ワタシ以外みんなバカ(漫画)のネタバレ解説・考察まとめ

『ワタシ以外みんなバカ』とは、2019年より『コミックなにとぞ』にてかたおかみさお作で連載されたいた、何に対してもマウントを取る女が巻き起こす騒動を描いた漫画である。主人公である泉和代は職場の人間をランク付けし、同僚であり既婚者の袴田とアバンチュールを楽しんでいる。本作は和代の異常なまでの自己肯定感の高さと野心によって引き起こされる波乱を描いているが、どこかリアリティがあり思わずこんな人いるいると共感出来るところが魅力的な作品だ。

12巻で和代(下)に好意を寄せる清水(右)

清水はモルトンプロジェクトのメンバーでありエンジニアを務めている。見た目はいかにも理系男子といった地味なルックスをしており、和代からは出会って早々バカにされていた。清水は人と話すことが苦手で、意思疎通不足により他部署から責められることもあった。

和代から自身の口下手をフォローされたり、はっきりと意見を言う姿を見て徐々に和代のことが好きになっていく。清水は自分の人脈を使ってプロジェクトの危機を救うなど、和代のために献身的に働いていた。しかし和代は特にお礼も言わず、清水のことを自分と釣り合わない男だと思っていた。清水はそんな和代の冷たい仕打ちにもめげず、さらに思いを募らせ最終的には「好きです」とストレートに告白をする。和代からは案の定こっぴどく振られるが、変なことを言った自分が悪いと潔く身を引いた。

取引先

大河内(おおこうち)

和代が百合子と一緒に取り組んでいたプロジェクトの取引先の人物である。女好きで有名でかつて一緒に仕事をしていたサクラや女性社員からは警戒されていた。和代と百合子が参加した会食にて、大河内は若い百合子のことを気に入り何度も誉めていた。その様子が気に食わない和代の策略により、大河内が和代を襲ったという疑いを掛けられてしまうが、百合子の証言により疑いが晴れた。

矢作(やはぎ)

リーケ社の社長であり、アメリカ留学など華々しいキャリアを持つ人物である。和代とは経理部の経費削減に向けたシステム導入で関わる事となる。中身はもちろん爽やかな見た目をしているため、和代から猛烈なアピールを受けることとなる。しかし矢作自身は和代には一切目も向けず、最終的には飯塚と付き合い同棲を始めるまでになる。

『ワタシ以外みんなバカ』の用語

デジクリプロジェクト

デジクリプロジェクトとは和代が物語の冒頭に参加していたプロジェクトである。和代はそこでリーダーを務めているが、メンバーの意見を一切聞かないなど剛腕を振るっていた。

和代は取引先とのトラブルで中盤でプロジェクトから外され、その後のリーダーをサクラが務めることとなった。またサクラがリーダーに代わってからは、プロジェクト自体も順調に進行している様子であった。

モルトンプロジェクト

モルトンプロジェクトとは営業部の袴田が受注した大規模案件である。和代は当初このプロジェクトへの参画を希望していたが、協調性のなさを危惧されデジクリプロジェクトを任される事となる。デジクリプロジェクトは同期の坂口がリーダーとして運営しており、後に経理部の左遷から見事に返り咲いた和代も参加する事になる。

リーケ

リーケとは和代が所属する会社の取引先であり、経理部の経費削減プロジェクトのためのシステムを導入した企業である。社長は矢作というアメリカ留学の経験も持ち容姿端麗な矢作が務めている。和代は無名のベンチャー企業という事で当初はリーケを甘く見ていたが、矢作のルックスや見事なまでの経歴に惹かれることとなる。最終的にリーケ社と連携したプロジェクトは大成功を収め、社長の矢作は経理部の飯塚と付き合い同棲まで始める。

『ワタシ以外みんなバカ』の名言・名セリフ/名シーン・名場面

サクラ「愛してるとか、傷つけてとか、一番大事とか、そーゆーの逆にキモイから」

第11巻で許しを請う袴田(右)をバッサリ斬るサクラ(左)

自分の旦那である袴田と和代が不倫関係にあったことを知ったサクラは絶対に和代のことを許さないと誓う。

秘書課の加藤が騒ぎを起こした事で袴田の女癖の悪さは社内中の噂になり、当然同じ会社で働くサクラもその事実を知ることとなる。帰宅し必死にサクラに許しを願う袴田に対し、サクラは「愛してるとか、傷つけてとか、一番大事とか、そーゆーの逆にキモイから」と全く取り合わない。普段落となしくて地味な自分の嫁を見くびっていた袴田は、サクラの毅然とした態度に驚愕してしまった。

そして和代に対しても「私の夫が言うにはデブスだけど土下座するからやってやったんですって。主食以外はゲテモノ食いが趣味と言ってましたよ」とにこやかに衝撃の事実を告げる。和代はサクラのことを地味で大人しい女だとレッテルを貼っていたため、その変貌ぶりに終始言葉が出ない状況であった。何よりサクラが怖い女だと証明された場面は和代の同期であり上司でもあった坂口に近づき、和代のこれまでの悪行を吹き込んでいたのだった。坂口はかつてサクラに想いを寄せていたが振られた経験があり、サクラの離婚を機にまたアプローチをしていた。そんな坂口に対しサクラは「坂口さんにおごるため夫の相手から慰謝料きっちりとらなきゃ」とにこやかに話していた。また和代からは「下の下の女」と散々罵られて深く傷ついていたことも坂口に打ち明け、坂口はそれに激怒し和代を呼びだす。

坂口に説教される和代

第16話で坂口に呼び出しをくらって説教をうける和代

サクラは和代の同期であり上司でもあった坂口に近づき、和代のこれまでの悪行を吹き込んでいたのだった。坂口はかつてサクラに想いを寄せていたが振られた経験があり、サクラの離婚を機にまたアプローチをしていた。そんな坂口に対しサクラは「坂口さんにおごるため夫の相手から慰謝料きっちりとらなきゃ」とにこやかに話していた。また和代からは「下の下の女」と散々罵られて深く傷ついていたことも坂口に打ち明け、坂口はそれに激怒し和代を呼びだす。

そして他人を見下しながら生きる和代に対して耳の痛い説教を食らわせる。今までの和代の言動を振り返りながら一通り説教をした坂口は、和代に対して「もっとまともな人間になれ」と言い放ちその場を去った。

図星を付かれた気持ちになった和代は静かに涙を流しながら、「なんで私は悪くないのにいつも悪いみたいに言われなきゃなんないの」「あの地味ブスにさえ邪魔されなければ」「誰も私をわかってくれない」と呆然と立ち尽くすのでった。

飯塚「奥さんがいるのに女を口説きまくってさらに辱めるなんて腐れチ●カス野郎の膿んだ脳みそを診てもらったらいかが」

9巻にてしつこく誘ってくる袴田(下)をきっぱりと振った飯塚(上)

飯塚の事がが気に食わない和代から、「飯塚をヤッっちゃって」と頼まれた袴田はしつこく飯塚を誘っていた。

袴田が加藤とも遊んでいると知った飯塚は、何事もなかったかのように誘ってくる袴田に対しピシャリと断りを入れた。また飯塚がその際に袴田に浴びせた暴言は、普段の飯塚の姿からは想像もできないようなひどいものであった。袴田に対し好意があるかのように見せていた飯塚だったが、それはあくまで仕事面での事だった。それに気が付かなかった和代は、飯塚が袴田を本気で好きだと勘違いしていた。また袴田も和代に良いように唆され、しつこく飯塚を誘うものの最後は飯塚からのきつい一言でその場は終わるのでった。

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