ハル×キヨ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ
『ハル×キヨ』とは、オザキアキラによる日本の漫画で、高身長女子と低身長男子の恋愛模様を描いた作品である。『別冊マーガレット』に掲載されていた。この漫画は、背が高く内気な女子高生宮本小春と、低身長で無愛想な峯田清志郎のダブル主人公で話が進んで行く。巨人と呼ばれ周囲から恐れられる小春と、小柄だがイケメンで学年一の秀才である清志郎。正反対の2人だが、小春の失恋をきっかけに距離が近づいていく。格差コンビが面白いネガティブ系ラブ・コメディーである。
『ハル×キヨ』の概要
『ハル×キヨ』とは、オザキアキラによる日本の漫画作品。集英社の『別冊マーガレット』に2013年から2019年まで連載され、全9巻で完結した作品である。高身長で「心優しき巨人」と呼ばれる宮本小春(みやもと こはる)と、身長152cmの「上からメガネ」と呼ばれる俺様男子の峯田清志郎(みねた きよしろう)が主人公の学園ラブコメ。見た目も中身も正反対の2人が、失恋をきっかけに交流を始め、お互いに惹かれていく様子が描かれている。個性的なキャラクターが多く、恋愛よりもギャグ要素の方が強い。主人公の小春がとてもネガティブなことから、ネガティブ系ラブコメと言われている作品である。
女子高生の宮本小春は、子供の頃から背が高く男子にからかわれてきたせいで、恋とは無縁の生活を送っていた。しかし、学園のプリンスと呼ばれる氷川(ひかわ)と付き合うことになる。順調に見えていた小春と氷川だったが、実は彼には秘密があった。その秘密をたまたま知ってしまった清志郎は、小春にある忠告をする。失恋がきっかけで小春と清志郎は交流を深めるようになり、やがて交際へと発展していくのだった。
『ハル×キヨ』のあらすじ・ストーリー
初めての彼氏
宮本小春(みやもと こはる)は背が高いのがコンプレックスの15歳。男子からは「巨神兵」と驚かれたりからかわれたりするので、自信を失っていた。そんなある日、学園のプリンスと呼ばれるイケメンの氷川(ひかわ)に話しかけられる。男子とまともな会話をしたのが久しぶりだった小春は、あっけなく氷川を好きになってしまい、勢いでラブレターまで用意してしまった。己の暴走具合にドン引きながらも、氷川の下駄箱にラブレターを入れようとする小春。下駄箱の前で葛藤していると、後ろから同じクラスの峯田清志郎(みねた きよしろう)に「ジャマだ」と言われてしまう。驚いた小春は、清志郎の前から走り去るが、ラブレターを落としてきてしまった。
ラブレターを無くしたことに気づいた小春は、翌日清志郎に手紙が落ちていなかったかと尋ねる。すると清志郎は、手紙に書かれた名前を見て氷川に手紙を渡しておいたというのだ。茫然とする小春に対し、清志郎は「礼くらい言えないのか」と言う。「ラブレターの落とし物なんて下手したら公開処刑ものだ」と言う清志郎の言葉に、小春は咄嗟にお礼を言うのだった。2人で言い合っていると、氷川が「おはよう」と声をかけてきた。ラブレターを読まれたと思った小春は、すぐに氷川に「あんな手紙を渡してすいません」と謝罪をしたが、氷川は状況がよくわかっていないようだった。不思議に思い清志郎の方を見ると、その手には小春のラブレターが握られている。清志郎にからかわれたことに気づいた小春は、「手紙って俺に?」という氷川に「あげませんよそんなモノ」と勢いよく訂正した。氷川にはいつも親し気にしている女子がいたので、小春は彼女がいると思っていたのだ。氷川にそのことを告げると、その女子は幼馴染で彼女ではないという。幼馴染といるせいで彼女が出来にくいという氷川は、小春に「こんなんでよければどう?」と言ってきた。氷川は冗談のつもりだったが、小春は「どんな氷川くんでも好きになれる自信がある」と本音をこぼしてしまう。慌てて訂正する小春だったが、それを聞いた氷川は「本当に付き合おうか?」と告げる。こうして小春は学園のプリンス氷川と交際をスタートするのだった。
