難波金融伝 ミナミの帝王(ミナ帝)のネタバレ解説・考察まとめ

『難波金融伝 ミナミの帝王』とは、原作:天王寺大、作画:郷力也による漫画作品、およびそれを元に展開されるシリーズ作品である。『週刊漫画ゴラク』にて連載。実写版が存在し、そちらは俳優の竹内力による好演が人気を博している。
大阪・ミナミを舞台にした史上最強の金貸し「萬田銀次郎」を中心にした"金融(ゼニ貸し)バトル"が全編にわたって展開されていく。また、オムニバス形式を採っているため、メインキャラクター以外はシナリオ毎に異なる登場人物が織りなす「ゼニにまつわる物語」を楽しめる。

『難波金融伝 ミナミの帝王』の概要

『難波金融伝 ミナミの帝王』とは、原作:天王寺大、作画:郷力也による漫画、およびそれを元に展開されるシリーズ作品である。
1992年より『週刊漫画ゴラク』にて連載され、勢いのある作風と、鬼のような金貸しながら大阪的義理人情を併せ持つ主役「萬田銀次郎」のキャラクター性が大いに人気を博した。
また、実写版が存在し、そちらは俳優の竹内力がキャスティングされており、同氏の代表作の一つにもなっている。

物語は大阪・ミナミを舞台に、刑務所の中だろうが地獄の果てだろうがゼニを取り立てに行く、地球最強の金貸し「萬田銀次郎」を中心にした"大阪金融(ゼニ貸し)バトル"が全編にわたって展開されていくのが特徴。
また、シナリオ自体にオムニバス形式を採用しているため、メインキャラクター以外はシナリオ毎に異なる登場人物が織りなす「ゼニにまつわる物語」を楽しめるものとなっている。
このオムニバス形式の恩恵として、作品そのものは経年によって陳腐化しないという利点も備えている(現実が問題として抱える金融トラブル等、時事ネタを創作のヒントにできるため)。

現実の時間が経過しても登場人物は歳を取らない、いわゆる「サザエさん時空」を採用。
ただし、登場人物以外の世界は現実に沿って進歩していくため、その点において、昭和中期頃の世界観が永遠に続く『サザエさん』や『ドラえもん』とは違う。
もっとも相似する「時代感」を展開する作品としては『ゴルゴ13』が挙げられる。

また、本作の主たる映像化作品として、竹内力主演の、東映制作による全60作の実写映画シリーズが挙げられる。
物語は基本的に原作の世界観をベースにしつつも、オリジナル展開となる。東映映画を代表する作品のひとつとなっている。

ただし劇場で公開された作品は一部となり、その大半は「Vシネマ(劇場公開を前提としないビデオ販売のみの映画作品)」での公開となっているのが特徴。
そのため、本作の映画シリーズをひとくくりに呼称する際は「劇場版」ではなく「映画版」あるいは「Vシネマ・劇場版」とするのが正しい。

さらに映画版より後の時代に制作されたテレビドラマ版および映画版が『新・ミナミの帝王』として存在し、こちらは千原ジュニア主演の、関西テレビ制作作品となっている。
竹内主演のイメージが強い作品であったために、千原の演技による銀次郎には一部ファンからとまどいの声も上がっているが、原作者の天王寺大からは千原のキャスティングを絶賛されている。

また、原作版のヤング編にあたる時代を描いた『ミナミの帝王ZERO』が小林豊主演の、関西テレビ制作作品として存在する。

『難波金融伝 ミナミの帝王』のあらすじ・ストーリー

萬田銀次郎の経営する闇金融「萬田金融」は、トイチ(十日で元本から一割増える利息)の超高利貸しだ。
普通の人間なら近寄る発想が起きないはずのその萬田金融に、しかし、今日も客がやってくる。
それは、消費者金融(サラ金)からの借金すら断られるような、せっぱ詰まった「元々は普通だった」人々である。銀次郎はそんな人々にも金を貸す。しかも、その金額が大手銀行が信用する相手にすら貸し渋るような、超高額であってもである。

