スタートアップ:夢の扉(韓国ドラマ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『スタートアップ:夢の扉』とは、2020年10月17日〜12月6日まで韓国tvNにて放送された、韓国のシリコンバレーといわれるサンドボックスを舞台にした若者たちの成長ドラマである。日本ではNetflixにて同日配信が開始された。主人公のダルミは、幼少期に両親が離婚。姉のインジェと生き別れ、ドサンとの文通が拠り所になっていた。15年後、祖母ウォンドクと少年だったジピョンにより作り上げられたドサンの正体が明らかになり、大人になったダルミと周囲を巻き込んでいく。

『スタートアップ:夢の扉』の概要

『スタートアップ:夢の扉』とは2020年10月17日〜12月6日まで韓国tvNにて放送された、起業家たちの憧れの場所・スタートアップ支援施設"サンドボックス"に入所して、事業を成功させるために仲間と共に奮闘する若き起業家たちを題材としたテレビドラマである。日本ではNetflixで2020年10月17日から同時配信されている。

いつも笑顔で人々に接していて心優しい性格だが、負けず嫌いで自尊心が高い。お金はないけど、度胸だけは人一倍ある主人公ソ・ダルミ役は、2017年に解散したガールズグループ「miss A」の元メンバーで絶大な人気を誇るペ・スジが抜擢された。『あなたが眠っている間に』や『ピノキオ』も手掛けたパク・へリョンが脚本を務めた。ペ・スジとパク・へリョンは『あなたが眠っている間に』ぶりにタッグを組むことになった。
また、若手人気俳優ナム・ジュヒョクは、天才的なエンジニアスキルを持ったナム・ドサン役。注目俳優キム・ソノは、SHベンチャーキャピタルのシニアチームリーダで成功した生活を送っているハン・ジピョン役を演じる。
若き起業家たちのサクセスストーリーだけではなく、主人公ダルミを巡っての三角関係も見どころとなっている。

主人公のソ・ダルミは、幼少期に両親が離婚。姉のインジェと生き別れ、心配した祖母ウォンドク。ウォンドクは、経営しているホットドック屋に住まわせていたジピョンに頼み込み、ダルミを元気付けるため、ナム・ドサンという少年の名前を借り文通をスタート。ダルミの心の拠り所となっていた。15年後、インジェとの再会をきっかけにドサンを探すことになったダルミ。だんだんと明らかになるドサンの正体に、大人になったダルミと周囲を巻き込んでいく。

『スタートアップ:夢の扉』のあらすじ・ストーリー

ダルミ・ジピョン・ドサンなど経営者が集まるまでのストーリー

パーティー会場で、本物のドサンと出会うダルミ

主人公ダルミと姉のインジェは元々仲良し姉妹であったが、2人の父であるチョンミョンと母アヒョンが離婚した。インジェは母親に、ダルミは父親について行く。

ある日、起業家の憧れであるスタートアップ支援施設・サンドボックスで、スタートアップリレー講演会が行われた。ダルミはサンドボックスに向かい、講演会終了後にインジェはダルミに接触する。
起業するつもりかと聞かれたダルミは「パートナーは将来有望な人と起業する」と、文通相手のナム・ドサンの名前を伝える。インジェは、ドサンも交流会へ招待した。成功したインジェから嫌味を言われたダルミは交流会の詳細を聞き、ドサンも交流会に連れて行くと伝える。

15年前のジピョンは、親が居らず施設にいた。18歳になると施設を出され、独立支援金200万ウォンの物件を探したが、保証金で生活費がなくなる。途方に暮れていた時、通りかかったダルミの祖母ウォンドクが店に泊まっていいと言う。見知らぬ青年に店を教えたが、お金を置きっぱなしにしていた。祖母は急いで店に戻るが、お金は盗まれていなかった。
銀行に預ける方がいいとジピョンに提案されて口座を開設。もう1つ口座を開設するよう提案し、投資口座を開設する。

ジピョンは、ダルミが泣いてウォンドクの元に来ていたのを影で見ていた。ウォンドクは姉がいなくなったダルミのために、友達を作ってあげたいと思った。ジピョンにダルミの文通相手になってと頼み、ジピョンは引き受ける。
文通相手の設定に悩んでいる時、新聞に取り上げられていた数学オリンピックで優勝した少年ナム・ドサンの名前を借り、文通を開始した。

