不浄を拭うひと(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『不浄を拭うひと』とは沖田×華による漫画作品。『本当にあった笑える話Pinky』にて連載が始まった 。ストーリーは特殊清掃員を生業にしている山田正人が依頼を受けて孤独死をした人の部屋や、ゴミ屋敷の清掃を通じて人の生死や生活について考えるものとなっている。特殊清掃員という仕事上、人の死や人生について深く触れている内容になっているため、死後にどのような清掃がおこなわれるのか、残された遺族たちの言動などリアリティに溢れる内容が魅力となっている。

作中に出てくる『完全自殺マニュアル』は実在する

自殺した人の部屋に残されていた本

作中では自殺した人の清掃に入った際に『完全自殺マニュアル』という本が高確率で置かれているエピソードがある。作中では伏字になっているが、内容からして『完全自殺マニュアル』であることは間違いない。

この本は1993年に発行された自殺についてこと細かく説明された本であり、当時の20代にヒットして100万部以上を売り上げた。自殺の仕方を書いてあるが、決して自殺を推奨するものではなく、作者は「こういう本を書こうと思った理由は、強く生きろ、自殺は弱いもののすることだ、などということが平然と言われている生き苦しい世の中に風穴をあけて、ちょっとは生きやすくしたいからだ」と本に明記している。メディアからは批判を受けてしまったが、本が出版されてブームになっていた2年間は自殺が減った。内容は自殺について、見苦しさ、苦痛、リスク、致死度など現実的なデータが客観的にまとめられている。

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