩をとても慕っていますし、いいところがたくさんある方だと思ってますのでそんなふうにおっしゃらないで頂きたいです」と笑顔で返す。その後慈に電話がかかり、席を外した際に志野は「ご自分と慈さんを似てると思っているから(そんな風に言うのか)?」と尋ねる。妻とは慈の父親の気遣いのなさなどが原因で離婚している。妻との間には次男である慈の他に長男がいたが、慈が父親に似て仏頂面であったために妻は長男のみを連れて家を出ていた。父親自身もまた、人とうまくやれない自分が嫌で、そんな自分に似ている慈の粗ばかりが目についてしまっていたとのことだった。しかし志野の言葉を聞いて「あの子はそんなふうに思ってもらえていたんですね。ありがとうございます」と言う。志野は「今の話、慈さんにしてあげてください」と言って2人は慈の父親と別れることとなる。その後2人はドラマ『フレイル』のロケ地を訪れる。ドラマのマスコットキャラクターの人形が売っていたことでドラマの話題となる。2人はどちらもそのドラマを見ていたことがわかり、志野は「良かったら一緒にみませんか?」と尋ねる。慈から戸惑いの空気が出たことで「ギアを入れ間違えた」と考えた志野は、「最近はネットで同時視聴できるらしいので!また4人で!」と言い添える。志野はそれで誤魔化せたと考えていたが、慈はその約束をした後から妙に胸がつかえる感じがしていた。そして空気を読むことができる志野と国忠は、歯にものが挟まったような「もにもに」とした感情が慈から出ているために気になってしまっていた。慈に相談された国忠は「みんなで見るのが微妙だってんなら、2人で慈さんちで見ればいいじゃないですか」と言う。その言葉に赤面する慈に対し、国忠は「自分がどうしたいのかもっと悩んでもいいんじゃないですか」と伝える。その言葉を考えながら眠りについた慈は、翌日再び4人で観光するときに志野への自分の気持ちを自覚する。そして国忠は慈が自覚するまでの全ての感情を見てしまっていたのだった。
『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』の登場人物・キャラクター
主人公
志野聡子(しのさとこ)
本作の主人公。「空気が読める」と評判の新入社員で22歳。実はその人の感情がふわふわと漂う生き物として見えるという特殊能力の持ち主。その能力ゆえに人に気を使うことが多く、自分が疲れてしまうこともしばしばある。また満員電車などの大勢の人が集まる場所は「空気」のせいでより圧迫感を感じたり、人の表情が見えなくなってしまうなどの弊害があるため苦手である。慈に対し、仏頂面であるが心はとても優しい先輩であると認識している。たまに慈と離れて仕事をする機会があると「先輩恋しい」と思ったりするなど、かなり慈のことを慕っている。
会社関連
慈恭二郎(うつみきょうじろう)
志野の直属の上司で27歳。かなりの強面であり、表情の変化に乏しいため周囲からは恐れられている。しかし実は感情豊かで優しい心の持ち主である。強面であることと部下とコミュニケーションがうまく取れていないことを気にしている。スイーツが大好きであり、お酒は強くない。猫と共に暮らしている。志野に対して後輩でありながらコミュニケーション面で頼りっぱなしだと感じていた。2人で過ごすことが楽しくなり、やがて志野に対する恋心を自覚するようになる。
タグ - Tags
目次 - Contents
- 『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』の概要
- 『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』のあらすじ・ストーリー
- 空気が「見える」新入社員と無愛想な先輩の出会い
- 他の部署に手伝いに行く志野
- 空気が「見える」仲間と学生時代の親友が異動してくる2年目
- 昔の後輩との確執とすれ違い
- 水族館デートをする先輩と空気が見える後輩
- 慈が自分の気持ちに気付く北海道編
- 『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 志野聡子(しのさとこ)
- 会社関連
- 慈恭二郎(うつみきょうじろう)
- 課長
- 三課主任
- 国忠懐斗(くにただかいと)
- 樋園(ひその)
- 忍川怜(おしかわれい)
- その他
- 慈の父親
- 『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』の用語
- 空気
- 三課
- 五課
- ドラマ『フレイル』
- メンタル太平コミュ障男
- 若手プレゼン大会
- 『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 慈恭二郎「新しい後輩は不思議な人で、彼女といると まるで自分がまともな人間になったように思えてしまう」
- 初めて慈が志野に対して感情を言葉に出した名シーン
- 初めて慈が志野に対する恋心を自覚した名シーン
- 『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 志野が嫌いな季節は空気が重い梅雨
- 空気が見えるために慈の変化を見逃しがち