ジピョンは大学進学が決まり、ソウルに物件を探しに行くが物件契約時に口座が解約されていることを知る。ウォンドクにお金を奪われたと思ったジピョンは、出ていくと決める。驚くウォンドクだったが、大金の入った袋を彼に手渡す。勘違いしていたジピョンは逃げるように去る。
ソウル行きのバスを待つジピョンの元に、ウォンドクが姿を現し、「辛くなったら連絡しなさい。雨が降って行くところがなくなったらいつでも来なさい。鍵はいつものところよ」と伝える。

15年後、ジピョンはSHベンチャーキャピタルのチーム長となった。講演会に現れたダルミの跡をつけると、そこにはウォンドクがいた。そして15年前のお金に利子をつけて返そうと思っていると伝え、名刺を渡す。
ダルミはウォンドクにドサンに会いたいと伝えるも、軽くあしらわれる。心配したウォンドクはジピョンにドサンを探すように頼む。ジピョンは部下のパク・ドンチョンに聞くと、あっさりとドサンが見つかり、連絡先を手に入れた。

ドサンは大学の友人のキム・ヨンサンとイ・チョルサンと共同で、サムサンテックというスタートアップを立ち上げていた。AI画像認識ソフトを製作し、CODAのAIコンペに出しているが、結果が出ていなかった。
お金を工面するため、ドサンは数学オリンピックで優勝した時に、プロ野球選手からもらったサインボールをオークションに出品した。ダルミはサインボールを見つけ、ドサンに連絡をとり、幼少の頃の写真を送ってもらう。

その頃、ジピョンはウォンドクに落ちぶれているドサンとは会わない方がいいと話す。しかし、ダルミからドサンとで会うとウォンドクに連絡が来る。ジピョンは会う直前でドサンを引き止め、連れ去る。
ドサンはダルミからドサン宛の大量の手紙を目にし、手紙を読み進める。サムサンテックで事情を聞いた3人は1時間だけ手紙の人物を装ってくれと頼まれる。投資の確認をしたが断られ、200万ウォンでどうかと提案された。3人は話し合い「サムサンテックをサンドボックスに入れてくれるなら」とジピョンに伝えるが、断り会社を去った。

会場に着いたダルミは、インジェとアヒョンに見つからないようにしていると、スーツを着たドサンが姿を現す。母アヒョンから声をかけられ、ドサンを紹介した。その頃CODAではサムサンテックの画像認識ソフトの認識速度が優勝に選ばれた。

サンドボックスを目指して

インジェの会社に継父ウォン・ドゥジョンと息子サンスが来る。父に「アメリカ支社に専念しろ」と言われた。会社の大株主は父のため、インジェは従うしかなかった。アメリカに向かおうとしたインジェの元にアヒョンが現れ、会社に行く。アメリカに行かず、株主総会に乱入したインジェたちを見て驚くドゥジョンとサンス。インジェは父に啖呵を切ってその場を去る。

ダルミは派遣で働いている会社と再契約しないと伝えた。このままでは高層階にいけないことを思い知った。同僚から観葉植物をもらい、ドサンに「今から事務所に行く」と送る。ドサンたちはジピョンの自宅に荷物を運び、オフィスに仕立て、ダルミを出迎えた。ヨンサンとチョルサンを紹介してもらった後、ダルミは、同僚から貰った金運を招く木として“ザミオクルカス”をプレゼントした。

ダルミが帰った後、協力金の200万ウォンを渡す。そして、ダルミの祖母が正直に話すので、芝居は終わりと3人に話す。ドサンは騙せるなら騙した方がいいと言う。
「嘘をついたのは2つ。ジピョンがドサンと偽って手紙を書いたことと、僕がCEOって嘘をついたこと。1つ目はジピョンが黙っていたら何とかなる。2つ目は俺がサンドボックスに入れば何とかなります」と話した。しかし、ジピョンは諦めるように言う。ドサンとジピョンが言い争う中、後ろでヨンサンが涙を流していた。CODAで1位を取っていたのだった。

サンドボックスでメッセージカードに想いを綴った。ダルミは“高層階に行くために”、インジェは“捨てられないために”、ドサンは“誤解を現実にするために”、ジピョンは“借りを返すために"。そして、ユン代表にジピョンはメンターに志願したいと伝えた。

ハッカソン

サンドボックスの書類選考結果が届き、ダルミ、インジェ、ドサンたちは無事に通過した。二次選考は、チームでビジネスモデルを競うハッカソンがある。最大5名のチームを作り、2泊3日の合宿でビジネスモデルを考え投資家の前で発表し、選ばれた5チームがサンドボックスの入居を認められる。
参加者400名からCEOになれるのは40名。CEOがチームメンバーを選べるので、必死にCEOテストを受ける。CEOにダルミとインジェが合格し、ドサンたちは落ちた。

