サクライケンタの徹底解説まとめ
サクライケンタとは、作詞家・作曲家・編曲家・音楽プロデューサーであり、株式会社ekomsの代表取締役。彼が頭角を現したのは、いずこねこのプロデューサーとしてであり、その後はMaison book girlの総合プロデューサーとして活躍している。スティーヴ・ライヒなどの現代音楽家に影響を受け、ポピュラー音楽にその現代音楽をミックスさせた「現音ポップ」を提唱している。Maison book girlだけでなく、クマリデパートのプロデュースや開歌-かいか-、大森靖子との仕事などで知られている。
2016年3月23日:『TOKYO BLACK HOLE』
ジャケットに関しては「Maison book girlのディスコグラフィー:参加作品」の該当項目を参照のこと。
6. SHINPIN(作詞・作曲:大森靖子、編曲:サクライケンタ)
大森靖子のメジャーセカンドアルバム。
サクライケンタは6曲目の「SHINPIN」の編曲を担当している。
また4曲目の「生kill the time 4 you」のMVにはMaison book girl全員が出演している。
2016年8月24日:『ピンクメトセラ / 勹″ッと<るSUMMER』
1. ピンクメトセラ(作詞・作曲:大森靖子、編曲:サクライケンタ)
メジャーからの4thシングル。
3ヵ月連続シングルリリース(実際には2ヵ月ごとのリリースとなったが)の第一弾。
彼女自身が声優(主役のジュレ役)も務めたWEBアニメ『逃猫ジュレ』の主題歌。
カップリングの「勹″ッと<るSUMMER」は元ゆるめるモ!のあのとのデュエット。
もう1曲のカップリング「ウェディング・ベル」はシュガーのカバー。
なお、この「ピンクメトセラ」は大森靖子のメジャーサードアルバム『kitixxxgaia』にも収録されている。
以下、もしもしにっぽんの大森靖子のインタビューより抜粋。
—まず3ヶ月連続でシングルをリリースする理由から聞かせてください。
「ワンダーロマンス三連福」って銘打ってるんですが、競馬に三連複ってあるじゃないですか?あれの”複”って字を変えて。当たるかどうか分からなけれど、当たると”福”みたいなところで”ワンダーロマンス”ってつけてるんですね。3ヶ月連続なのは三連複から来ていて。今、私が知り合ってる人が音楽を通じて会った人しかいなくて、音楽を通じていろんな関係を築いていけるっていうのが、すごいことだなと思ってるんですね。
——今回の連続リリースにはテーマがあるのでしょうか?
今言ったように音楽を通じていろんな関係を築いていけているし、今後もひらめきを感じた人たちと仕事をしていきたくて。アレンジを他の人にお願いして、それによって自分の曲が変わったことや、その人の良さだったりをもっとみんなにも知ってもらいたい。「この人と仕事をしました」っていうのも言っていきたいし、そういうところを毎回ちゃんと楽しんでいきたいなっていうのがあるので、色んな人と関わって、作品をいっぱい作って行ってみようっていう3ヶ月です。
——「ピンクメトセラ」のアレンジは最初からサクライケンタさんにお願いしようと考えていたのですか?
はい。今回の『逃猫ジュレ』のお話をいただいてt.o.Lさんに最初にお会いした時にちょうどhideさんの「JUNK STORY」っていうドキュメンタリーのDVDを私が見ていて、そのアニメーションもt.o.Lさんがやっていたんですね。そのドキュメンタリーの内容が、hideさんはずっと若い新しい才能をマッシュアップし続けてきたっていうことを言ってる内容だったので、今生きてたら「絶対サクライケンタ聴いてるでしょう」って勝手に思っちゃったというか(笑)。私の中でそういうつながりもあったんですよ。
——今回は『逃猫ジュレ』のジュレ役も演じられますが、テーマソングもアニメありきで?
前作のt.o.Lの『TAMALA2010 a punk cat in space』も好きなんです。すごく口の悪い猫で(笑)。だから自分からやりたいとお願いをしまして。それからは、t.o.L.さんの脚本を読みこんで、アニメの世界観を自分のなかに昇華して作詞にとりかかっていきました。
—アレンジに関してサクライさんには何かオーダーは出したんですか?