金を借りる時には神様に見える萬田銀次郎。しかし、その利息は前述の通りトイチなのだ
わずか10日後には恐怖の取り立てが待っている。
もし、利息分さえ返せないとなれば、銀次郎は「どのような手段を使ってでも」貸した金を取り返す。

それらの手段は、ある時は債務者にこの世の地獄を見せるが、不思議な事に、ある時は救いをもたらす場合もあるのだ。
全てはゼニを借りる人次第、この世のゼニの流れ次第である。

『ミナミの帝王』(原作版)の名作シナリオ

十一の銀次郎

記念すべき原作版の第一話。

大阪ミナミ。今日もその地では、1万円しか持たずに店で遊んだ馬鹿な男が一人、やくざ者にしばき倒されていた。
これ以上やったら死んでしまうのではないか、というほどの暴力をふるうやくざ者だったが、そんな背中かかかる、止めの手がひとつあった。
その手の持ち主は萬田銀次郎。
先ほどまで、馬鹿な男をしばき倒していたやくざ者すら畏まるほどの超大物金貸しである。

そんな銀次郎から金を借りて、4万円の利息が払えない徳永という男がいた。
彼は利息代わりに携帯電話を銀次郎に取り上げられたのであるが、これが滞納していて使えない。激怒した銀次郎は、しかしこれを金儲けのダシにしようとする。
「携帯が通じなかったせいで、商談が潰れた。500万からの損害が出た。徳永さん、あんたに払ってもらいまひょ。もし出せないと言うのなら、あんたの娘から取り立ててもええんでっせ」
商談が潰れたというのは作り話だったが、さすがの徳永も娘を人質に取られれば大金を出さざるを得ないだろうと、銀次郎は踏んだのだ。

しかし、徳永は彼の想像を超えるクズだった。
娘が成人して以降、一銭の協力もしてこないという理由だけで「どのようにでもしておくんなはれ」と言いのけたのだ。
この鬼畜生のような発言には、銀次郎もショックを隠しきれなかった。そして、その金貸しの心に「徳永! なにがなんでも、おのれから取ったるで!」と火がついたのだった。

銀次郎は取り立てのための調査を続けた結果、徳永は娘名義で銀行に隠し口座を持っている事が解った。
娘自身がその存在すら知らない、娘名義の口座だ。そこには1500万円もの貯金がされていたのだ。
銀次郎は娘の住んでいる家に訪れると、事の次第を(500万の損害を750万の損害だと水増ししつつ)証拠の録音を披露しつつ話して「半分の750万円はあんたにやるから、残りを取り立てさせてもらう」と持ちかけたのだ。

すると、親に裏切られて怒り心頭の娘は協力を快挙。
銀次郎が「口座を使っているのは徳永だとしても、名義は娘のものだから通帳と印鑑を無くしたといって再発行してもらえばいい」と吹き込み、それを実行。かくして銀次郎は徳永から750万円の金銭をぶんどる事に成功したのである。

黒の葬送曲

ある日、病院で一人の男性が亡くなった。
一家の大黒柱だった父親である。喪主はその妻と、浩一である。
悲嘆にくれる二人をよそに、病院は仏を指定の葬儀業者に任せて葬儀を手配した。しかし、そこに罠があった。

病院と葬儀業者はグルになっており、葬儀業界の事をなにも知らない浩一から350万円もの葬儀費用を請求した。
浩一は本来70万円の葬儀コースを選択していたのに、葬儀客への返礼品や食事代は別というもっともらしい理由をつけて、5倍もの金額に上乗せしたのである。
日本の法律では「葬儀を行う必要性はない=法律で必要なのは直送(火葬)のみ。その場合必要になる金額は20万円程度」であるにも関わらず、だ。

浩一は350万円の内200万円をどうしても用意できず、仕方なしに銀次郎を頼る事にした。
若い頃にパチンコの負け代3万円が必要になった時に萬田金融を使い、そこが「3万円どころか、どんな金額でも貸す」という事を知っていたためだ。

