マイネーム:偽りと復讐(韓国ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『マイネーム:偽りと復讐』とは、普通の高校生だったジウが父を殺した犯人に復讐するために生きるサスペンスドラマである。復讐のために自分の名と人生を捨てる主人公ジウをハン・ソヒが演じる。ジウの強い復讐心が周りをも巻き込み、物語は衝撃の結末を迎える。父を思う娘と娘を思う父のすれ違った愛から始まる家族愛が描かれている。さらに、毎エピソードで披露されるアクションシーンも魅力の1つ。

『マイネーム:偽りと復讐』の概要

『マイネーム:偽りと復讐』(英題:My Name)とは、2021年10月15日からNetflixで配信されている韓国テレビドラマである。脚本をキム・バダ、監督をキム・ジンミンが担当する。全8話で構成されている。Netflixで2021年9月17日から公開された、参加者は大金をかけた命がけのゲームを行う韓国の大ヒットサバイバルドラマ『イカゲーム』に続き、大人気となったドラマである。高校生のユン・ジウは、麻薬組織の一員であり、たった一人の家族であった父のユン・ドンフンを殺した犯人に自らの手で復讐するために犯罪組織の後ろ盾を受け、警察へと潜入する。父のために少女は全てを捨てて復讐のためだけに生きることを誓う。犯人の手がかりを手に入れたジウは長い時間をかけて父親の殺害の真相を目の当たりにすることになる。『マイネーム:偽りと復讐』には、家族愛とそのためにすべてを捨てた少女の復讐劇が描かれている。

主要キャストとして、ハン・ソヒ、パク・ヒスン、アン・ボヒョンが出演している。今作のハン・ソヒは同年にNetflixで公開された『わかっていても』の恋する女子大生とはまったく異なり、女であることを捨てて復讐のためだけに生きる女性を演じた。さらに、パク・ヒスンは2022年にNetflixで配信開始された、ある理由で麻薬組織の金を盗んだ大学講師が麻薬の運び屋として働くことになる『模範家族』で同じく麻薬組織のナンバー2を演じている。アン・ボヒョンは大ヒット韓国ドラマの、過去に前科のある主人公が梨泰院で居酒屋を始め、大手飲食企業と対立しながらのし上がっていくストーリー『梨泰院クラス』の主人公の宿敵役を演じた。

『マイネーム:偽りと復讐』のあらすじ・ストーリー

父ドンフンの死とジウの復讐の始まり

ジウの誕生日プレゼントを持ってやってきたドンフン(写真中央)に迫る犯人。

父親ユン・ドンフンが麻薬組織の一員であることを理由に学校でいじめにあっていたユン・ジウは自主退学する。その後、ジウは自分の誕生日に普段から家に帰ってくることのないドンフンに連絡し、ドンフンが誕生日プレゼントを持って帰ってくることを知る。被弾から仕事を優先する父に不満を持っていたジウに何とかして話を聞いてもらおうとしていたドンフンだったが、何者かが近づいてくる気配を感じる。その瞬間拳銃を握っている何者かにドンフンは射殺され息を引き取る。警察の捜査が打ち切りという結果になり、ジウは自分の人生を父を殺した犯人に復讐するために使うことを決意する。

父親の親友であり、韓国最大の麻薬組織トンチョン派のボスであるチェ・ムジンに助けをかりて復讐のための技を身につけるべく訓練を行うこととなったジウは、トンチョン派のジムでトレーニングを行うことになる。男たち相手にトレーニングを行うジウは日に日に強くなっていく。ある時、ジムでムジンが立会人となり、賞金を懸けて最後の1人になるまで行う競い合いが開催される。組員同士が殴り合い、床に倒れていく中でジウは決勝戦まで勝ち残る。最後に、ジウが組員の一員になる前まで1番下っ端だった組員のト・ガンジェと最後の1人をかけて戦う。