舞台上でダルミとインジェが対面し、彼女からドサンが会場にいると言われて驚く。ドサンたちの元へ向かい、ダルミは「私をサムサンテックのCEOにして」と言う。そこにインジェも「開発チームがいないから私のチームに入って」と言う。
ドサンはヨンサンとチョルサンに選択を任せ、同意のもとダルミにCEOになって欲しいと言う。
一方で、インジェのチームには、AI分野で最高の技術を持った双子のヒョンとジョンが加わる。
ダルミはハイスペックな人材をスカウトするため探す。以前本屋で会った弁護士兼デザイナーのチョン・サハに目をつける。土下座をして誘い、見事サハをチームに入れた。

48時間のハッカソンが始まる。選考基準は、制限時間内に与えられたリソースで実現可能な事業を創出すること、事業を3分間で投資家にプレゼンすることだ。ダルミは「銀行の手書きデータを使って、本物の筆跡と偽物の筆跡の偽造データを検知するのはどうか」と提案する。インジェチームの開発者ジョンは会話を盗み聞きし、自分たちも筆跡データで勝負に挑むよう提案する。

インジェのチームは、早々にシステム構築を成功させ会場を後にしたが、サムサンテックは苦戦した。ドサンがダルミの意見からヒントを得ると、構造自体を変えることを提案し、プレゼン前に正確度99.8%で完成させた。
プレゼン前にダルミの元に来たジピョンは、原稿に修正を加えアドバイスする。舞台に上がったダルミは緊張で固まったが深呼吸をしてスタートさせ、無事に終了した。

インジェのプレゼンは筆跡データからオリジナルフォントサービスを作り提供する事業を考え、高い評価を受ける。プレゼン途中にインジェの継父が提案し、インジェとダルミのチームが勝負をすることになる。結果はインジェチームの勝ち。

ダルミはドサンが見栄を張って嘘をついたことは理解していたが、ジピョンがその嘘に協力しているのか疑問だと伝えた。その時、ドサンがサンドボックスに受かったと告げる。ジピョンは2人が抱き合っている間に姿を消し、ドサンが彼とは昔からの知り合いで兄のような存在と答える。

会社経営中での出来事(アプリ開発やトラブル)

サンドボックスに合格し、サムサンテック立ち上げ社員として記念写真を撮るメンバー
左から、ヨンサン、ダルミ、ドサン、チョルサン、サハ

インジェのメンターはユン代表が務めることになり、ダルミのメンターはジピョンが務めることになった。オフィスに戻ったダルミはジピョンに株式の分配の割合を指摘される。
会社を乗っ取られないためにキーマンを決めろと言われ、ダルミを信用してないヨンサンとチョルサンはダルミに票が集まることを拒否する。2人の態度にドサンが怒り、ヨンサンとチョルサンは会社から去る。
ラウンジで話をしているサハを見つけたダルミは電話をかけるが、無視される。

ドサンは、オフィスで編み物をして出しっぱなしにしていた牛乳瓶をテーブルに移動させる。ダルミから呼び出され、オフィスを出るとチョルサンが入ってくる。去り際に牛乳瓶に触らないようチョルサンに言うが、結局触ってしまい爆発した牛乳瓶の破片が目に入り叫ぶ。ドサンは慌てて戻り、病院に向かう。ヨンサンも合流し、診察室の前で見守る。失明を免れたチョルサンは喜び、仲直りした3人はサンドボックスに戻る。

オフィスで完成させた株主名簿を見せるダルミ。「ドサンに67%、残りは8%ずつ。そして、オフィスでは敬語で話してほしいこと。これを受け入れて欲しい」と言う。サハは自分の持分がないことに気付き言及する。ダルミは従うか従わないかと選択肢を与え、サハも承諾した。

ウォンドクとドサンはチョルサンの病院に付き添った時に偶然出会っていた。そして、ウォンドクはドサンに手紙のことと失明のことは黙ってくれと伝え、誓うドサン。
ダルミは支援金の使い道をメンバーに話す。「半年後までに次の投資を受けること。それができなければ、サンドボックスから退却する」と伝えた。

ドサンの提案は、AI画像認識を使って、視覚障がい者向けのアプリを作るというものだ。ダルミはヌンギルというアプリの事業計画書をジピョンに提出するも否定した。ダルミは「私たちにとっての当然が当然でない人たちの力になりたい」と話した。
ジピョンはダルミに、障害者福祉に関心がある企業や脱税など問題を起こしてイメージ回復が必要な企業などが社会貢献活動をしている企業のCSRチームのリストを渡し、資金を集めるようアドバイスした。ドサンたちはソフトの開発を成功させたが、ダルミは資金集めに苦戦した。

