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georgia08314のレビュー・評価・感想

デッドゾーン(映画)
10

ホラーですが怖いのは主人公の顔ぐらいです。

ホラー小説の巨匠スティーブン・キングの原作ですが「血の雨」も降りませんし「ペット」が生き返ったり、人形に狙われることもありません。
これはホラーなのか…?

事故で5年間昏睡状態にあった主人公を、見るからにホラーなクリストファー・ウォーケンが演じます。
ホラー風味はウォーケンの顔だけかも…。

昏睡から覚めたら結婚を約束してたフィアンセは嫁にいってるわ、母上は心労で亡くなってしまうわ、
そんなに不幸な人生の方じゃなくても共感します。
代わりに手に入れたのが予知能力。そんな能力いらねぇ~と抵抗しますが、世の中はそのパワーが必要なんだよ!
と言わんばっかの不幸なストーリーなのですが、私は元フィアンセが家に訪ねてくるところが好き。
そーやねん!俺にもええこときっとあるよな!と思えます。
ウォーケンもすごく良い表情です。ホラー顔がホームドラマの幸せ顔になってます。

そんな束の間の幸せがあったから大統領候補が核ミサイルのスイッチを押す未来を見て、
「俺の命なんか大したことなかったし、俺がやらんとー!」と選挙集会で暗殺を試みます。
あ~、そ~くるか!そんで大統領候補は失脚するのか!
のエンディングで元フィアンセに抱かれながら息を引き取る主人公…。
その時のウォーケンも良い顔でした。
何回も忘れた頃に見たくなる隠れた名作です。

スーパーカブ
8

カブに興味がないあなたこそ見るべき!

『スーパーカブ』は自動車メーカーのホンダが『スーパーカブ総生産1億台記念作品』として作られた作品である。
原作は小説で著者はトネ・コーケン。小説が出てから半年ですぐに漫画になり、アニメ化もした作品だ。

両親を亡くしてしまい、友達も趣味も何もかもがない少女・小熊。
地元のバイク屋からいわくつきの中古のスーパーカブを破格値で手に入れてから物語は始まる。
小熊の生活にスーパーカブという色が加わったことで、周りがガラッと変わっていく。
大切な友人ができたり、バイクの悩みや楽しみ・快適に乗るために思案したり…
それとともに彼女を取り巻く人間模様も変化し、小熊は戸惑いながらも順応していく。

この作品は孤独な少女×スーパーカブという珍しい組み合わせを軸に描いていく作品である。
孤独な少女である小熊が何もなかった過去では味わえなかった様々な出来事を、
『スーパーカブ』を通してどのように感じ、思い、考えていくかという変化を楽しむ作品だ。
作品の設定上、大きなアクションなどは皆無。
しかし、カブの排気音などバイク周りにこだわっていて『スーパーカブ』というバイクに
徐々に興味を持てるようになるのが大きな魅力の一つである。

バイクやスーパーカブにまったく興味がないあなたにこそ是非読んでほしい作品である。

となりのトトロ / My Neighbor Totoro
9

なにこれ!たのしい!

日常生活の中に得体の知れない生き物が現れる、メルヘンチックなアニメーション作品。
日常の世界にふと寄り添う、怪獣のような妖怪のような、異次元の生き物『トトロ』。
楽しさ溢れるアニメーションがそれらを彩り、命を吹き込んでいく。
宮崎駿の世界全開!
小さな子供から大きくなった大人たちまで、思う存分楽しめると思います。

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル
10

ゲームの住人となって冒険するなんて最高に面白かったです。

4人の全く親しくもない高校生の男女が、居残りで見つけたジュマンジというゲームをやったせいで、ゲームの中に入ってその自分が選択したキャラクターとして過ごすという設定がまず面白いです。そのまま自分でいられるかと思いきや、ゲームのキャラクターになれるなんて凄い羨ましいなと思いました。それに、ライフポイントも腕に刻まれた3つの線がそれとか、それぞれの弱点にやられてしまったら即効死んでしまうなんていうところも昔のゲームっぽくて、なんだか懐かしく思えてとても斬新でした。スペンサーの気弱なゲーマーに対して、外見がいかつく、最強の主人公なんていうギャップが面白くて、そんなスペンサーと動物学者のサポーター役になってしまった幼馴染とのコントみたいなやりとりが本当に面白いです。どんどん2人が以前のような関係に戻れていくのが嬉しくなるし、スペンサーとルビーの恋も微笑ましくて可愛くて癒されました。悪役は不気味で最初は勝てるのか不安でしたが、バイクで駆け上っていくスペンサーに、自分が一度死んで上空から落ちてきたときに石を渡すなんて斬新な形でゲームをクリアできてよかったなと思いました。しかも4人の関係性はゲームから戻ってきても変わらず交流しているのが嬉しいし、20年間ずっとゲームに閉じ込められていたアレックスも無事戻れて良かったし、そのシーンは感動のあまり号泣してしまいました。

ギルバート・グレイプ / What's Eating Gilbert Grape
9

素敵な映画

閉塞感が漂う寂れた田舎町。
そんな場所で自らが望むものを考える余裕もない程に、家族というしがらみに囚われながら生きるギルバート。
そのような生活を送る中で、ベッキーという女性に出会い、彼の心の中には今まで体験したことのなかったような新たな風が吹く。しかし、知的障害がある弟や過食症の母親を置いて、どこかに一人で行くことなんてできやしない。そんなギルバートの内なる葛藤からか、家族の間にもぎくしゃくした雰囲気が漂う。それでも、グレイプ一家はお互いへの愛情を決して見失わなかった。これは素晴らしいことだと感じた。
母親が静かに息を引き取るシーンからは、家族の重荷であった自分から子供たちを解放させてあげたいという最後の願いを感じてしまって、涙した。その際に、もう二度と息を吹き返すことがない母親に声をかけるレオナルド・ディカプリオの演技は、本当に凄まじい。そして、母親を決して恥にはさせないとギルバートは家に火をつける。子供たちは、どのような思いで我が家が炎に包まれる姿を見つめていたのだろうかと考えずにはいられない。

ラストはハッピーエンドで本当に良かった。救われた。いつも真っ直ぐで手がかかるアーニーとともに暮らしていくのは決して容易いことではないけれど、ギルバートとなら絶対大丈夫だろうなという安心感を与えてくれた。

比較的淡々と物語が進んでいく本作だが、じわじわと心に届くものがあり、良かった。

心優しくてベリーショートがとても似合う、ジュリエット・ルイス演じるベッキーが本当に綺麗で可愛らしくて大好き。