ガンジェとの戦いに勝ち、見事最後の1人を勝ち取ったジウ。しかし、それが原因でガンジェはジウに恨みを持ち、組員数人と共にジウを襲うとする。薬の影響で意識がはっきりしない中、ジウは組員たちに必死に抵抗する。そこにムジンが現れて、ガンジェは破門されることになる。ムジンに仕えるチョン・テジュはジウに女がこの組織の中で1人で生きるのは難しいとジウに出て行くように言うが、ジウは頑なに組織に残ると譲らなかった。そこで、ムジンは彼女を組織内の危険から守るためにジウにオ・ヘジンという新しい名を与え、ユン・ジウはガンジェに殺されたことにした。ジウという名を捨ててヘジンとして生きることになった彼女は、ムジンが持っていた父親を撃った犯人の拳銃を受け取り、この拳銃が警官のものであると聞かされる。ヘジンはそれから1人訓練をかさね、2年後に警察官となった。

麻薬捜査隊で明らかになる真実

トンチョン派を襲ったガンジェ。その騒動で多くの組員が犠牲となった。

警察に潜入を始めて2年後、刑事となったヘジンは麻薬の取引現場に突入していた。時を同じくして麻薬捜査隊も調査のため現場に乗り込んでおり、捜査の邪魔をしたことで麻薬調査隊の一員であるチョン・ピルトに怒られてしまう。麻薬の取引を行っていたパク・チャングを取り押さえ麻薬捜査隊に引き渡した。その後ヘジンは麻薬捜査隊のチーム長であるチャ・ギホに認められ麻薬捜査隊に異動となる。実はギホは父ドンフンの葬儀の後にアパートに訪ねてきた人物であった。ヘジンは犯人の拳銃が警官のものであることから父に関係した警官に接近することを目的に麻薬捜査隊に異動を志願したのだった。翌日から麻薬捜査隊で働くことになったヘジンはチョン・ピルトと一緒に組んで捜査を行うことになる。ヘジンをあまり良く思っていないピルトはパク・チャングの取り調べで情報を得た薬の売人マンゴーのアジトへ1人で潜入し捕まえるように言う。ヘジンは1人で建物に侵入し、マンゴーを捕まえることに成功する。

マンゴーを捕まえたヘジンは、薬の在りかも突き止める。ピルトはそんなヘジンを見て相棒と認め、仕舞いには考えなしに行動するヘジンの身を案じるようになる。結局マンゴーの取り調べでも彼らに薬を売った人物の名前を知ることはできなかった。一方そのころ、ムジンに破門されたガンジェはクラブで薬を売りこんでいた。

ヘジンは麻薬捜査隊の一員になったことで警察の取り扱う情報を手に入れることができるようになっていた。ヘジンは父ドンフンの事件についての記述を発見する。麻薬捜査隊は最大の敵である麻薬組織トンチョン派のボスであるムジンを捕まえるべく、作戦を練っていた。そして、ムジンが麻薬製造船に現れるという情報をつかむ。急ぎ、ムジンを捕まえるために捜査官たちが集められた。ヘジンはムジンに知らせようとしたが警官に怪しまれるといけないため、ムジン確保の任務にでることになる。何も知らずに製造船にやってきたムジンは製造船に潜入した麻薬捜査隊に銃を向けられる。ヘジンは持っていた父を撃った犯人の銃で船の明かりを消し、ムジンを逃がすことに成功する。銃は船に置いていくことになった。

ムジンは麻薬捜査隊に情報が洩れていたことに怒り、情報源を調べるようにテジュに命令する。一方でギホは銃を撃った人物を探していた。ピルトから麻薬捜査隊が11年前にムジンがトンチョンのボスになってからずっと逮捕の機会を狙っていると話す。そしてムジンの右腕だった父ドンフンの写真が載っている資料をヘジンに見せた。さらに、その夜ヘジンは2004年に捜査班のメンバーを亡くしているという情報を手に入れ、それがムジンを追いかけている大きな理由であると知る。麻薬捜査隊はムジンのいるホテルに監視カメラを仕掛けており、ヘジンは麻薬組織の中にスパイがいるとムジンに報告する。

一方、ガンジェは仲間を連れてトンチョン派のジムを襲っていた。ちょうど居合わせたテジュは組員と共に戦うが、腕に怪我を負う。ピルトとヘジンにトンチョン派のジムで起こった事件に向かうように命令が出る。そのころギホチーム長は船に残された犯人の銃の分析・特定が完了していた。

