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yoca420のレビュー・評価・感想

ペルソナ5 / Persona 5 / P5 / ペルソナ5 ザ・ロイヤル
10

初めての人も絶対にがっかりさせないゲームです

高校生でありながら怪盗でもある主人公が、仲間を増やしながら日本の世直しをしていくRPG。『ペルソナ5』からキャラクターやシナリオを追加した完全版が本作です。
自分が操作する主人公といえば、正義の側に居て正しい行いをしているというのがほとんどですが、このゲームの主人公は怪盗で、警察組織とは敵対関係にあり、義賊のような行いをしていますが見方によっては悪役でもあります。
舞台は日本の東京ですが、具体的な地名は実在の地名をもじった架空の地名になっています。ゲームは4月からカレンダー通りに1日ずつ進行し、翌年3月まで続きます。日中は高校生として生活をしながら、放課後や夜には怪盗としての活躍をする。修学旅行や学校の行事に参加したり、授業で指名をされたら正しい答えを選んだり、放課後に怪盗の仕事をしない日は本を読んだり勉強をしたり、ゲームセンター、スポーツジムやメイド喫茶に遊びに行ったり、コンビニや花屋などでアルバイトをすることも出来ます。高校生なので、夏休みや冬休みもあり、非常にリアリティを感じられるのです。更に、主人公が男子高校生なので、同級生や先輩、後輩の女子、大人の女性達と恋愛関係になってデートをすることも可能。バトルがメインではありますが、このような日常生活のパートでも楽しめる要素がたくさんあります。
『ペルソナ5』では殆ど描写が無かった3学期もしっかりプレイできるため、5をプレイした人にも、初めて同シリーズをプレイする人にもおすすめのタイトルです。

イノサン Rouge
7

実在した処刑人と妹がモデルの華麗で残酷な物語

フランス革命期に実在した処刑人サンソンと、その妹マリーが主人公の物語です。サンソンが主人公の『イノサン』の続編で、処刑人となったマリーとともに革命の中を生き抜いていく姿が描かれます。
絵はとんでもなく綺麗かつ華麗でありながら、グロ表現満載で、そうした表現が苦手な方にはオススメできません。
史実によるとサンソンは処刑が嫌だったそうですが、この漫画で描かれるサンソンも、そうした性格を踏襲しています。妹マリーは実在したようですが、キャラ造形は作者オリジナルで、ズバリ「男装の処刑人」として登場します。
『ベルサイユのばら』といい、フランス革命が舞台の漫画は「男装の麗人」と相性が良いんでしょうか。本作でもルイ16世とアントワネットが登場しますが、『ベルサイユのばら』の漫画やアニメ・絵画でお馴染みの容姿と違うので、初見はビックリするかも知れません。
ちょっと嬉しかったのは、「暗殺の天使」と呼ばれたシャルロット・コルデーを登場させてくれたことです。当然ながら、史実通りの最期を迎えてしまいます。
最後の方は駆け足気味になってしまいましたが、ラストはキッチリ締めてくれました。グロ表現は大丈夫という方には、オススメの歴史大作です。流麗な絵を堪能してみてください。

シアラ / Ciara
7

クランクのバッドガールから実力派R&Bアーティストへ

HIP HOPのサブジャンルのひとつである、クランク。2000年代前半に興隆を見せ、アッシャーが2004年に「Yeah!」で取り入れるなどして、ブームとなったサウンドです。
そのような中で、大々的にクランクを謳って登場したシアラ。女性R&Bアーティストでは初ということもあり、はじめは流行りのクランクの女の子という印象が強かったです。また、南部HIP HOPのワイルドなイメージ、細身で長身の美貌、クールな歌声などがかっこよく、フレッシュな才能を感じさせてもいました。デビューシングル「Goodies」は最高にクールな名曲となっているので必聴です。
そんなクランクの恩恵を受けてヒットしたシアラですが、その後はクランクの冠は忘れ去られ、正統派なR&Bアーティストとして勝負できる力を発揮していきます。2006年の2ndアルバム『The Evolution』からのシングル「Promise」はスイートなラブソングとなっており、シアラの歌唱力やソングライティング能力が堪能できます。
「Like a Boy」のミュージックビデオでは男役を踊ってみせるなど、チャレンジングであり、ダンスの腕前も相当なもの。2009年の『Fantasy Ride』からはジャスティン・ティンバーレイクを客演に招いた「Love Sex Magic」がヒット。刺激的なサウンドに乗ってセクシーに攻めています。エレクトロニックなダンスチューンもイケることを証明しました。
「Promise」に続くラブバラードとして、2012年にリリースされたシングル「Sorry」でもまた、素晴らしいボーカルを聴かせています。クールなプリンセスから、成熟したアーティストへと変貌を遂げていくシアラ。うまくいかなくなっていく関係に対して声を張り上げるフックには感動。
5thアルバムの『Ciara』には自身の名をタイトルにしただけあり、自信を感じさせられます。なんと言っても、シングルカットされた「Body Party」が文句なしのR&Bチューン。Gost Town DJ'sによる96年のHIP HOPクラシック、「My Boo」が大胆にサンプリングされ、売れっ子のMike Will Made Itがプロデュースしています。自信に溢れたゴージャスな出来で、シアラの才能が上り詰めるのを感じました。

