ダーマー(ドラマ)のネタバレ解説・考察まとめ
『ダーマー モンスター:ジェフリー・ダーマーの物語』とは、実在するアメリカ合衆国の連続殺人犯で「ミルウォーキーの食人鬼」の異名を持つ一人の男性である。幼少期から青年期の大学生までの生い立ちも描かれ、成人してから殺害されるまでの殺人についても描かれている全10話の犯罪ドラマシリーズ。殺人の残虐性やグロテスクなものは多くは描かれず、またジェフリー・ダーマーを特別な存在としても描かれておらず、あくまでも一人の人間を描いた映画である。
ライオネル「自分の育て方が悪かったのかと自問しているんだ、何をしているのかもっと詳しく聞けばよかった」
「自分の育て方が悪かったのかと自問しているんだ、何をしているのかもっと詳しく聞けばよかった。しかし本当のことを知るのが怖くて聞けなかったんだ、危険を感じていたんだ。」
ダーマーの危険性を感じていながらも自分で責任を取ろうとせず、他人に任せ続けた、この直後にも同様に判事にアルコール依存症プログラムを受けさせるよう手紙を書いて他人に任せてしまう。
ローレンス・グラム判事「彼のような人間に簡単な答えはない。行動の理由は永遠に謎です。」
「個人的にこのような研究には異議を唱えます。故人のような人間を考える際、人には知りたいという誘惑が沸きます。なぜダーマーのような人間がいるのか?しかしそこには危険が存在します。彼のような人間に簡単な答えはない。行動の理由は永遠に謎です。」
ダーマーという人間の存在意義、そしてダーマーとその他の人間との違いは何だったのかを聴衆に説いた言葉。
『ダーマー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
ドラマのモデルとなった実際のジェフリー・ダーマー
出典: www.netflix.com
彼は1978年から1991年までの間、主にオハイオ州とウィスコンシン州で17人の青少年(黒人11人、白人3人、アジア人、アメリカ先住民、ヒスパニック各1人)を殺害した。
15件の殺人事件について、総計936年に相当する禁錮刑を受けた。
ジェフリー・ダーマーの最初の被害者はスティーヴン・ヒックス
ダーマーは、人と打ち解けることの喜びを初めて味わったが、ヒックスが父親の誕生日祝のために帰宅すると言い出した。
彼を帰したくないダーマーは、手近にあったダンベルでヒックスを背後から殴って、気を失ったところを絞殺。
死体の衣服をはぎ取って肛門を犯し、ナイフで腹部を切り裂くと、鮮血をすくって体に浴びた。
その内臓を床に広げて血だらけにし、その上を転がって射精した。
その後死体を床下へ運び込み、バラバラに解体した。
しばらくは手元においていたが、腐敗しだしたため、首以外の部分はゴミ袋に詰めて近くの森に埋めた。
これが、ジェフリーの初めての殺人である。
凄惨な殺人現場となったのはジェフリー・ダーマーが住んでいた213号室
警官が捜索した際、大量のバラバラ死体のポラロイド写真が発見された。さらに冷蔵庫から肉片や内臓などを入れたビニール袋、切断された複数の頭部が発見された。その後の家宅捜索で、容量260リットルのポリ容器からは酸で溶解された3人分の胴体をはじめ、着色された頭蓋骨が複数、キッチンの鍋からは切断された手が数本と男性器が1本発見された。床には引きはがされた皮膚や切断した指などが無造作に捨てられていた。
ジェフリーは供述の中で、犠牲者の二頭筋をどのように調理して食べたのかということや、人肉をサンドイッチにして勤務先での食事にしたことなどを詳細に説明していた。それを物語るかのように、ジェフリーの部屋から押収された食物は、ポテトチップスの袋とマスタードなどの調味料、それに飲み物だけで、このことはジェフリーが人肉食を単に性的快感を得るためだけでなく、普段の食事として日常的に行っていたことを示していた。
検死官が最終的にまとめた報告書によれば、発見された人体は全部で11人分だった。凄惨さを極めた部屋の家宅捜索では、数々の犯行現場に立ち会った刑事の中にすら気分を悪くする者がいたり、中でも人肉がぎっしり詰まった冷蔵庫が運び出されたときはあまりの悪臭に周囲の野次馬が後ずさりし、嘔吐するほどだったという。
『ダーマー』の主題歌・挿入歌
KC and The Sunshine Band - Please Don't Go
いくつかのシーンで流れる曲。ダーマーは幼少期から両親に見放され1人の生活を送っており、実際にも殺人の理由は1人になるのが嫌で殺してそして食べることでずっと一緒にいられると語っていた。曲名の「行かないで」はダーマーにぴったりの名曲と言える。
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目次 - Contents
- 『ダーマー』の概要
- 『ダーマー』のあらすじ・ストーリー
- 逮捕されたミルウォーキーの食人鬼
- 行かないで
- ダーマーする
- いい子の箱
- 血に染まった手
- 声なき者
- カサンドラ
- ライオネル
- 消えない怪物
- 許しの神、復讐の神
- 『ダーマー』の登場人物・キャラクター
- ジェフリー・ダーマー(演:エヴァン・ピーターズ)
- ライオネル・ダーマー(演:リチャード・ジェンキンス)
- シェリ・ダーマー(演:モリー・リングウォルド)
- キャサリン・ダーマー(演:マイケル・ラーンド)
- グレンダ・クリーブランド(演:ニーシー・ナッシュ)
- スティーブン・ヒックス(演:キャメロン・カウパースウェイ)
- ソムサック・シンサソンポーン(演:ブレイデン・マニアーゴ)
- コネラク・シンサソンポーン(演:キーラン・タモンドン)
- トニー・ヒューズ(演:ロドニー・バーフォード)
- トレイシー・エドワーズ(演:アーテル・カヤルー)
- 『ダーマー』の用語
- ミルウォーキーの食人鬼
- オックスフォード・アパートメント213号室
- クラブ219
- 『ダーマー』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ライオネル「自分の育て方が悪かったのかと自問しているんだ、何をしているのかもっと詳しく聞けばよかった」
- ローレンス・グラム判事「彼のような人間に簡単な答えはない。行動の理由は永遠に謎です。」
- 『ダーマー』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ドラマのモデルとなった実際のジェフリー・ダーマー
- ジェフリー・ダーマーの最初の被害者はスティーヴン・ヒックス
- 凄惨な殺人現場となったのはジェフリー・ダーマーが住んでいた213号室
- 『ダーマー』の主題歌・挿入歌
- KC and The Sunshine Band - Please Don't Go