酷すぎるラストがクセになる怪作映画まとめ!『ウィッカーマン』など

ここでは酷すぎるラストがクセになる怪作映画をまとめた。『ミッドサマー』のヒットで再注目されたカルトホラーの傑作『ウィッカーマン』、再会を果たした幼馴染たちを待ち受ける悲劇を描いたスティーブン・キング原作の『ドリームキャッチャー』などを紹介している。

▼『ウィッカーマン』

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”70年代イギリスのフォークロアなカルト映画の傑作を無謀にもリメイク!”

ニール・ラビュート監督、ニコラス・ケイジ主演による2006年の作品。歴史に残るカルト作である1973年のオリジナルを恐れ多くもリメイク。カリフォリニアの交通警察官のエドワード・メイラスの元に、8年前に謎の失踪を遂げた婚約者から手紙が届き、彼女の娘が突然行方不明になっている事を知る。乗り気では無かったが捜索をはじめた彼は、彼女が住むというサマーズアイル島へ乗り込むが、その住民達は閉鎖的で奇妙な共同体を築いていた...。

スコットランドからアメリカに舞台を移すという大胆なリメイク。主人公はエドワード・メイラスなる白バイ警官になっている。そもそも何で白バイ警官にしたのかが謎?宗教観や音楽にもとことん拘ったオリジナルの世界観を踏襲しきれなかったのが敗因か?オリジナルになぞらえた悲劇的なラストも、ニコラス・ケイジの不発なトンデモ演技で失笑になっちゃった。だけど何故かキライになれないのはナゼ?

オリジナルをしっかりと分析しないで作ってしまった残念なリメイクの一例かも。でも、ストーリーとしては意外とイケたりして...オリジナルが凄過ぎるのか?両方をじっくりと見比べて、ツッコミ入れながら鑑賞するのがイイかも知れません!

『ウィッカーマン』予告編

衝撃の結末、という宣伝文句にそそられて見てみようとしている方に忠告です。ここで言う衝撃のラストとは、驚愕のラスト、想像もできなかった意外な結末、というものとは違います。

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あのラストの絶叫はケイジファンにはちょっとショックだろうな。「いい人オーラ」しか感じさせないケイジの顔を見ていると、あの結末はないだろうと思ってましたよ。

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なんとなく、あんまり雰囲気もないし思わせぶりな演技が多い中、汗水たらしながら走り回り女教師を銃で脅して自転車を奪うニコラスの熱演は見ものです。やあ!熱い!熱いぞ!

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オリジナルと同じでしたし解っていたので驚きはしないけど知らないで本作を観た人はどう思うんだろうね。怖いかな?あまりにな後味の悪さが不快感を与えるか?島民たちのあの笑顔が忘れられなくなるかな?

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ニコラス・ケイジの悪あがきする姿は、思い出すだけでも笑いがこみ上げてくるので、ホラー映画ではなく、コメディ映画として宣伝すれば、意外と高い評価を受けたのではないか、とも思った。

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▽『ウィッカーマン』のオリジナルは大傑作カルト映画!

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ロビン・ハーディ監督、エドワード・ウッドウォード、クリストファー・リー主演による1973年のイギリス映画。行方不明となっている少女の捜査でスコットランド本土から孤島のサマーアイル島を訪れた巡査部長ニール・ハウイーは失踪事件の核心に迫ろうとするが、村人たちは非協力的で、少女の存在すら否定する。そして、警官はこの島がキリスト教以前の古代宗教を信仰している人々のコミュニティである事を知る。彼の眼前で奇妙な行動と奇妙な性行為、そして奇祭が繰り広げられる。農民である彼らの祝祭に招かれた警官は、住民の独自の文化に感化されそうになるが、その恐るべき秘密に気付くが、時は既に遅かった...。

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キリスト教以前の古代宗教ケルトのドルイド僧の教義とキリスト教の対峙を扱った独特な宗教観、ポール・ジョヴァンニとマグネットによるキリスト教以前のヨーロッパ音楽にヒントを得て作曲された脳もとろけるフォーク・ミュージックをバックに、怪しくエロティックで奇妙なこのコミュニティの奇習、奇祭が繰り広げられる...。今作で役の幅を広げてみようと出演したクリストファー・リーの怪演はお見事としか言えません!

これが「ウィッカーマン」だ!元々は古代ケルトのドルイド僧が祈祷に使用したと言われているシロモノ。この無数の柳の枝で造られた巨大なデク人形、そのあまりの奇異なルックスには当然恐れ入るが、その使用法たるや、もっとおぞましいものだったのだ..。

あんまりだ!なラストのバッドな味わいも凄いが、オリジナルの方はそこに至るまでに世界観が緻密で極端な狂気の描写が凄過ぎるために、益々衝撃的なラストになっている。これぞカルト中のカルト映画だ!

映画『ウィッカーマン』(原題:The Wicker Man)予告篇

宗教の自由、そして宗教の怖さを異様な雰囲気で表現した作品。ニコラス・ケイジ主演によるリメイク版が上映されたオリジナルとなる作品ですが、独特の雰囲気はこちらでしか味わえません。

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敬虔なクリスチャンであるハウイーが叫ぶ「ジーザス!」。救いの手は現れない。理解できない閉鎖社会の中で孤立する恐ろしさと、不思議な寓話性が程よいバランス。

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ホラー的な要素の中にエロスとサスペンスとヒッピー文化の脅威が渾然一体となって不思議な世界観を作り出している『ウィッカーマン』は、体制に逆らいたいという事を心のどこかで思ってしまう若者をこれからも魅了し続けるのである。

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ダニー・ボイル初監督作品『シャロウ・グレイブ』Shallow Grave (1995) で、ユアン・マクレガーらがTVで観ていたのが、本作『ウィッカーマン』。この作品がカルト的人気を得ているひとつの象徴だろうか。

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▼『ドリームキャッチャー』

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”スティーヴン・キング絶賛の映画化作品は、あまりにも力技な展開が圧巻?”

スティーブン・キング原作、ローレンス・カスダン監督、モーガン・フリーマン主演による2003年の作品。アメリカの小さな町の仲良し4人組が、不思議な力を持つ少年と出会い、彼らだけの秘密を持つ。そして20年の歳月が過ぎ、彼らは毎年同じ日に再会する事を恒例としていた。今年もその日がやってきて、1年ぶりの再会に楽しい時を期待していた4人だが、なぜか不吉な出来事が次々と起こる。それは恐ろしい驚愕の運命の予兆に過ぎなかった……。

原作者のスティーヴン・キングが大絶賛した映画化作品!だったハズなんですが...。ジワジワとした恐怖を盛り上げておいて、このラストにはみなさん震え上がった事でしょう?

『ドリームキャッチャー』予告編

あのラストに至っては「なんじゃこりゃあ!」と怒った原作ファンも多いだろう。インパクト重視でラスト「だけ」変更してしまったせいで、ストーリーにも矛盾や疑問が…。

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iwa_ganw7
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