オフィスでは、完成した“ヌンギル”をリリース。ダウンロード数は1日10人もいかない状況だったが、ドサンのいとこチョノがドサンが子供の頃にメジャー選手のパク・チャンホと撮った写真を見て、彼にスタートアップで夢を叶えたと伝えた。
すると、パク・チャンホが“ヌンギル”をインストールし、テレビのインタビューでドサンのことを話す。これをきっかけにヌンギルのダウンロード数が急上昇し、1万人に到達した。

ダルミは、ヌンギルをウォンドクのスマホにインストールした。ウォンドクは、ヌンギルを使った感想をノートに書き出し、ドサンに渡す。ドサンはダルミにヌンギルのフィードバックノートを手渡し、書いたのはウォンドクだと明かす。ダルミは祖母の為にヌンギルを完成させることを決意する。

資金調達のためウォン会長に会いにきたが、すでにドサンがいた。ウォン会長は、ダルミが支援を依頼しにきたと知って土下座を要求する。ウォン会長から酷い言葉を言われたが、ジピョンのアドバイスで会話を録音した。
ダルミは録音データを公開しない条件で、ヌンギルへの支援と告訴も示談にする事を交渉し、ウォン会長は講演会で支援すると発表した。

恋愛事情

ドサンはヨンサンとチョルサンにパートナーはジピョンがいいと言う。ドサンは、ダルミを失望させたくないと言う。ドサンはダルミが好きだと肯定する。
一方ジピョンは、ウォンドクを食事に誘う。ジピョンは「これ以上ダルミを騙したくない。真実を話して謝ります」と言い、「ダルミが好きです」と告げる。真実を話そうとダルミに電話するも繋がらない。ウォンドクは、ジピョンを止める。

ダルミはドサンを駅まで迎えに行く。ジピョンは「ソンジェ市まで手紙を取りに行きドサンに渡す」とウォンドクにメッセージを送るが、目の前にダルミが現れた。ダルミは間違ってウォンドクのスマホを持って出勤し、ジピョンのメッセージを見た。ダルミはジピョンに疑問に思ったこと全て言う。
ドサンがウォンドクのスマホにかけ直すと、ダルミは手紙の場所を聞く。ドサンは答えられなかった。

ジピョンは15年前の真実を明かす。ドサンが文通相手ではないと知り、ダルミはショックを受けて去った。ダルミの元にドサンが駆け付け、泣きながら謝る。ダルミは怒り、去る。ダルミは会社で明るく振る舞ったが、ドサンと顔を合わせると気まずくて目を反らす。

ジピョンはダルミが気になり、ウォンドクの屋台を訪ねた。ウォンドクは後悔した。ダルミが1人で休憩しているところにジピョンが来て正直に話す。そして、ダルミに告白する。ジピョンはドサンにダルミに告白した事を伝える。
ダルミにとって、過去のドサンと今のドサンのどちらの存在が大きいのか、ジピョンは確信が持てずにいた。

インジェ・カンパニーとサムサンテックの闘い

インジェ・カンパニーは、サムサンテックと同じAI画像認識技術を利用した、AIソリューション“ガーディアンズAI”を発表。精度はサムサンテックの92.4%より高い93.2%だった。
ダルミはヌンギルの事業をプレゼンし、精度の数値を正直に答えた。インジェより数値が下回っていると指摘される。
そして両チームのAIプログラムの性能をテストする。結果、サムサンテックの方がスムーズな動作が実行され、勝った。

サムサンテックの買収と未来

デモデー以前にドサンは、アレックスにシリコンバレーにある2STO本社にエンジニアとして、高待遇でスカウトしたいと言われたがドサンは断った。ジピョンが代案になる話を聞いたドサンは、スカウトの話がまだ残っているか確かめる。

デモデー優勝後、アレックスはシリコンバレーの2STO本社に3年間の勤務を条件に30億ウォンの買収金額を提示した。ダルミが事業アイデアを説明し、メンバーは旧事務所で夜通し自律走行システムを実現させる計画を立てた。

ジピョンは、パク代理からサムサンテックの買収話を聞き慌てた。ジピョンは保留にさせようとダルミに連絡しようと試みるが、ヨンサンが止める。ジピョンは「契約した瞬間、このチームは空中分解します」と忠告。
その頃、ダルミとドサンは2S契約書にサインをし、契約を締結させた。