浩一は父親が亡くなった事を報告すると共に、銀次郎に200万円の借金を申し込む。
しかし、最初に帰ってきた答えは「浩一はん。あんたぼったくられてまっせ」という銀次郎の指摘だった。

銀次郎は葬儀業界に相場らしき相場のない、どんぶり勘定が横行している世界である事を浩一に説明しつつ、彼に200万円を貸す。
その後、浩一は葬儀業界の悪弊を知った事で怒りにかられ、それならば自身が明朗会計の葬儀社を創立してやると起業したのだ。
銀次郎によれば、葬儀業界は大手が資本力による市場独占をほとんどできない世界であり、新規業者にも勝算は十分にあるとの事だった。

利益が出るまでの運転資金に1千万円程度が予測され、この借金を浩一は銀次郎に申し込むが、銀次郎は「利息で潰れる可能性がありまっせ」と、やんわりこの申し出を却下。そして「他に借りられる所はありまへんのか?」と、金の探索を勧める。
この銀次郎の言葉の通りに、浩一は金の在処を探索すると、なんと父親の生命保険が3千万円も下りていた事が発覚。

浩一はこの3千万円を運転資金に、葬儀屋を創業すると明朗会計と「遺族の心に本気で寄り添う」経営方針を武器に、客の第一号を獲得。
そして、仏が大好きだった愛車の4輪駆動車を、自ら霊柩車に仕立てて送り出すという奇抜なアイデアで口コミを獲得したのだ。

その背中を見届けた銀次郎は「――葬儀料金。恐ろしいほどのどんぶり勘定がまかり通っている世界でんねや……」と締めくくった。

『ミナミの帝王 ヤング編』(原作版)の名作シナリオ

利権空港

時代は『ミナミの帝王』(原作版)より、10余年前。
大阪ミナミに、後の「ミナミの帝王」と呼ばれる事になる男、萬田銀次郎が降り立つところから話は始まる。
この頃の銀次郎は、一文無しだった。
どうとでもなれという心境で立ち寄った、ぼったくりバーで22万円を請求されるも、当然払えず「どうにでもしておくんなはれ」という態度に出る。

だが、その時偶然居合わせた三下やくざの沢木(後に沢木組組長となり、銀次郎の盟友となる男)が、銀次郎を助ける。
もちろん金を代替わりしたのではなく、やくざらしく大暴れして店を銀次郎と二人して逃げ出したのだ。

しかし、そんな沢木も兄貴分には逆らえず、上納金が払えず鈍器で殴られる始末。
沢木は日本一のやくざを目指しているも「やくざも変わった。これからやくざに必要になるのは、ゼニ儲けの才覚や!」と言う。沢木はその手腕を持たないがゆえ、結局三下やくざから出世できないでいるらしい。

銀次郎はそんな沢木に目を付けた。確かに沢木は金儲けの手腕を持っていないが、その代わりに、ミナミのあちこちで顔が知られるほどの人望があったのだ。
折良く、空港建設につき土地の売買を巡った、行政と地域住民との間にトラブルが発生しているというニュースが流れる。

これを「地上げのチャンス」と見た銀次郎は、沢木とコンビを組んで地上げを決行。
しかし先客のやくざが無理難題を地上げ地域の住民に押しつけていた事から、沢木が激怒。先客のやくざ達を一網打尽にしてしまう。

あわや地上げ失敗かと思われたが、この沢木の行動によって地域住民の信頼を勝ち取る。
その結果、ついには億単位の金が流れる空港の土地の利権を手に入れるのだった。

『難波金融伝 ミナミの帝王』(映画版)の名作シナリオ

甘い罠

映画版5作目にあたるシナリオ。特に人気のあるエピソードとして有名である。

親の財産であるビルを抵当に入れた上に、まだ借金を重ねるどら息子の志垣は、ある時スナックの知り合いママと共謀して、オカマの花江を騙して1000万円をぶんどった。だが、それでも借金の返済額に満たず、抵当に入れていたビルも競売にかけられてしまう。
一方で、銀次郎も志垣に多額の金を貸していた。
もし、志垣がビルを差し押さえられてしまうと取り立てができなくなる。銀次郎にとってはビル競売を阻止する事が必要になったのだ。