順調に交際をしているように見えた小春と氷川。しかし、小春は氷川が別の女性と一緒にいるところを偶然目撃してしまう。その相手は、氷川の幼馴染の千絵(ちえ)だった。実は昔から氷川は千絵に好意を寄せていたのだが、幼馴染で男として見られていないと諦めていたのだ。恋愛対象から外れていると思い込んでいたのは千絵も同じで、氷川が小春と付き合い始めたことで皮肉にもお互いの気持ちが抑えられなくなってしまった。2人でいるところを見た小春は、氷川が自分ではなく千絵に好意があると確信する。小春に見つかって焦る氷川。小春は氷川が話すよりも先に別れを切り出した。小春から別れを告げられた氷川は「言わせてごめんね」と告げる。こうして小春の淡い初恋は終わりを迎えたのだった。
清志郎の初恋
氷川と別れて初めての失恋に落ち込む小春。するとある日、クラスメイトの志村健治(しむら けんじ)から「放課後屋上で待ってる」とメモをもらう。ラブレターだと思いドキドキしながら先に屋上で待っていると、そこにやってきたのは志村と友人の井上(いのうえ)と石田(いしだ)の3人だった。物陰から彼らの会話を聞いていた小春は、自分がからかわれたことに気づいたものの、帰ることもできずに物陰に座っている。すると、屋上に清志郎がやってきたのだ。「キミなんて呼んだ覚えない」と言われる清志郎だったが、実は学年のマドンナと呼ばれる女子から呼び出されていたのだ。屋上に男3人で何をしているんだと問われた志村達は、「うるせー」と叫びながら去っていったのだった。志村達が去った後、清志郎は小春もいることに気が付いた。のぞき見されていると思った清志郎に「相変わらず気持ち悪いな」と言われてしまう小春。「そんな風に思っていたのか」とショックを受ける小春に対し、清志郎は「ずっと君に興味があった」と言う。驚く小春に清志郎は「入学式に初めて君を見た時に…」と話している途中、清志郎を呼び出した女子生徒が入ってきたのだ。会話の途中を聞き告白だと勘違いした女子は、泣きながら走り去ってしまった。清志郎は小春に対して「君を見た時に、ついに人類の突然変異に出会ってしまった衝撃を受けたと告白するのはそんなにひどい話か?」と続けた。小春は思わず「ひどい話ですっ」とツッコミを入れるが、すぐに彼女を追いかけるよう清志郎に伝える。「用は済んだようだから帰る」と言う清志郎を、「早く追いかけて!」と小春は突き飛ばしてしまう。軽く押したつもりだったが思いのほか吹っ飛んでしまい、焦る小春だったが、清志郎は「付き合う気がないなら追いかけても時間の無駄だ」と言った。何も言えずに立ちすくむ小春に、清志郎は「嫌な音がしたのだが」と告げる。立ちすくむ小春の足元には、踏みつぶして割れてしまったメガネが落ちていたのだった。
メガネを壊してしまった小春は、清志郎をメガネ屋に連れていくため同行していた。ひねくれた性格の清志郎を面倒臭いと思い始めた小春。すると突然、清志郎にある女性が声をかけてきた。清志郎はとっさに顔を隠し「人違いだ」と言う。しかし彼女は、「メガネがないけどコンタクトにしたのね」と強引に話し始める。しかし清志郎は、話の途中で「もう行くぞ」と小春を連れてその場を去ってしまった。後日、メガネを受け取りに再び2人で街中を歩いていると、清志郎が以前街中で会った彼女、滝川(たきがわ)について話し始めた。「中学時代に滝川さんが好きで、同じ高校に合格したら告白するつもりだった」と言う清志郎。不合格がわかった時は目の前が真っ暗になり、気が付いたらそこから一番離れた高校に入学していたという。清志郎の話を聞き謝る小春。「別に謝らなくていい」と言う清志郎に、小春は食い気味に「違うの」と言う。実は、滝川が既に清志郎の目の前に立っていたのだ。メガネが無いため清志郎は気付かずに話していたのだ。ガッツリ告白していることに焦る清志郎を、小春は突然抱きかかえ走り出した。急いでメガネを取りに行き、再び滝川の元へ戻る清志郎。改めて告白をした清志郎だが、気が付いたら泣きながら名前を呼ぶ小春と共に海へ来ていた。状況が飲みこめない清志郎だったが、清志郎は失恋のショックで放心状態になっていたのだ。我に返った清志郎は、ここまで付いてきてくれた小春にお礼を言った。小春は元気になった清志郎を見て安心した様子だった。すると、突風で小春の髪が舞い上がり、清志郎は初めて小春の素顔を目にする。いつもは隠れて見えない小春の素顔が想像以上に美人で、清志郎は思わず目を丸くして言葉を失ってしまうのだった。
運命の学園祭
