残響のテロル(アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『残響のテロル』は、MAPPA制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品。キャッチコピーは「この世界に、引き金をひけ。」。2014年7月から9月まで、フジテレビ「ノイタミナ」枠にて放送されていた。2014年には第18回文化庁メディア芸術祭において、審査委員会推薦作品に選出された。ある夏の日、都庁で爆発が起こる。それは、事前に予告された爆破テロで、犯行声明の動画には2人の少年が映っていた。彼らが起こす事件とその動機により現れる国家の闇を見つめる物語。
ナイン「このままそこで死ぬか、それとも共犯者になるか。お前が選べ」
スピンクスの連続爆破事件、最初の犯行である都庁爆破の時に、課外授業で都庁に来ていたナインたちは授業の合間に爆弾を仕掛けて回った。偶然にもツエルブの爆弾設置現場に遭遇したリサは爆弾の入った人形をツエルブに渡される。ナインと合流したツエルブが事情をナインに話すと、ナインはリサに電話をかけて「このままそこで死ぬか、それとも共犯者になるか。お前が選べ」と聞いた。「死にたくない」と答えたリサは、それからナインたちと行動を共にするようになる。
ハイヴ「あたしの分まで生きて、ナイン」
会見場に向かうナインを襲撃したハイヴは、彼に銃口を突きつけながら「あなたがいたから生きてこれた」と感謝を伝える。施設での鬼ごっこのようにハイヴの中ではいつまでも3人でのゲームが続いていた。辛い環境での唯一の楽しみを共有できる最高の相手であったナインにその喜びを伝え、「あたしの分まで生きて、ナイン」と笑いかけて漏れたガソリンにより爆死する。
ツエルブ「君に会えてよかった」
残り数分で原子爆弾が爆発するという瞬間、ツエルブは横にいたリサに「自分たちが誰かに必要とされることがなかった」と語りかける。そして「ありがとう」と言った後に、「君に会えてよかった」といつもの太陽のような笑顔で微笑む。2人だけで復讐のために生きてきた彼らが、リサに頼られて彼女を支えることで自分たちの存在の意味を実感した瞬間だった。
オーロラを見つめるナイン
出典: tenco.blog.jp
高高度核爆発後の人工的なオーロラを目に焼き付けるように見つめるナイン。このオーロラは彼が好きな音楽が生まれた寒い国を彷彿とさせる。そして、人工的に作られた美しく幻想的な姿は、超人的な能力のために生み出されたナイン本人と重なるシーン。
『残響のテロル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
何年も温めた企画
『残響のテロル』は渡辺信一郎監督が公開の4〜5年前に企画した作品だった。「遠い国の出来事として日本人が思いがちな『テロ』が、東京のど真ん中で起こったらどうなるか。自分たちはどう対処するだろうか。犯人が十代の少年だったら。スマホ1台で日本を手玉にとる奴らが現れたら。と発想していった」と渡辺は語る。その中で自然と日本という国のシステムと成り立ちを考えることになり、作品に付け足されていった。
ナイン、ツエルブとリサの関係
物語の後半、ツエルブとナインはリサをめぐって別行動になる。観覧車までリサを助けに行って、爆弾の在処を言ってしまうツエルブを演じた斎藤は「ツエルブ自身の残り時間は少ないけれど、時間がないからこそ世界を見ていたいという気持ちですね」と語る。一方、ナインはリサを突き放して、必要以上にリサのもとに行こうとするツエルブを引き止めなかった。ナインを演じた石川が監督に質問すると「確かに自ら行動を起こして能動的に守るのはツエルブです。でも、ナインもリサを守りたいと思っていた。だから遠ざけようとしていたんだよ」と返答をもらったという。リサがいたからこそ、2人の作戦は順調には進まなかったが、その変化が2人に作戦成功以外の満たされた気持ちを生み出している。
監督自らアフレコ現場に立つ
渡辺監督は「テロ」といったセンシティブなテーマを演じる声優の、微妙なニュアンスを聞くためにアフレコ現場に立った。現場では声優たちの質問や意見もさまざまに飛び交い、監督と一緒にキャラクターが形作られていった。「その中でも柴崎を演じた咲野が作品を支えた」と渡辺監督は話している。台詞まわしや言い方を頻繁に変えてくる咲野だが、それが柴崎らしく自然と馴染んでいた。自然な演技を求めていた渡辺監督だが、「その度合いを決めてくれたのが咲野だった」と最終話が終了して語っている。
『残響のテロル』の主題歌・挿入歌
OP(オープニング):Yuuki Ozaki (from Galileo Galilei) 「Trigger」
ボーカルの尾崎は『残響のテロル』の作中音楽を手掛けている菅野よう子とOP曲を共作し、作詞を行った。作詞をするにあたり、この曲の第一印象は「退廃的なムードと神々しいイメージを同時に感じる不思議な曲」と尾崎は語る。
ED(エンディング):Aimer「誰か、海を。」
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目次 - Contents
- 『残響のテロル』の概要
- 『残響のテロル』のあらすじ・ストーリー
- 連続爆破事件、リサとスピンクス
- ハイヴの登場、空港での勝負
- アテネ計画とスピンクス
- ナインとツエルブの最期
- 『残響のテロル』の登場人物・キャラクター
- 主要人物
- ナイン / 九重新(ここのえあらた)
- ツエルブ / 久見冬二(ひさみとうじ)
- 三島リサ(みしまりさ)
- 警視庁
- 柴崎健次郎(しばざきけんじろう)
- 倉橋(くらはし)
- 羽村(はむら)
- 岡野(おかの)
- 木下(きのした)
- 六笠(むかさ)
- 島田(しまだ)
- 浜田(はまだ)
- アメリカ政府派遣
- ハイヴ
- クラレンス
- その他の登場人物
- 青木宗太(あおきそうた)
- 間宮俊造(まみやしゅんぞう)
- リサの母親
- 晴香(はるか)
- 『残響のテロル』の用語
- オイディプス
- アテネ計画
- サヴァン症候群
- 高高度核爆発(こうこうどかくばくはつ)
- 『残響のテロル』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- ナイン「このままそこで死ぬか、それとも共犯者になるか。お前が選べ」
- ハイヴ「あたしの分まで生きて、ナイン」
- ツエルブ「君に会えてよかった」
- オーロラを見つめるナイン
- 『残響のテロル』の裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- 何年も温めた企画
- ナイン、ツエルブとリサの関係
- 監督自らアフレコ現場に立つ
- 『残響のテロル』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):Yuuki Ozaki (from Galileo Galilei) 「Trigger」
- ED(エンディング):Aimer「誰か、海を。」