絵的に『まどマギ』のアニメーターの方がやってる異世界に行くとバーっと現れるお化けみたいのあるじゃないですか?あれのイメージがジュレの脚本にあったんですよ。なんか不思議なよくわからない化け物がバーっていて、可愛くて毒々しくて楽しくて、でも怖くて。そこで何かが削られて何かを忘れてて、戦わなければならないという。でも戦うことが逃げることで、この世界から出なきゃというイメージでしたね。
—そのイメージはすぐ共有できましたか?
その写真とかは沢山送って、サクライさん『まどマギ』好きだったから。「ああ、分かる分かる」みたいな感じでした。あとは何曲か「こういう曲の世界観があります」みたいな(笑)、参考曲みたいのを送ったり。それとAメロとかBメロとかはおとぎ話というか寓話だから、これは構造としてBUMP OF CHICKENだと思って(笑)。
—日本人リスナーにとっては一つの王道ですもんね、BUMP OF CHICKENの展開は。
結構、BUMPのあのノリを出せるように作ってたんですよ。そしたらサクライさんから「サビはBUMPじゃなくて、もうちょっと大森さんっぽい方がいいんじゃないですか?」って返ってきて(笑)。そういうやり取りはありました。
—サクライさんのアレンジならでは展開も転調もいっぱいあって、変拍子なども特徴的な曲になりましたね。
そうですね。割と私とサクライさんがやってる曲は、「めっちゃ大森靖子なのに、めっちゃサクライケンタ」って毎回言っていただけて(笑)、ちょっと聴いただけで分かる曲になってるっていうか。
—ああ、吉川友さんの「歯を食いしばれっっ!」とか。
吉川友ちゃんのも「大森靖子の曲だと思ったらやっぱり大森靖子だった」とか、「でもサクライケンタの音がする」とか、そういうのがパッと聴いて「この人の音」ってわかるのってすごくて。で、自分は曲は作りますけどアレンジは人にやってもらってるから、「自分の音」はないと思ってたんですよ。そんなのあるわけないじゃんとか、自分の作風とかないと思ってたんですよ。でも意外にあるんだなというか。メロディも「いいメロディ」ってことに固執してはいるけど、それ以外はあんまりこだわりがなかったので、「これが自分」っていうのは分かられないだろうなと思ってたんですけど、意外と分かるみたいで。なんかそれが嬉しかったりしましたね(笑)。
2020年12月9日:『kintsugi』
6. 堕教師(作詞・作曲:大森靖子、編曲:サクライケンタ)
メジャーからの6枚目のアルバムで、インディー時代とベスト盤を含めると13枚目のアルバムとなる。
サクライケンタが編曲を担当した「堕教師」には女優の橋本愛が歌唱で参加している。
大森靖子のファンであることを公言していた橋本愛は「大森さんはいつも、私の夢を叶えてくれる人です。私が知っている人の中で一番優しい大人です。ただ好きで追っかけてる私なんぞにも愛情を与えてくれ、こんなとびきりのプレゼントをくれました」と語っている。
大森靖子は「一緒に歌を歌うことができて、曲の解像度をぐんとあげてくださる繊細な表現と向き合い方に感動しました」と語っている。
橋本愛がアーティストの楽曲に歌唱参加するのは初めてだが、大森靖子の「ミッドナイト清純異性交遊」と「君と映画」のミュージックビデオには蒼波純と共に橋本愛も出演している。
また橋本愛と蒼波純のコンビとしては、映画「ワンダフルワールドエンド」で両者が主演を務めており、この映画の音楽および主題歌を担当したのは大森靖子である。
吉川友
茨城県出身のアイドル。
ハロープロジェクトの研修生「ハロプロエッグ」として活動。
研修課程修了後にソロ歌手としてデビュー。
9枚目のシングル『花』の作詞を大森靖子が担当(NOBE、大華奈央香との共作)しており(ちなみにこのシングル曲は17分25秒もある)、その繋がりで次のシングルからサクライケンタが編曲に参加することになった。
2016年6月1日:『歯をくいしばれっっ! / チャーミング勝負世代』
1. 歯をくいしばれっっ!(作詞・作曲:大森靖子、編曲:サクライケンタ)
10枚目のシングル。
カップリングの「チャーミング勝負世代」は作詞:理姫、作曲:奥脇達也、編曲:michitomo。
また初回限定盤Bにのみボーナストラックとして「Maneiro!」(作詞:NOBE、作曲:michitomo、編曲:KOJI Oba)が収録されている。
