夢王国と眠れる100人の王子様(夢100)のネタバレ解説・考察まとめ

『夢王国と眠れる100人の王子様』とは、GCRESTが開発、運営するソーシャルゲームが原作のアニメである。
ごく普通の生活を送っていた主人公は、ある日突然異世界である「夢世界」へ導かれる。人々の夢を喰らう「ユメクイ」という存在から夢世界を救うため各国の王子や仲間の王子アヴィ、執事のナビ、そして正体不明の男と共に世界に夢を取り戻す旅が始まる。

『夢王国と眠れる100人の王子様』の概要

『夢王国と眠れる100人の王子様』とは、GCRESTが開発・運営、全世界1000万DLを突破した女性向けパズルRPGソーシャルゲームが原作のアニメである。
2018年7月より放送開始し、監督ひいろゆきな氏、シリーズ構成高橋ナツコ氏、音楽を高田雅史氏が担当している。
製作には「りゅうおうのおしごと!」を手掛けたproject No9。声優陣は原作ゲームと同じ声優がキャラクターを担当している。
2017年AbemaTV・YouTubeで配信された『夢王国と眠れる100人の王子様ショート』に続き二度目のアニメ化である。

物語は、ごく普通に生活して暮らしていた主人公が異世界「夢世界」に導かれ、指輪に封印され眠っている各国の王子を目覚めさせながら人々の夢を喰らう「ユメクイ」という敵を王子達と協力しながら倒し世界を救うという冒険物語になる。大まかに原作ベースに進行しているが、第1話目から原作には登場していないキャラクターが多数登場しておりアニメオリジナル展開になっている。
各話では主人公達が訪れる国がメインとなりその国の情勢や王子個人の問題、人間関係などが描かれている。
またキーパーソンとして主人公達と一緒に旅をする正体不明の男「キエル」の謎も徐々に明らかになっていく。
ゲームの方のキービジュアルにアニメに登場したキャラクターが描かれておりこの先ゲーム内で登場する予定があるようだ。
また原作では主人公=プレイヤーの為、主人公の姿はほぼ隠されていたがアニメではキャラクターボイスも付き物語の主人公として登場している。
原作では主人公と王子達との恋愛模様を見ることができるが、本作では恋愛要素に関してはあまり描かれてはいない。

『夢王国と眠れる100人の王子様』のあらすじ・ストーリー

夢王国・トロイメアの姫

主人公が目を覚ますと、そこには白いキツネのような生き物がいた。ナビというその生き物は主人公に「姫様、よくお戻りになってくださいました」と言い、目に涙を浮かべる。現実世界で生きてきた主人公は実は夢の国・トロイメアの姫だというのだ。主人公がやってきたこの”夢世界”は、人の夢を食べ死をもたらす「ユメクイ」という化け物に脅かされている。「ユメクイ」を倒すために各国の王子は戦ったが、力及ばず指輪に封印されてしまった。主人公はそんな王子達に力を与えることができる存在だというのだ。急にそんな話を信じることもできず、戸惑う主人公だが、急に知らない世界に飛ばされてどうすることもできないため、ナビに従うことにした。

ナビは突然強い指輪の気配を感じた。その気配のするほうに行くと、洞窟があり、その中で指輪を見つけた。その指輪の中には王子が封印されているという。主人公はナビの言う通りに指輪に祈りを捧げた。すると指輪に封印されていたアヴィという青年が現れた。アヴィは騎士の国・アルストリアの王子である。アヴィは主人公がトロイメアの姫であることが信じられない様子だったが、助けてもらった恩もあるため、主人公を近くの街へと送っていった。

主人公達はそこで指輪を持つ金髪の青年・キエルと出会う。キエルは自分の名前以外を覚えていなかった。そんなキエルとひと悶着起こしている時、主人公達は「ユメクイ」に操られた憲兵に襲われる。キエルは「ユメクイ」を撃退し、主人公は他の「ユメクイ」を祈りの力で倒した。「ユメクイ」を倒すことができるのは王子だけ。キエルは記憶はないが、どうやら王子であるようだった。そして主人公達と旅をすれば記憶が戻るかもしれないと思ったキエルは主人公に同行を申し出る。今回の敵襲でアヴィも主人公の力を信じるようになった。

こうして戸惑いながらも主人公はナビ、アヴィ、キエルと共に世界を救う旅に出るのだった。

月影の国・クレアブール

主人公達は月影の国・クレアブールへと向かった。クレアブールは治安が悪くなっており、主人公達は到着して早々盗賊に襲われた。そこを黒髪の青年が助けてくれた。山小屋で1人暮らす青年は穏やかそうな青年だったが、突然人が変わったように暴れだす人物だった。青年は主人公達に早くクレアブールを出ていくように忠告をして姿を消した。

