宝石の国(漫画・アニメ)のネタバレ解説・考察まとめ
『宝石の国』とは、市川春子による漫画作品、および漫画を原作としたアニメ作品。アニメーション制作は「オレンジ」が担当した。今から遠い未来、星の生物は不死の体を持つ宝石になっており、宝石を装飾品にするために月から飛来する「月人」と28体の宝石たちとの戦いを描いている。美しい作画と作中に散りばめられた謎が魅力の作品となっている。
剃髪をして袈裟を着ている。その姿はまるで仏教僧のようである。
硬度は明らかになっていないが、宝石の中でも硬いようで、瞑想(先生が寝ることをこう呼ぶ)から先生をジュードが起こそうとした時には腕が折れていた。
宝石達を取りまとめている。月人達が襲来する予兆があれば金剛先生に報告しなければならない。
報告もなしに月人のところへ向かったモルガとゴーシェを一喝した。戦闘能力は突出しており、モルガとゴーシェを一喝した際にその衝撃でフォスは粉々になってしまった(フォスが脆すぎるというのもあるが)。多数の月人も宝石のかけらのようなものを放ち一瞬で消し去った。
なんの仕事も任せることができなかったフォスに「博物誌編纂」の仕事を命じた。
他の宝石たちから愛されており、フォスは戦場に出る理由を「先生が大好きだから助けたいんです。」と言っている。アンタークチサイトも毎年冬になるとハグを求めている。
学校に現れた月人・しろの事を知っているらしく、仲良くしていた。
その事がきっかけでフォスは先生と月人の関係を疑うようになった。
ダイヤモンド(CV:茅野愛衣)
愛称は「ダイヤ」。「戦闘狂」と称されるダイヤ属の一人。宝石の中でも最も硬い硬度「十」。しかし硬くても衝撃で割れやすい性質を持つため靭性は「二級」とされている。
心優しい性格をしており、フォスがカタツムリになってしまったと勘違いした時には、他の宝石は誰もフォスを心配しなかったが、ダイヤだけはフォスを戻す方法を模索した。
ダイヤ属は戦闘能力が重要らしく、ペアを組んでいるボルツが一際高い戦闘能力を持っているため自分の存在価値を見失っている。そのため「敵の投擲武器を刀で弾き返す」という誰も試みたことがない無茶な戦い方をして強くなろうとしていた。その戦い方もボルツにきつく注意されている。
ボルツがフォスをペアに誘った時は複雑な表情を見せた。
フォスに「変わっている弟だけどよろしくね(ボルツのこと)。」と言って起きながら、それにフォスが同意すると「弟を馬鹿にしないで!」とフォスを説教した。
その可愛さ故に人気が高い。
ボルツ(CV:佐倉綾音)
カーボナード。ダイヤと同じダイヤ属である。最高の硬度「十」を誇る。同じダイヤ属のダイヤは単一結晶で一つの割れが大きな影響を及ぼすが、ボルツは微細な結晶の複合体である多結晶体であるために多少の割れは問題ではない。そのため靭性も宝石の中でも唯一の「特級」となっている。
金剛先生の次に戦闘能力が高い。ペアを組んでいるダイヤを足手まといとして戦わせていない。そのためにダイヤは自身の存在価値を疑うことになった。しかし、ダイヤの事は大事に思っていることが後の話で明らかになった。
最も脆いフォスのことを「クズ」呼ばわりしていた。しかし、フォスが合金の腕を手に入れてからは、自らペアに勧誘している。
ペア結成後にフォスに細かく戦闘についてアドバイスをした。その洞察の鋭さと的確さにフォスは驚いたが、ボルツ曰く趣味らしい。ダイヤにもアドバイスしたらしいが、嫌がられてしまった様である。
寝相が悪く、冬眠時には夢遊病のように歩き回っていた。そういう時は布をかぶせると寝るらしい。
優れた洞察力と、判断力を持っており、フォスが合金の腕を手に入れた時は、フォスとペアを組んで、戦闘方法のアドバイスをした。
フォスはその時の経験から、「みんな一度はボルツとペアを組むべき」と先生に進言しており、その計画も実行された。
作中では「ダイヤ」→「フォス」→「ジルコン」とペアを替えている。
アンタークチサイト(CV:伊瀬茉莉也)
南極石。愛称は「アンターク」。硬度はフォスよりも低い「三」だが、特異な性質を持っている。
通常は液状化しており、冬になり気温が下がると結晶となる。寒くなればなるほど強くなる。
冬に冬眠してしまう宝石たちを金剛先生と二人で守っている。先生には毎年ハグをしてもらっている。
