尾崎豊(Yutaka Ozaki)の徹底解説まとめ
尾崎豊(おざき ゆたか)とは1983年にデビューした日本を代表するシンガーソングライター。「卒業」や「I LOVE YOU」など代表作を挙げるときりがない。若くしてこの世を去ったが、10代でのメジャーデビュー、突然の活動休止、覚せい剤取締法違反での逮捕、26歳での逝去と短い人生を駆け抜けた。1983年にメジャーデビューし、第27回日本レコード大賞にて優秀アルバム賞を受賞した経歴をもつ。楽曲の再リリース、映像作品の上映や展覧会の開催など亡くなってからも注目・支持されている唯一無二の存在。
尾崎豊の概要
尾崎豊とは東京都出身の日本を代表するシンガーソングライターである。「15の夜」や「卒業」「I LOVE YOU」など多くの代表作を残している。
高校2年生でCBS・ソニーのオーディションに応募し合格、1stアルバム『十七歳の地図』をリリースし10代でデビューを果たす。
2ndアルバム『回帰線』は第27回日本レコード大賞にて優秀アルバム賞を受賞、10代最後の日にリリースした3rdアルバム『壊れた扉から』も大ヒットを記録している。
10代のうちは社会への反抗や疑問をテーマに楽曲制作を行っていたが、20代以降方向性に悩んだ尾崎は突然無期限の活動休止を発表し渡米、何の収穫もなくその年の末に帰国する。新曲の発売もないまま1年半ぶりのツアーが始まるも過労で倒れてしまう。その年の暮れには覚せい剤取締法違反で逮捕。復帰後リリースした「太陽の破片」がヒットし、フジテレビ系列の『夜のヒットスタジオ』に出演する。これが最初で最後のテレビ出演となる。
一方、プライベートでは結婚し長男・尾崎裕也が誕生、その後リリースした『誕生(BIRTH)』はオリコンチャート1位を記録、1991年5月から10月にかけて全国ツアー<TOUR 1991 BIRTH>を行い完全復活を遂げたように思われた。
しかし、1992年の4月25日に自宅マンションから約500m離れた民家の軒先で全裸になって倒れているところを発見された。病院での診察後、帰宅するが同日10時頃に容態が急変、呼吸停止となり日本医科大学付属病院へ救急搬送され処置を受けるも26歳で逝去。若くしてこの世を去ったが、昭和・平成を超え、令和になってもコブクロや中島美嘉、清水翔太など多くのアーティストが楽曲をカバーし、幅広い年齢層から多くの支持を受けている。
尾崎豊の活動経歴
10代でのメジャーデビュー
1982年、CBS・SONY主催のオーディション<CBS/SONY Sound Development Audition 1982>に応募し、見事合格を果たす。その後1983年、シングル「15の夜」、アルバム『十七歳の地図』でデビュー。
活動直後からの活躍と突然の活動休止
1985年、4thシングル『卒業』がオリコンチャート初のランクイン、2ndアルバム『回帰線』が初登場1位を記録し第27回日本レコード大賞にて優秀アルバム賞を受賞した。同年3rdアルバム『壊れた扉から』をリリースした後、20代に突入し音楽の方向性に迷った尾崎は無期限活動休止を発表し、単身渡米する。
逮捕からの復活
1987年、自宅内で薬物を発見した尾崎の父の通報により、警察による家宅捜索と尿検査が実施され、覚せい剤取締法違反で逮捕された。事務所さえも報道陣からの取材の連絡で事実を知るほどに突然の出来事だった。懲役1年6か月・執行猶予3年の判決を下され、1998年に釈放されている。釈放後、7thシングル『太陽の破片』をリリース、売り上げ枚数は25.2万枚を記録した。
1990年、5thアルバム『誕生』をリリース、『十七歳の地図』からリカットされた「I LOVE YOU」は売り上げ枚数48.4万枚と「太陽の破片」を超える最大のヒット曲となった。
1991には、5月から10月にかけて大規模ツアー<TOUR 1991 BIRTH>を完走し完全復活を遂げたようにみえたが、これが生前最後のツアーとなる。
突然の逝去
1992年、薬物中毒に伴う肺水腫により26歳の若さで逝去。2回忌となる1994年、『十七歳の地図』からリカットされた「OH MY LITTLE GIRL」は売り上げ枚数107.8万枚とシングルとしては初のミリオンセラーを記録した。
その後も多くの楽曲が再リリースされ、亡くなった後も尾崎の歌は語り継がれていくこととなる。
尾崎豊のプロフィール・人物像
1965年(昭和40年)11月29日生まれ。東京都世田谷区に位置する自衛隊中央病院で尾崎家の次男として誕生する。父は尾崎健一、母は尾崎絹江。幼少時代は練馬区で過ごし、小学5年生で埼玉県へ転居。転校後の小学校ではあまり馴染めず、不登校の日々が続いていた。
中学は練馬区立練馬東中学へ入学し、生徒会副会長・文化祭実行委員などを務めるも、喫煙で停学処分となる。