学園祭の準備に忙しい小春と清志郎。普段はクラスメイトと関わろうとしない清志郎だが、今回は積極的に学園祭の準備に取り組んでいた。しかし、人との関わり方が下手なせいで、つい人を見下すような物言いをしてしまう。清志郎の態度に怒るクラスメイト達は、準備を放り出して帰ってしまう。取り残された清志郎を心配する小春は、準備を手伝うものの足を引っ張ってしまっていた。ムキになって一人で準備を進める清志郎だったが、誤って怪我をしてしまう。「もうやめにしよう」と言う小春の言葉も聞かず、清志郎はなんだか意地になっているようだった。話を聞いてみると、彼なりにクラスに馴染もうと頑張ってみたようだが、想像よりも自分が嫌われていることに困惑していたのだ。清志郎は思わず「居場所作るのってどういうやり方が正解なんだ」と小春に尋ねる。上手く答えられない小春だったが、一生懸命自分に寄り添おうとしている彼女の姿に、清志郎は心を打たれた。
2人でほぼ完成の状態まで準備を終わらせ、清志郎と小春は満足げにハイタッチをする。初めて見る清志郎の笑顔に、小春は気持ちが昂って「峯田くんのこと好きです」と伝えてしまう。小春は清志郎の良いところを伝えようと長々とした解説をしていたのだが、「長い」と話を切られてしまう。我に返った小春は、自分が口走ってしまった事が告白のようなセリフになっている事に気が付いた。そして清志郎から「僕を好きだと、そう言いたいのか」と聞かれる。動揺する小春に、清志郎は「じゃあつきあう?」と、想像とは違う回答を口にしたのだ。その直後、教室内にサッカーボールが飛んできて教室の飾りつけを破壊する。会話を中断された上に、完成間近だった飾りつけを破壊された清志郎だったが、再び作り直そうと片づけ始める。様子を見に戻ってきたクラスメイト達は、間に合わないと諦めているが、清志郎は「ムダ口しかたたけないやつはいらない」とキツイ言い方をしてしまう。「こんな時まで喧嘩を売るのか」と苛立つクラスメイト達。小春にも「無理して付き合わなくていい」と声をかけるが、小春は「峯田くんの言うことがまちがってないと思ってるだけです」と手伝い続けたのだ。呆れて教室を出て行ってしまうクラスメイト達。落ち込む小春に対し、清志郎は「やれば終わるんだろ」と彼女を励ました。すると、資材を持ったクラスメイト達が戻ってきてくれた。「ムカつくけど1回だけ言うことを聞いてやる」と言い、手伝ってくれるらしい。そのおかげで無事準備を終わらせることができて、学園祭当日を迎えるのだった。
学園祭当日、クラスの出し物「だるま茶屋」の宣伝を任された小春・清志郎・志村の3人。問題児の志村に手を焼きながら歩いていると、小春は清志郎の様子がおかしいことに気が付いた。学園祭前夜、清志郎に「付き合うかどうかハッキリさせてほしい」と言われたのだ。返事をする前に丸子に連れ出されてしまった小春は、翌日返事をすると言ったまま話題に触れないようにしていたのを気付かれてしまう。なかなか話せない2人だったが、クラスメイトからトラブルの知らせが入る。だるま茶屋では氷川が若様となり女子生徒を客寄せしていたのだが、激務の為腰を痛めて店頭に立てなくなってしまったのだ。イケメン氷川の代わりを務められる男子がおらず、清志郎が招集された。代打を嫌がる清志郎だったが、小春がこっそりと耳打ちをした。それを聞いた清志郎は、顔を赤くし代打を引き受けた。小春は清志郎に「ここで男見せてくれたら、彼女になっても良いです」と言ったのだ。こうして小春と清志郎は、無事交際をスタートさせるのだった。
志村の告白
小春の友人、玉森ちよ子(たまもり ちよこ)とその彼氏、井上ゆういちが記念日に一泊旅行することを聞いた小春。井上はお金持ちらしく、別荘を所有しているという。まだ高校生ということで、別荘を使用する条件として複数名での宿泊を条件づけられていたため、ちよ子は小春達も招待するという。参加メンバーは小春、清志郎、クラスメイトの丸子(まるこ)、山根(やまね)、志村健治、石田といつものメンバーが揃う。週末に清志郎とずっと一緒にいられることが嬉しい小春。週末、無事別荘に辿り着いた小春達はBBQや湖畔でのボート乗りを楽しんだ。
夕食作りをしているとき、志村は包丁で指を切ってしまう。手当てに向かうとそこには、救急箱を持つ小春の姿があった。少し前に清志郎も指を切ってしまったため、手当てしていたというのだ。そのまま流れで小春に手当てしてもらう志村。小春は、手当てをしながら「以前にも似たような状況があった」と話し始める。小学生の頃、学校帰りに転んだ志村を同じように手当てしたことを思い出したのだ。当時は盛大に泣いてしまっていた志村を思い出し、小春は「泣き虫さんはもう治りましたか?」と言った。志村は恥ずかしそうに顔を赤くしながら、「自分の方が清志郎よりも先に小春を好きになったのに」と悔しい気持ちになるのだった。清志郎よりも小春に近づきたい一心で、志村は「ありがとな、小春」と、意を決して名前を呼んでみるものの、小春は特に反応を見せず、志村はさらに落ち込んでしまう。
