orange(漫画・アニメ・映画)のネタバレ解説・考察まとめ
『orange』(オレンジ)は、『別冊マーガレット』(集英社)と『月刊アクション』(双葉社)で連載された高野苺のSF恋愛ファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ、映画である。高校2年の始業式、高宮菜穂の元に10年後の自分から手紙が届いた。手紙には「転校生の成瀬翔を救ってほしい」と書かれていた。願いを叶えるため奮闘する菜穂と仲間達。友情と恋心が交差する中、5人は翔を救うことが出来るのだろうか。
須和弘人「届いた?手紙」
10年後の自分から届いた手紙と共に1人で頑張ってきた菜穂だったが、なかなか上手くいかず不安に押しつぶされそうになっていた。
信じてもらえないかもしれないが、みんなに相談しようと決めた菜穂の前に須和が現れる。須和にも手紙が届いていたことが分かった菜穂は安堵し、涙を流した。
「負けるな!」「約束」「ずっと一緒」「10年後も」「待ってるよ」「みんなで」5人が繋いだバトンを受け取る翔
10年後の手紙にはリレーで翔が転ぶと書かれていた。リレーに出るのを辞めさせてと書かれていたが、走りたいと思う翔の気持ちを尊重し、6人でバトンを繋ぐことを決めた菜穂たち。走りながら思い思いの言葉を伝言し、菜穂が翔にバトンを渡す。
5人の気持ちを受け取った翔は次々と前の選手を追い抜き、見事1位を勝ち取った。未来は確実にいい方向に変わりつつあった。
須和弘人「いや 奇跡だよな 未来の俺達の想い届いたよ」
寸前のところで身を引き、事故を免れた翔。5人の頑張りが翔の心を引き留めた。10年後の未来から手紙が届いた事、5人の気持ちが翔の心を動かした事、奇跡が起こったことに抱き合う6人。
10年後の自分たちの後悔を失くし、翔との未来を手に入れることが出来た。
成瀬翔「俺のずっと見たかった景色だ」
10年後の世界の菜穂と須和が見た夢では、あの日の夕日を6人で見ていた。
幸せそうに笑う翔の姿は悲しみを心の隅に抱えた2人にとって何よりうれしい光景だっただろう。
『orange』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
アニメの声優オーディションでは「10年前の自分に言葉を贈る」という課題が出た
劇場アニメ映画『orange -未来-』の公開記念舞台挨拶でテレビアニメ版のオーディションが「衝撃的だった」と話したキャストたち。「10年前の自分に言葉を贈る」という課題が出たそうだ。菜穂や翔を演じたキャストたちも10年前の気持ちを思い出すことで演技に力が入ったのかもしれない。菜穂役を演じた花澤は菜穂について「変わっていくのがわかりやすい。アニメの最後のほうでは、自分で翔を引っ張っていくくらいの力強さを持つ素敵な子になっていましたね」と愛情たっぷりに語っていた。手紙と共に翔を救おうと人一倍頑張った菜穂だからこそ大きく成長できたのだろう。他のキャストも自らのキャラクターが成長していく様子を親のような視点で「よかったね」と感じていたという。
実写化には作者の高野苺も熱い思いを持って臨んでいた
漫画の実写化といえば、イメージに合わない・世界観が壊れるなどと批判されることも多い。キャスト発表が行われた後、高宮菜穂役の土屋太鳳は「正直、私と菜穂ちゃんのイメージが重ならないかたも多いのではないかと思います。私も…覚悟が必要だなと感じてます」と語っている。
そんな中、原作の高野苺もTwitterでコメントした。「私もこだわりがあって絶対キャラに合う人じゃなきゃ嫌だと思っていたので、私が選んだわけではないのですが最終的にOKを出したのは私です。悩んだりした結果、一番キャラに合う方を選ばせていただきました」と明かした高野。「実写化について私はかなり厳しい目で見ています。自分が納得するまではOKは出さないという思いなので、もし映画が読者の皆さんに納得いかない場合は私の責任だとそんな心構えでいます」と語る高野苺は原作者として強い決意を固めているように感じる。
俳優・女優だけでなく監督やスタッフ、そして原作者の高野苺が心を込めて作った映画だけあって原作のイメージにも負けず劣らずの作品になっているのは間違いないだろう。
映画出演を聞いたのはNHK連続テレビ小説『まれ』の撮影中だったという土屋太鳳。相手役を聞かされる前に頭に浮かんだのが『まれ』でも共演していた山崎賢人だという。山崎賢人もまた菜穂の心の優しさや他人のことを考えるようなところが土屋太鳳にピッタリだと思ったという。口をそろえて「偶然ではない、何かを感じた」という2人だが、取材中もとにかく仲が良く不思議な心の結びつきがあるように感じたという。
撮影の後半に行くにつれて、翔(の精神状態)が落ちていくシーンが増えていったらしいのだが、哀しみを抱えた翔がひとり自転車で暗い街を走るシーンの撮影時には本当に不安になったという。「自分のシーンはないのに、夜中に現場まで見守りに来てくれたんです」と嬉しそうに笑みを浮かべる山崎賢人と「翔が生きててよかったぁ!って心から感じました」と語る土屋太鳳は物語の中の2人のように強い力で結びついていたのかもしれない。
『orange』の主題歌・挿入歌
映画主題歌:コブクロ『未来』
アニメOP(オープニング):高橋優『光の破片』
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目次 - Contents
- 『orange』の概要
- 『orange』のあらすじ・ストーリー
- 翔との出会いと菜穂の恋
- 上田先輩からの告白
- 母の死と手紙が届いた理由
- 文化祭
- 翔の誕生日と告白
- 翔の自殺未遂を防ぐため奮闘する菜穂と須和
- 体育祭で深まる絆
- 二年参りと初めての喧嘩
- 翔の想い
- 戻らない2人の関係
- バレンタイン、伝えられなかった思いを伝える
- 翔が自殺した当日。5人の願いは届くのか
- 6人で埋めるタイムカプセル
- そして未来へ
- orangeー須和弘人ー
- 『orange』の登場人物・キャラクター
- 高宮菜穂(たかみや なほ)
- 成瀬翔(なるせ かける)
- 須和弘人(すわ ひろと)
- 村坂あずさ(むらさか あずさ)
- 茅野貴子(ちの たかこ)
- 萩田朔(はぎた さく)
- 上田莉緒(うえだ りお)
- 翔の母
- 翔の祖母
- 『orange』の用語
- パラレルワールド
- 自転車
- 長野県松本市
- 『orange』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 好きな気持ちを素直に伝えて翔の自殺未遂を防いだ菜穂と須和
- 須和弘人「届いた?手紙」
- 「負けるな!」「約束」「ずっと一緒」「10年後も」「待ってるよ」「みんなで」5人が繋いだバトンを受け取る翔
- 須和弘人「いや 奇跡だよな 未来の俺達の想い届いたよ」
- 成瀬翔「俺のずっと見たかった景色だ」
- 『orange』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- アニメの声優オーディションでは「10年前の自分に言葉を贈る」という課題が出た
- 実写化には作者の高野苺も熱い思いを持って臨んでいた
- 『orange』の主題歌・挿入歌
- 映画主題歌:コブクロ『未来』
- アニメOP(オープニング):高橋優『光の破片』
- アニメED(エンディング):コブクロ『未来』
- アニメ挿入歌:堤博明『谷間のゆり子』
- アニメ挿入歌:ENA & KOCHO『poison smile』