トンチョン派 VS ガンジェ

ガンジェに拳銃を向けるヘジン。ムジンをガンジェと警察側から逃がすことに成功する。

ガンジェの襲撃により、多くの組員が犠牲となった。しかし、警察にはムジンの口止めにより情報は何一つ洩れることはなかった。襲撃で亡くなった組員の葬儀が行われ、それに顔を出しに行くヘジン。しかし、弔問にきていたピルトとギホとすれ違う。全身黒色のスーツとヘルメットをかぶっていたヘジンだが、ピルトは何か違和感を感じていた。

そのころガンジェは復讐のためにヘジンを探していた。ギホチーム長はガンジェの起こした襲撃でムジンがガンジェを探していることを知り、ガンジェとつながりのあるマンゴーをわざと釈放して様子を見ることにした。ガンジェの行動を監視し、ムジンをおびき寄せようとしていたのだ。しかし、ヘジンから麻薬捜査隊の作戦を聞いたムジンはあえて動きを見せなかった。

トンチョン派では麻薬製造船が燃えたことにより、薬の受け渡しができなったことが問題になっていた。なんとかしてガンジェを捕まえたいムジンは薬を受け取ることができなくなったバイヤーにある提案を伝えるようテジュに命令する。それは、バイヤーたちに薬が手に入る方法を教えることと引き換えにガンジェを捕まえてくることだった。テジュはバイヤーに話をつけに指定された場所に向かう。取引が終わり、車に乗り込んだテジュはある封筒を見つける。封筒はガンジェからで麻薬と手紙が同封されていた。

一方、ヘジンはムジンに組織にスパイがいること、そしてそのスパイがギホチーム長と落ち合う約束をしていることを報告する。さらにスパイの正体を暴くためにヘジンはバイクに乗って取引場所に向かった。バイクに乗ったヘジンを見かけたピルトは葬儀の際にすれ違った人物であると確信し、後を追う。追跡に気づいたヘジンだったが、ピルトともみ合いになる。間一髪逃げ切ることができた。バイクで逃げるヘジンはギホチーム長の取引現場にテジュの乗った車があるのを見つける。この一連の流れでギホチーム長は警察の中にムジンの内通者が紛れ込んでいると確信し、ヘジンが麻薬捜査隊に来てからムジンに情報が洩れるようになったことからピルトにヘジンを見張るように告げた。ヘジンは1人部屋に戻り、ピルトとのもみ合いで負った怪我を治療しながらムジンに報告をしていた。ギホチーム長の考えた警察の中にいるムジンの内通者を暴くための罠であったことを告げる。テジュが現場にいたことを話すとムジンはテジュに疑いの目を向けるようになる。

傷が癒えたヘジンは国立科学捜査研究院に向かい、船に残された銃の特定の結果を教えてもらう。銃の持ち主はソン・ジュンスであることが分かった。ソン・ジュンスは2004年に亡くなったとされる麻薬捜査隊のメンバーだった。ヘジンはソン・ジュンスの情報をギホチーム長に問い詰める。ソン・ジュンスが麻薬組織に殺されたことをムジンにを聞くが、ムジンは警察を殺したことはないと話した。時を同じくして、ピルトはヘジンを尾行していた。ピルトはヘジンの過去とヘジンの父親は麻薬常習者であるという偽の情報を知らされ、彼女を心配する。そしてヘジンを疑うことをやめて一緒にガンジェを追うことにするのだった。マンゴーと追跡しガンジェの居場所を見つけ出したヘジンとピルトだったが、ガンジェの罠にはめられしまう。ガンジェはピルトとヘジンを捕らえて車に乗せ、車のプレス機のスイッチを入れた。ムジンのもとに刺客を送っていたガンジェは連絡をいれるが刺客はムジンたちにより片付けられており、ムジンはこの連絡でヘジンの危険を知る。プレス機が車を押しつぶしていく中でピルトとヘジンは脱出を試みていた。ヘジンはなんとか抜け出すことができたが、厳重な拘束で身動きがとれないピルトは車の中に残されてしまう。ピルトを助けようと必死になっていたヘジンの前にムジンが車ごとプレス機に突っ込んでいた。車の衝撃でプレス機は動きを止める。その後、現場に警察が集まってきたためムジンはその場を後にする。車の衝撃でショートしたプレス機が再び動き出したが、ヘジンがプレス機のコードを切りピルトを助け出すことに成功する。