自分を全く男として意識していない小春に対し、志村は告白することを決めた。そのことを清志郎に伝え、正々堂々と勝負することにしたのだ。その夜、小春を呼び出した志村。しかし、ちよ子や丸子に阻止されてしまう。面倒になった志村は、その場から小春の手を引き走り出した。その様子に小春は少し違和感を覚えつつも、抵抗せず付いて行くのだった。2人きりになった志村と小春だが、なぜ連れてこられたかわからずにいる小春。「なぜこんなところに連れ出したのか」と問う小春に対し、志村は「お前に告白するためだ」と言った。唖然とする小春に「お前のこと、すげー前から好きだった」と改めて告白する志村。無言の小春に「冗談なんかじゃ…」と言ったところで、食い気味に「ごめんなさい」と言われてしまう。あまりに早い回答に思わず「早ぇよ!!」と突っ込む志村。しかし小春は、「清志郎のことで頭がいっぱいだ」と言う。自分の入る隙間がないことに苛立ちながらも、志村は「他の男にヘタに優しくすんのもナシ」と、「彼女ならもう少ししっかりしろ」と伝えた。
別荘へ戻った小春は、待っていた清志郎に迎えられた。小春はすっかり腑抜けになった志村を見て、「どうすれば傷付けずに済んだんだろう」と清志郎に問いかける。その様子を見た清志郎は、ずっと志村の心配をしている小春に嫉妬してしまう。「別に志村に乗り換えてもいいんだぞ」と強がる清志郎に、小春は寂しさのあまりタックルで押し倒してしまう。ちょっと言い過ぎたと反省する清志郎は、小春と出会ってから変わってしまった自分に戸惑っていたのだ。今まで感じた事のない感情に悩まされる清志郎を見て、小春は「もっと普通の男の子みたいにしていいんですよ?」と言った。その言葉に清志郎も「急にはムリそうだから、少しずつでいいかな」と返した。この件をきっかけに小春と清志郎の距離は更に近づいたのだった。
清志郎の進路
順調に交際を続け、高校2年生となった小春と清志郎。夏休みの短期留学から帰国してきた清志郎に、小春は誕生日プレゼントを渡す。今年は一緒に過ごせなかったので「来年はちゃんとやりましょうね!」と言う小春。しかし、清志郎が口にしたのは「今の僕に来年の約束なんてできないんだ」という思いがけない言葉だった。茫然とする小春に、清志郎は卒業後にイギリスへ本格的に留学しようと考えていると告げる。すぐに帰ってくると楽観的に考えていた小春だったが、清志郎からは最短でも5年は帰れないと言われてしまう。あまりに急な展開に頭の理解が追い付かず、固まってしまう小春。この日はそのまま清志郎と別れ、また後日話をすることになった。
新学期が始まり登校してきた清志郎は、小春の姿がないことに気づく。小春は清志郎との今後を考えるあまり、電車から降りるのを忘れて海に来てしまったのだ。何も手に付かず、海で清志郎のことを考えていると、昼過ぎだと言うのに既に終電が無くなっていた。所持金もなく焦る小春の元に、清志郎が現れた。一緒に暮らしている家政夫の江戸川(えどがわ)と共に、車で迎えに来てくれたのだ。しかし、清志郎を見て思わず逃げてしまう小春。必死に追いかける清志郎がやっと追いついた時、小春の口から「お別れの言葉は聞きたくない」と告げられた。「何年でも待つ」と言う小春だったが、清志郎は「いつ僕が別れるって言った?」と言う。清志郎は「離れていても、会いたければ会いに行けばいい」と考えていた。小春は清志郎の行動力に驚きながらも安心し、残りの学園生活を一緒に楽しむことを決めたのだった。
卒業後の2人
清志郎の留学が早まり、在学中から遠距離恋愛になってしまった小春。一度は留学を辞め、小春の側にいようとした清志郎だったが、小春から「ダメ、行って!」と背中を押されたことで、将来の為にイギリスで頑張り続けることを決めた。順調に遠距離恋愛を続けながら、受験生となった小春。受験のプレッシャーで押しつぶされそうな小春に、清志郎は「ひとりじゃないから、大丈夫」と励まし続けた。
