rizachannel20207@rizachannel20207

rizachannel20207
rizachannel20207
@rizachannel20207
4 Articles
5 Reviews
0 Contributions
0 Likes
rizachannel20207

rizachannel20207のレビュー・評価・感想

あまくない砂糖の話
8

砂糖は甘いが、あまくない砂糖とはなんのことなのか。

オーストラリアの俳優デイモン・ガモーが主演監督を務めたこの作品は、主演監督自ら立ち上がり、砂糖が身体にもたらす影響についての人体実験をするという作品だ。
作品全体を通してコメディ的な要素を含んだ演出と音楽が流れているのだが、作品に取り上げられている話は実に深刻なものである。
この実験は60日間にわたり検証されるのだが、実験開始時から糖質フリーと謳われている健康食品を摂取しているにもかかわらず、結果として主人公は体調不良を招き頭も働かない状態に陥ってしまったのだ。
検証を進めていくにつれ主人公の肝臓の数値は悪化していき、どんどん顔色も悪くなっていくのだが、ここからが恐ろしいところである。
なぜだか、体調が悪いにもかかわらず甘い物が欲しくなるのだ。そして甘い物を体内に取り込むと一時だけ体調が良くなるのだ。だが、しばらくするとまた体調不良に陥る。そしてまた甘い物を摂取する。また体調不良…といった具合に負のループが続いていくのだ。
企業努力と言っていいのか、幾多の企業が研究に研究を重ねたことにより、ある一定の数値まで糖分量をもっていくと人は幸福を感じるという数値を発見したのだ。これを企業では俗に「至福点」と呼んでいるのだが、この至福点の糖分量に調整した飲食物は人々に至福の喜びをもたらすのだ。それと同時に糖分は依存性が高く、身体に悪影響をもたらす中毒性のある物である。

作品中にとある青年が登場するのだが、この青年は幼い頃から親から与えられた炭酸飲料を哺乳瓶で飲んでいるなど、物心ついた時から身近に砂糖の存在があった。今現在に至るまで炭酸ジュースが水分補給の代わりになるほど生活に浸透しているのだが、これだけ毎日炭酸飲料を摂取し続ければ当然の如く虫歯になり、歯痛を訴え続けるのであった。そこで、歯医者で診察してもらうことになったのだが、あまりにも虫歯の進行が進んでいて痛みも激しく、麻酔も効かないので治療ができない状態であった。だがしかし、こんなにも痛い思いをしてもなお炭酸ジュースを欲しているのだから、砂糖の依存性は計り知れない。
砂糖といえば甘い物という認知があるが、実際問題として健康に関していうのであれば、とてもあまくない現実なのだと気付かされる作品である。
この作品を見れば、この後主人公がどのように変化していくのかが分かり、日々の食生活を見直すきっかけになるだろう。

ボーイズ・ドント・クライ / Boys Don't Cry
9

常識とは何か?

今でこそジェンダーレスという言葉が一般的になり、ゲイやレズビアンに大きな抵抗はなくなってきているが、この映画の時代である1993年にはまだ同性愛やトランスジェンダーにはかなり差別的な評価がされていた。
主人公は体が女性で、女性のことが好きなトランスジェンダーだ。
常に男性であるように見せて、友人たちも男だと思って接している。
だが、ある女性と恋に落ちてしまうことで、主人公が女性であることがばれてしまう。
周りの大人や友人たちは、トランスジェンダーという今までの常識から考えられないことが起きたために、人間らしからぬ行動に出始める。
本作品が素晴らしいのは、このトランスジェンダーという題材を使うことで人間の弱さを表現しているところである。
人間というのは、現状に依存したがる生き物であり、自分の中にある常識という部分を否定されたくないとどこかで思って生きている。
そして、集団行動をとることで、身の安全を維持している。
まさに主人公は、世論からかけ離れた考えだと理解していたため、男の格好を常にして、友人たちに本音を明かせずにいた。
そして友人たちは、トランスジェンダーという常識外れの出来事を受けいれられず、非人道的な行為に走っていく。
かなり暴力的な表現が含まれた作品だが、人の弱さ、そして常識とは何かということを深く問いかけてくる。
常識なんて時代によって変わるし、人に依存せず、いつでも自分の判断で進んでいくべきだと考えさせられる作品です。

