Unravel(ゲーム)のネタバレ解説・考察まとめ

『Unravel』とは、Coldwood Interactiveによって開発されたインディーゲームである。2016年にWindows、PlayStation 4、Xbox Oneでダウンロード販売された。赤い毛糸でできた「ヤーニー」を操作して、毛糸を解きほぐしながら先へ進むアクションパズルゲームである。発売年には「Editor's Choice Award」を受賞し、「Best of E3(ベスト・オブ・E3)」にも選出されている。2018年には、続編の『Unravel Two』が発売された。

『Unravel』の概要

『Unrabel』とは、スウェーデンのゲーム会社であるColdwood Interactiveが開発したWindows、PlayStation 4、Xbox Oneのゲームソフトである。赤い毛糸で組まれた「ヤーニー」という主人公を操作して、おばあさんの記憶をたどる旅に出かけるアクションパズルゲームだ。毛糸を伸ばすことで小さくなってしまうヤーニーのために、毛糸を補充したり最短ルートを選択したりと、身体の作りを存分に表現したアクションを楽しむことができる。全身の赤い毛糸を使った多彩なアクションも魅力だが、舞台となっているスウェーデンの美しい自然も魅力のひとつとなっている。しかし、その美しい自然も脅威となって襲い来る。毛糸のヤーニーから見える世界は、小石でも巨大な大岩に見えるほどにミクロの世界であり、人間にとって小さなことが障害となって襲い掛かることもある。そんな自然の力をうまく利用して、思い出の地へと赤い毛糸を繋げにいくのだ。
2016年には、Polygon社とU.S. Gamer社の「Editor's Choice Award」を受賞し、Destructoid社の「Best of E3(ベスト・オブ・E3)」に選出されている。無料体験版も配信されており、チャプター1の『アザミと雑草』をプレイすることができる。また、「アイテム収集」「リトライせずにチャプタークリア」といったやり込み要素も用意されている。

『Unravel』のあらすじ・ストーリー

毛糸にリンゴを載せて運ぶヤーニー

本作は、ヤーニーの生みの親であるおばあさんが撮った写真の世界がステージとなっている。おばあさんがどのような景色を見てどのように人生を謳歌したのか、その景色を毛糸の視点から描く物語だ。ステージの一番最後に配置されている、毛糸のバッジを見つけることでステージクリアとなる。ゲーム内にテキストやセリフは一切無く、バックグラウンドやストーリーなどはすべてプレイヤーの想像に任せて進行していく。

チャプター1:アザミと雑草

糸でトランポリンをつくりだすヤーニー

毛糸から生まれたヤーニーの基本操作を覚えるためのチュートリアルステージ。葉っぱをよじのぼり、木の枝に毛糸を伸ばして巨大な樹木を経由しながら先へと進んでいくヤーニー。毛糸を応用しながらリンゴの木を進み、リンゴを足場にしながら上下左右に進むと、そこには家族が使っていたであろう古い小屋があった。ブロックを掴んで足場にしたり、ぶら下がりなど基本的な移動手段を応用して先を目指す、パズル感覚のギミックが主軸となったステージだ。入り込んだ物置からてこの原理で脱出したヤーニーは、落ち葉の上にあった作業道具で毛糸のバッジを見つけるのだった。

チャプター2:海

葉っぱ凧で高く舞い上がるヤーニー

落下や水没といった危険が待ち受けているステージ、それが『海』だ。海岸沿いで目を覚ましたヤーニーは、瓦礫や水たまりを回避しながら右へ右へと歩みを進めることになる。『海』というステージタイトルからも分かるように、海岸沿いと水際を利用したギミックと美しい映像が展開する。画面の下から迫りくる水に全身が浸かってしまうとリトライになってしまうため、水の満ち引きを上手く計算して進んでいくことが重要になるステージだ。水際に生息する動物もヤーニーを阻むトラップとなっている。カニや鳥といった動物に近づくとやられてしまうため、アサリなどの夢中になる餌をおとりに、意識を反らす必要がでてくる。
最終的にヤーニーはボート小屋にたどり着き、ボートを上手く活用して離れ小島にたどり着く。そこには、おばあさんの思い出と毛糸のバッジが残されていた。

