Bobby Brown(ボビー・ブラウン)の徹底解説まとめ
Bobby Brown(ボビー・ブラウン)とは、1969年2月5日生まれのアメリカのR&Bシンガー。1983年ニュー・エディションのメンバーとしてデビュー。ソロ転向後、1988年のセカンド・アルバム『ドント・ビー・クルエル』が全米アルバムチャート年間1位を獲得し、世界中にニュージャックスウィング旋風を巻き起こす。1990年と1993年にグラミー賞「最優秀男性R&Bヴォーカル・パフォーマンス賞」を受賞。1992年にはホイットニー・ヒューストンと結婚し話題を呼んだ。
Bobby Brown(ボビー・ブラウン)のディスコグラフィー
アルバム
King of Stage
01. Girlfriend
02. Girl Next Door
03. Baby, I Wanna Tell You Something
04. You Ain't Been Loved Right
05. King of Stage
06. Love Obsession
07. Spending Time
08. Seventeen
09. Your Tender Romance
ボビーブラウンのソロデビュー作。ニュージャックスウィング以前のボビーが聴けるアルバム。
70年代後半から活躍したファンク・バンド、キャメオのラリーブラックモンがプロデュースした、トラック2「Girl Next Door」、トラック3「Baby, I Wanna Tell You Something」はまさにキャメオ節全開の80年代エレクトリックファンクサウンドを堪能できる。ヒットしたのは典型的なバブルガムソウルバラードの「Girlfriend」。R&Bチャートで見事No.1に輝いた。この時まだ16歳、ブレイク前夜のワイルドなボビーが聴ける好アルバムである。
Don't Be Cruel
01. Cruel Prelude
02. Don't Be Cruel
03. My Perogative
04. Roni
05. Rock Wit'cha
06. Every Little Step
07. I'll Be Good To You
08. Take It Slow
09. All Day All Night
10. I Really Love You Girl
11. Cruel Reprise
1988年リリースの売れに売れたアルバム。時代を超えて色褪せない傑作。
L.A. Reid & BabyfaceとTeddy Rileyという当時新進のプロデューサーを起用し、トラック2から6までは超有名曲が続く。New Jack Swingの金字塔のようなアルバムだが、実際New Jack Swingしてるのは数曲のみで他はミディアムやスロー等、アルバム全体のバランスも良い。
トラック2「Don't Be Cruel」はBabbyface組によるミディアムナンバーで、アルバムの1stシングル。R&Bチャート1位、全米8位と大ヒットした。バックボーカルにKaryn Whiteの名前も見える。トラック3、Teddy Riley作の「My Prerogative」は遂に全米を制したNew Jack Swingのクラシック。2004年にブリトニー・スピアーズがカバーし、Daz Dillingerによる西海岸ギャングスターラップカバーも話題となった。Teddyにとっても出世作の1つとなった。トラック3、「Roni」もBabyface組によるミディアムスローで、全米3位まで上がるヒット。同じくBabyface組によるトラック4、「Rock Wit'cha」は珠玉のバラード。このアルバムのベストと推すファンも多い名曲中の名曲。そしてBabyface組の真骨頂、トラック6、「Every Little Step」はキャッチーなナンバーで、Bobby Brownといえばこの曲、ニュージャックスウィングといえばこの曲といわれるほどの代表曲。ポップチャート3位、R&Bチャート1位を記録。また、Babyfaceと同じSOLAR Records所属の「Collage」のメンバーが全面的に制作・演奏まで関わったトラック8.9は、シングル化はされなかったものの、スローで大人のBobbyが聴ける。特に「All Day All Night」はブラックAORといえる佳曲である。
Guns N' Roses'の大ヒットアルバム『Appetite for Destruction』に途中1位を奪われたものの、6週間に亘り1位を獲得、1989年世界で最も売れたアルバムであり、ビルボード年間アルバムチャート1位を記録し、最終的には世界で1200万枚を売り上げた。大ヒットを超えて、時代を変えたアルバム。今のヒップホップ、R&Bのトレンドはこのアルバムからスタートしたと言っても過言ではない、歴史的名盤である。
Bobby
01. Humpin' Around (Prelude)
02. Humpin' Around
03. Two Can Play That Game
04. Get Away
05. Til The End Of Time
06. Good Enough
07. Pretty Little Girl
08. Lovin' You Down
09. One More Night
10. Something In Common
11. That's The Way Love Is
12. College Girl
13. Storm Away
14. I'm Your Friend
前作より4年の歳月を経て1992年にリリースされた3rdアルバム。前作には及ばなかったとはいえ、全世界で200万枚を売り上げ、全米チャート最高2位、R&Bチャート最高1位を記録した。この2枚がボビーの最高傑作といえる。
前作で制作の中心を担ったBabyfaceとL.A. Reid は3曲の制作に留まり、今作はTeddy Rileyが全面的にプロデュースを手がけている。とはいえ1stシングルでアグレッシブなニュージャックスウィング曲「Humpin' Around」はBabyface組が手がけ、全米チャート最高3位のヒットとなった。全米7位のミディアムヒット、「Good Enough」もBabyface組が手がけている。
一方のTeddy Rileyの曲は「Two Can Play That Game」と「Get Away」が最高のグルーヴを生み出している。そして、結果Whitney Houstonとの唯一のデュエットとなってしまった名曲「Something In Common」は当時最も勢いのあった2人による貴重なナンバーである。ニュージャックスウィング後期の名盤。
Forever
01. Intro Nobody Does It Better
02. It's Still My Thang
03. Feelin' Inside
04. She's All I Need
05. My Place
