ロジカとラッカセイ(漫画)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『ロジカとラッカセイ』とは2018年4月~2019年7月まで『くらげバンチ』で掲載されていた、紀ノ目によるほんわか系SFファンタジー漫画である。とある惑星を舞台に、人間の子供・ラッカと不思議な生き物・ロジカが謎の円盤を見つけたり、森を探索したりと毎日を楽しく過ごすというストーリーになっている。一見、ほんわか日常物に感じるが、惑星の謎や主要人物の1人であるしーさんの生い立ちなどはハード且つダークなものとなっている。一風変わったキャラたちが織りなす日常とうっすらと漂うダークな雰囲気が魅力的な作品。

ラッカとロジカの友人。眼鏡をかけた犬のような姿が特徴。博識で研究家。数日履いた靴下同士の臭いの差を研究したりと少し変わった研究をしている。また、旧時代の人間が遺したものを研究しては、少し間違った解釈をしてラッカたちに教えたりすることがある。研究家らしく家には本がたくさんある。講演会を開くのが好きで、よく開いている模様。しかし、しーさんからは子守歌扱いされている。古代の植物を再現したりと研究家としては非常に優秀。

マシュー

ラッカたちの家の近くに住む老婆。柔和な性格をしており、ラッカたちにもアップルパイをおすそ分けしてくれたりと優しい。旦那がいるが、異種族婚であったため寿命に差があった。旦那が短命であったため、生命維持装置をつけさせることで、寿命を無理矢理伸ばしていた。旦那が装置を介して発する言葉が伝わっておらず、甲斐甲斐しく世話をしている。

トゥイーディア

マシューの旦那。プラント族という短命の種族で20年ほどしか生きられない。マシューとは異種族であったために、周囲から結婚を反対されて駆け落ちして結婚をした。美形の多い種族の出身ということで、外見は美形。短命であったが故に生命維持装置を付けて延命させられている。言葉を発することができないため装置を介してマシューに言葉を伝えているが、モールス信号が読めないマシューには伝わっていない。

バクバク

ラッカとロジカが森で出会ったバケモノ。大きく裂けたような口が特徴。なんでも食べることができるため、最初はラッカを食べようとした。なんでも食べるという特性から、ロジカによってバクバクという名前を付けられた。岩などの固い物から、リンゴの色だけを食べたり、割っていないクルミの中身だけを抜き取って食べたりなど変わったものを食べることが可能。両親は物言わぬ木と花であり突然変異で生まれた物と思われる。そのため、バクバクから話しかけても両親から返事が返ってくることがないために寂しく思っていた。ある時、親である木を伐採されそうになったのを止めに入ったところを、バケモノに襲われると勘違いした相手に斧で切りつけられてしまう。
ラッカとロジカが言葉を返してくれることや優しさに触れて涙を流すなど、見た目とは裏腹に繊細な性格をしている。ラッカが毒虫に刺されて死にかけているときに、毒だけを吸い出して食べることでラッカを助けた。そして、毒に侵されている身体を引きずりながらラッカたちの前から姿を消して、両親のいる森へと戻った。そして、両親の側で息を引き取った。

アベル

魔法使いの子供。魔法の基本である物を浮かせる、物を治すといったことができず、なんでも壊してしまう。そのため、母親や学友、先生からは出来の悪い子というレッテルを貼られてしまう。また、兄・カインが魔法使いとして優秀であったために、比較されてしまう。これらのことが原因で卑屈でネガティブ、泣き虫な性格となった。しかし、学友が大きな落石で足を潰されて困っていた際に、魔法を使って落石を砕いて救出したことで、周囲からの扱いが良くなった。

実は、生き物に魔法をかけるという、魔法使いの中でも稀有な能力を持つ。アベル自身に自覚がなく、また幼い頃はぼんやりとした性格であったことも手伝い誰も気づいていなかった。しかし、唯一カインが気づいたことで殺されかけるが、魔法の使い方がわかっていないアベルは、カインの頭を破壊して殺してしまう。アベルはこの事を幼かったために記憶に残っていない。

カゲオ

エルミに恋する男の子。歌が上手なエルミに好意を抱いているが、告白できずにいた。ラッカとロジカに背中を押されたことでアプローチをかけることを決意。エルミのために険しい山に生える赤い花のジュースを持って、彼女の家を訪れる。しかし、男性が苦手なエルミから拒絶されてしまい、自身の苦労が無意味であったことに悩む。そして、純粋が故に思い込みが激しい性格だったのか、自身を拒絶したエルミは偽物であると思いこんでしまう。本物のエルミを助けようと考えついたカゲオは、エルミの家を襲撃。エルミを殺してしまう。

魔法使い

カイン

アベルの兄。魔法使いとして優秀であり、周囲からも一目置かれる存在であった。本人も自身が優秀であることを理解しており、周囲の存在は自身を持ち上げるための足場であると考えているなど傲慢な性格をしている。「その他大勢はごく一部の天才のために、犠牲になるようにできている」と考えている。アベルが生まれた際には、アベルの才能に気づかない周囲がカインのほうが特別であると評価したため、グズなアベルのおかげで自身が褒められるという悦に浸っていた。
しかし、アベルが特級魔法という生き物に魔法をかける才能があることに気づいたときに、自身の居場所を取られてしまうと焦る。自身の居場所を守るためにアベルを手にかけようとするが、アベルによって頭部を破壊されて死亡。皮肉にも彼の持論である「その他大勢はごく一部の天才のために、犠牲になるようにできている」を体現してしまった。

アベルの両親

手前が父親。奥が母親。

アベルとカインの両親。一見普通の両親に見えるが、母親の方はアベルが落ちこぼれであることに頭を悩ませているため、アベルへの当たりが強い。つい優秀であったカインと比べてしまうこともあったが、父親が「アベルはアベルで努力をしている」「親である自身たちが信じないでどうする」となだめたことで、母親は落ち着きを取り戻した。

TTK_82013
TTK_82013
@TTK_82013

目次 - Contents