チャプター3:ベリーの沼

木の枝に飛び移るヤーニー

美しい大自然をテーマにしたステージが『ベリーの沼』だ。うっすらと霧がかかった森で目を覚ましたヤーニーは、おばあさんの若い頃の思い出が眠る沼を進んでいく。水たまりに浸からないように進む必要があるが、このステージには「蚊」という新ギミックが登場する。蚊にまとわりつかれると、移動速度とジャンプ力が低下するため、毛糸を輪投げのように上に飛ばして追い払う必要がでてくる。道中では、鹿などの動物もでてきて大自然の美しさと脅威を体感することができる作りとなっている。
沼を超え、うっそうと生い茂る木々をなぎ倒した先には美しいベリーのなる木があった。開放的な空間には想い出と一緒に、毛糸のバッジが落ちていた。

チャプター4:山々を歩く

ネズミ(右)に遭遇するヤーニー(左)

これまでは優しく穏やかなBGMが流れていたが、『山々を歩く』は激しい音楽が流れるステージだ。洞窟内と洞窟外を行き来するように進んでいくエリアは、明暗がうまく作用するつくりとなっている。洞窟内で巣を作っているネズミから逃れながらも、その動きを上手く利用して先へと進むギミックが用意されている。洞窟外は、トランポリンやてこの原理といったお馴染みのギミックを利用しながらも、疾走感あふれる移動がメインとなる。先に進み、ビニール袋で大きく空を飛んだ先には、おばあさん家族が火を囲んだであろう小さなコテージがあった。コテージには家族との優しい思い出が眠り、その先には毛糸のバッジが残されていたのだった。

チャプター5:レールを外れて

危うく車に轢かれそうになるヤーニー

列車のレールのはずれで目を覚ましたヤーニーは、美しい秋の大自然をバックに先へと進むことになる。壊れかけた橋を渡り、水の流れる分岐水道を潜り抜け、水車を動力として動く施設を進むヤーニー。ここからは、自然界ではなく人間が作り出した機械を応用して進むギミックも登場するため、タイミングも今まで以上に重要な要素となる。巨大な鉄橋まで長い道のりを登ってきたヤーニーは、鉄道の風に飛ばされそうになりながらも、なんとか毛糸のバッジを手に入れることに成功するのであった。

チャプター6:穴に落ちて

薬品工場から少年が連行される記憶を見るヤーニー

ストーリーも中盤に差し掛かり、ここからはシリアスな展開がプレイヤーを待ち受けている。ステージ『穴に落ちて』は、薄暗く雨が降り続いている荒廃しきった施設が舞台となっており、落雷で不安を煽るような恐怖がテーマの章だ。荒廃した施設では、人体に悪影響を及ぼす薬品が充満しており、その薬品を避けるように進む必要がある高難度のギミックが用意されている。今まで以上に注意して、時には戻る判断がギミックを回避するのに重要になるステージだ。薬品が入ったドラム缶を動かすための重機はいまだ動いているようで、機械の無機質な猛威がヤーニーを襲うことになる。巨大なクレーン車を動かしたりと、ヤーニーのギミック操作のスケールもだんだんと大きくなっていくのもプレイヤーの感情が沸きたつ要因の一つであることは間違いない。
ステージの最後では、荒廃しきった工事現場のロッカーで毛糸のバッジを見つけることになる。しかし、バッジはあと一歩のところで上空から来たカラスに取られてしまうのだった。大切なものが奪われてしまうという暗示が、物語に暗い影を落とす結果となっている。

チャプター7:これで足りる?

8ytktk84
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@8ytktk84

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