Sex Pistols(セックス・ピストルズ)の徹底解説まとめ

Sex Pistols(セックス・ピストルズ)とは、1997年にイギリス・ロンドンで結成されたパンクやニューウェイヴを代表するパンクバンドである。ジョニー・ロットンが放つ攻撃的な歌詞に、斬新なファッションは人々に影響を与えた。順風満帆だったが、1978年に行われたアメリカツアー中に突然ジョニーが脱退したためバンドは解散。活動期間がわずか2年程だったがその影響力は凄まじく、多くのミュージシャンやファッション業界に多大な影響を与え、1つの社会現象を巻き起こした。

Sex Pistolの概要

Sex Pistols(セックス・ピストルズ)とは、1975年にイギリス・ロンドンで結成されたパンクやニューウェーヴを代表するパンクバンドである。政府やロックシーンを攻撃した歌詞や反体制派のギミックが特徴的であり、デビューして以降、その圧倒的カリスマ性で人々を魅了し続けてきたがわずか2年程で解散。多くのミュージシャンやファッション業界に多大な影響を与えた。

Voジョニー・ロットンの作り上げる歌詞は、一見過激かつ攻撃的であるが、その言葉の裏には「自由」や「尊敬」というような意味が込められている。シンプルなロックンロールに乗せて自由に歌う姿からは、「自分の人生なんだから、やりたいようにやればいい」というメッセージが感じられる。
斬新なファッションに、誰にも囚われない生き様が彼らをより輝かせていた。

世間的には「パンクの美学の具現化」と称されており、彼らを超えたものは誰もいない。
また、2006年に「ロックの殿堂」入りを果たし、ローリング・ストーン誌選出「歴史上、最も偉大な100組のアーティスト」で第60位にランクインした。

Sex Pistolsの活動経歴

結成

ライブでのワンシーン。中央で歌っているのがVoのジョニー・ロットン。

Sex Pistolsの原点は、元々不良少年だったGtスティーブ・ジョーンズとDrポール・クックが結成していたアマチュアバンド「スワンカーズ」に、当時ロンドンで「SEX」というブティックを経営していたマルコム・マクラーレン(後のSex Pistolsのプロデューサー)が目をつけたことから始まる。そこに同じく「SEX」の店員だったBaグレン・マトロックとオーディションで選ばれたVoジョニー・ロットンが加入し、1975年11月にバンドの形を整えさせた。

グレンの脱退とシドの加入

その後1977年にグレンがジョンとの不和により脱退する。スティーブはグレンについて「優れた作曲家だったが、ビートルズの影響が強すぎた。いつも足を洗っていて、ピストルズには見えなかった」と述べている。グレンの後継者としてジョンと古くから親交があったシド・ヴィシャスが新たなベーシストとして採用された。このシドの加入によってよりスター性のあるバンドとなったが、作曲面における功績が大きかったグレンの脱退はバンドの将来に暗い影を落とすことになった。

1976年に大手レーベル「EMI」と契約してシングル『Anarchy In The UK / I Wanna Be Me』をリリースしたが、出演したテレビ番組で放送禁止用語を連発したことから、それが問題となり契約を破棄される。その後A&Mレコードと契約し、シングル『God Save The Queen』をリリースするも、発売直前に破棄されたためバンドは巨額の違約金を手に入れる。
(最終的にヴァージンレコードと契約を果たす。)

また、エリザベス女王在位25周年祝典の日にライブを行い、国歌と同名の『God Save The Queen』を演奏し逮捕される。この曲は全英チャートで最高2位を記録したが、ジョンとポールが右翼に襲われて重傷を負う事件が発生し、バンドは一時的に停滞した。

絶頂期と解散

1977年10月にバンド唯一のオリジナルアルバム『Never Mind The Bolloks,Here's The Sex Pistols/勝手にしやがれ!!』が発売され、世界的大ヒットを獲得した。
このアルバムはロキシー・ミュージックやピンク・フロイドなどを手がけた音楽プロデューサー、クリス・トーマスによってプロデュースされた。

マルコムはアルバムの販売権をヴァージン・レコードに独占させず、フランスの会社に1曲多い盤の製作を許可したり、アメリカのワーナー・ブラザーズ・レコードや日本コロムビアからアルバムを発売させたりした。

これにより1978年にワーナーの企画によりバンド初のアメリカツアーが決定されたが、ツアー中にジョニーがバンドを脱退し急遽アメリカツアーが中止。実質上バンドの終焉となった。

解散後

脱退後のジョニー・ロットンは本名のジョン・ライドンに戻し、新たなバンド「パブリック・イメージ・リミデッド」を結成した。

シド・ヴィシャスは、フランク・シナトラの『マイウェイ』の替え歌を発売。アメリカツアーを行う予定だったが、チェルシーホテルにてSex Pistols加入前から交際し同居していた恋人のナンシー・スパンゲンを殺害した容疑をかけられたまま、自信も薬物の大量摂取が原因で他界した。このナンシー殺害については、謎のままである。2人が暮らしたチェルシーホテルはパンクの聖地としてファンの間で愛されている。

Sex Pistolsのメンバー

オリジナルメンバー

ジョニー・ロットン

Vo担当。1956年1月31日生まれ。本名はジョン・ライドンであり、Sex Pistols在籍中は「腐れのジョニー」の意でジョニー・ロットンとして活動していた。
Sex Pistols解散後は、本名のジョン・ライドンに戻し、パブリック・イメージ・リミデッド(PIL)を結成した。
2002年の「100名の最も偉大な英国人」にて第87位、「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」にて第14位にランクインしている。

スティーブ・ジョーンズ

Gt担当。1955年9月3日生まれ。元々はポール・クックと一緒に、悪事を働く不良少年だった。Sex Pistolsの前はスワンカーズというバンドを組んでおり、そのときはVoを担当していた。
2011年の「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」にて第97位にランクインしている。

ポール・クック

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