2017年5月24日:『さよなら、スタンダード』
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目次 - Contents
- サクライケンタのプロフィール・人物像
- サクライケンタの活動経歴
- サクライケンタ関連のディスコグラフィー
- Mary Angel
- 2010年7月28日:『瞬間 -shine heart-』
- 2011年3月16日:『まじかる・スター☆≡』
- 2011年6月29日:『succeed』
- 2012年8月8日: 『Happy☆days!!』
- いずこねこ
- 2011年11月11日:『JuPiter girL』
- 2011年12月18日:『rainy irony』
- 2012年2月25日:『nostalgie el』
- 2012年4月14日:『IZUKONEKO EP』
- 2012年8月4日:『最後の猫工場』
- 2013年1月23日:『ROOM EP』
- 2013年4月3日:『なみえて Live CD』
- 2013年11月27日:『last summer EP』
- 2014年6月25日:『2nd oneman LIVE 「猫と煙と赤いカーテン」in 東京キネマ倶楽部』
- 2015年3月4日:『世界の終わりのいずこねこ オリジナル・サウンドトラック』
- 2015年12月23日:『世界の終わりのいずこねこ+いずこねこ LAST LIVE (2014.12.20)』
- VERSUS KIDS
- 2013年4月24日:『みっくすじゅーす』
- 2016年3月1日:『First Blue / すきったー』
- usa☆usa少女倶楽部
- 2013年12月15日:『放課後 usa☆usa』
- GOMESS
- 2015年3月18日:『し』
- 2016年4月27日:『情景 -前編-』
- ずんね from JC-WC
- 2015年11月18日:『14才のおしえて』
- 大森靖子
- 2016年3月23日:『TOKYO BLACK HOLE』
- 2016年8月24日:『ピンクメトセラ / 勹″ッと<るSUMMER』
- 2020年12月9日:『kintsugi』
- 吉川友
- 2016年6月1日:『歯をくいしばれっっ! / チャーミング勝負世代』
- 2017年5月24日:『さよなら、スタンダード』
- 2018年1月17日:『DISTORTION / ときめいたのにスルー』
- クマリデパート
- 2017年4月26日:『クマリデパート1』
- 2017年8月26日:『あいろにー!』(ライブ会場限定販売)
- 2017年12月2日:『ピアノ』(ライブ会場限定販売)
- 2018年4月11日:『クマリデパート2』
- 2018年9月25日:『あれ?ロマンチック』
- 2019年1月22日:『シャダーイクン』
- 2019年5月28日:『ココデパ!』
- 2019年11月5日:『極LOVE浄土』
- 2020年3月3日:『サクラになっちゃうよ!』
- 2020年8月18日:『SUN百6じゅ~GO!日ッチ☆』
- 2021年2月9日:『セカデパ!』
- A3!
- 2017年10月4日:『A3! Blooming SUMMER EP』
- 2019年12月18日:『A3! MIX SEASONS LP』
- 二丁目の魁カミングアウト
- 2017年3月1日:『Good As Yesterday』
- 2017年10月18日:『Good As Yesterday❷』
- 2018年9月26日:『Good As Yesterday❸』
- 2019年5月15日:『Good As Yesterday❹』
- ZOC
- 2019年4月30日:『family name』
- 2020年7月14日:『SHINEMAGIC / ヒアルロンリーガール』
- 開歌-かいか-
- 2019年7月16日:『歌の咲く島 / セミロング』
- 2020年6月16日:『花歌-はなうた-』
- クマニキ
- 2020年1月28日:『クマニキ』
- アップアップガールズ(2)
- 2021年2月16日:『強がりライライライ / セメテセメテ / ぱーれぇ~ / ガラスの純情』
- Maison book girl