【シュナの旅】宮崎駿の名作漫画を徹底解説!「もののけ姫」の原点になった?

『シュナの旅』という漫画をご存知でしょうか。アニメーション映画界の巨匠・宮崎駿による絵本タイプの物語です。この漫画は『もののけ姫』をはじめ、スタジオジブリの数多くのヒット作の原点になったといわれており、登場人物・キャラクターやエピソードにその片鱗が窺えます。そんな本作が一体どんな漫画なのかこの記事でまとめたので、スタジオジブリファンの方は必見!

あなたは数々のジブリ作品を手掛けた宮崎駿監督の書き下ろし漫画「シュナの旅」をご存知でしょうか?

シュナの旅とは

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『シュナの旅』(シュナのたび)は、宮崎駿が徳間書店のアニメージュ文庫から出したファンタジー絵物語である。全ページカラー作品、1983年6月初版。英語名はThe Journey of Shuna。

1983年に宮崎駿が徳間書店のアニメージュ文庫から出した作品で、チベットに伝わる民話を元にしている。 全ページがカラーで漫画というより絵本のように描かれている。

「アニメージュ」にて『風の谷のナウシカ』の連載を開始したのとほぼ同時期に描かれた作品。

あらすじ

いつの頃からか最早定かではない。遙かな昔か或いはずっと未来の事だったのか。氷河がえぐった旧い谷の底に、時から見捨てられた小さな王国があった。

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深い谷の小さな国の王子・シュナは、ある旅人からどんな土地でも実る黄金の種の話を知り、やせた国を救うためヤックルに乗って、西へ向け旅に出た。

つらい旅の途中、人間を売り買いする町で商品として売られている姉妹と出会う。彼女らを助けた後、ひとりでたどり着いた「神人の土地」で、金色の種を見つけるが…

全ページ水彩カラーで描かれた美しいイラストと世界観

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水彩の淡い色をいくつも重ねて着色した絵が美しい。

世界観の作りこみとそれを表現する絵の力は圧巻。特に「神人の土地」にあふれる虫、植物、巨人、月の造形には、一切の迷いが見らない。彼の頭のなかに広がる原風景を見せられているようで、生々しいほどの迫力に満ちている。

原作はチベットの民話「犬になった王子」

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『白いりゅう黒いりゅう―中国のたのしいお話 (岩波おはなしの本 (7))』にも収められている。チベット人の主食であるツァンパの原料となる大麦の来歴を語るこのお話はチベット文学史の中で天地創造に継ぐ重要な神話。

穀物のない国の勇敢で心の優しい王子が、美しくて思いやりのある娘ゴマンの愛によって救われ、苦難の旅を乗り越え麦のタネを手に入れるまでを描く、壮大な冒険物語。

「もののけ姫」や映画版「ゲド戦記」の原点?類似点は?

作中の世界の設定や登場人物、話の展開、動物などは後の『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』などに登場し、『もののけ姫』の原点の一つとなった。 ジブリ映画『ゲド戦記』は原作とは違う原案としてシュナが使われた。

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