ヘジンは病院でガンジェに刺された足の手術を行った。ピルトはヘジンに傷を負わせたガンジェをいち早く逮捕したいとギホチーム長に告げる。ガンジェの行方を探す警察側だったが、見つけることはできなかった。手術が終わったヘジンに、ピルトは自分の妹が麻薬で亡くなったという過去をヘジンに話す。以前の自分を見ているようだと話し、ヘジンの助けになると言った。一方でムジンはヘジンの退院後の姿を見てヘジンを国外に逃がすことを決める。ヘジンがかつて父親と一緒に海辺の家で暮らしたいと言っていたことを思い出し、国を出たヘジンが暮らすことのできる海辺の家を探してほしいと弁護士に伝える。そしてヘジンにガンジェの件から手を引くように告げた。ガンジェが捕まってしまえばヘジンがユン・ジウであることがばれてしまうだけでなく、ヘジンがムジンとつながりがある事もばれてしまうと説得するが、ヘジンは一向に引かなかった。

ギホチーム長はまだヘジンへの疑いを持っていて、部下にヘジンの行動を捜査するように命令する。ヘジンが出勤すると、ギホチーム長のもとにかつて父ドンフンを張り込んでいた刑事のチョ・ジンセが訪ねてくる。チョ・ジンセはヘジンの顔を見てすぐにユン・ジウであることを悟ったが、何も言わなかった。チョ・ジンセはギホチーム長にドンフンの娘の行方が分かったか聞くが、分からないと答えた。ドンフンの娘の行方を聞くギホチーム長に理由を聞くと、船に落ちていた拳銃と関係があるようだった。実は父ドンフンを殺した拳銃はドンフン自身のものだったことが分かった。用事が済み、帰ろうとするチョ・ジンセにヘジンはどうして自分の正体がドンフンの娘であること警察に黙っているのか問い詰める。すると、刑事は面白そうだからと答え、さらにドンフン殺害の捜査を打ち切ったのはギホチーム長であるという情報をヘジンに与えて去っていった。のちにチョ・ジンセはムジンとつながりがあったことが分かる。ヘジンに会った後、ムジンと接触したチョ・ジンセはムジンによって海に沈められる。

一方、ガンジェはギホチーム長にムジンの逮捕に協力する代わりに自分を逃がしてほしいと交換条件を持ちかける。そのガンジェが密航するという情報をヘジンから聞いたムジンはガンジェのもとに向かうことにする。ガンジェの現れる港にはガンジェとその仲間たち、張り込みの麻薬捜査隊、そしてムジン率いるトンチョン派が集まった。ガンジェたちとトンチョン派が争う中、ガンジェとムジンがお互いに傷を負って戦っていた。ムジンが麻薬捜査隊からも狙われていることを知っているヘジンはムジンを逃がすためにガンジェとの決闘の間に入り発砲する。ムジンはヘジンの助けにより無事に逃げ出すことに成功する。残されたガンジェに銃を向けるヘジン。駆け付けたピルトに銃を下すように言われるが、そのときガンジェが自主して知っていることを全て話すと言い出す。正体をばらされるわけにはいかないヘジンは銃の引き金を引いてしまう。

父ドンフンの秘密

ムジンはガンジェとの戦いで負った怪我を治すために山奥の僧侶を訪ねて身を隠す。一方、ヘジンはガンジェを撃ったことで悪夢にうなされるようになる。心配してヘジンのもとを訪ねてきたピルトと一緒に話をする。海辺が好きだと話すヘジンに、ピルトは今度一緒に行こうと提案する。

麻薬捜査隊はムジンの行方を追っていた。けがを負ったムジンが向かう場所を手当たり次第に訪ねて捜査を行うが見つかる気配はなかった。そのころヘジンのマンションにガンジェからの封筒が届く。中には2004年に撮られたであろう警察官に集合写真が入っていた。その写真には父であるドンフンが写っており、彼の胸元にはソン・ジュンスと書かれた名札が付けられていた。ちょうどムジンから連絡があり、ヘジンはムジンのもとを訪れる。ヘジンはドンフンが警官だったのかと問う。ムジンはそれを認め、ソン・ジュンスはチャ・ギホが組織に送り込んだ警官だったがトンチョン派に寝返ったと話す。ムジンは、チャ・ギホは寝返ったドンフンを裏切者として始末したと告げる。ヘジンはチャ・ギホの話とムジンの話が矛盾していることから混乱する。ヘジンはもう一度チャ・ギホに話を聞くために彼の家に向かうことに決める。