銀次郎は志垣のビルを落札しようとしている東洋ファイナンスが、KYOEIエンタープライズのダミー会社であり、悪質なビルの転売屋である事を突き止める。
そこで銀次郎はビルが差し押さえられる前に短期賃貸契約書を持ち出し、これに志垣へサインさせる。
その内容は「賃貸料:1カ月100円。3年の契約」という代物だった。ビルの既住民にとっては夢のような契約であり、誰も立ち退かないであろう事は明白である。

この事実を知らない東洋ファイナンスは、そのまま志垣のビルを落札し、転売しようとした。
だが、短期賃貸契約が結ばれた志垣のビルは、例えビルオーナーが変わっても住民が立ち退かなくていいという法律のために、ただ莫大な維持費がかかるだけのお荷物と化していたのだ。当然、転売は事実上不可能となる。

慌てふためく東洋ファイナンスに対して、銀次郎は志垣のビルの契約書を1億円で売ってやると持ちかけ、見事に成功するのだった。
こうしてゼニを稼いだ銀次郎は、今宵も仲間たちと共にミナミへと足を向ける。

『新・ミナミの帝王』(テレビドラマ版)の名作シナリオ

銀次郎の愛した味を守れ!

高利貸しの銀次郎に、どうしてか少額の利息を払い続ける客がいた。その名は竹田花男。父の遺産であるレストラン「ビストロバンブー」を、妻の杏子と共に切り盛りしている。
花男の目的は、銀次郎自身だ。
利息を回収するため、銀次郎は10日ごとに来店する。そして料理をうまそうに味わってくれる。この姿が花男が商売をしていく上での張り合いとなっていたのだ。

その後、杏子の商才もあってビストロバンブーは大繁盛するのだが、しかしパンデミックが世界を襲った。
ミナミの街も深刻な経済的大損害を被る。
それでも危機を乗り越え数年後、ビストロバンブーは以前のにぎわいを取り戻したかに見えた。

だが、ある日の事である。ビストロバンブーは突然の閉店に追い込まれてしまった。嘆き悲しむ竹田夫妻だったが、じつはその陰に不動産投資があった。花男はこの詐欺に引っかかっており、閉店もその影響だったのだ。
やがて花男は心労によって倒れてしまう。

そして、ミナミでは他の多くの店も同じ、不動産投資の被害に遭っていた事実が明るみに出る。黒幕は経済学者の川上。
これを知った銀次郎は、知り合いのタレント円広志をけしかけ「豊臣埋蔵金」が実在するとの嘘を川上に吹き込み、その土地を大金で買い上げさせる。買い上げ時の「受け子」は、竹田夫妻。
その金は銀次郎への返済額以外は、まるまる被害に遭った人々のものとなった。

こうして川上は資金を一気に失い、ゼニのカウンターパンチを叩き込まれる事になるのであった。

『新・ミナミの帝王 THE KING OF MINAMI』(映画版)

ある日、銀次郎から返済を迫られるナシモト(漢字不明)に、経営コンサルタントの卵を自称する薮田が声をかける。
藪田はナシモトの利子を立て替えるというのだ。
しかしナシモトと藪田は親友でもなんでもない。それまで無関係だった間柄だ。およそ藪田の行動には利益がなく、なぜそんな事をするのかと銀次郎は疑念を抱いた。

その後、ミナミの商店街で銀次郎は薮田と再び出会う。薮田はナシモトにしたのと同じように、ミナミの地元の人々に金を融通している様子だった。
併行して銀次郎は和菓子屋を営む、植村から金を貸して欲しいと頼まれる。不測の事態が続き店の経営が苦しくなったが、300年続いた店を閉めるわけにはいかないというのだ。これに銀次郎は融資を決断する。

