黄金バット(漫画・映画・アニメ)とは【ネタバレ解説・考察まとめ】

『黄金バット』とは、原作:鈴木一郎、作画:永松健夫の日本最古のスーパーヒーローであり、その縦横無尽の活躍を描いた作品シリーズである。『月光仮面』や『ウルトラマン』に『仮面ライダー』といった、あらゆる日本ヒーローの原点となる存在。
初出は昭和5年頃の紙芝居とされており、あまりに歴史が深いため発表される時代ごとに設定が異なる。
ただし「黄金の骸骨が、正義という概念を具現化した存在として描かれ、勧善懲悪を行う」とする点は、いつの時代も共通して受け継がれている。

ヤマトネ博士

日本を代表する物理学者であり、空飛ぶ万能円盤「スーパーカー」を開発した。
少年向けの作品としては珍しく、タケルを差し置いて主役格(黄金バットを除いた場合の)に収まっている。

天才的な頭脳を持っており、ナゾーの野望を打ち砕くために日夜戦っている。
あまりに優秀すぎるせいか国際会議が開かれた際も、問題解決はすべて彼に一任(もしくは押しつけ)されてしまう。

アニメ版では時々べらんめえ口調になるが、江戸っ子かどうかは不明。

ヤマトネ・タケル

ヤマトネ博士の息子。
好奇心旺盛で冒険を好む少年。父親に隠れてスーパーカーへ乗り込んでおり、そのまま乗組員にしてもらった。
父の助手としてアクティブに行動しており、少年ながら自動車の運転も楽々こなすなど、将来が嘱望される身である。

「僕、大好きなんだ! 冒険が」などと、倒置法を使って喋る事を好む。

マリー・ミレ

ミレ博士の娘。
ナゾーによって父親を殺されてしまい、自身も南極の海を漂流していた所をヤマトネ一行に救助された。
そのためナゾーには怒りを抱いており「やっつければいいのよ」と敵意を見せる。

その他にも「私、動物大好き。動物も私が好き」とペットを飼っている様子すらないのに断言したり、命の危険がある任務から外された事を「つまんないわ」と愚痴ったりするなど、過激な言動が目立つ。
このため、ファンからは「タカ派ヒロイン」などと呼ばれて親しまれている。

ドコノ・ダレオ

オレンジ色のシャツの人物。

本作のコメディリリーフ。
ヤマトネ博士の助手だが、どこか抜けているというのを通り越して、やや知能に問題がありそうな描写すらされている。
例えば、ヤマトネ博士の指示をよく理解しないまま、機器を適当にいじる。危機に陥ったタケルを応援するが「チョコをかじりながら」で、どう見てもスポーツ観戦でもしているかのような態度を取るなど、周囲の状況が飲み込めていない事が多い。

体格が良く、力はそこそこ持っている。
なお、アニメだけに登場するキャラクターである。

悪の化身

ナゾー

宇宙の征服を企む、下半身が円盤に埋まっている謎の怪人。
科学者であるらしく、様々な発明品を使って世界のあちこちで騒動を起こし、またヤマトネ一行の命を付け狙う。
その正体は不明とされており、最終回においても倒されず逃げおおせてしまい、結局彼が何者だったのか誰にも判別できなかった。

ただし、永松健夫の漫画ではナゾーの正体は「黒バット」であるとされている。

マゾ

ナゾーの側近。
「マゾー」ではなく「マゾ」とするのが正しい。
名前が子ども向け作品のキャラクターとして問題がありそうに感じるが、マゾヒストという意味ではない。
また、本作品が公開されていた時代には「サド」や「マゾ」といった性的倒錯を表す言葉が日本に浸透しておらず、問題とはされなかった。

性格的にはサディストであり、ヤマトネ一行や無実の民を攻撃する事を好んでいる節がある。
アニメオリジナルキャラクターで紙芝居や、他の作品には登場しない。

暗闇(くらやみ)バット

黄金バットと同じく、1万年前から存在している怪人。
姿は黄金バットと瓜二つだが、名前の通り身体が暗黒色をしている。なお、性格は真逆であり、人々への嫌がらせや窃盗を嬉々として行い、自身の容姿を利用して黄金バットの名声を傷つけようとするなど、小悪党的な言動が目立つ。

それでも戦闘力は黄金バットに次ぐものをもっており、最終決戦を繰り広げたのもこの暗闇バットであった。
なお、アニメオリジナルキャラクターである。

黒(くろ)バット

画像は永松健夫の漫画から。

『黄金バット』が世の中に登場する以前の紙芝居『黒バット』の主役をつとめていたキャラクター。
主役時代はいわゆる怪盗であり、世の中から様々なものを盗み取る「石川五右衛門」のような描写だったとされている(黒バットの紙芝居は現存していないので、詳細不明)。
しかし、その最終回とされる紙芝居で突如現れた黄金バットに退治されてしまった。

『黄金バット』(永松健夫の漫画)では悪役として登場し、後に彼がマゾーを名乗る事になる。
また、アニメに登場する「暗闇バット」は、この黒バットがモデルとなっている。

ハルピンお光(みつ)

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