06. Been Around The World
07. Give It Up
08. Happy Days
09. Forever
10. Sunday Afternoon
11. Heart and Soul
1997年、前作より5年の歳月を経て発表された4作目。オープニングのイントロで、ホイットニー・ヒューストンが高らかにボビーへの愛を唱うものの、アルバム自体は最高位61位と、ほんの9年前には1000枚以上売り上げたとは思えないほどの凋落ぶりとなる。
元々ボビーはホイットニー・ヒューストンやジョニー・ギルのように歌唱力で勝負するタイプではなく、ダミ声ながらも歌って踊れるセックスシンボル的ワイルドさが売りだったが、このアルバムではベイビーフェイスやテディ・ライリーによるニュー・ジャック・スウィング路線とは決別し、徹底的に歌と向き合い、丁寧で落ち着いたR&B作品を追及し、結果的に裏目にでてしまった。しかしアルバム自体の完成度は高く、後年になってファンの間で高い評価を得ている。元々「Rock Wit'cha」で見せたような聞かせるバラードも得意としており、今作でも粒揃いの曲が揃っている。
The Masterpiece
01. Don't Let Me Die
02. Doesn't Anybody Know (featuring Ralph Tresvant)
03. Get Out the Way
04. Damaged
05. Can't Give Up
06. Set Me Free
07. Starmaker (featuring Jayre)
08. Exit Wounds
09. All Is Fair (featuring Johnny Gill)
10. The Man I Want to Be
2012年リリース、Forever以来15年ぶりに発表されたソロ5作目。
80年代後半から90年代前半の栄光から一転して、転落した有名人の代表格のようになってしまったボビー・ブラウンだが、今作では朋友ラルフ ・トレスヴァントやジョニー・ギルも友情出演し、所謂キラーチューンはないものの、内容的には全く色褪せない秀作となった。今作ではキャッチーでアゲアゲなナンバーも多く、決して内容的に劣るものはないが、最大の違いは、時代の波には乗れず、埋もれてしまったということであろう。結果、ボビーの5枚のソロはどれもクオリティーの高い作品となったが、時代を掴んだか否かが大きな違いとなった。
リミックス・アルバム
Dance Ya Know It
01. Roni
02. Rock Wit'cha
03. Girl Next Door
04. Don't Be Cruel
05. Every Little Step
06. On Our Own
07. Baby, I Wanna Tell You Something
08. My Prerogative
09. Seventeen
1989年リリース。大ヒット作「Don't Be Cruel」の翌年に発表されたノンストップのリミックスアルバム。
「Don't Be Cruel」から5曲、1stアルバムから3曲、『ゴーストバスターズ2』のサントラから「On Our Own」と、全9曲をノンストップで繋いでいるが、ノンストップといっても綺麗にミックスされているわけではなく、各曲、荒々しくカットインされ、リミックスもオリジナルからそれほどアレンジはされていない。逆にいえばオリジナルのクオリティーを損なっていない為か、アルバム自体は全米9位、プラチナアルバムに輝いた。当時のボビーはまさに飛ぶ鳥を落とす勢いであった。
Remixes In The Key Of B
01. Two Can Play That Game
02. Shock G's Get Away
03. T.R.'s Get Away
04. Humpin' Around
05. She's My Lady
06. That's the Way Love Is
07. Something in Common
08. One More Night
09. I Want You, I Need You
10. Good Enough
11. Storm Away
1993年リリースの、ボビーにとって2枚目のリミックスアルバム。1992年の3rdアルバム『Bobby』からのトラックをリミックスしている。
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目次 - Contents
- Bobby Brown(ボビー・ブラウン)の概要
- Bobby Brown(ボビー・ブラウン)の活動履歴
- 誕生~ニューエディション結成
- ニュージャックスウィングの時代が到来
- 1989年、世界一売れたアルバム『Don't Be Cruel』発表
- 1989年~1990年、ニュージャックスウィングブームの頂点に
- 1992年、ホイットニー・ヒューストンとの結婚。サードアルバム『Bobby』
- その後のボビー・ブラウン
- Bobby Brown(ボビー・ブラウン)のプロフィール・人物像
- Bobby Brown(ボビー・ブラウン)のディスコグラフィー
- アルバム
- King of Stage
- Don't Be Cruel
- Bobby
- Forever
- The Masterpiece
- リミックス・アルバム
- Dance Ya Know It
- Remixes In The Key Of B
- Bobby Brown(ボビー・ブラウン)の代表曲とミュージックビデオ(MV/PV)
- Every Little Step
- Don't Be Cruel
- My Perogative
- Roni
- On Our Own
- Rock Wit'cha
- Glenn Medeiros-She Ain't Worth It
- Humpin' Around
- Good Enough
- Get Away
- Something In Common
- Two Can Play That Game
- New Edition-Candy Girl
- New Edition - Cool It Now
- New Edition - Mr. Telephone Man
- Bobby Brown(ボビー・ブラウン)の名言・発言
- ボビー・ブラウン「ホイットニーは人生最愛の人であり、私が知っている中で最も親切で可愛らしい人だった」
- ボビー・ブラウン「彼女はドラッグのせいで死んだんじゃない」
- Bobby Brown(ボビー・ブラウン)の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- ボビー・ブラウンの子供は合計7人
- 日本でのボビー・ブラウン・ブーム「ボビ男」「ダンス甲子園」「J Soul Brothers」