高校球児ザワさん(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『高校球児ザワさん』とは、三島衛里子によって2013年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載された漫画。舞台は西東京にある野球強豪校、日践学院高校の硬式野球部だ。男子部員にまざる唯一の女子選手、都澤理紗(みやこざわりさ)の高校生や野球部員としての日常を描く。各話が8ページほどの短いページ数で、一話完結型で描かれる。高校球児なら一度は体験したことがあるような体験が、本作では多く盛り込まれている。また、女子であるザワさんが、時折女の顔を見せながら野球に打ち込む姿も、魅力の一つである。
ザワさん達は高校最後の夏を迎えていた。守口は正捕手になることができ、安堵する。楠本は14番という、試合に出ることができるか微妙な背番号をもらい、困惑する。キャプテンとなった花村は初戦を前に緊張していた。ザワさんは、練習の補助だ。試合で負ければ、もう坊主頭を卒業できる。もう、朝早く起きなくてもいい。もう、監督に怒鳴られることはない。もう、この全員で野球をすることは無くなる。など、それぞれに思うことがありながらも、最後の試合に向けて体が動く。彼らの夏がどこまで続いたかは分からない。しかし、ザワさんは確実に大学野球を始めた。大学の合格発表に練習着で向かい、合格を確認後すぐに、大学デビューを狙ったかのような金髪で、練習に参加させてもらったようであった。
『高校球児ザワさん』の登場人物・キャラクター
都澤 理紗(みやこざわ りさ)

本作の主人公でポジションは投手。硬式野球部唯一の女子選手で、右投左打。3月8日生まれ。身長172cm、体重59kg前後。兄の耕治の情報ではDカップらしい。三鷹市の古びた木造平屋で祖父、兄と共に暮らしている。兄の耕治は同じ野球部のエースである。
一人称は「理紗」で、目上の人などに対しては「自分」。部員からは「ザワさん」「ザワ」などと呼ばれている。
高野連規定のため公式戦には出場できないが、練習試合には出場している。部員の一人として真剣に練習に参加し、男子と同じ練習をこなす。ボーイッシュな短髪で、授業中などは眼鏡をかけることもある。苗字を「都沢」と書かれることを嫌い、ファミレスなどでわざわざ正しい「都澤」に書き直すほど。楠本、花村、守口とは同じクラスで、練習以外でも行動を共にすることが多い。
小学校2年生から野球を始め、光聖女学院中等科在校中は三鷹南リトルシニアに所属、2年次に投手・遊撃手として関東大会優勝を果たした。楠本とはシニア時代からのチームメイトで、横山光輝の漫画を借りるなど、仲が良い。
恋愛事情には疎く、楠本や守口から好意のようなものを向けられることがあるが、全く意に介さない。
プロテインが好きで、学校の休み時間中にもプロテインを摂取することもある。目隠しした状態でもプロテインの味を判別できるため、周りからは「プロテインソムリエ」と呼ばれている。
楠本 玄(くすもと げん)

野球部で右投両打の内野手。守備は冷静かつ堅実で、後輩からもグラブさばきについて高い評価をされている。しかし、バッティングの方は非力で、3年時には背番号14という、試合に出ることができるか微妙な番号を得た。ザワさんとは2年間同じクラスで、1年の頃は花村、守口らと同じクラスだった。私立進学校の桐明学園中学校を卒業しているだけあり、学力は高い。学校の試験前に守口達と勉強をしていた際には、周囲の学力の低さに対し、嫌味を言うこともあった。ザワとはシニアでもチームメイトだった。国立市在住で、家は裕福。母親に対して反抗的な面が多く、2年生の頃、遂に爆発して家を飛び出し、野球部の寮に入る事にした。この時、特徴的だった太い眉毛を細くした。携帯に録音されていたザワさんの声を何度も聞き直すなど、彼女に好意のようなものを向けていることがあるが、はっきりとしたことは発言していない。
花村 晃仁(はなむら あきひと)

