アオのハコ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『アオのハコ』とは、『週刊少年ジャンプ』で2021年19号より連載が開始された、三浦糀による日本の少年漫画、スポーツ恋愛漫画である。バトミントン部に所属している猪股大喜と、女子バスケットボール部に所属しているヒロイン、鹿野千夏を中心に繰り広げられる恋愛スポーツ漫画である。年頃の高校生男子が好きな人と一緒に住むというドキドキの展開と、大喜に好意を寄せる蝶野雛との三角関係も見所の一つだ。スポーツ漫画のストーリーが軸にあることから、幅広い読者に共感を得ている作品である。

花火大会で、大喜が髪型を「かわいい」と誉めた時に雛が言ったセリフ。

大喜と二人で花火大会に行くことになった雛。雛は元々二人で行くつもりだったが、大喜はグループで行くと思っており、匡を誘った。しかし、雛の気持ちを汲んだ匡は、丁度体調を崩したこともあって土壇場でキャンセルをする。雛は大喜とデートできるのが楽しみで、浴衣を着て髪の毛のアレンジも頑張った。見慣れない姿で現れた雛を見て、大喜はハッとする。「こんな格好したことないし変じゃないかって不安もあるけど…本当はちゃんと見てほしい。でも恥ずかしい。見てほしいけど、見ないでほしい…」という複雑な心情の雛は凄く緊張をしていて、いつもとは違う印象だ。花火を観覧する席に着いてからも、やはり大人しい雛を見て、「こっちは普通にって思っているのに、やっぱり様子おかしいじゃん」と不思議に思う大喜。
その時、雛は蚊に首元を刺されてしまい痒そうにしていた。大喜が「ムヒ使う?」と差し出し、塗ってあげようと雛の首元に近づいたとき「あ、髪の毛ここ取りこぼしてる」綺麗にアレンジされていた髪の毛の一部がきちんと結べていないことに気がつく。「髪自分でやったの?こんな器用なことできるんだなぁって。純粋にすごいなと思う」と大喜が言うと、「バカにしてる?あ!ここ取りこぼしてる?!やっぱり煽ってるでしょ〜!」と、髪の毛の取りこぼしに気づいた雛が言う。そこで大喜が「可愛いって思ったから、褒めてんじゃん」と言うと、雛が「え?可愛い…?」とびっくりしたような表情で「もう一回言って!」と返した。その時、花火大会が始まる。「可愛いって一言で、こんな嬉しそうにするもんなんだ。女の子って」と雛の嬉しそうな横顔を見て大喜はそう思った。

千夏の決意

日本に残ることを決意するきっかけをくれた大喜に感謝する千夏(第1話)

千夏は部活中のプレーに納得できず、その日は放課後も練習していた。その時に忘れ物を取りに行った大喜と鉢合わせをする。「1on1しよ!」と誘う千夏とバスケットボールをやっていると、先に大喜の体力が尽きてしまう。ゼエゼエしている大喜に「さすが良い動きしてるね!さすがバド部」と言う千夏。
大喜は「千夏先輩は中学引退の翌日も練習していましたよね。全国ギリギリのところで行けなかったって聞いて。俺もそのくらい練習頑張れたらなってー」と話すと、「(そんな気持ち)忘れてた…。ありがとう」と顔を赤らめた。
両親が海外に転勤になった為、千夏は一緒に着いていくかどうか迷っていた。海外に行ってしまうと、これまで頑張ってきたバスケットボールを続けられなくなるかもしれないからだ。千夏が海外に行ってしまうと知った大喜は、いつものように千夏が朝練する体育館へと走る。目標に向かって努力することや、負けても前を向き続ける強さを千夏から教わった。「インターハイ行ってください!」と叫ぶ大喜に千夏は「ごめん、行かないんだ。海外…」と返す。驚く大喜に、「正確には親は行くけど、中学の部活の時を思い出す機会があって。全国行きたかったなって。諦めたくないなって。君のおかげだよ、ありがと。いのまたたいきくん」と笑った。

千夏と大喜の初デート

サンライト水族館に二人で出かける待ち合わせのシーン(第13話)。千夏と初デート

地区予選大会のでの大喜の試合中、親友の匡が「あいつがこの試合に勝ったら水族館にでも連れて行ってやってくれませんか?」と千夏に提案する。「え?」と驚く千夏。大喜はその試合に勝ったが決勝賎で負けてしまい、2位の成績を残した。
匡との約束で水族館に行くことになった大喜と千夏。「ワンピースだ…」初めて見る私服の千夏先輩に、大喜の胸はドキドキと高鳴った。

『アオのハコ』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話

数々のマンガ賞を受賞

「#でらコミ!3」大賞受賞のお祝いコメント。

コミックス一巻は、「次にくるマンガ大賞2021」でコミックス部門の第八位に入賞。また、特別賞の「global賞」も受賞した。
三洋堂書店のコミックアワード「#でらコミ!3」で大賞受賞。

人気漫画家が『アオのハコ』をライバル視

『僕とロボコ』の登場人物のロボコが、鹿野千夏の格好をしているイラストが描かれたポストカード。

同誌で連載中の作品『僕とロボコ』の作者である宮崎周平は、『アオのハコ』を『僕とロボコ』のライバルと意識している。コミックス五巻では、ロボコが千夏の格好をしたイラストカードを特典として配布した。

読み切りと本作の違い

読み切り版の千夏(左)と大喜(右)。

読み切り版のボイスコミック

読み切りでは、猪股大喜はバレーボール部に所属している。千夏は女子バスケットボール部長で、大喜の先輩。基本的な時代背景の変更はないが、連載版の『アオのハコ』の中心的な設定となる「主人公二人の同居」はない。エンドは、大喜が千夏に告白し付き合うことになっている。

千夏は写真部だった可能性

『週間少年ジャンプ』2021年50号「ジャンプSBS!!」より。「アオのハコ読み切り企画時は、千夏は写真部という構想もあった」と担当者が言っている。

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