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fb-21728620462958050のレビュー・評価・感想

あと1センチの恋
10

電車の中で見るのはお勧めしません。

幼馴染の男女が織りなすラブストーリー。
設定としては「よくあるパターン」です。そのため、さほど期待せずになんとなく帰り道の電車の中で見始めました。
しかし、これが間違いでした。気づけば車内でボロボロ泣いています。本当に素敵だった…。
ここから若干のネタバレを含みます。
2人は昔からの幼馴染。お互い好きだけど、いつもタイミングがすれ違う。
好きだと気づいた時には相手に恋人がいたり…。
そしてそのままヒロインは、別の男性との間に子供を産んでしまいます。
もう2人のラブストーリーもここまで。そう思われましたが、ヒロインの相手は生粋のダメ男。そのままシングルマザーになります。
そんな彼女を支えたのは彼。そうしているうちにお互いがどれほどお互いの人生に必要な存在だったのかに気づきます。
そして子供も2人の恋が成就する手助けをします。
最後には2人結ばれます。
ここまでのストーリー、ありがちな設定です。
それでもこの映画の作り込み方が良い。感情にどーんと入ってきます。気づけば号泣。
2人がすれ違い、そして両片思いをして。それでもここまできたなら恋人になるのもこっ恥ずかしい。そんな複雑な感情をうまく描いている作品です。

The Last of Us / ラスト・オブ・アス / ラスアス / TLoU
10

ゾンビものかと思いきや主題は別にある

ノーティードッグから販売されているプレイステーション4用ソフト、ラスト・オブ・アスですが、数多くあるサバイバルアクションゲームの中でも圧倒的な質とテーマ性を持っています。
物語は、原因不明のパンデミックにより、人々が変異していき世界が大混乱に陥るところから始まります。
それから数年後の夏、主人公の一人ジョエルは、相棒のテストともにもう一人の主人公である少女エリーを護衛しつつとある場所まで無事に送り届ける仕事を受けることになります。
その道中に彼らには様々な困難が起こります。
ぶっきらぼうなジョエルと反発気味のエリー、二人の主人公たちはぶつかり合いながら目的地を目指します。
ストーリーは夏から始まり、節目ごとに季節が変わり春が最終章です。
季節ごとに起こる困難と、二人の仲の心情の変化ただのゾンビパンデミックものではありません。
この生存困難な世界で、信頼を深めながら二人の結末(ラスト・オブ・アス)を迎える時には、かなり感情移入しているのではないでしょうか。
2週目、3週目と彼らの旅を繰り返し、体験したくなっていると思います。
ゲームの質としても、操作性や画像も素晴らしいものですし、この世界を読み解く収集物を集めるやりこみ要素もあるため、長く楽しめます。
ぜひ、彼らの旅を経験してみてください。

聲の形 / A Silent Voice
9

聴覚障害を持つヒロインと、彼女に関わる若者たちのこえのかたち。

漫画原作の聲の形をアニメ映画で見ました。

印象に残るのは、十人十色のキャラクターたちです。
こういったフィクションでは、キャラクターに長所と欠点があるものの欠点も魅力の一つ、とわかりやすくデフォルメされていることが多いのですが、若者も大人も登場人物の持つ欠点はいさかいの元となり、クローズアップされているため「これを見た多くの人はきっと登場人物の誰かを嫌いになる」と感じました。

硝子をいじめてしまったこと、それから自身がいじめられるようになったこと、硝子の補聴器をたくさん紛失・破壊してしまったことから、生活が裕福でない母に金銭的負担を大きくかけ続けてしまったこと、硝子に一度も謝罪できていないことで苦しみ、それらを償おうとバイトをし手話を学ぶ将也の姿は、「元いじめっ子の多くは罪の意識を持たず、忘れたり正当化したまま大人になる」という悪いイメージを持っていた私には衝撃的でした。

いじめを隠蔽したり、過剰に庇う行為、そしていじめという名で彼らの傷害や窃盗という犯罪行為の罪をなあなあにしてしまうことは、被害者はもちろん加害者であるいじめっ子にも更生や償いのチャンスを奪う行為に繋がるように思えます。

障害や人間の暗い部分を美化せずに描かれるこの作品を見るのに、大きな痛みを伴いましたが大切な痛みであると感じています。
将也と硝子、二人のキャラクターが物語の後も、互いが生きるのを手伝い幸せになれることを願います。