集団行動が苦手で、フォスが冬眠しなかった時には嫌がっていた。しかしフォスの苦悩を聞き、仕事を手伝わせるなど優しい面が見える。
新しいことを始める重要さをフォスに説き、大きく影響を与えた。
フォスが流氷に腕を取られてしまい、二人で代わりの腕を探しに行った際に月人に襲われ、攫われてしまう。
フォスはアンタークを救えなかったことを大きく悔やんでおり、容姿や内面が大きく変わった。
ルチル(CV:内山夕実)
金紅石。硬度は「六」。
白衣を着ているのが特徴で、特徴どおり医療を担当している。バラバラになったフォスを何度も修復している。
ウェントリコススや合金をつけてきたフォスなど、得体の知れないものを見ると解剖しようとする。その際はマッドサイエンティストの様な危ない笑みを浮かべている。
パパラチア(CV:朴璐美)
パパラチアサファイア。硬度9。靭性準一級。
イエローダイヤモンドと同じくらいの年齢。しかしその体質により多くの時間を眠って過ごしている。
体には無数の穴が空いており、その穴を適合する鉱物で埋めなければ活動できない。作中で目を覚ましたのは231年11ヶ月1日ぶりで、ルチルは30万30回施術を行ったらしい。
ボルツの次に強いとされている。以前はルチルとペアを組んでいた。ルチルには自身のパズル(穴を埋めて目を覚まさせようとする行為)を諦めて欲しいと思っている。
目を覚ました際にフォスから先生と月人の関係について相談を受け、清く正しい本当が、辺り一面を傷つけ、全く予想外に変貌させるかもしれない…。だから冷静に…慎重にな…。」とアドバイスした。このアドバイスがフォスがシンシャをペアに選んだ理由にもなっている。
モルガナイト(CV:田村睦心)
緑柱石の一種モルガナイト。愛称は「モルガ」。硬度は「7半」。
ゴーシェとペアを組んでいる。先生を気遣ってゴーシェト二人で月人を撃退しようとしたが、返り討ちにあい粉々にされた。
知らせを受けた先生に一喝された。
ゴーシェナイト(CV:早見沙織)
緑柱石の一種であるゴーシェナイト。愛称は「ゴーシェ」。硬度は「7半」。
ペアはモルガ。モルガに誘われ先生に知らせず、月人を倒そうとした。
いつも困り眉をしている。
ジュード(CV:高垣彩陽)
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目次 - Contents
- 『宝石の国』の概要
- 『宝石の国』のあらすじ・ストーリー
- フォスフォフィライト
- アドミラビリス族の王ウェントリコスス
- アンタークチサイト
- 金剛先生の秘密と新しい仕事
- 『宝石の国』の登場人物・キャラクター
- 宝石
- フォスフォフィライト(CV:黒沢ともよ)
- シンシャ(CV:小松未可子)
- 金剛先生(CV:中田譲治)
- ダイヤモンド(CV:茅野愛衣)
- ボルツ(CV:佐倉綾音)
- アンタークチサイト(CV:伊瀬茉莉也)
- ルチル(CV:内山夕実)
- パパラチア(CV:朴璐美)
- モルガナイト(CV:田村睦心)
- ゴーシェナイト(CV:早見沙織)
- ジュード(CV:高垣彩陽)
- ユークレース(CV:能登麻美子)
- レッドベリル(CV:内田真礼)
- アメシスト(CV:伊藤かな恵)
- イエローダイヤモンド(CV:皆川純子)
- ジルコン(CV:茜屋日海夏)
- アドミラビリス族
- ウェントリコスス(CV:斎藤千和)
- アクレアツス(CV:三瓶由布子)
- 『宝石の国』の名言・名セリフ/名シーン・名場面
- 「君にしかできない仕事を僕が必ず見つけてみせるから!だから…月に行くなんて言うなよ!」
- 「夜から出たい…無理だ。信じてない。」
- 「ただ、嘘つきというのだけは…もう少し待ってやってもいい…。」
- 「海に…君に似合う仕事はなかった…ごめん…明日は…明日はもっと頑張るから…許して…。」
- 『低硬度から『勇気』をとったら何もない。』
- 新しい強い手だ。諦めないし…無理をする勇気だってあるよ…!なのにどうして…どうして遠のくの!
- シンシャって…誰だっけ…?
- 「すごいんだ、これ…フワッフワで。」
- 最終話でシンシャとフォスが岬で話すシーン
- 最終話のラストシーン
- 『宝石の国』の主題歌・挿入歌
- OP(オープニング):YURiKA「鏡面の波」
- ED(エンディング):大原ゆい子「煌めく浜辺」