Spangle call Lilli line(SCLL)の徹底解説まとめ
Spangle call Lilli Lineとは、1999年に結成されたバンド。メンバー全員が他に本業を持ち、音楽を趣味と言い切って活動している。
手数の多さや速さなどのテクニカルさや、誰にでもささるトレンドさには手を出さず、音の配置や空間作りを重視して、可能な限り音数を減らす制作スタイル。
枠にはまらないスタイルで作り上げられた彼らの音楽性は、既存のジャンルでは大別できない。
自分たちの好きなことの表現を第一としており、彼らの作品は国内外問わず多くのアーティストから支持されている。
『or』
【『or』の収録曲】
1. piano
2. rrr
3. dism
4. B
5. nano
6. ma
7. metro
8. carb cola
9. ice track
10. soto
2003年6月11日にリリースされた3rdアルバム『or』。今作はドラムの椛沢信之が脱退前の作品であり、Spangle call Lilli lineの第1期としての最後のアルバムだ。
メロディの美しさやサウンドの浮遊感があり、いわゆる音響系と呼ばれる楽曲で構成されている。
Spangle call Lilli lineの音楽性とエレクトロやポストロックとの親和性を感じさせられる作品に仕上がっている。
『68 SCLL』
【『68 SCLL』の収録曲】
1. Tiara
2. Kate
3. Super Star
4. Normal Star
5. Ice Track
6. Piano
7. nano
8. Veek
9. Soto
2004年3月17日にリリースされたアルバム『68 SCLL』。2003年11月14日にティアラ江東で行われたライブの音源をCD化した作品だ。
電子音の楽曲をストリングスでアレンジしたライブであり、生演奏ならではの雰囲気をCDに閉じ込めた作品に仕上がっている。
今までリリースされてきた音源とは一味違った表情を見れるのが、この作品の最大の特徴といえるだろう。
なお、今作はライブ音源とメンバーによって制作されたArt Bookがセットで販売された。
写真は笹原が、デザインは藤枝が、イラストは大坪が担当し、彼らの音楽にリンクした全64ページのArt Bookになっている。
『TRACE』
【『TRACE』の収録曲】
1. ttyy
2. mila
3. U-Lite
4. corner
5. canaria
6. reappearing rig
7. stereo
8. R.G.B.
9. sugar
2005年4月20日にリリースされた4thアルバム『TRACE』。ドラムの椛沢が脱退後、初のオリジナルアルバムだ。
3rdアルバムまではポストロック的な位置づけをされていた彼らが、今作ではポップ要素を多く取り入れた作品に仕上がっている。
とくに2曲目の「mila」、3曲目の「U-Lite」は、今までのSpangle call Lilli lineとは思えないほどの爽やかなポップチューン。
自分たちのサウンドを追求し続ける彼らの音楽性が如実に表れた作品だといえるだろう。
『FOR INSTALLATION』
【『FOR INSTALLATION』の収録曲】
1. limi side schedule
2. sss* urp...?
3. ff wave length gg
4. with in zzloo!!
5. Appetite
6. "telephone"
7. DUB QUIETDAWN (bushmind&blockpain) remix
2005年6月29日にリリースされたミニアルバム『FOR INSTALLATION』。
4thアルバム『TRACE』と同時期にセッションから誕生した音源が収録された作品だ。そのため、4thアルバム『TRACE』と同様に、ポップ要素の強いアルバムである。
