BIOMUTANT（ゲーム）のネタバレ解説・考察まとめ

『BIOMUTANT（バイオミュータント）』の概要

『BIOMUTANT（バイオミュータント）』とは、スウェーデンのゲーム開発スタジオであるExperiment 101が開発しTHQ Nordicにより2021年5月25日に発売されたオープンワールドアクションRPGである。
発売から約3か月で売り上げ100万本を突破し、開発費やマーケティングコストなどにかかった費用は発売から1週間も経たずに回収された。
発売当初はPC（Steam / Epic Games / GOG）・PS4・Xbox Oneにのみ対応していたが、2022年9月6日にはPS5・Xbox Series X|S版（ダウンロード版）の発売も開始された。
文明が崩壊した世界では大地が病み、世界を支える「生命の樹」がその根から弱り枯れ果てようとしている。トライブ（部族）間での争いが絶えない中、世界は本当の意味で破滅を迎えようとしていた。
ケモノの遺伝子をもつミュータントである主人公は、そんな世界を探索しながら様々な人々と出会い、時には救済し時には破壊をしながら世界と物語の結末を選択していく。
オープンワールドらしい広大で多様なフィールドを自由に探索することが可能であり、アクションRPGらしく様々な武器や能力を駆使して戦闘を行う。
武器や能力は自分の好みにカスタマイズでき、三人称視点ながらスムーズな操作性で軽快なアクションを楽しむことができる。

『BIOMUTANT（バイオミュータント）』のあらすじ・ストーリー

『BIOMUTANT（バイオミュータント）』のストーリーは「世界を支える生命の樹」「トライブ（部族）間の争い」「主人公の生い立ち」を中心に展開される。
メインクエスト自体はそこまで多くなく、主にワールドイーターを倒すための道筋とそのためにどのトライブとの同盟を選ぶのかの選択を迫られ、その傍らで主人公がどうして世界を放浪しているのかが描かれている。
オープンワールドであるため自由に探索が可能な本作であるが、一部の地域に入るためにはメインクエストなどを攻略する必要があるためプレイヤーは必然的にストーリーを追っていくことになる。

3つのストーリーから成るメインクエスト

世界を支える生命の樹

崩壊後の世界はあらゆる場所が環境汚染によってひどい状態になっており、生き物が生きていける環境ではなくなってしまっていた。
そんな世界で変異したミュータントたちは、生命の樹と呼ばれる天を衝くほどに巨大な樹の恩恵で危ういバランスを保ちながらどうにか生き永らえていた。
しかし突然変異によって生まれた4匹の強大な獣である「ワールドイーター」が、世界中に生命を与えるために張り巡らされた根に巣くったことで生命の樹は弱り枯れ果てようとしていた。
生命の樹を救うためにはこのワールドイーターを全て倒す必要があるのだ。
そしてワールドイーターを倒すためにはメインクエストを進めてキーとなるアイテムを入手する必要がある。
例えばワールドイーターの内一体は水中に存在する根に巣くっており、戦闘も水中で行うことになるため水中での活動を可能にするアイテムが必要になる。
主人公は生命の樹を救うのかそれとも破壊して一度世界を終わらせるのか、メインクエストを進めながら与えられる選択肢の中から自らの意思で世界の命運を選ぶことになる。

トライブ（部族）間の争い

世界には6つのトライブが存在し、彼らはそれぞれ3つの前哨基地と1つの要塞を保有している。
主人公はこの3つの前哨基地を制圧することで要塞への攻撃が可能になり、要塞の攻略が完了することで各トライブの族長の処遇を選択することができる。
主人公は必ずどこか1つのトライブと同盟を組むことになるが、各トライブはトライブ間の戦争やワールドイーターへの対処についてそれぞれが異なる目的をもっている。
例えば「ジャグニ・トライブ」は武力と恐怖によって世界を支配し生命の樹を破壊することを目的としており、他のトライブを服従させてワールドイーターによって生命の樹を破壊することが最終目標となる。
逆に「ミリアド・トライブ」は各トライブを団結させてともにワールドイーターを打倒して生命の樹を救うことが最終目標となっている。
つまりどのトライブと同盟を結ぶかによって、物語の結末に大きく影響を与えることになる。世界を救うのかそれとも世界の破壊者になるのかはプレイヤーの選択次第だ。
もちろん途中で同盟相手を変更することは可能であり、トライブ固有の武器なども存在するのでいろいろなトライブの物語を楽しむこともできる。
本作にはいわゆる周回要素も存在し、2周目以降は「ニューゲーム＋」という名前でキャラクターの成長や武器などのアイテムを全て保持したまま最初のクエスト場面から開始が可能になっている。
1周目では序盤にジャグニまたはミリアドトライブのどちらかとの同盟を選ぶ必要があるが、2周目以降は6つのトライブの中から自由に選択が可能になる。
1周目とは違う選択をすることで、2周目以降はまた違ったストーリーを楽しむことができるのだ。

主人公の生い立ち

生命の樹や世界の命運、トライブ間での争いと並行して展開される主人公のストーリーは復讐が主軸となっている。
幼少期の主人公は母親に師事してワン・フー（格闘技）の特訓に明け暮れながら、両親と共に村で平和に暮らしていた。
しかしそんな平和な村に突然現れたこの世界の生態系の頂点に君臨する「ルパ・ルパン」というケモノによって、両親を殺害され村も焼き払われてしまうのだった。
主人公は仇であるルパ・ルパンへの復讐を果たすために世界を放浪していく内に、生命の樹やトライブ間の問題に巻き込まれていく。
そしてメインクエスト進めて全てのワールドイーターを倒すと仇であるルパ・ルパンと戦う最後のメインクエストが発生する。
そしてルパ・ルパンを倒した後、彼を生かすのも殺すのもプレイヤーの選択次第だ。

多彩なサイドクエスト

魅力的な報酬

多彩な数多くのサイドクエストが発生する本作では、マップを探索する際に必要不可欠なものがクエストの報酬になっているものなども存在する。
例えば汚染地域を探索するために必要な耐性値の高い装備品は、各汚染地域のサイドクエストの報酬で入手が可能になる。
その他にも貴重なレアアイテムが確保できる「旧世界の貯蔵所」を見つけるサイドクエストや、陸路だけでなく空路や水路の移動が可能な乗り物を得られるサイドクエストなども存在する。
ストーリーには直接関係はしないが、メインクエストでストーリーを円滑に進めたり探索を快適にするためには重要なアイテムたちが多い。

機能の開放

大体のサイドクエストは経験値や武器・防具などのアイテムが報酬となっているが、一部のサイドクエストではプレイに役立つ機能の開放が可能なものも存在する。
「蜃気楼」というサイドクエストでは過去の姿での戦闘が起こり、その戦闘が完了するとお供である「オートマトン」の機能が1つ解放される。
開放できる機能は4つの中から好きに選べ、クエスト自体も4回可能なため全ての機能が開放可能である。
その他にもキャラメイク時に決定した毛皮の設定を変更可能にするサイドクエストなどもある。

『BIOMUTANT（バイオミュータント）』のゲームシステム

ゲーム難易度

『BIOMUTANT（バイオミュータント）』は4つの難易度から選択してプレイができる。
また進行中のゲームでも設定から難易度の変更が可能だ。

イージー