サムライチャンプルー
10

サムライヒップホップ

時代劇とヒップホップの融合。
圧倒的な斬撃の描写と、Nujabesが紡ぐ音楽が奇跡の融合を果たす。
時代劇とヒップホップという決して交わることのない2つがミックスされることで、洗練された「作品」へと昇華される。
ヒップホップといってもコテコテのジャパニーズブラックミュージックではなく、Nujabesが作り出す圧倒的な美しい世界観がアニメを見る人を惹きつける。
オープニングは日本が誇るヒップホップアーティストのShing02、エンディングはジャパニーズレゲエ界のスーパースターMINMI。
両名の個性的な声、Nujabesのサウンドに圧倒的な描写も加わって観る者を魅了する。
時代劇アニメとして、最強の敵との流麗な殺陣の描写は当然のこと、時代劇なのにブレイクダンスや野球対決、薬物中毒に陥ったジャンキーや不死身のゾンビなども出てきており、観るものを飽きさせることはない。
時折何度も出てくる、語り部のような隠密同心も愛すべきキャラクターとして忘れてはならない。
良い意味で現代の人たちが「こういう時代なら行ってみたい!」と思える時代劇作品だと思われる。
一度見たら何度も見たくなる、音楽好きなら必ず見ておくべきアニメの一つです。

定額制夫の「こづかい万歳」 ~月額2万千円の金欠ライフ~
8

自分から感じたお小遣いの価値観

まずはこの漫画から感じた事ですが、所帯をお持ちの方とお持ちでない方とではこの漫画の作者からのメッセージ、思いの伝わりが180度違って感じると思いました。
まあ、作者の吉本浩二さんも10代の方もしくは50代の方まで幅広く好評いただこうとは思ってないと思います。
自分は作者と同世代だからわかる、お金の大切さ、いや、家族との絆を共感させてもらえました。
つかみの第一話、AEON(イオン)のお菓子コーナーで大の大人がたった何百円のお菓子であ~でもないこ~でもないと必死に考えるてる姿に思わず苦笑いをしました。
世帯を持ってお小遣い制にされている身として(自分もそうなので)わかるわかると思いました。
これを買ってしまったらあれを買ってと満足したい自分(悪魔)と、次のお小遣いまで次回まで我慢しようと思う自分(天使)との戦いがある。同じお小遣い制でも貰っている金額は人それぞれでしょうが自分は作者とほぼ変わりません。
だからこそ自分にとっては物凄く共感ができ今、最も刺さる漫画であります。
ターゲットはまさしく小遣い制の所帯持ちだと思います。作中の登場人物それぞれお小遣いの幅は違えど、工夫してやり繰りして楽しんでるんだぞ!と勉強にもなりました。
特にポンタカードのポイントでお得に交換できるお話はびっくりしました。
ほかにもたくさんお小遣い制の方々が少ない金額でも楽しめる方法が作中にあるので、ぜひ読んで頂きたいと思います。

呪術廻戦 / Jujutsu Kaisen
10

絶対にオススメしたい漫画

週刊少年ジャンプにて連載されている本作品。私はタイトルで読まず嫌いでしたが、アニメの放送に合わせよんでみたところ…こ、これは面白い!!と絶賛してしまいました!
この作品は、高校生の主人公が呪物と呼ばれる人の呪いが形を成したものと関わりを持ってしまい、呪術の世界へ関わっていく…というものです。
展開が早く、個性的なキャラクターや用語、技、などが出てきたり、和風ダークファンタジーな部分もあるので少々グロテスクな表現もありますが、HUNTER×HUNTERなどが好きだ!という方にはぜひ読んでいただきたい作品となっております。
アニメも放送されているのでそこから入るのもオススメですよ!

ここからネタバレが入りますのでご注意ください!

私的にはとりあえずアニメの1クール目まで観ていただいて今後の視聴などを決めていただくのが良いかと思います。
なぜかというと、本作品で重要な呪術の要素がある程度詰め込まれており、キャラクターの深掘りもある程度あるため推しキャラができるかと思うからです。
勿論マンガで読むのもいいですが、アニメーションとなり、キャラクターに声や映像がつくので、観やすいですし、何より領域展開のシーンは圧巻です!!
これはアニメを見ないと迫力が伝わらない!
ぜひ、ご覧ください!