Phantom 〜Requiem for the Phantom〜(ファントム)のネタバレ解説・考察まとめ

『Phantom 〜Requiem for the Phantom〜』とは、ニトロプラスのゲームを原作としたテレビアニメ。同社10周年記念作品として2009年に全26話が放送された。脚本に虚淵玄が参加し、原作を尊重した構成が特徴である。暗黒街を舞台に、記憶を消され暗殺者「ツヴァイ」となった少年と、先代「ファントム」の少女アインの過酷な運命を描く。平凡な若者が殺し屋へと変貌し、組織の謀略に翻弄されながらも、自らの意志で生きる道を模索する物語である。

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『Phantom 〜Requiem for the Phantom〜』(ファントム)の概要

『Phantom 〜Requiem for the Phantom〜』とは、ニトロプラスのハードボイルド系アダルトゲーム『Phantom -PHANTOM OF INFERNO-』を原作としたテレビアニメ作品。同社の10周年記念プロジェクトとして制作され、2009年4月から9月までテレビ東京系にて全26話が放送された。
テレビアニメ放送に先がけて、『月刊コミックアライブ』での漫画版連載も行われている。作画は柊柾葵。単行本は全3巻。
本作は、原作シナリオを担当した虚淵玄が自ら脚本に参加しており、2004年発売のOVA版よりもオリジナルを尊重した構成が特徴である。
素人だった主人公が超一流の殺し屋に育てられ、かつマフィア内部での謀略戦に巻き込まれていく世界。暗黒街を舞台に、暗殺者として育てられた少年少女の過酷な運命を描いている。

『Phantom 〜Requiem for the Phantom〜』(ファントム)のあらすじ・ストーリー

暗殺者としての覚醒と隷属の日々

アメリカを訪れていた平凡な日本人旅行者の少年は、犯罪組織「インフェルノ」の暗殺事件を偶然目撃したことで運命が一変する。組織の幹部サイス=マスターに暗殺者としての才能を見出された彼は、記憶を消去され「ツヴァイ」という名を与えられた。彼は、組織最高の暗殺者「ファントム」の称号を持つ少女アインと共に、殺人マシンとしてミッションをこなす過酷な日々を送ることとなる。サイスは彼を思考能力すら持たない完璧な奴隷に育て上げようと画策していた。

芽生え始めた意志と逃亡

過酷な訓練の中でも、ツヴァイは失われなかった意志を密かに取り戻していく。サイスの目を盗み、上司であるクロウディア・マッキェネンが彼に自由の可能性を示唆したことがきっかけだった。やがてクロウディアの助力で記憶を取り戻したツヴァイは、彼女の陣営へ誘われる。時を同じくして、クロウディアの謀略によりサイスが失脚し、アインも組織から追われる身となった。ツヴァイはアインを救い出し、二人でインフェルノからの逃亡を試みる。束の間の逃避行の中で二人は心を通わせるが、追手の魔の手により引き裂かれてしまう。

二代目「ファントム」の襲名と孤独

アインが行方不明となった後、ツヴァイは暗殺者として圧倒的な頭角を現し、彼女に代わって「ファントム」の称号を継承した。しかし、唯一の理解者を失った彼の心が満たされることはなかった。そんなある日、ツヴァイは組織の取引相手を襲撃した事件の目撃者である少女、キャル・ディヴェンスと出会う。組織の拷問から彼女を救うため、ツヴァイは「新たな暗殺者として育てる」という名目で、キャルを自分の監視下に置くことを認めさせた。

救いへの葛藤と再会

「他人の人生を狂わせていいのか」という深い罪悪感と苦悩に苛まれながらも、ツヴァイはキャルとの奇妙な共同生活の中に、乾いた心を癒やす唯一の安らぎを見出していく。しかし、運命の歯車は再び動き出す。かつて心を通わせ、そして生死不明となっていたはずのアインが、再び彼の前に姿を現す。暗黒街の抗争と個人の執念が渦巻く中で、彼らの運命はさらなる破滅へと加速していく。

『Phantom 〜Requiem for the Phantom〜』(ファントム)の登場人物・キャラクター

ファントム

ツヴァイ / 吾妻 玲二(あずま れいじ)

CV:入野自由

本作の主人公で、インフェルノに所属する暗殺者。平凡な日本人旅行者だったが、アインによる殺害現場を目撃したことで消去されるはずだったが、土壇場で発揮した生存本能と才能をサイスに見出され、暗殺者へと仕立て上げられた。クロウディアの助言に希望を見出し、組織の奴隷ではない生き方を模索し始める。
パスポートを返され記憶を取り戻した後、アインを守るために日本への帰国を放棄し、彼女に「江漣」という名を与えて共に逃亡を図るが、謀略により引き裂かれる。その後、二代目「ファントム」を襲名。江漣が行方不明の間、保護した少女キャルとの生活に癒しを見出すも、サイスの策略によりキャルが死んだと思い込み絶望する。再会した江漣と共にもう一度生きる道を選び、日本で高校生として平穏な日々を送るが、成長し刺客となったドライ(キャル)との再会で運命は再び暗転。苦渋の末にキャルと決着をつけ、江漣と共に彼女の故郷モンゴルへ辿り着く。しかし、約束を果たした直後、背後から撃たれて命を落とした。

アイン / 江漣(エレン)

CV:高垣彩陽

インフェルノでは最高の暗殺者「ファントム」の称号を持つ、ツヴァイの教育係。冷静沈着に任務をこなすが、その無感情さは自身の境遇への絶望と諦めの表れである。玲二と同様に記憶を奪われており、自身の素性を知らずにいたが、サイスの失脚後に玲二から「江漣」の名を与えられ、彼との触れ合いを通じて内面に人間らしい変化が生じ始める。
一度はサイス陣営に連れ戻され、玲二と敵対し海へ落下して行方不明となるが、後に暗殺者として再会。玲二と生きることを望んで組織を脱出し、日本では彼の妹として学校に通い友人にも恵まれた。しかし、キャルやサイスの来襲により平穏は崩壊。サイスと量産型ファントムを倒した後、自身のルーツを探るべく玲二とモンゴルへ旅立つ。果てしない草原の中で、記憶を取り戻せなくても生きていく決意を固めるが、その傍らで玲二は凶弾に倒れ、結末を迎えることとなった。

ドライ / キャル・ディヴェンス

CV:沢城みゆき

江漣に代わる玲二の新たなパートナー。姉のように慕っていた女性の仇を討つため玲二に接触し、暗殺者としての訓練を受ける中で、射撃や分析において天性の才能を発揮した。当初は玲二に純粋な好意を寄せていたが、拠点の爆破事件により玲二と離別。生き延びたところをサイスに拾われ、「玲二に捨てられた」という偽の情報を植え付けられたことで深い憎しみを抱くプロの暗殺者へと変貌、三代目「ファントム」を襲名した。
来日時には大型バイクを駆り、グラマラスに変貌した容姿で玲二の前に現れるが、彼はその変化に気づくことができなかった。復讐心と愛憎の果てに美緒を拉致し、江漣との決闘を望むが、対峙したのは覚悟を決めた玲二であった。決闘の最中、かつて望んだ幸せな生活を夢想した一瞬の隙により敗北。死の間際、玲二を独り占めできた喜びを口にしながら、彼の腕の中でその生涯を閉じた。

2年後の姿

インフェルノ

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