主人公達が首都を訪れると、城の使いに声をかけられて城のパーティーに招待されることになった。招待されたパーティーは豪華絢爛で主人公は困惑する。クレアブールは現王妃が贅沢の限りを尽くすため、その皺寄せとして民の生活が苦しいものになっていたのだ。そのため強盗なども出て治安が悪化している。そんな王妃の影でただ1人国を良くしようと奮闘していたのは王子のゲイリーだった。しかしこのゲイリーは本物のゲイリーではなく、ゲイリーの異母弟のギルバートだった。

現王妃であるギルバートの母は本物のゲイリーに「怒りで我を忘れ全てを破壊する」呪いをかけた。ゲイリーは城にいられなくなり、そのショックを受けたゲイリーの母である全王妃は自ら命を断ってしまった。その責任からギルバートは自分が慕っていたゲイリーの代わりになって国を良くしようと頑張っていたのだ。そしてゲイリーは強盗達から主人公を救ってくれたあの青年だった。

ゲイリーを1人にしていては危ないと、主人公達は山小屋に急ぐ。そこで一行は王妃に襲われた。王妃は「ユメクイ」に取り憑かれていたのだ。主人公の祈りの力に助けられたゲイリーとギルバートは力を合わせて王妃から「ユメクイ」を引き離した。王妃は正気に戻ったが、ゲイリーの呪いを解く力は残っていなかった。ゲイリーは国をギルバートに託し、王妃にギルバートを見守るように頼む。そして自身は呪いを解く方法を探して国を出るのだった。

海賊の国・アンキュラ

主人公達は不思議な招待状を受け取り、海賊の国・アンキュラにやってきた。そこでアンキュラの王子であるダグラスとロッソに出会う。招待状に従って海賊船バレナロッサに乗った主人公達を待ち受けていたのは幽霊騒ぎだった。3年前、この船は腕事故に遭い、多くの乗組員を失った。ロッソはそのことを引きずっており、亡くなった船員達を絶対に忘れないと誓っている。だが騒ぎを起こしているのはその亡くなった船員の亡霊の仕業ではないかと他の船員達は不気味がっていた。

船に乗ってからのキエルの様子もおかしい。ふらっと幽霊のように歩きだして海に飛び込んだのだ。しかし本人は海に飛び込んだなんて記憶はなく、何故海に落ちてしまったか覚えていない様子だった。しかし海に飛び込んでキエルを助けた主人公は見た。キエルの足が何者かに引っ張られていたことを。

バレナロッサは大嵐に遭い、あわや沈没という危機に陥ったが、3年前に亡くなった船員達の魂が現れ、諦めかけていたロッソに応援の言葉を投げかけた。ロッソはその声に奮起し、船はなんとか嵐を抜けることができた。ロッソも心の底に引っかかっていた3年前の事故のことから吹っ切れたようだった。

雪の国・スノウフィリア

主人公達は辺り一帯が白雪に覆われた雪の国・スノウフィリアを訪れた。街で第一王子のフロストに会い、主人公達は自分達が「ユメクイ」を倒す旅をしていることを説明する。しかしスノウフィリアではフロストが既に「ユメクイ」を倒しており、主人公達の出る幕はなかった。そんな主人公達をフロストは城に招待する。スノウフィリアの王子は三兄弟で、長男・フロスト、次男・グレイシア、三男がシュニーという。次男のグレイシアは城を出てフラフラしており、フロストはそのことに頭を痛めているようだった。そんなフロストにキエルが、「直接グレイシアに聞けばいい」と提案する。しかしフロストは忙しいからと取り合わなかった。そこに登場したのが三男のシュニーである。シュニーは主人公達を下僕扱いし、共にグレイシアを呼び戻すために城を出た。

森の中で無事にグレイシアを見つけることができた主人公達。グレイシアは最初帰るのを渋っていたが、シュニーに説得されて城に一緒に帰ることになった。グレイシアはフロストのところに行き何かを話そうとしたが、フロストはそれに聞く耳を持たず「城を離れ遊び惚けるのもいいかげんにしろ」と一蹴してしまう。グレイシアはそれに傷つき城を飛び出した。その様子を見ていた主人公は慌ててグレイシアを追いかける。そして森の中でグレイシアと話をした。

グレイシアは優秀な兄・フロストの足を引っ張りたくなくてこの1年、森で修行をしていたらしい。しかしそのことをフロストにうまく伝えることができず、呆れられてしまった。その話を聞いた主人公は、グレイシアはグレイシア、フロストはフロストであると言い、グレイシアを励ます。その言葉に少し救われたグレイシアは主人公の手を取り、城へ戻ろうとした。しかしその行く手は突然現れた大量の「ユメクイ」に阻まれた。そして「ユメクイ」を操るケガレマルという人物に捕まってしまった。

