orange(漫画) / オレンジ(漫画)

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『orange』(オレンジ)は、『別冊マーガレット』(集英社)と『月刊アクション』(双葉社)で連載された高野苺のSF恋愛ファンタジー漫画およびそれを原作としたアニメ、映画である。高校2年の始業式、高宮菜穂の元に10年後の自分から手紙が届いた。手紙には「転校生の成瀬翔を救ってほしい」と書かれていた。願いを叶えるため奮闘する菜穂と仲間達。友情と恋心が交差する中、5人は翔を救うことが出来るのだろうか。

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orange(漫画) / オレンジ(漫画)のレビュー・評価・感想

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おすすめの少女漫画

作者は高野苺。最初は「別冊マーガレット」で連載されていましたが、休載を挟み、その後は「月間アクション」で連載されていました。
物語は主人公、高宮菜穂のもとに届く一通の手紙から始まります。それは未来の自分(パラレルワールドの自分)から送られてきた手紙で、転校生の成瀬翔が自殺してしまわないように助けてほしいという内容でした。そこから手紙の内容に沿って主人公は動き始めます。
登場人物は主に仲良しグループの6人で、それぞれ個性的なキャラクターです。
恋愛要素とSF要素が絡み合い、次にどんな展開が待っているのかドキドキしながら読み進めることができました。

自殺というキーワードが常にあるため、少し重たいシーンも多く、涙を誘うお話もあります。しかし、登場キャラクターに明るくて面白い子が多く、ギャグのシーンもちょいちょい入ってくるので、読んでいてずっと心が重たくなることはありません。

本編終了後は登場人物それぞれの視点からのお話もあり、あの時はこういう風に考えて動いていたんだな、など伏線回収もされています。

少女漫画という枠ではありますが、女性だけでなく男性も楽しめる内容になっていると思います。
恋愛についても丁寧に表現されていて、読んでいてキュンとする部分も多くあると思います。

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若いころ亡くした大切な仲間を何とか助けようと奮闘するパラレルワールドの高校生たち

人は誰でも後悔を抱えている。翔の場合は、高校生にはしょいきれない精神疾患にかかった母親の存在だ。高校生は自分のことで精いっぱい、とても母親の気持ちや精神状態を気遣う余裕がない。自分の感情もストレートにぶつけるし、母親が自殺してしまったことで取り返しのつかない後悔を抱える。転校してきたがいつの間にか仲間からかけがえのない存在になっていく。現在の世界では翔は亡くなって存在していない。自殺?事故?真相はわからないのだが翔のいない今を生きる仲間たちの思いが、10年前の高校生の自分たちを動かしていく。もしもこうであったら?こうしていたら?翔が死ぬまでの時間、食い止めるチャンスは何度もあった。時が戻せるなら今とは別の未来が別の世界で作れるかもしれない、そんな現代人の願望が映画の中で少しずつ現実になっていく。翔の子供を産んでいたかもしれない菜穂然り、翔の親友で今は直の旦那である弘人然り。直は現実世界では翔と一緒に生きられないけど、好きな男の子に何とか別世界で生き続けてほしいという願望なんだろうと思う。個人的には翔が死んでボロボロになっていた菜穂を支え結婚して家庭まで持った弘人の方が好感は持てるが。自分の妻のいちずな思いをほっておけなくて協力したんだと思う。人にはいろいろな幸せがあって菜穂は翔と結婚できなかったけど今の現実世界では十分幸せになっているのだろう。翔との思い出もよいが菜穂の弘人との現実世界での心の葛藤や幸せも映画にしてみたいところである。

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10

ほろりと温かい涙がでてくる、甘酸っぱい恋と友情の物語。

青春の、甘酸っぱくもほろ苦いけれど最後はハッピーエンドで終わるマンガが読みたい!
そんな方には高野苺先生のorange(オレンジ)をおすすめします!
全6巻なので時間がある時にいっきに読むことができます!

「あの時こうしておけばよかった」
誰しも1度は思ったことがあるのではないでしょうか。
「逃げてばかりじゃなくて勇気をだしていればよかった」
「そうすれば私たちの今も変わっていたかもしれない」
「翔の未来も…」
過去の自分に今自分が感じている後悔をしてほしくないから、手紙をだす。
そんな本来ならありえないことが起こった世界で物語ははじまります。

舞台は長野県松本市。
主人公の高宮菜穂は高校2年生。控えめで自分のことより他人のことを優先しがちな女の子です。
始業式の日に人生初の寝坊してしまい、遅刻しないように朝バタバタと急いでいる時に自分宛に届いた1通の手紙を見つけます。
送り主は高宮菜穂。自分の名前が書いてありました。
そこには10年後未来から、自分に宛てたと書かれており、どうしても叶えてほしいことがあるとありました。
最初は疑わしく思っていた菜穂ですが、未来を見てきたかのように書かれていることが現実にも起こります。

始業式の日に東京から成瀬翔というかっこいいけれど、どこか影のある男の子がやってきます。
友達である、実は菜穂のことが好きな須和、元気いっぱいの女の子アズ、見た目はクールだけど友達思いな貴子、眼鏡でどこかいじられキャラの萩田。
そして菜穂と翔。
6人は自然と一緒に行動するようになり、仲良くなるなか、菜穂は翔のことをだんだんと好きになっていきます。
そんななかでも手紙には何故か自分と翔に関することで、叶えてほしいことが次々と書かれていました。
手紙が本当に10年後からきたのだったら、何をさせたいのだろう…。
菜穂は疑問に思います。
一方、翔は仲良しな菜穂たちにも言えない心の闇を抱えていて…。

と、話は続きます!
菜穂と翔、そして須和の3人の恋の関係や友情、翔の闇をみんながどう助けるか、ハラハラドキドキする展開ばかり。でもところどころ思わずプッと笑えるとこも!
物語のラストの題名であるorange(オレンジ)に込められた本当の意味を知ることになります。
みんな幸せになってよかった~!と思えること間違いなしです!
大人になってしまった人、今青春真っ盛りの人、もちろん男の人も楽しめる作品です。

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