高校は青山学院高等部へ進学した。しかし、中学時代と同様に喫煙、さらにオートバイでの事故や飲酒、警察が出動するレベルの乱闘騒ぎを起こし、無期限停学処分となるなど、かなり破天荒な学生時代であったことが伺える。
デビュー後も覚せい剤取締法違反で逮捕されるなど荒れたイメージが強いが、尾崎と交友の深い俳優の坂上忍やギタリストの町支寛二、ツアーのサポートベーシストを務めた渡辺茂らは尾崎の人物像について「プライベートは本当に明るく、礼儀正しい好青年」と語っている。尾崎が音楽を始めるきっかけは、兄が購入したが使っていなかったクラシックギターを手にしたことであり、井上陽水やさだまさし、浜田省吾らを音楽的ルーツに持っている。
尾崎豊のディスコグラフィー
シングル
卒業
01. 卒業 GRADUATION
02. 15の夜
1989年3月21日リリース。オリコンチャートでは最高位20位、自身初のランキング入りを果たした。
I LOVE YOU
Related Articles関連記事
ホットロード(漫画・映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ホットロード』とは『別冊マーガレット』で1986年から連載された、漫画作家紡木たくによる少女漫画である。父親の写真のない家で育ち、ママに愛されていない、必要とされていないと孤独を抱えている少女宮市和希と、不良グループ同士の抗争やバイクで走ることに命を懸ける春山洋志が出会い、"愛情とは何か"、"命とは何か"に気づかされ失いかけた命が再生されていく物語である。漫画連載終了から約24年後の2014年『ホットロード』は映画化され、大ヒットを記録した。
Read Article
【閲覧注意】壮絶な死に方をした芸能人まとめ【尾崎豊 など】
死に方が悲惨だった有名人まとめ。尾崎豊、白暁燕、香月弘美、柳原尋美などなど。 尾崎豊は、日本のシンガーソングライター。青山学院高等部中退。血液型B型。身長178cm。既婚。 香月弘美は、宝塚歌劇団月組の元タカラジェンヌ。神奈川県藤沢市片瀬出身。公演中に舞台機構の回転軸に巻き込まれて事故死した。
Read Article
閲覧注意!衝撃的な最期を遂げた有名人まとめ
日常のニュースの中で芸能人や有名人の訃報が飛び込んでくるのはさほど珍しいことではない。一方で大きな事故により突然命を落とした場合や自殺・他殺の疑いがある不審死などの場合には、何日にもわたって特集が組まれるなど人々の注目を集めるものである。本記事では人々の記憶に刻まれた「壮絶な最期を遂げた有名人」の情報を、詳しく紹介する。
Read Article
【尾崎豊】若くして亡くなった芸能人・有名人まとめ【坂井泉水】
尾崎豊や坂井泉水など、芸能人で早くに亡くなってしまった人をまとめました。死亡した原因などもまとめてありますので最後までご覧ください。 尾崎豊は、日本のシンガーソングライター。青山学院高等部中退。血液型B型。身長178cm。既婚。 坂井泉水は、日本の女性歌手、作詞家。音楽ユニット・ZARDのボーカリスト。
Read Article
【尾崎豊】若くして亡くなった邦楽ミュージシャンまとめ【フジファブリック志村正彦】
若くして亡くなった邦楽ミュージシャンをまとめました。ここでは簡単な経歴や亡くなった日、死因などを掲載しています。フジファブリックの志村正彦や尾崎豊など数々の名曲を世に送り出してきた彼らの死は、多くのファンに衝撃と悲しみを与えました。
Read Article
【悲運】30歳前で早死にした有名人・芸能人まとめ!岡田有希子や夏目雅子など【悲劇】
30歳前で若くして亡くなった有名人・芸能人をまとめました。岡田有希子や夏目雅子、尾崎豊など才能豊かで、絶大な人気を誇った人物ばかりです。ここでは10名の有名人・芸能人の経歴や死因などを紹介していきます。
Read Article
あの大物も!?薬物がらみで逮捕された芸能人・著名人まとめ
素晴らしい実力や才能を活かして日々活躍する芸能人や著名人、スポーツ選手たち。彼らの姿は人々に夢を与えているが、手を出してはならない薬物によってファンを裏切ってしまった芸能人・著名人もまた大勢存在している。覚せい剤・コカイン・大麻や危険ドラッグなど、薬物がらみで逮捕された芸能人・著名人の情報をまとめて紹介する。
Read Article
【電影少女】名作揃い!1980年代後半のおすすめ漫画まとめ【ホットロード】
1985年から1989年に連載開始のおすすめ漫画をまとめました。テレビドラマ化や映画化もされた名作ばかりです。時代を全く感じさせないものや今読んでも心に刺さる作品を、オススメポイントと共に紹介していきます。
Read Article
映画『ホットロード』で能年玲奈の相手役だった三代目JSB登坂広臣ってどんな人?