2STOはダルミとサハをクビにし、ドサンはアレックスに抗議するが、「契約書には記載がなく、口約束だ」と返される。ドサンは契約を白紙にしようとするも、契約破棄の違約金は60億。ジピョンはダルミたちに契約した責任があるから受け入れろと言う。ジピョンは「今回の契約に違法性がなく、2STO相手に闘っても確実に負ける。勝てない敵なら味方になれ」とダルミにアドバイスした。

出発前、ドサンがアレックスを訪ねるとジピョンもいた。ドサンとジピョンは、ヌンギル事業の継続を交渉した。渡米する機内で、ドサンは以前ダルミがウォンドクに「処方された複数の薬が似ているので区別が難しい」と言っていたのを思い出し、薬を判別するプログラムを作成する。

ダルミは再就職先を探し、インジェ・カンパニーの応募を決意した。採用面接の最後にダルミが現れる。ダルミはインジェ・カンパニーに無事入社し、COOに就任した。

それぞれの3年後とその後

ヌンギルは2STOに引き継がれ、錠剤を判別する機能も搭載した。ヌンギルのサービスは世界最大の財閥に引き継がれた。
インジェ・カンパニーは、サンドボックス史上過去最高の実績を上げ、新事業開発チームを法人化してチョンミョン・カンパニーを設立。その代表にダルミが就任した。
モーニング・グループは国内最大のAIセンターを設立し、ウォン・サンスがセンター長となった。ジピョンは常務に昇格、ドサンも2STOのスマートシティ事業主要部署に昇格、契約期間の3年が終わりを迎える。

インジェ・カンパニーのシステムがランサムウェアに感染する。タイミングよくドサンから連絡が来て、解決した。翌朝、双子の開発者ヒョンとジョンが会社を退職してしまった。インジェは開発者を引き抜かれたダルミに開発者を見つけて来るよう指示する。

ダルミは旧事務所を訪れ、お礼と引き抜きの話をした。ドサンは3年前のダルミの言葉に傷ついた話をし、二度と会いたくないと告げる。ダルミを忘れるために自転車旅に出たドサンだが、ダルミが現れ一夜過ごすことになる。

ドサンは、なぜ自立走行車に"TARZAN"と名付けたのか聞く。出会った頃に聞いたターザンの話が素敵だったと言う。ダルミが、2STOで自律走行の開発をしていたのか聞くと、会社からの指示だったと言うドサン。
翌朝、ダルミが事業計画書をなくしたと探し回っていると、ドサンが持っていると言う。帰り道、足を怪我したダルミをおぶりながら「条件として、チョンミョン・カンパニーの株を買いたい」と言う。

チョンミョン・カンパニーの”TARZAN”と、モーニング・グループの”MOMO”が自律走行のテストを受ける。ダルミがテスト運転し、隣にはドサンが座る。以前よりもスムーズな走行を実現した。ダルミには、会社の指示で開発をしたと話したが、万が一のためにドサンが提案していた。テストの結果、"TARZAN"は臨時免許を取得する。

インジェはソンジュ市のスマートシティ構築事業に入札するよう提案した。ダルミの父が交通事故で亡くなり、ウォンドクの視力低下もあり、”交通事故のない世界を作りたい”と思っているダルミたちの元に合格通知が来る。
最終審査まで残ったことで、事業の拡大をしたいと話すダルミ。インジェにもスケールアップを提案するが反対される。スマートシティ構築事業に無事落札する事ができ、スケールアップに成功する。

三角関係の行末

結婚式を挙げたドサンとダルミ

ジピョンはダルミから身を引いた。

ドサンはダルミに会いにサンドボックスへと向かう。ドサンは、ダルミに「君をだまして傷つけた。君が僕を好きになる理由はほとんどない。なぜ僕が好き?」と聞く。「人を好きになるのに理由はない。あなたが理由よ」と答えたダルミにキスをした。
ダルミはジピョンのオフィスを訪ねるがダルミは避けられる。再びサンドボックス内で会い、屋上で話すことになる。ジピョンは正直な気持ちを言い去る。

最終審査の日、ダルミは教会を訪れた。ダルミが外に出ると虹がかかっていたのでお祈りをした。ドサンに一緒に祈るように言うが、「虹が願いを聞いてくれるという証拠がない」と返すドサン。「証拠を見せてあげる」と言い、ドサンにキスをするダルミ。「虹にお願いして、あなたが実現するの」と言うと、ドサンも虹に祈るのだった。ドサンの願いは、「ユニコーン企業になる」ことだった。

年月が過ぎ、立派なオフィスビルのデスクにサムサンテックから現在までの思い出の写真が飾られていた。その中に、公約を公言していたチョルサンの丸坊主姿やダルミとドサンの結婚式の写真があった。ダルミとドサンが結ばれた。

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