倒錯的な愛憎を描く衝撃的な映画まとめ!『コレクター』など

ここでは倒錯的な愛情や病的な偏執が生み出す悲喜劇を描いた映画をまとめた。セレブや芸能人から採取したウイルスに感染することに喜びを感じる人々を描いた『アンチヴァイラル』、蝶を集める男がある女性をコレクションする『コレクター』などを紹介している。

『マニアック』予告編

トム・サビーニ先生のテクニックもあって凶行の場面もかなりヤバイですが、最後のオチというかエンディングがこれまたヤバイ。この時期に量産されたスラッシャーものの中でもかなり病んでます。

出典: horrormovies.blog.fc2.com

ジトッとした不快感を与えてくる映画なので、精神力に余裕のない人はオススメできない。ただ、不快感に耐えられればフランクの鬼気迫った演技や、トム・サヴィーニの特殊メイクなど見どころはなかなかにある映画だと思うぜ。

出典: ikandesho.blog.fc2.com

また、ひたすらアーウーアーウー言っているジョー・スピネルが本気でキモい点も、見所だと思います。エンターテイメント性はないですが、さえてる特殊メイクと生理的に気持ちが悪い、根暗スラッシャーをお求めの方は、是非どうぞ。

出典: kitt76.blog92.fc2.com

▼『コレクター』

出典: www.amazon.co.jp

”蝶のコレクションだけならいいのに、偏執愛で生身の女性を収集するとは!”

ウィリアム・ワイラー監督、テレンス・スタンプ主演による1965年の名作変態コレクター映画。普段は銀行員であるフレディーは、蝶をコレクションする事を趣味としていた。彼は蝶をクロロフォルムで殺すときにカタルシスとエクスタシーを感じてしまう異常な性癖を持っていた。そんな彼が、美術学校に通う学生ミランダに目を付け、彼女を誘拐して監禁して同棲生活を送りはじめる。そう、彼は人間をコレクションしてしまったのだ!彼女が好むであろう物を与え、上質な生活を送られようとする彼。しかし、度々監禁から逃れようとする彼女に、彼は...。

巨匠ウィリアム・ワイラー監督、盟友テレンス・スタンプ主演による作品にも関わらず、その異常な愛情の世界には誰もが震え上がった!なんてったって、1965年の作品っすよ!彼らは自身のパブリック・イメージやキャリアが変わってしまうのを恐れなかったのだ!!

まあでもオチがちょっとビックリというか、これは前にも何かあった?と考えちゃって後々かなり怖くなりゾワーっとします、なんだかんだで一本とられたって感じの映画でした。

出典: ameblo.jp

言葉遣いは丁寧で、態度も紳士的なのだが、蝶も人もひとしなみに気に入ったものは手元に収集して自由を奪い、眺めて喜ぶという性癖は無論マトモとは言えない。

出典: wave.ap.teacup.com

自分だけの世界、自分だけの楽しみだから、その世界に耽溺していればいいのですが、映画の主人公は自己中心的な発想から、女性を監禁してしまいます。

出典: ameblo.jp

▼『恐怖のメロディ』

出典: www.amazon.co.jp

"元祖ストーカー?偏執的なまでに熱狂的なファンが見せる異常な愛情とは!"

現在では監督として名作、問題作を作り続ける巨匠クリント・イーストウッドが、初めて監督した1971年の作品。主演はイーストウッドと、ジェシカ・ウォルター等。「ダーティ・ハリー」などでタッグを組んだ監督ドン・シーゲルが友情出演している。地元のラジオ曲でDJとして活躍するスター、デイブ・ガーランドのラジオ・ショーに、必ず電話で「ミスティ」をリクエストする若い女性がいた。ある日、若い女性と出会い、軽い気持ちで付き合った彼だったが、彼女が「ミスティ」をリクエストしている本人だと知る。単なる熱狂的なファンだと思っていた彼だったが、彼女は本性を現しはじめ、恐ろしい事件が次々と起こり...。

出典: review.kakaku.com

熱狂的なファンが狂信的な異常偏愛者となり得る事の恐ろしさを描いたこの作品の、主役はやはりイブリン・ドレイバー。まだ「ストーカー」という言葉すら無かった時代に、偏愛する対象に異常なまでに付きまとう彼女の行動は怖すぎる。そして益々オソロシイ異常行動がエスカレートしていくのだった!

『恐怖のメロディ』予告編

なんといってもジェシカ・ウォルター。デイブとトビーを遠くから見つめる彼女の目線のカメラワークの怖さ、静から動へ切り換わった瞬間の狂気。滅茶苦茶怖い…。

出典: micchii.blog4.fc2.com

「ストーカー」という言葉もなかった時代に、ヒステリックで危ない女性像をここまで作り込んでいることには驚きです。登場場面では「ちょっと良い女かな」と思わせておいて、除々に異常なところが出てくるという細かい演出は見事なものでした。

出典: www.jtnews.jp

しかし本作の白眉は何と言っても、浮気なマグナム・ダンディを追いつめるサイコ女、イブリンを演じたジェシカ・ウォルターだろう。本作でのイブリンのサイコっぷりはかなりのトラウマ度だ。

出典: www3.hp-ez.com

okazoodd
okazoodd
@okazoodd

目次 - Contents