主人公達がいなくなったことに気づき、アヴィやキエル達は城を出て探しに行く。しかしその行く手にも大量の「ユメクイ」が出現し、ケガレマルも現れた。ケガレマルはキエルの過去を知っているようだった。そこにフロストとシュニーが応援に駆けつけた。分が悪いと思ったのか、ケガレマルはそのまま姿を消した。

主人公とグレイシアは無事に救出された。その時は3人の王子にはもうわだかまりなんて残っていなかった。晴れやかな顔をして自分達を送り出してくれたグレイシアを見届け、主人公達は雪の国・スノウフィリアを旅立つのだった。

キエルの記憶と不思議の国・ワンダーメア

雪の国・スノウフィリアを出て、キエルの記憶がだいぶ戻り始めた。記憶の中にはセティークという人物がおり、キエルはセティークととても仲が良かったようだった。父王ーーユアンが亡くなった後、セティークと2人でずっと城にいたことを思い出していた。

それから主人公達は不思議の国・ワンダーメアにやってきた。そしてとある高層ビルの最上階でワンダーメアの4人の王子に出会う。そこではマッドハッターと呼ばれる帽子屋主催のお茶会が開かれており、ケガレマルもゲストして椅子に座っていた。アヴィはとても警戒したが、キエルがケガレマルと話したいというので、アヴィ達も渋々お茶会に参加した。

そこにチェシャ猫が時を操る時計を持って現れる。チェシャ猫は主人公にアリスだった頃のことを思い出させてあげると言って、時計を起動した。ワンダーメアの時間はどんどん遡っていき、街は森になった。主人公はチェシャ猫に抱えられていろいろな場所を巡る。それはチェシャ猫とアリスの思い出の場所だった。しかしいくら巡っても主人公はアリスの頃のことなんて思い出さない。だって主人公はアリスではないのだから。

そこへ主人公を追ってアヴィやキエル達がマッドハッターと共に現れた。マッドハッターもまたアリスを忘れられないで苦しんでいた。そんなチェシャン猫やマッドハッターに、アヴィは大事な人を忘れる必要はないと諭す。マッドハッター達はその言葉に救われた。

チェシャ猫は時を遡る時計を王子達に返す。しかしそれはおもちゃの時計にすり替えられており、本物はキエルが持っていた。キエルはこの時計を使えば自分の記憶を取り戻すことができるかもしれないと考えたのだ。そしてキエルは時計を起動させる。すると主人公、アヴィ、ナビ、キエルは別の空間に飛ばされた。そこでキエルはセティークが自分を憎んでいることを確信する。元の次元に戻ってきたキエルはセティークに会いに行く決意を固めていた。主人公達はもちろんキエルに着いていくつもりである。

存在しない国・アトラス

主人公達はキエルの故郷・アトラスという国にやってきた。夢の世界を統べるトロイメアが光だとすればアトラスはその影である。アトラスは「ユメクイ」を倒すことでトロイメアの平和を守り、トロイメアから夢の力を供給してもらうことで平和を保っていた。しかし人々が夢を望みすぎたため「ユメクイ」が大量に発生するようになり、アトラスの王・ユアンは「ユメクイ」の討伐中に亡くなった。セティークの望みは、キエルに夢を抱かせ、その力を使ってユアンを復活させることにあった。

キエルはセティークの夢に準じ、自分を捧げようと決めていた。しかしセティークがアトラスの民の夢を奪ったことを知り、それではダメだとセティークの手を離す。そして自分が今までしてきた主人公達との旅の素晴らしさをセティークに語った。そのキエルの目は希望に満ち、光輝いている。セティークはその瞳の輝きに、かつてのユアンを見た。セティークはユアン復活をやめようとした。

しかしそれが面白くないのはケガレマルである。ケガレマルはセティークの一部であり、今度はケガレマルがセティークを飲み込んでしまった。強大な力を手に入れたケガレマルをキエルは主人公達と共に倒すことに成功。キエルはアトラスの再興を誓った。

キエルはそのままアトラスに残った。主人公とアヴィとナビはトロイメアに行ってみようと、新たな旅に出るのだった。

『夢王国と眠れる100人の王子様』の登場人物・キャラクター

主人公

CV:木村はるか
ある日突然に異世界である「夢世界」に導かれた。夢世界をユメクイから救うため、執事のナビやアルストリアの王子アヴィ、キエルと共に各国を巡る旅に出ることになる。実は夢世界の一国、「トロイメア」の姫であるが、本人にその自覚はないらしい。
元の世界ではOLとして働いていた。趣味はゲーム。

ナビ

CV:山下大輝
真っ白なうさぎのような生き物。主人公を夢世界に導いた。燕尾服を着ており自らを執事だという。
その姿からよくぬいぐるみに間違えられている。

アヴィ

andou1201
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