カンザキイオリ(黒柿・Schrödinger's cat)の徹底解説まとめ

カンザキイオリ(黒柿・Schrödinger's cat)とはYouTubeなどで活動しているボカロP及び、歌い手、小説家。2017年8月に投稿された代表曲「命に嫌われている。」はYouTubeで2000万回以上再生され、2021年に歌い手「まふまふ」により紅白歌合戦で披露されるなど話題を呼んだ。現代の若者が抱える悩みに関する歌詞や、VOCALOIDの独特な暗めの調教が特徴で、10代を中心にカリスマ的人気となっている。

2017年8月6日に投稿された初音ミクが歌唱する楽曲。

曲の出だしは初音ミクの楽曲の中では低めで、世間で一般的に知られている初音ミクのイメージとは違う、暗い印象を受ける調教となっている。歌詞にはカンザキイオリの独特の死生観が表現されている。MVは白地に曲に合わせて歌詞が表示されるだけのシンプルなものであるが、シンプルであるからこそ歌詞に集中することができ、聴いた人によってさまざまな解釈ができるようになっている。

この楽曲は「歌ってみた」も多く投稿されており、特に2021年12月に紅白歌合戦でこの曲を歌唱した歌い手「まふまふ」がYouTubeでは最も再生数が多い。

あの夏が飽和する。

2018年8月12日に投稿された、鏡音リンと鏡音レンが歌唱する楽曲。

「昨日人を殺したんだ」という衝撃的な歌詞から始まる。自称「人殺し」の少女と自称「ダメ人間」の少年の逃避行が、夏の終わりの寂しさを感じさせるメロディに乗せて描かれている。ラストのサビ前の間奏は蝉の声のみになり、直前までの曲の盛り上がりと相まって、少年が受けた衝撃が静かに表されている。
カンザキイオリが初めて物語調の歌詞に挑戦した楽曲であり、投稿の数年前の冬には一度完成していた。内容から夏に投稿しようと考えていたが忘れることを何度か繰り返し、その後アルバムに収録する曲にするために改変を重ねていた。

2020年9月18日には同名の小説が発売され、発行部数15万部を越える大ヒットとなった。更にこのとき「あの夏が飽和する。ver.2020」が同時に発表され、新たな編曲とMVで今までの世界観がより具体的になった。

カンザキイオリ(黒柿・Schrödinger's cat)の名言・発言

「好きなものを素直に好きだと言っていい」

カンザキイオリは小説『親愛なるあなたへ』(河出書房新社)の発売に際して、本を中心としたサブカルチャーの情報を発信するWebメディア「好書好日」のインタビューを受けた。その中で『親愛なるあなたへ』に込められたテーマを尋ねられたカンザキイオリは、「好きなものを素直に好きだと言っていい、ということですね」と答えた。さらに「ただ、それをどう結論づけるかは読者の方それぞれでいいと思っています。春樹も雪も人や作品を好きだという気持ちに戸惑いがあって、なかなか素直になれない。でもそれが徐々に変わっていくんです。」と続けた。作者として読者に届けたいメッセージを明確にしつつも、読者それぞれが考えたことや感じたことを大切にしてほしい、というのが小説家としてのカンザキイオリのスタンスなのだ。

カンザキイオリ(黒柿・Schrödinger's cat)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

実体験が元になった楽曲「あの夏が飽和する。」

カンザキイオリの楽曲は自身の実体験を元に制作されている。
特に「あの夏が飽和する。」は実際に女の子と旅をしたり、誰かが亡くなった訳ではないが、中学3年生の夏の「本気の家出」が元になっている。
それまでは家出といっても家族に何も言わずに学校をサボり、日帰りで遠出をするだけだった。しかしこのときだけは違い、家庭にも学校にも居場所がない状況から自殺未遂をし、「死ねないならここから逃げ出して新しいところで人生をやり直そう!」と家出を決意したという。そこから隣県の警察署で保護されるまでの何が起こるかわからない、ドキドキワクワクのひとりぼっち旅を形にしたかったそうだ。

仕事用mpmpmpk
仕事用mpmpmpk
@go-107172463329891806950

目次 - Contents