無事受験を終え、卒業式を迎えた小春。しかし、そこに清志郎の姿はなかった。クラスメイト達と別れを惜しんでいると、一件の着信が入る。着信は清志郎からで、「式に出るつもりだったが間に合わなかった」という。卒業式に出席する気があることを知らなかった小春は、清志郎が今どこにいるのかを尋ねた。清志郎がいたのは、かつて2人が過ごした教室だった。慌てて教室へ駆け込む小春。あまりの勢いに清志郎は思わず吹き出してしまう。「ただいま」と優しく微笑む清志郎を見て、小春はとても嬉しい気持ちになった。
その後、クラスメイト達と卒業式の二次会を楽しんだ小春と清志郎は、少しデートをするために遠回りして帰ることにする。桜の木を見上げながら、小春は「イギリスでも桜は見られるんですか?」と問う。「咲いてるから見にくれば?」と言う清志郎だったが、「帰したくなくなりそうだからダメだ」と寂しげに呟いた。いつも自分を待っていてくれる小春に、そんなことを言うのは我が儘だったと謝る清志郎。小春は「離れ離れになるのにどっちが辛いとかないですよ」と言い、清志郎の気持は伝わっているから、「ごめんではなく、ありがとうと言ってほしい」と告げる。「何年でも待つ」という小春の言葉に、清志郎は「プロポーズみたいだな」と顔を赤らめた。清志郎は、「今はまだ無理だが、必ず迎えに行く」と約束した。そして、「いつか必ず、ちゃんと君に釣り合うような大人になって見せるから」と伝えるのだった。
『ハル×キヨ』の登場人物・キャラクター
メインキャラクター
宮本小春(みやもと こはる)
本作の主人公で、身長が178cmととても高い。自分に自信がなく、長い前髪で顔を隠し、猫背でいることが多い。前髪をあげると見た人が驚くほど美人であるが、本人は気づいていない。男子は苦手だったが、ひょんなことから学校一人気の氷川と付き合うことに。すぐ別れてしまったものの、清志郎との距離が縮まり、学園祭をきっかけに交際することになった。意外と嫉妬深く、興奮するとあちこち破壊してしまうほどの怪力の持ち主。
峯田清志郎(みねた きよしろう)
本作の主人公で、眼鏡をかけたイケメン。しかし、身長が152.6cmと小柄で、本人もコンプレックスに感じている。高校受験に失敗し、小春と同じ高校に入学。イケメンだが無表情で、ハッキリとした物言いから怖がられることもある。成績は優秀、運動神経も抜群というハイスペックだが、ひねくれた性格のせいで人間関係が上手く築けない。小春と出会った時はお互いに別の好きな人がいたが、2人とも失恋し、文化祭をきっかけに交際を始める。
クラスメイト
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目次 - Contents
- 『ハル×キヨ』の概要
- 『ハル×キヨ』のあらすじ・ストーリー
- 初めての彼氏
- 清志郎の初恋
- 運命の学園祭
- 志村の告白
- 清志郎の進路
- 卒業後の2人
- 『ハル×キヨ』の登場人物・キャラクター
- メインキャラクター
- 宮本小春(みやもと こはる)
- 峯田清志郎(みねた きよしろう)
- クラスメイト
- 丸子(まるこ)
- 玉森ちよ子(たまもり ちよこ)
- 志村健治(しむら けんじ)
- 井上ゆういち(いのうえ ゆういち)
- 石田(いしだ)
- 山根(やまね)
- 小春と清志郎の家族
- 宮本小太郎(みやもと こたろう)
- 峯田怜一(みねた れいいち)
- 江戸川(えどがわ)
- その他のキャラクター
- 氷川(ひかわ)
- 千絵(ちえ)
- 滝川(たきがわ)
- 大角マキコ(おおすみ まきこ)
- 『ハル×キヨ』の用語
- 心優しき巨人
- マジキュアマンデーブルー
- 怪物ちゃん
- だるま茶屋
- 『ハル×キヨ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 峯田清志郎「もう君が何と言おうと、今から僕が君の彼氏だからな」
- 宮本小春「そんなところ ぜっっったいに見せませんから!」
- 志村健治「ちょっとは入り込む余地があるかもって勘違いするだろが」
- 『ハル×キヨ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 「尾崎あきら」から「オザキアキラ」にペンネームを変更
- オリジナル連載の漫画で初めて巻数が付いた作品
- 作者の止まらないメガネ愛
- 江戸川の初期設定は黒髪メガネ