悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。(ラス為)のネタバレ解説・考察まとめ

『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』は小説家になろうサイトで天壱によって執筆された小説、およびそれを原作とする漫画・アニメ作品である。平凡な女子高生が事故に遭い、転生したのは最強外道のラスボス女王。シナリオ通りに運命が進んでしまったら、周りにいる大切な家族、友達を自分が傷つけてしまう。10年後には断罪の運命が待ち構える。残された時間で不幸ではなく幸せな未来を周囲にもたらすため、ラスボスチートと権力を使い王女が奮闘する物語。

従属の契約締結時

フリージア王国にしかない契約。特殊能力者により作られた契約書に2名が記名することで生涯破ることができなくなる。内容は「主人を裏切らない、主人の意思なしに一定距離以上は側を離れられない」というもの。契約自体は見届け人の前でサインを書くだけのもの。

隷属の契約

『キミヒカ』でステイルを騙して隷属の契約を結ばせるプライド

従属の契約に加えて、主人の命令には絶対に背かないという拘束力の強いもの。契約は拘束力の強いものが優先されるため、後から従属の契約をしたところで上塗りされることはない。重罪を犯した罪人に対する罰として使用されることもある。

ラスボスチート

ラスボスチートを持つステイル

一度教わったら忘れない脅威的な記憶力、教えられているのを見ただけで完璧にマスターした護身格闘術、初めて握った剣で講師を圧倒する力などを指す。プライドが『キミヒカ』内でラスボス足りうるために与えられた設定。

『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

プライド「約束する…わたしは絶対これ以上貴方を傷つけない…!貴方も、貴方のお母様のいるこの国も皆が笑っていられるようにする…!私の、命ある限り…!」

極悪王女と義弟編での一コマ

従属の契約を交わす前夜、プライドはステイルの部屋を訪れる。ステイルの手枷の鍵をもって母親に会いに行くよう伝えるが、ステイルは断り別の子供が選ばれることを憂う。たった7歳の子供が自分のことだけでなく他人を思いやる姿に、プライドは胸が張り裂けるような思いに駆られる。プライドが自分のために一人の国民が犠牲になっていると理解でき、「約束する…わたしは絶対これ以上貴方を傷つけない…!貴方も、貴方のお母様のいるこの国も皆が笑っていられるようにする…!私の、命ある限り…!」とステイルに伝える。プライドが初めて人に対して贖罪のために発した言葉であり、王位を継ぐ自覚が芽生えたことが伺える言葉である。

騎士としての生き様を息子に示す騎士団長

息子アーサーに語りかけるロデリック騎士団長

プライドはロデリック団長がいる崖の崩落を予知する。ロデリック団長は直前にあった奇襲により片足が瓦礫に埋まってしまい、抜け出せずにいた。自身の特殊能力「斬撃無効化」により、足を切り落として脱出することもできなかった。死期を悟り、最後まで騎士として戦う覚悟であることを話すロデリック。しかしその映像をロデリック団長の一人息子アーサーが見ていた。「なんだそのザマは」「お袋はどうする?毎回毎回心配をかけて今度はここまでだァ?ふざけんじゃねえよ」「そんなところでくたばりかけてんじゃねえ!」「立てクソ親父!さっさと帰ってお袋に千回詫びやがれ!」と罵倒する。しかしそれはできないとアーサーに伝え、騎士を目指すことをしないアーサーに「お前の人生だ。お前が騎士を目指さぬことを止めるつもりはもうない。ただ、私が…私の部下や仲間たちが命をかけて務める騎士の在り方について知ってほしかった。父として」と言う。そこに奇襲を仕掛けてきた襲撃者達がやってくる。ロデリックは先の奇襲で怪我を負った兵士たちを逃し、崖の崩落まで一人で襲撃者を迎撃、ともに崖の崩落に巻き込まれる覚悟をする。通信が途切れる前にロデリックは「見ていろ、我が息子よ。騎士としての父の最後の生き様を」と伝えるのだった。

プライド「騎士と名乗るのならば、名誉高き死を迎えられぬことよりも、この先救えたであろうまだ見ぬ民を救えぬことを悔やみなさい‼︎」

第一王位継承者であるプライドが騎士団長を救うために単身現場に赴いたことに対し、ロデリック騎士団長は怒りを持ってプライドに謁見する。王族のために騎士が死ぬのは名誉であること、そのためならば騎士の命など王族は捨てるべきであることを伝えるが、プライドの意見は違っていた。ロデリック団長に対し、「騎士と名乗るのならば、名誉高き死を迎えられぬことよりも、この先救えたであろうまだ見ぬ民を救えぬことを悔やみなさい‼︎」と叱責する。王族であったとしても、自国の民の一人であり、民衆を守護する騎士に対して尊厳を持って接しているプライドならではの言葉と言える。

プライド「貴方の剣は、愛する者を護る為に。…そんな騎士になって欲しいという私の願いです」

ロデリック騎士団長を救ったことにたいして、副団長や騎士たちから数々の礼を述べられるプライド。何も言わずに立っていた団長の息子が最後に口をひらく。特殊能力は持っているが、団長のように騎士に向いたものではなく、農業にしか役に立たない。剣の稽古も長くやっていない。けれど父親のような騎士になりたい、なれるでしょうか、と尋ねる彼にプライドは応え、さらに続けて「貴方の剣は、愛する者を護る為に。…そんな騎士になって欲しいという私の願いです」と伝える。プライドの騎士に対する価値観の表れと、未来に自分が引き起こす悲劇を回避する目的で発された言葉である。

愛する幼い娘と訣別するローザ女王

上:幼少期のプライド 下:ローザ女王

女王ローザは幼い頃から実の両親よりも乳母と過ごす時間が長かった。女王であるローザの母親に対し、「親って何する人?」という疑問を幼少期より持っていた。その思いがあったため、ローザに第一子プライドが生まれた時「プライドは乳母にも侍女にも任せません。この子は私とあなたの娘なのだから」と自分の手で育てることを決心していた。誰よりもプライドを可愛がり、「大好きよプライド。産まれてきてくれてありがとう。たくさんたくさん甘えてね」と伝える。しかしある時を境に、弱者を傷つけ嘲笑するプライドの姿を予知するようになる。予知をして以降も変わらず今まで通りに過ごすローザ。愛情深く育てれば変化を起こせるかもしれない、もしくは予知が間違えるかもしれないと考えていた。しかしローザの他の予知は一つも外れず、予知によるプライドの最悪の姿は変化しなかった。ローザは幼少期に乳母に教えられた「あなたの一挙一動で、たったひとつの間違いでフリージアに生きる民を殺すことにもなるのです」という言葉を思い出す。次の日の天気というとても小さな事柄の予知でさえ的中させた日、ローザはプライドに母親として会うことはしないと決心する。将来プライドに王位継承権を与えないと告げた時に、プライドが今以上傷つかないようにするためであった。しかし、ローザはプライドが将来残虐な子になると知っていても、プライドを愛してやまなかった。ローザは母親を知らなかったが、プライドがローザから拒絶されてどれだけ傷ついているかは身に染みて知っていた。プライドは知らなかったが、ローザはプライドが生まれた時からずっとプライドのことを愛しており、プライドに会えないことに対して涙を流すほど苦しんでいたことが分かるシーンである。

『悲劇の元凶となる最強外道ラスボス女王は民の為に尽くします。』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

『キミヒカ』の人気作は第三作目

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