そのころ、チャ・ギホはムジンがの行方が分からず捜査が一向に進まないと荒れており、酔っぱらったところをピルトに介抱されていた。家までチャ・ギホを送り、ピルトはその場を後にする。ちょうどムジンからチャ・ギホを始末するよう命令を受けていたテジュはギホチーム長の家で待ち構えていた。家の中でテジュとギホチーム長が争い、深手を負ったテジュはギホにとどめを刺せずに逃げ去ることになる。テジュが去った後にギホの家に訪れたヘジンは、ギホの姿を見て唖然とする。ヘジンはどうしても父の事件の真相が知りたいとギホに問いかける。そこで初めてヘジンがドンフンの娘であるジウだと気づき、ギホは最後の力を振り絞って「ジュンスは死ぬ間際まで警官だった。」という言葉を残し、ヘジンにとある手紙とリュックを渡す。銃声を聞きつけ戻ってきたピルトに見つかる前にヘジンを逃がしたギホ。ギホの家から逃げ、車の中でリュックの中身を確認するヘジンはドンフンがトンチョン派にいたときの写真とドンフンが死ぬ寸前までギホに送り続けていたであろうムジンに関する報告書が入っていた。

ムジンとドンフンの回想で、ムジンは誕生日にドンフンからライターをプレゼントされる。ムジンはそのライターを愛用していた。しかし、そのライターに通信機が取り付けられていたことを数年後に気づいてしまう。さらに、ドンフンの事務所の天井裏からタイプライターを発見する。タイプライターと共に、ムジンに関しての報告書の紙切れが残っていた。

父親の本当の姿を知ったヘジンはさらに「何かあったらジウに渡してほしい」と書かれた手紙を見つける。手紙には娘を想う父親の姿と死の覚悟を綴った内容が書かれていた。真実を知ったヘジンは自分に刻まれたトンチョン派の入れ墨をライターで焼き消す。

幸いなことにギホチーム長は一命をとりとめる。その知らせを聞いたテジュはムジンにギホが生きていること、そしてヘジンが真実を知った可能性があると報告する。テジュは部下を連れてヘジンのもとを訪れた。部下を倒したヘジンはテジュと殺し合う。ギホとの戦いで傷を負っていたテジュを死闘の末に倒したヘジン。

麻薬捜査隊はギホチーム長の事件の捜査を行っていた。ムジンの行方の情報が入り、急いで向かおうとするが、ムジンが自ら出頭してくる。事情聴取が行われたがムジンは何も答えなかった。ヘジンはムジンが捕まったと連絡を受け、急いで現場に向かう。ヘジンが自首の理由を問うとムジンは自分の無実を証明するためだと答える。これを聞き、ヘジンはムジンがガンジェを刺すところを見たと話し、その場を後にする。ヘジンを呼び止めるピルトにお礼を告げ、ヘジンは証拠品の保管室にあるムジンの証拠のナイフを持ち出した。そのあとムジンに証拠品を処分したという報告を入れる。

そのころ、ギホチーム長が襲われたアパートの周辺にヘジンの車が止まっていたという情報が入る。麻薬捜査隊はヘジンが内通者であることに気づき、後を追うがヘジンの姿はどこにもなかった。証拠がなくなったことからムジンは警察署を出て行く。麻薬捜査隊はヘジンが内通者だったことに怒りを抑えきれなかった。そんな中、ピルトはまだ真実を受け入れられないようだった。

満足げに帰ってきたムジンだったが、テジュが亡くなっているのを発見する。ヘジンがムジンに復讐する気でいると分かり、ムジンは用意していたヘジンのパスポートや航空券、そして海辺の家の写真を燃やした。そのころヘジンは霊園を訪れていた。ドンフンの墓の前で何も知らなかったことを謝った。自分のことを1番に考えて愛してくれていたドンフンに感謝と、そしてこれから行う復讐を告げてバイクにまたがった。一方、ヘジンのマンションを訪れていたピルトは散乱した部屋を見渡し父親の遺骨が無くなっていることに気づく。急いで霊園に向かったピルトはムジンのもとに向かうヘジンとすれ違う。ピルトはヘジンを捕まえるために拳銃を構えた。ヘジンは逃げ切れずにピルトに捕まる。その後ヘジンが捕まったことがムジンに伝わる。ピルトはヘジンにギホチーム長を刺した理由を聞くがヘジンは自分が刺したのではないと答えた。ピルトはヘジンに本当の名前を聞く。