だが、その後に植村の和菓子屋は誹謗中傷によって営業停止に追い込まれてしまう。
その犯人は、以前に萬田が金を貸した事のある女子高生、優花と美月だった。彼女達はインターネットサイトを通じて、植村の和菓子屋の誹謗中傷を繰り返していたのだ。

その目的はなんなのか。真相を探るため銀次郎の舎弟、竜一が探りを入れるも、優花と美月はジャーナリズムだと言い張る。
だが、やがて地上げに関わる連中が、優花と美月に接触している事を突き止める。

一連の騒動の裏側にいるのは、あの藪田という男だった。
植村の和菓子屋のある土地とその周辺には、ショッピングモールが建設される予定があったのだ。ミナミの商店街に土地を持つ人々は、要するに土地の立ち退き金として藪田から金を融通されていた事が明るみに出る。

だが、そんな中で植村だけは断固として立ち退く姿勢を見せなかったので、上記のようなインターネットを使った悪質な追い込み策をかけられていたのである。
しかし、最終的には植村も折れる事になり、藪田の目的は一見達成されたかに見えた。
優花と美月の悪事(和菓子屋潰し)も世間の知る所となり、二人は自分達がかつてやったようにインターネット上で誹謗中傷を受ける身となり、ミナミの街を出るという形で制裁を受けた。

しかし、銀次郎はこれで終わらせるつもりはなかった。このままでは藪田に自分の客を取られていくだけだから、というのが表向きの理由だ。しかし、その言動には「ミナミの街とその人々を守りたい」という本心が覗く。

そこで銀次郎は、藪田に久保という男を紹介する。久保はミナミの大地主である。
久保は銀次郎と共謀している。そして「引っ越すから、所有している土地を売りたい」と話を持ちかけると、藪田はこれに食いついた。

そうすると、実はショッピングモール建設計画は「はったり」であり、その真の目的とするところはカジノ・リゾート建設計画だった事が明らかになる。
藪田は政治家とも繋がっていたのだ。
だが、カジノ・リゾート建設計画を進める藪田の前に、久保が現れ、銀次郎と共謀した計画通り「土地はやはり売れない」と言い出す。

併行して、銀次郎も藪田の事務所から盗み出した、彼が違法な地上げ(美月と優花を使った誹謗中傷)を行っていた証拠を突きつけ、地上げを白紙撤回させる。
美月と優花も、竜一の計らいで植村に謝罪する機会を用意され、そして本人から「新作の試食をして欲しい」と、それまでの行いを許される。
ミナミに平和が戻ってきたのだった。

『ミナミの帝王ZERO』

小林豊主演の、関西テレビ制作によるテレビドラマ。
『新・ミナミの帝王』と、ほぼ同時期に制作された作品であり、世界観としては原作版のヤング編にあたる時代を描いている。

銀次郎の幼少時、建設業を営む父の浩一郎が自殺した。原因は阿久都商事が働いた悪質な金融詐欺だ。
その結果、高校に進学できなかった銀次郎は、やがてミナミをうろつくチンピラになり、当たり屋で日銭を稼ぐような身分に落ちてしまう。
しかし当たり屋で装った事故の相手に、阿久津商事社長の娘が居た事から運命が激変。
銀次郎は娘を利用して阿久津商事への復讐を計画する。

紆余曲折の末、銀次郎は様々な知識を学び、やがて経営コンサルタントとして名を成し、阿久津商事へ接近。この会社を手助けするフリをしつつ、倒産に追い込むという復讐を遂げる。
しかし、それまでの行動により銀次郎は「もはや表の世界にはいられない」と悟り、一時期ミナミから姿を消した。
数年後、再びミナミに銀次郎が現れる。
それこそは萬田金融社長にして、ミナミの鬼と恐れられる萬田銀次郎の姿であった。

『ミナミの帝王』(OVA版)

原作版をアニメーション化した作品。
物語は原作版の一時期をなぞっており、同一のものである。

映像化作品としては完全に実写版に隠れる形となってしまっており、あまりソフト化に恵まれておらず、視聴する機会は限られる。

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