野球部で右投右打。後にキャプテンに就任。基本的に外野手だが投手もできる。そのため、ザワさんよりも投手の練習を優先してするような描写も見られた。細身でやる気にムラがあり、手抜き癖があるが打撃センスに優れている。グラウンドが使えない雨の日には、1年生の中で1人だけ、上級生に混じって室内練習場での練習に参加していた。中学生の頃はヤンキーであり、たばこを1日1箱以上吸っていたが、高校に入り禁煙。その名残か、眉毛を細く剃っており、耳にはピアスの跡がある。キャプテン就任後は、後輩からの目もあるため、キャプテンらしくしようと、やんちゃな行為を控えようともした。1年の頃は、ザワ、楠本、守口らと同じクラスだった。男鹿さなえと付き合っていたが、物語終盤で破局した。最終巻でさなえと二人で下校するシーンがあったが、よりを戻すような雰囲気はなく、良い友人関係となった。立川市立柴崎中学校卒、中学時代はシニアに所属していた。高校3年生の時には、自分のための道に進み始めたザワさんを見て、優しい言葉をかけた。ザワさんの自主練に付き合うこともあった。
守口 健太郎(もりぐち けんたろう)
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野球部。右投右打の捕手で、がっしりした体格と強肩が持ち味だが、リードは単調。1年の頃はザワ、楠本、花村らと同じクラスだった。花村と同じ柴崎中学卒だが、花村とは違い、軟式野球部に所属していた。妹が1人いる。ザワさんに好意を抱いているような描写もあったが、はっきりとしたことは不明。一時期他校の彼女がいた。その際は、デートであまり食事を食べない彼女のことを、花村に相談した。後に彼女にはフラれた。
都澤 耕治(みやこざわ こうじ)
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日践野球部のエース。高校野球雑誌でも紹介されるほど、注目を集める投手。主人公、都澤理紗の兄で、他校の選手からは「日践の王子」、理沙からは「こうちゃん」と呼ばれている。ザワさんと顔立ちが似ている。なぜかザワさんの胸のサイズを知っている。ザワさんとは異なり、「都澤」にはこだわっておらず、バッグの刺繍は「都沢」である。カブトムシが大好きで、彼の部屋や家のあちこちに虫かごが置いてある。3年生から同じクラスである、鉄道オタクグループと仲良くなり、野球部を含め4つの部活に所属し始める。鉄道オタクの友人達といる時は、野球部では決して見せない笑顔を見せる。彼らからは「ミヤコ氏」と呼ばれている。彼らとは卒業前に鉄道旅行に行っている。甲子園制覇こそできなかったものの、後にドラフト1位でヤクートスパロウズに入団、入寮した。
武田(たけだ)

野球部で、一塁手の控えの控え。後輩に対し高圧的で、楠本らから嫌われている。ザワさんに似た女性が出ているAVを、他の野球部員に見せるなどして、長谷川から怒りを買った。
長谷川(はせがわ)

捕手。後輩からは「長谷さん」と呼ばれている。常に眼鏡を掛けており、真面目な顔で冗談を言うこともある。夏の西東京大会では背番号12をつけてベンチ入りしていた。その後、正捕手となる。ザワさんにキスをしたこともあるが、交際には至らなかった。他校に彼女がおり、順調に交際を続けていたが、彼女の方に気付かぬうちに好きな相手ができていることを知り、別れた。
東海(とうかい)
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目次 - Contents
- 『高校球児ザワさん』の概要
- 『高校球児ザワさん』のあらすじ・ストーリー
- ザワさん一目惚れされる
- 野球部っぽさとは
- 盛り込まれるフェチ要素
- ザワさんと呼ばれるようになった経緯
- 男バスの髙田とザワさん
- ザワさんの変化
- 最後の夏、そして始まり
- 『高校球児ザワさん』の登場人物・キャラクター
- 都澤 理紗(みやこざわ りさ)
- 楠本 玄(くすもと げん)
- 花村 晃仁(はなむら あきひと)
- 守口 健太郎(もりぐち けんたろう)
- 都澤 耕治(みやこざわ こうじ)
- 武田(たけだ)
- 長谷川(はせがわ)
- 東海(とうかい)
- 相田(あいだ)
- 男鹿 さなえ(おが さなえ)
- 髙田 大翔(たかだ ひろと)
- 山崎(やまさき)
- 『高校球児ザワさん』の用語
- 日践学院高等学校
- ゾンビ
- プロテイン
- 『高校球児ザワさん』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ザワさん「6コ。いや、理想は8コ」
- 長谷川「オレの中では自分カワイイと思ってない女は女じゃないから」
- ザワさん「理紗も、大学でやきゅう続けたい」
- 『高校球児ザワさん』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- そもそも野球部が嫌いだった作者
- キャッチコピーとして使用された「フェチすぎる野球マンガ」という言葉
- ザワさんの結婚相手は山崎