学園ベビーシッターズ(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ

『学園ベビーシッターズ』とは、「時計野はり」による漫画、および漫画を原作としたアニメ作品。主人公の鹿島竜一と、その幼い弟の鹿島虎太郎は、飛行機事故で両親を亡くしてしまう。二人を引き取ったのは森ノ宮学園の理事長「森ノ宮羊子」で、竜一は羊子の言いつけによって、学校に通いながら森ノ宮の教師の子供を預かった保育ルームでベビーシッターをすることになった。子供の成長をあたたかく見守り、思春期の青春を感じることができるハートフルストーリーである。

基本的には悪い人が居ない世界観

学校に保育ルームがあるからなのか、校内にいる子供に対して生徒がとても寛容。
子供を害する生徒は基本的にはおらず、虎太郎が竜一にお弁当を届けようとした際には通りかかった生徒達がこぞって応援した。
子供が苦手な雪は、序盤では竜一の事を気にかける一方で保育ルームから距離を取り、子供との関わりを持とうとしなかった。
雪は整った顔やスタイルの良さから、子供から無邪気なセクハラを受けることが多く、子供は好きだが苦手に思っていた。
しかし、まりあと交流を持ったことで保育ルームに現れ、少しずつ子供と触れ合うようになる。
また、ゆかりを未亡人だと思いこんでいた犬井は、美鳥を将来的には自分の娘として関わろうとするが、美鳥のうんちの臭いに撃沈。
ゆかりが未亡人ではなかったと知った後もたまに保育ルームに現れたり、初めてのお使いをする虎太郎が怪我をしないよう兎田から見ているよう言われ、ハラハラしながら影から見守っていた。
山羊など子供好きの変態などもいるが、どのキャラも子供を大事にしており子供を具体的に害する存在や虐待などの描写はない。
ハートフルな日常物として安心して見られる内容となっている。

狼谷兄弟

弟の面倒を見る兄として、竜一と交流を持って行く隼。
隼は竜一に対しては優しく協力的で竜一と話が合うようであるが、竜一のように弟を最優先に生きているわけでは無い。
子供(特に弟の鷹)のペースに飲まれる事はなく、ダメなものはダメだとはっきり言い、言って分からなければ手が出ることもある。
しかし、手を出してしまうのも躾としての行為であり、家族への愛情は厚い。
鷹との喧嘩は絶えず、大抵は鷹が隼に不用意に絡んで隼を怒らせ、それにより鷹が拗ねてしまうというもの。
リアルの世界でも小さい兄弟が居ればありがちな喧嘩であり、最終的には兄である隼が折れて終わる。
兄だから我慢しなくてはならないという事に不満を持つ隼に、竜一は仕方がない事と割り切りながらも同意を示した。
竜一もまた虎太郎の悪戯に悩まされることもあり、同年代で同じ立場の友人だからこそ話せる悩みであった。
虎太郎にとっても鷹は、ぼんやりとした虎太郎をリードする友達であり、鹿島兄弟と狼谷兄弟は兄・弟共に良い関係を気づいている。

鹿島を想うヒロイン二人

序盤から竜一に好意を抱いていた雪は、竜一とまりあの関係を深読みし、二人は付き合っているのだと思いこむ。
実際にはそういう関係ではなかったものの、まりあには竜一に好意を持っているような描写がある。
まりあ本人はそれを認めないが、雪の目から見てまりあが自分と同じく竜一に好意を持っているのは明らかだった。
本来ならばライバルとして気まずい関係になりかねない二人であるが、二人の前で別の女子生徒が竜一に振られ、二人は虎太郎が一番のライバルであると認識する。
しかし、竜一にとって最愛の弟である虎太郎に勝てるはずもなく、幼い虎太郎から兄を取るような真似もできない。
雪はそんな報われない想いを持つ者同士として、まりあにシンパシーを覚え、二人は段々と一緒に居る事が多くなる。
友達の少ないまりあは雪に振り回されつつも、同い年で同性の友人にまんざらでも無い。
そんな二人の友情も本作の見所。

個性豊かな保育ルームの子供達

本作の見所は、なんと言っても子供達である。
我侭を言ったり、泣き出したり、突飛な行動をしたり、お漏らしをしたり、とにかく大人を振り回す子供達。
世話好きな者が集まっているのもあり、育児の大変な事も含めて大人たちはどこか楽しそうでもある。
子供達の言動一つ一つを取っても個性豊かであり、コロコロ変わる子供達の表情に癒される視聴者も多い。
海では海を楽しむ派と海が怖い派に分かれるなど、子供あるあるなども織り込まれる。
子供達はいずれも人懐っこく、しかし無邪気であるが故に子供慣れしていない雪や犬井は大変な目に合う事も。
ただ可愛いだけではなく、鼻水やお漏らし、小さい子特有の加減の分からない暴力など、子育ての大変さも描かれていく。
しかし無垢な子供達の姿はそれらの苦労を帳消しに出来るだけの愛おしさがあり、子供の面倒を見る事への遣り甲斐を感じさせる作風である。

羊子と犀川の思い出

羊子の息子夫婦。

鹿島兄弟が両親を亡くした飛行機事故で、羊子は息子夫婦を亡くしてしまう。
羊子が自分の事を語らないため、あまり森ノ宮夫妻の事は描かれない。
しかしある日、竜一が友人達と出かけてしまい、犀川と虎太郎が家で二人っきりになる。
虎太郎は書斎に興味を示し、犀川に本を読んで貰う事になった。
犀川は虎太郎と一緒に書斎に入るが、書斎の椅子に座る在りし日の夫妻の姿の幻を一瞬見る。
そして書斎の窓際で犀川が虎太郎に本を読み聞かせる姿を見た羊子は、一瞬二人を息子夫婦の姿と見間違える。
一瞬の描写であるが、これだけで羊子や犀川の悲しみが分かる描写となった。
それと同時に、現在は竜一と虎太郎が羊子と犀川の家族になっていることが感じ取れるシーンである。

エンドカード

毎話エンドカードには、登場人物の幼少期の姿、或いは将来の姿が公開された。
第一話は竜一、第二話は虎太郎と続いて行き、最終話は犀川で終わった。

『学園ベビーシッターズ』の用語

森ノ宮学園

竜一たちが通い、羊子が理事長を務める学校。
高等部・中等部がある。
小さい子供の居る教師のために、保育ルームが設けられている。

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