「トランスフォーマー」の類似タイトルに見るパチもん映画の世界
レンタルDVD店に行くと、有名作品と並んで人気タイトルを真似たパチもんB級映画がたくさんあります。そんな映画はどのような内容なのか?面白いのか?今回は「トランスフォーマー」シリーズのタイトルを真似た映画にスポットをあて、パチもんB級映画の世界を覗いてみます。
トランス・バトラー
いきなり露骨なオマージュを感じさせるDVDジャケットです。
強い既視感を覚える表紙のイラスト、それっぽいタイトル、どこかで見たことのあるキャラクター…これがパチもん映画の世界です。
こちらが予告編。
侵略してきたエイリアンに対して抵抗軍が廃材からロボットを作り立ち向かうという内容です。
普段ハリウッドの大作を見ているとなんだかしょっぱく感じるCGのクオリティです。
こちらは実はフィリピンのSF映画で、元々のタイトルは「RESIKLO」と、どこにも「トランス」の要素はありません。
全く繋がりのない別作品に有名映画と似た邦題をつけるというのはB級映画界ではよく行われるテクニックだそうです。
さてその評判はどのようなものなのでしょうか…?
でも特殊能力の伏線とかには感心させられたのでそれなりに設定等は考えられてはいるんだとは思う。
『トランスフォーマー』のような変形シーンは無いけどバトルシーンはそれなりに出来てる。
アクションもごく稀に“決め”の場面というか異様にかっこいい見せ方したりしてセンスはあるんだなと思う。
言うなれば子供向けの特撮番組のよう。
大人が見れば「それはないだろ~」とこっ恥ずかしくなるようなところもありますが、
ストーリー自体はそれほど悪くないといったところが似ているように感じました。
そちらのマニアの方は見て楽しめるかもしれませんね。
低予算のB級映画ですが、その内容は必ずしも酷評ばかりではないようです。
ストーリーやアクションなど、B級映画にしては良い部分もあるという評価。
本家「トランスフォーマー」には敵わないでしょうが、あくまで過度に期待せず、勇気を出して見てみるのも面白いかもしれません。
トランスフォーサー
次はこちら。「トランスフォーサー」です。惜しい。一字違い。
パッケージの真似感は少し薄れましたがタイトルの字体などはまんまです。
原題は「Humanity's End 」と、またまたトランスフォーマー要素は1ミリもありません。
CGがきついのは先ほどの映画と変わりませんし巨大ロボットもほとんど出てこないようですが、「スターウォーズ」のような壮大な世界観を感じさせようと頑張っている予告編です。
この「トランスフォーサー」、数十分にも及ぶメイキング映像がyoutubeにアップされています。
たとえ無名のB級映画でも多くのプロが関わって作られているというのが分かります。
チラッと見てみるのも面白いです。
トランスモーファー
最後は「トランスモーファー」です。
なんと邦題だけでなく原題も「Transmorphers」と、トランスフォーマーを意識したタイトルになっています。
こちらが予告編です。相変わらずお金の無さが感じられるCG。
ロボットエイリアンによる地球侵略を描いたこの映画、あまりにもろパクリなタイトルとジャケットでちょっと話題になり、wikipediaにページができてしまいました。この手の映画としては異例の事態です。
トランスモーファー -人類最終戦争- - Wikipedia
ja.wikipedia.org
こうしてパチもんB級映画としては異例のプチブレイクを果たした結果…
なんと正式な続編が作られました。それも丁度トランスフォーマーの2作目「トランスフォーマー リベンジ」と同じ時期に。
アクション、CG、カメラワークなど、明らかに前作よりクオリティがアップしていました。予算がちょっと増えたのでしょう。前作のクオリティから全く期待せずに見るとちょっと凄いと思わされてしまう出来でした。
このように本家の影に埋もれず自らの地位を確立したキングオブパチもん映画。まさにパチもん映画の王様と呼ぶにふさわしいのがこの「トランスモーファー」シリーズです。