イジメの時間(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『イジメの時間』とはくにろうによる漫画作品。いじめを題材にしたヒューマンドラマで、2019年より『マンガボックス』で連載が開始された。主人公、天童歩はごく普通の中学生だが、些細なことがきっかけで同級生の鈴木山真次郎と若保囲孝史から壮絶なイジメを受けることになる。学校の屋上から身を投げ出そうとするほど追い詰められた歩は、ある時復讐を決意する。イジメと闘う主人公の苦悩が描かれた作品。重大な社会問題にもなっている学校でのイジメ問題をリアルに描いており、学校関係者を中心に話題の漫画である。
歩のクラスメイトで真次郎といつも一緒にいる少年。歩がイジメを受けるきっかけとなった、真次郎の筆箱紛失事件を企てた犯人である。基本的に自らは暴力を振るわず、真次郎がクラスメイトに手を上げるのを見て楽しんでいる。
父親は大きな会社の社長であり、祖父は警察庁のお偉いさん。そのため、イジメをしても揉み消してもらえるという自信を持っており、大人や世間を舐めている。孝史が幼少期に事故で友達を死なせてしまった時も、彼の祖父が事実を隠蔽した。このことが孝史の歪んだ性格を作り出している。真次郎同様、最後は歩による復讐で命を落とす。
鶴巻 真魚(つるまき まお)
歩のクラスメイトで、真次郎の恋人。真次郎に過去に助けられたことがあり、その時から彼に依存している。真次郎の恋人ということで、女子グループでも強い存在感を持っていて、クラスメイトのリーダー的存在である。真次郎からの命令であればなんでも従い、真次郎に気に入られたいが一心で歩や又賀のイジメを率先して行う。
両親は離婚しており、シングルマザーの家庭で育った。母親は真魚に無関心で、その事実も真魚が真次郎に依存する理由の一つとなっている。最後は、歩の復讐により真次郎が死んだと思い込み、彼を追いかけて自殺を図ってしまう。
いじめられっ子
須田 淳七(すだ じゅんしち)
真次郎と孝史にいじめられている同級生の少年。幼少期はケンカが強く真次郎や孝史をイジめる側だった。しかし、父親の会社の経営上、孝史の祖父に頭が上がらないことが分かり立場が逆転する。それ以降、真次郎と孝史にいじめられる日々を送る。
父親にイジメられていることを訴えるも、父親自身も孝史の家族には逆らえず、イジメを受け入れざるを得ない状況になっていた。
孝史と揉めた際に車に轢かれて、意識不明の重体となる。
クラスメイト
平原 姫音子(ひらはら ねねこ)
歩が片想いするクラスメイトの少女。歩がイジメられていることに気づいているが、保身のため見て見ぬふりを決め込む。
実は幼少期に歩からいじめられていた姫音子。イジメを心配した病弱な母親が、病院を抜け出そうとしたことをきっかけに、病気が悪化し亡くなってしまう。そのことがきっかけで、歩のことをずっと恨んでいた。真次郎たちへの復讐が終わった歩の元に駆けつけた姫音子は、過去の恨みを晴らすため歩を刃物で刺してしまうのであった。
又賀(またが)
歩のクラスメイトの少女。真次郎に良い顔ばかりする真魚のことを嫌っている。先生に歩に対するイジメを告発するが、そのことがバレてしまい、真魚からイジメのターゲットにされてしまう。真魚に卑猥な写真を撮影されたことをきっかけに、自身がいじめられるのは歩のせいだと逆恨みするのであった。
真魚から辛いイジメを受けた又賀は、最後まで真魚のことが許せないでいた。歩の復讐を知った時、「真次郎が歩に殺された」と嘘をつき、真魚を自殺に追い込む。
その他
歩の母
歩を育てるシングルマザー。歩が幼稚園の頃に離婚しており、以降元夫とは疎遠である。歩のことは大切だが、毎日忙しく働いていることもあり、いじめの事実になかなか気付けない。歩の遺書を見て初めて彼の苦しみを知り、味方になれなかった自分を責めるのであった。
孝史の祖父
警察庁のお偉いさん。孝史が幼少期に事故で友達を死なせてしまった際、権力を駆使して事実を隠蔽し、孝史の罪を無かったことにした。
柴咲(しばさき)
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目次 - Contents
- 『イジメの時間』の概要
- 『イジメの時間』のあらすじ・ストーリー
- イジメの始まり篇
- 広がるイジメ篇
- 追い込まれる歩篇
- 復讐の始まり篇
- イジメの結末篇
- 『イジメの時間』の登場人物・キャラクター
- 主人公
- 天童 歩(てんどう あゆむ)
- いじめっ子
- 鈴木山 真次郎(すずきやま まじろう)
- 若保囲 孝史(わかほい たかし)
- 鶴巻 真魚(つるまき まお)
- いじめられっ子
- 須田 淳七(すだ じゅんしち)
- クラスメイト
- 平原 姫音子(ひらはら ねねこ)
- 又賀(またが)
- その他
- 歩の母
- 孝史の祖父
- 柴咲(しばさき)
- 『イジメの時間』の用語
- ドメスティック・バイオレンス(DV)
- 裸踊り
- 監禁
- 『イジメの時間』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 鈴木山真次郎「孝史は..俺が..殺した」
- 又賀「あんな事されて許せるワケないじゃん」
- 歩の母「だからこそ大人が..親が守ってあげなきゃいけないのに..どうしてそれをできなかった親が子供だけに罪を背負えなんて言える?」
- 『イジメの時間』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 登場人物は実在しない名前を選択
- 作者の推しキャラは鈴木山真次郎
- 復讐シーンが本作の起点