KREVA / 畠山貴志 / Dr. K / DJ908
8

勇気をもらえるアーティスト

KREVAは日本を代表するヒップホップアーティストです。
元々はKICK THE CAN CREWと言う3人グループとして活動し、2004年からソロデビュー。
KICK THE CAN CREWの元気なラップだけでなく、メッセージ性の強いポジティブな歌詞は多くのヒップホップファンのみならず、これまでヒップホップに興味がなかった人からも支持を集め、耳ごこちのいいサウンドはヒップホップのイメージを変える。
また、多くのアーティストとの交友があり、久保田利伸、鈴木雅之、スピッツの草野マサムネとのコラボ曲も多数作っている。
中でも三浦大知との交友が深く、お互いにライブのゲストとしてほぼ毎年参加している。
楽曲はアップテンポな曲からバラードまで多様で、辛い時に前を向こうと思えるポジティブな曲が多い。
ライブでは音楽はもちろん、MCも面白く、音楽だけでなくエンターテイメントとして素晴らしいパフォーマンスを見せてくれます。
KICK THE CAN CREWとしての活躍も再開し、益々幅広い活躍を繰り広げるKREVAの楽曲は今後も新しいチャレンジで私たちに笑顔を届けてくれるでしょう。こんな時代だからこそ、元気になるKREVAの楽曲を聞いてみてください。

a-ha / アーハ / アハー
9

不遇にも一発屋と勘違いされたロックバンド

ノルウェー出身のa-haと言えば代表作「take on me」。耳に残るキャッチ―なメロディーとボーカルである
モートン・ハルケットの爽やかで男性とは思えないファルセットボイスが魅力な楽曲です。

しかし、その作品こそがリスナーがアイドルポップスユニットの「レッテル」を貼り付けてしまったのです。
1985年に「take on me」で華々しくデビューを飾ったa-haはその容姿や楽曲のポップスさから
リスナーが求めてしまったのは、所謂「アイドル」的な立場の目線で捉えてしまったのです。

世間の目とプロデューサーの方向とa-haの方向性は食い違いを起こし
2ndAlbum「Scoundrel days」では、一曲目から「take on me」とは
遥かに違う疾走感を持つ暗い印象を持つ楽曲からスタートします。

世間が求めていた真逆の方へと走り始めたと勘違いしたリスナーはあっという間に離れていきました。
しかし、それはアジア、アメリカ圏で起こった現象であり、イギリスや他国では変わらずの人気を保ち
人気映画「007」の主題歌を務めたり、ブラジルのフェスでは20万近くの動員数を得ています。

静かに「take on me」のアイドル要素を削ぎ落しながらも独自の透き通った清涼飲料水を飲むかのような
楽曲達は次第にロック色を強め、5th Album「memorial beach」では同じバンドとは思えない程
ジャケットと比例した暗めで落ち着いた雰囲気の楽曲が並んだが、それと同時にa-haは「ロックバンド」である事が
はっきりと証明された一枚にも仕上がった。

一時、メンバー達はソロ活動に専念をし再結成。
2000年に発売された「Minor Earth Major Sky」では、既に其処にアイドルの「a-ha」は存在しておらず
バンドとしての「a-ha」が完全に確立されていた。その証拠としてドイツ等ではプラチナアルバムを獲得。

1985年、突如として現れたアイドル達は我々リスナーが勘違いしていた本来は上質な「ロック」だったのだ。
世間の目を気にせず、自身達の音楽を貫き、自身達の独自性の音楽を確立した稀有なバンド。
それが「a-ha」である。