加瀬さんシリーズ（漫画・アニメ）のネタバレ解説・考察まとめ

三河「もしかして加瀬さんとつきあってる？」

山田と加瀬が交際をはじめ、山田が初めて加瀬にお弁当を作った時に三河が「もしかして加瀬さんとつきあってる？」と尋ねた。常に人に囲まれる加瀬に近づくことができず、一人で二人分のお弁当を広げていて三河が気が付いたのだ。女の子同士なので親友にも話せないでいた山田だが、加瀬と親しくなって嬉しそうにする山田を見て、三河も嬉しそうだった。三河の友人想いな一面がわかるセリフである。

山田結衣「やっぱりわたしも東京の大学に行く！！よ！！！」

加瀬が東京の大学へ推薦入試に行く際、追いかけてきた山田が言ったセリフ。山田自身は地元の大学に進学する予定だったが、それは親が決めたことで山田の希望する進路ではなかった。加瀬と離れたくないという気持ちと、大好きな園芸について東京の大学で学びたいという気持ちを抱えていたものの、誰にも言えないでいたのだ。山田が受験に向かう加瀬を見送った後、この先ずっと加瀬が近くにいないことを考えてしまい、地元に残る意味が分からなくなってしまった。覚悟を決め加瀬を追いかけて駅へ向かう山田。新幹線に乗り込もうとする加瀬を見つけ、山田は「やっぱりわたしも東京の大学に行く！！よ！！！」と加瀬に飛び着き一緒に新幹線に乗り込んでしまう。今まで周囲の意見に流されてきた山田が、加瀬の姿を通して自分の気持ちを話すきっかけになったセリフである。

『加瀬さんシリーズ』の裏話・トリビア・小ネタ／エピソード・逸話

『あさがおと加瀬さん。』は読み切り作品だった

『ひらり、』に掲載された時は『あさがおと加瀬さん。』は読み切りで書かれたもので、元々連載作品ではなかった。担当から次回作をどうするか聞かれた時、作者が何でもいいなら続きが描きたいと言い『自転車と加瀬さん。』も読み切りで描かれた。三回目は担当から「次回は何と加瀬さんにしますか」と言われていたようで、このように読み切りでシリーズが積み重なっていき、『加瀬さんシリーズ』として連載されるようになったのである。

高校時代の山田はずっとガラケーを使っていた

連載当初、まだガラケーとスマホがどちらもある時代だったが、スマホの普及が早くあっという間にガラケーがなくなってしまった。しかし作中では時間があまり進んでおらず、山田の携帯をすぐ変えることができずにいた。加瀬は初めからスマホを利用していたのだが、山田は大学入学をきっかけにスマホデビューしている。

難航した山田の声優オーディション

OVA制作で、山田と加瀬役はテープオーディションとスタジオオーディションの二段階で実施された。加瀬役はテープオーディションの段階で「佐倉綾音」に決まり、加瀬のカッコよさと可愛さの両方が表現できていたからだという。
一方山田のオーディションは難航し、スタジオオーディションを実施して「高橋未奈美」に決定した。山田のキャラクターに対する参加者の解釈が異なっていたようで、最終的には佐倉の演じる加瀬とのバランスで決定したのである。山田役に決まった高橋は、大げさな演技をしないようにすることで、より山田のイメージが自分の中に入ってきたと語る。

『加瀬さんシリーズ』の主題歌・挿入歌

OVA

主題歌：山田結衣（CV：高橋未奈美）＆加瀬友香（CV：佐倉綾音）『明日への扉』

OVAの主題歌はI WiSHの『明日への扉』をカバーしたもので、山田役の高橋と加瀬役の佐倉が担当している。
キャラクターソングも提案されたが、「普通の女子高生がカラオケで実際に歌っていそうな恋愛J-POP」をカバーするという方向性になった。『明日への扉』を主題歌に選んだ理由は、誰も彼も共感できる「普遍性」があるからだという。

アニメーションクリップ『キミノヒカリ』

主題歌：奥華子『君の笑顔（album ver.）』

2017年5月7日、アニメーションクリップ『キミノヒカリ』がYouTubeで公開された。動画の長さは6分40秒で、コミックス3巻分の要所が描かれた映像である。