ムジンとの戦い

復讐のために自分を犠牲にしようとするジウを止め、警察と麻薬組織からジウを逃がしたピルト。いつか彼女が語っていた海辺の家に連れて行った。

ピルトに捕まったヘジンにカン弁護士が面会に来る。彼女はムジンからの伝言を残し、ヘジンの怪我を治療する必要があると言い、ヘジンを病院に送るように手筈を整えた。手錠で身動きが取れない状態で治療を受けるヘジン。治療の間、部屋の外で待っていたピルトら麻薬捜査隊にギホチーム長が意識を取り戻したと連絡が入る。ギホチーム長のもとに駆け付けたピルトはそこで真実を知ることになる。

一方ヘジンは傷を治療している看護師に見覚えがあり、以前麻薬調査の際に助けた女性だと分かる。彼女はヘジンを逃がす手伝いをした。手錠を何とか外したヘジンは看護師から車の鍵を渡され、車の場所を告げられる。ヘジンは治療室から逃げることに成功する。

ギホチーム長からすべてを聞かされたピルトにヘジンが逃走したとの連絡が入る。車に乗り込もうとしたヘジンに追いついたピルトはヘジンに「ソン・ジウ」と呼びかける。ムジンのもとに向かうヘジンを必死に止めるピルトだったが、復讐することだけが自分の生きる理由だと話すヘジン。ピルトは無理やりヘジンに手錠をかける。そこにトンチョン派がやってきたため、ピルトはヘジンを奪われないように車に乗せて逃走する。そして彼女を海辺まで連れてくる。ヘジンの傷を手当てしながら海辺の家で2人で話をする。ヘジンに自分を痛めつけるのはやめろと告げ、頼ってほしいと告げるピルト。ピルトは涙を流すヘジンにキスをした。一夜を共にした2人は翌日ムジンに警察として正しく罰を与えるために動き出すことにする。

ムジンはヘジンが復讐にやってくるまでドンフンとの思いでに浸っていた。ドンフンが生きていたときの2人の思い出や彼が裏切り者だと気づいた瞬間、そしてドンフンを自らの手で撃ち殺したことを思い出していた。ムジンは警察に捕まえられるのではなく、ヘジンに殺されることを選び、彼女が自分のもとに訪れるのを待った。

警察署に戻ろうとしていたヘジンとピルト。ピルトはヘジンのことを想い、自分がそばにいると言う。その時、バイクに乗ったムジンが現れピルトの頭部を撃ち抜く。ムジンの顔を確認したヘジンは倒れたピルトの上着から拳銃を取り出す。車を降りてムジンを追いかけた。組織に乗り込み、組員を次々に倒していくヘジン。ムジンのもとにたどり着き、ムジンを殺すことで自分の復讐を終わらせようとする。ヘジンのナイフがムジンの腹部に刺さる。咄嗟にヘジンの落とした銃を拾うが弾は入っていなかった。致命傷を負ったムジンはその場に倒れる。その後、ヘジンは傷だらけになりながら組織を後にし、トンネルの先へ1人歩いていく。

時がたち雪が降る中、元の名前を取り戻したジウは父ドンフンの墓参りに訪れる。そして墓に父への花束と警官の姿の親子の写真を添える。さらに別の日にはピルトの墓参りにも立ち寄っていた。

『マイネーム:偽りと復讐』の登場人物・キャラクター

主要キャラクター

ユン・ジウ/オ・ヘジン(演:ハン・ソヒ)

高校生の頃に父が裏社会の人間であったことが影響でクラスメイトからいじめを受け、自主退学する。その後、何者かに父を殺されたことをきっかけに殺人犯に復讐するこために父の親友であり、麻薬組織のボスであるムジンに頼み犯人を殺すための訓練を行う。その後、ユン・ジウという名の自分を捨ててオ・ヘジンという名でムジンのもとで生きることを決める。父を殺した犯人の持っていた拳銃が警官のものであることが分かり、さらに詳しく調査するために警官として警察側に潜入する。

ユン・ドンフン(演:ユン・ギャンホ)

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