接客無双(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『接客無双』とは、日本の漫画家・鳩胸つるんによるギャグ漫画。2023年3月から集英社のWeb漫画アプリ『少年ジャンプ+』にて連載が開始された。”接客”をテーマにハチャメチャなアクションバトルが繰り広げられる。
さすらいのウェイター・ナスノスケは、シャッター街に店を構える町中華「あじまる」で働くことになった。しかし「あじまる」の退店を目的に刺客として次々とクレーマーが送り込まれる。ナスノスケは接客術”おもてな式”を駆使してこれを撃退し、「あじまる」を守るのだった。

『接客無双』の概要

『接客無双』とは、2023年3月から集英社のWeb漫画アプリ『少年ジャンプ+』で連載が始まったギャグ漫画である。作者は、『剥き出しの白鳥』や『ミタマセキュ霊ティ』で有名な鳩胸 つるん(はとむね つるん)。作中では、”接客”をテーマにハチャメチャなアクションバトルが繰り広げられる。キャラクターの職種によって”接客”へのアプローチが違うのも見どころだ。

さすらいのウェイター・ナスノスケは、シャッター街に店を構える町中華「あじまる」で働くことになった。しかし「あじまる」の退店、立ち退きを目的に、フリーのクレーマーからプロのクレーマー組織「九礼無(クレーム)」のメンバーなど、次々に刺客が送り込まれる。ナスノスケは接客術”おもてな式”を駆使してこれを撃退し、「あじまる」を守るのだった。

『接客無双』のあらすじ・ストーリー

商店街にやってきたナスノスケ

あるところに商店街があった。その商店街の店はほとんど閉まっており、いわゆるシャッター街と化していた。経営しているのは町中華の「あじまる」だけ。ただ経営していても客が来ることもなく、潰れる寸前と言ったところだった。「あじまる」の娘・味丸れんげ(あじまる れんげ)とその父で「あじまる」の店長・味丸巌(あじまる いわお)は、ある日空腹で倒れているナスノスケという青年を助け、メニューの1つであるタンタンメンをごちそうする。するとナスノスケは突然、出されたタンタンメンを店の外で軽やかに踊りながら食べ始めた。それを見て何かのパフォーマンスと勘違いした通りすがりの人々は、タンタンメンが急に食べたくなったと「あじまる」に次々と来店。たちまち店は満席になった。

閑古鳥が鳴いていた店にとっては嬉しい悲鳴だ。しかし客と共にクレーマーまでもが一緒に来店してしまい、混雑の中、クレームを付けてくる。ナスノスケはそれを接客の力”おもてな式”で屈服させた。そして店が落ち着いた頃、ナスノスケは「あじまる」で働かせてほしいと巌とれんげに頼み込む。巌はそれを了承し、ナスノスケは「あじまる」で働くことになるのだった。

プロのクレーマー組織「九礼無(クレーム)」参上

ナスノスケはクレーマーを次々と撃退。「あじまる」は無事に営業を続けていた。そこへプロのクレーマー組織「九礼無(クレーム)」のメンバーの1人・ブランケットの舞(ブランケットのまい)が現れる。ともかく店が寒いというクレームをつける舞は、ナスノスケの知り合いだった。久方ぶりの再会を果たす2人は、接客とクレームの熱いバトルを繰り広げる。そしてナスノスケは、舞のクレームを屈服させ、舞を温めることに成功した。舞はナスノスケのことが好きであり、それからちょくちょく「あじまる」にやってくるようになる。

そこへまた「九礼無」のメンバーが現れた。舞以外の残りのメンバーが全員やってきて、さらにボスであり飲食店業界で最も恐れられている伝説のクレーマー・出禁の朱雀(できんのすざく)までやってきた。ナスノスケは出禁の朱雀と勝負をし、”おもてな式”奥義を使って戦う。その結果、なんとか出禁の朱雀を接客することに成功した。

敗北した「九礼無」は何故「あじまる」を狙うかを話し出す。「九礼無」の雇用主は、ヘブンアンドアイホールディングスという、コンビニを始め、ショッピングモールから映画館まで幅広く事業を展開している大企業だった。ヘブンアンドアイホールディングスは「全商店街ショッピングモール化計画」を進めており、そのためにはこのシャッター街で唯一店を開いている「あじまる」が邪魔だったのだ。商店街は時代遅れ。そんな考え方のヘブンアンドアイホールディングスに対抗するため、ナスノスケはこの商店街をまるごと復活させ、ショッピングモールに負けない集客をすると宣言。打倒ヘブンアンドアイホールディングスを掲げ、動き出すのだった。

接客ガチンコナンバーワンバトルロイヤル「接王」への参加

「九礼無」が去った後、「あじまる」にヘブンアンドアイホールディングスの東地区エリアマネージャーの田島(たじま)という男が現れた。田島は伝説的な営業成績を持つ男で、出会った人間を片っ端から洗脳し、社員にしてしまう恐ろしい男だった。ビジネス奥義を用いて相手を洗脳し、相手を社員にしてしまう。田島の狙いはナスノスケの懐柔だった。しかしナスノスケは”おもてな式”で対抗。危うく洗脳されてヘブンアンドアイホールディングスで働くところだったが、なんとか田島をもてなして追い返すことに成功した。

しかし後日田島が再び現れた。そしてナスノスケを接客ガチンコナンバーワンバトルロイヤル「接王」に招待すると言い出したのだ。「接王」はヘブンアンドアイホールディングスが4年に1度主催する大会で、優勝者の勤務地はグループをあげてバックアップされる。優勝すれば「あじまる」を守れるだけでなく、一発逆転の大チャンスというワケだ。しかし「接王」は過酷な大会であり、毎回必ず死者だ出ている。それでもナスノスケは覚悟を決めて「接王」に出場することを決めるのだった。

ナスノスケ達は迎えにやってきた車で「接王」の会場に向かう。しかしその時既に「接王」は始まっていたのだ。ナスノスケはピンチに陥りながらもなんとか会場にたどり着き、予選を突破。ベスト8に残って決勝トーナメントへの出場を決めるのだった。

『接客無双』の登場人物・キャラクター

主人公

ナスノスケ

この物語の主人公。人に尽くし、もてなすことに至上の喜びとする接客変態。生まれた時に自分を産んでくれた母親の労を労ったことから始まり、あらゆるもてなしを行ってきた。高校時代のあだ名は「店員」。ファミレス定員、カフェ店員、新宿ナンバーワンホストにホテル従業員とあらゆるもてなす職業を経験している。

商店街の人々

味丸れんげ(あじまる れんげ)

町中華「あじまる」の店主の娘。客が来なくなって潰れる寸前の店のことを心配している。

味丸巌(あじまる いわお)

町中華「あじまる」の店主。シャッター街になってしまった商店街でも店を開け続けるがんこ職人のような料理人。ただ今まであまりに暇をしていた反動で、ナスノスケが働き始めてから店が繁盛し始めた途端、注文を捌ききれずにポンコツになる場面もある。

ベーグルHAYATO(ベーグルハヤト)

町中華「あじまる」がある商店街に新しくベーグル屋をオープンさせたパンキッシュな男性。ベーグルもパンクも大好きだから両方やっちゃえというノリで、かなり前衛的なベーグル屋をオープン。ベーグルに釘などが刺さっているが、釘はチョコレートだったりしてなかなかおいしい。ナスノスケを「アニキ」と呼んで慕うようになる。

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