ハル×キヨ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ハル×キヨ』とは、オザキアキラによる日本の漫画で、高身長女子と低身長男子の恋愛模様を描いた作品である。『別冊マーガレット』に掲載されていた。この漫画は、背が高く内気な女子高生宮本小春と、低身長で無愛想な峯田清志郎のダブル主人公で話が進んで行く。巨人と呼ばれ周囲から恐れられる小春と、小柄だがイケメンで学年一の秀才である清志郎。正反対の2人だが、小春の失恋をきっかけに距離が近づいていく。格差コンビが面白いネガティブ系ラブ・コメディーである。

怪物ちゃん

小春が幼稚園時代に志村から、都市伝説に出てくる女の子に似ていると付けられたあだ名。誘拐された女の子が殺され、バラバラにされた事件がきっかけで生まれた都市伝説らしい。中学生くらいまで小春は「怪物ちゃん」と呼ばれていた。

だるま茶屋

学園祭で、小春達のクラスが行った和風カフェである。カフェでは、見せるだけで5%オフになる「印籠スタンプ」を配布しており、割引だけでなくスタンプを5個貯めると、和装した氷川と写真が撮れるオプションを付けている。女子生徒から大人気で、売上ノルマの5倍を叩きだすほど結果を出した。

『ハル×キヨ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

峯田清志郎「もう君が何と言おうと、今から僕が君の彼氏だからな」

照れながら話す清志郎(右)と、ときめく小春(左)

学園祭が終わり、付き合うことになった小春と清志郎。しかし小春は、自分が彼女でいいのか不安だった。清志郎に何度も「自分が彼女でいいのか」と問う。しかし清志郎はそんなことはまったく気にしておらず、約束は約束だからと押し切った。これ以上の異論は認めないと「もう君が何と言おうと、今から僕が君の彼氏だからな」と照れながら言うのであった。あまり感情を出さない清志郎が、小春にストレートな好意を向けるシーンである。

宮本小春「そんなところ ぜっっったいに見せませんから!」

清志郎の側にいる為に頑張る決意をする小春(右)と、冷めた目で見る怜一(左)

清志郎の兄の峯田怜一(みねた れいいち)が、突然留学先のイギリスから帰国してきた。清志郎よりも更にひねくれて面倒臭い性格をしている怜一に、小春も清志郎も対応に困ってしまう。怜一は清志郎をイギリスに連れて行こうとするだけでなく、小春と交際していることを認めずに、ひたすらに別れるよう言い続けた。優秀な清志郎に、バカな小春では釣り合わないというのだ。あまりに勝手な物言いをする怜一に、清志郎は全力で抵抗する。しかし小春は、怜一が悪い人のように思えず歩み寄ろうとするのだった。
怜一の話を聞くと、やり方は最低だが怜一なりに良い兄として、弟を引っ張っていこうとしているようだった。愛情表現が下手なだけで、清志郎のことをとても大切に想っているのだ。しかし、清志郎との交際を続けたい小春は、離れ離れになりたくないと怜一に訴える。「お前のわがままなど知らん」と全く話を聞かない怜一。「自分と対等に話がしたいのなら、まず俺に認められる人間になれ」と言う。そこで小春は「学年末試験で1位を取ったら認めてほしい」と提案した。諦めない小春に面倒臭くなった怜一は「勝手にしろ」と言い放つ。試験が終わるまでいてほしいという小春に対し、怜一は「お前が弟の前から消えるところくらいは見届けてやってもいいかもな」と告げる。
怜一に正面から張り合えるようになるため、覚悟を決めた小春は「そんなところ ぜっっったいに見せませんから!」と意気込むのだった。清志郎に対する、2人の強い気持ちがぶつかるシーンである。

志村健治「ちょっとは入り込む余地があるかもって勘違いするだろが」

小春(左)の必死さに嬉しくも戸惑う志村(右)の言葉

志村から誕生日にもらった髪留めを無くしてしまった小春。雨の中必死に探すものの、なかなか見つからなかった。雨の中探しまわる小春を見つけた志村は、何をしているのかと声をかける。慌てた小春は思わず、髪留めを無くしたことを話してしまった。「広い学校の中で見つけるのは無理だろう」と言う志村だったが、小春は「簡単に無くしたくない」と言い再び捜しに走った。
「こんなことになるなら、プレゼントなんてあげなければよかった」と思う志村だったが、単純に小春の喜ぶ顔が見たくて、プレゼントを選んだことを思い出す。自分からのプレゼントを、こんなに必死になって大事にしてくれようとする小春に、嬉しさと苛立ちを感じる志村。思わず小春に駆け寄り、どうしてそこまで必死になるのか問いかける。せっかく志村がくれたものだから、という理由で探す小春は「それだけじゃダメですか?」と答える。志村は「中途半端なことをしないでほしい」と言う。小春に対し「ちょっとは入り込む余地があるかもって勘違いするだろが」と言う志村。しかし小春は、その言葉の意味が分からなかった。
志村が本気で、小春を振り向かせようと決意したシーンである。

『ハル×キヨ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

「尾崎あきら」から「オザキアキラ」にペンネームを変更

作者のオザキアキラは『ハル×キヨ』の連載前まで「尾崎あきら」というペンネームで活動していた。改名の詳細は明かされていないが、『ハル×キヨ』の第1巻に変更したことを記載していて、新ペンネームでの初作品となった。

オリジナル連載の漫画で初めて巻数が付いた作品

作者のオザキアキラは、今まで連載した作品が単行本化したことはあったが、自身オリジナルの連載作品で巻数が付くのは『ハル×キヨ』が初めてだと2巻のあとがきで語っていた。

作者の止まらないメガネ愛

作者は連載を始める時、メガネ愛が止まらなかったことから主人公をメガネキャラにしたと語る。しかし、最初のうちは作画が大変で手を痛め、メガネを嫌いになるんじゃないかと危惧していた。しかし、書いていくうちに振り切ったらしく、4巻のあとがきではメガネを書くのが楽しくて仕方ないという。むしろメガネだけを描いていたいと思うほどメガネ愛が強まったようだった。

江戸川の初期設定は黒髪メガネ

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