とはいえ、前作よりも楽曲の全体像が鮮明になり聴きやすい印象を受ける。
6曲目の「"telephone"」は、Spangle call Lilli lineらしく、美しいメロディラインと音の配置を追求し続けて生まれた楽曲。
ライブでたびたび演奏されたり、後のピアノカバーアルバムに収録されたりと、ファンや彼ら自身でもお気に入りの曲である。
『SINCE』
【『SINCE』の収録曲】
Disc 1
1. normal star
2. IRIE
3. nano
4. kate
5. B.P.
6. Until the end of time
7. dism
8. U-Lite
9. corner
10. stereo
11. "telephone"
12. E
13. ice track
Disc 2
1. 39.4
2006年10月25日にリリースされたアルバム『SINCE』。結成から7年間の音源が収録されたベストアルバムだ。
今作にはメンバーとレーベルの人がそれぞれ出し合った楽曲から人気の高かったものが収録されている。
また、アルバム未発表「kate」「39.4」も今作にのみ収録されている。
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なお、HMV&BOOKS onlineニュースには、リリース当時にボーカルの大坪へインタビューした記事が公開されており、大坪による『SINCE』の全曲解説がされている。
『ISOLATION』
【『ISOLATION』の収録曲】
1. inc.
2. roam in octave
3. it remains to be seen
4. quiet warp
5. perspective
6. Russian Gothic bold
7. short films
8. an
2008年9月24日にリリースされたアルバム5th『ISOLATION』。
今作は、クラシックな雰囲気が強い作品に仕上がっている。
というのも、アルバムのコンセプトが「クラシックのピアノにバンドとエレクトリックなエレメントやクリックノイズを編み込んだ"ゴシックなクラシックピアノ meets SCLL"」であるためだ。
アコースティックを基調としつつも、彼らの持ち味であるエレクトロニカやポストロックの音響が融けあっており、そこに大坪による繊細なメロディラインと演奏陣の絶妙なサウンド配置が合わさった新しくもSpanle call Lilli lineらしい作品である。
『PURPLE』
【『PURPLE』の収録曲】
1. mai
2. unknown
3. nm
4. rio
5. cast a spell on her
6. a portrait
7. sea
8. shell for mew
9. early monsoon
10. when we were
11. screen
2008年11月12日にリリースされた6thアルバム『PURPLE』。
『ISOLATION』から約1か月後にリリースされた今作は、前作と対をなす作品に仕上がっている。
前作『ISOLATION』はピアノアルバムであったが、今作『PURPLE』はバンドアンサンブル中心の楽曲で構成されたメロウなサウンドが特徴のアルバム。
1曲目の「mai」や8曲目の「shell for mew」からは、その特徴が強く感じられる。
Spangle call Lilli lineのポップさを残しつつ、クールでファンキーな楽曲を聴ける点は、『PURPLE』の最大の特徴だといえるだろう。
『VIEW』
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目次 - Contents
- Spangle call Lilli lineの概要
- Spangle call Lilli lineの活動経歴
- 第1期
- 第2期
- Spangle call Lilli lineのメンバー
- メンバー
- 大坪加奈
- 藤枝憲
- 笹原清明
- 元メンバー
- 椛沢信之
- Spangle call Lilli lineの代表曲・ミュージックビデオ(MV/PV)
- 「dreamer」
- 「nano - TK kaleidoscope Remix」
- 「feel uneasy」
- Spangle call Lilli lineのディスコグラフィー
- アルバム
- 『Spangle call Lilli line』
- 『Nanae』
- 『or』
- 『68 SCLL』
- 『TRACE』
- 『FOR INSTALLATION』
- 『SINCE』
- 『ISOLATION』
- 『PURPLE』
- 『VIEW』
- 『forest at the head of a river』
- 『New Season』
- 『Piano Lesson』
- 『SINCE2』
- 『ghost is dead』
- 『Dreams Never End』
- 『SCLL』
- EP
- 『WS』
- シングル
- 『nano』
- 『dreamer』
- 『tesla』
- ライブDVD
- 『SCLL LIVE』
- 『SCLL LIVE2』
- Spangle call Lilli lineの名言・発言
- 藤枝「3年に1枚アルバムを出すくらいのサイクルがちょうどいい」
- 「迷いがなければ絶対それをやるべきだし、迷いがあれば変えればいいと思う」
- 笹原・大坪「演奏力が課題」
- Spangle call Lilli lineの裏話・トリビア・小ネタ/エピソード・逸話
- メンバーにとって「音楽はガス抜き」である
- Spangle call Lilli lineの美学は音や情報を削ぎ落とすこと
- 詞は先にできることはなく曲ありきで作られる