2013年にNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』でブレイクした能年玲奈。『あまちゃん』に続き、不良の純愛を描いた伝説とまで言われるほど人気をもつ漫画『ホットロード』の実写映画で主演を務めることになった。ブレイク中の能年玲奈の相手役が誰になるかも当時は話題になり、抜擢された三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのボーカル・登坂広臣は一気に注目されることになるのだった。
Read Article
能年玲奈の映画『ホットロード』出演に賛否両論!評価をまとめてみた!
1986年から1987年にかけて『別冊マーガレットで連載された紡木たく作のヤンキーの純愛物語の『ホットロード』。時を経て2014年に能年玲奈主演で実写映画化された。能年玲奈は直前に出演していたNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』で大人気となったわけだが、『ホットロード』で演じる役柄が『あまちゃん』と180度異なるためか、ネット上ではその抜擢に賛否両論だった。
Read Article
能年玲奈のプロフィール・出演作品まとめ【あまちゃんほか】
NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の主人公、天野アキの好演が話題となった女優の能年玲奈。『あまちゃん』の終了後に出演した映画『ホットロード』では、アカデミー賞の新人賞を獲得するなどの活躍を見せている。本記事では能年玲奈のプロフィールや、これまでに出演してきた作品の情報をまとめて紹介する。
Read Article
タグ - Tags
目次 - Contents
- 尾崎豊の概要
- 尾崎豊の活動経歴
- 10代でのメジャーデビュー
- 活動直後からの活躍と突然の活動休止
- 逮捕からの復活
- 突然の逝去
- 尾崎豊のプロフィール・人物像
- 尾崎豊のディスコグラフィー
- シングル
- 卒業
- I LOVE YOU
- OH MY LITTLE GIRL
- 卒業
- FORGET-ME-NOT / OH MY LITTLE GIRL
- I LOVE YOU
- アルバム
- 誕生
- 十七歳の地図
- 回帰線
- 壊れた扉から
- 放熱への証
- 約束の日 Vol.1
- 約束の日 Vol.2
- 愛すべきものすべてに
- MISSING BOY
- OSAKA STADIUM on August 25th in 1985 VOL.1
- OSAKA STADIUM on August 25th in 1985 VOL.2
- ARTERY&VEIN:THE VERY BEST OF YUTAKA OZAKI
- BLUE ~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI
- GREEN ~A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI
- 13/71 -THE BEST SELECTION
- TEENBEAT BOX ~13th MEMORIAL VERSION~
- 真空の中でも嵐は起こる
- 巨人の輪郭
- 71/71
- SATURDAY~ROCK'N'ROLL BEST OF YUTAKA OZAKI
- WEDNESDAY~LOVE SONG BEST OF YUTAKA OZAKI
- I LOVE YOU ~BALLADE BEST
- LIVEBEAT BOX
- RECORDS : YUTAKA OZAKI
- ALL TIME BEST
- LAST TOUR AROUND JAPAN YUTAKA OZAKI
- 映像作品
- 約束の日 LAST APPEARANCE 完全版
- AFTER THE BIRTH
- THE NIGHT A TRIBUTE TO YUTAKA OZAKI
- もうひとつのリアリティ“LIVE+DOCUMENTARY”
- After The Night A Tribute To YUTAKA OZAKI
- 625DAYS
- 6 Pieces Of Story
- OZAKI FILM ALIVE AT ARIAKE COLOSSEUM IN 1987 THE TWENTY-FIRST SUMMER
- OZAKI・18
- OZAKI・19
- TOUR 1991 BIRTH YUTAKA OZAKI
- 集まれOZAKI~OSAKA OZAKI NIGHT~
- LAST TEENAGE APPEARANCE
- 10 Pieces Of Story
- 尾崎豊の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- 15の夜
- I LOVE YOU
- 卒業
- シェリー
- OH MY LITTLE GIRL
- 僕が僕であるために
- 尾崎豊の名言・発言
- 「時代は常に流れる。だが、変わっちゃいけないのは音楽が持っている、そして、人が心に持ち続けなくちゃいけない、人を愛する気持ちだと僕は思っている。 」
- 「あのとき、ステージを降りてから、ずっと考えていたんだ。今日、この日、何を言えばいいかって。それは、どんな困難にも負けないで、いつまでも夢を捨てないで、きみたちへ、僕からの精いっぱいの愛情をこめて、いつまでも、歌い続けることを約束します。今日は、本当に、どうもありがとう。」
- 尾崎豊の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 尾崎の歌声を受け継ぐ長男・尾崎裕也
- 多くの人が訪れる尾崎豊ゆかりの地
- 渋谷クロスタワー(旧東邦生命ビル)
- 向山公園
- 尾崎の残した遺書の公開