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ay1220

ay1220のレビュー・評価・感想

ハイキュー!! / Haikyu!!
10

敗者たちにスポットを当てた全員が主人公

昔強豪だったバレーボール部が、再び春高のコートに立つべく奮闘していく青春スポ根漫画。変人コンビの出会いや様々な強豪校との戦い、全ての試合が名場面です。

私が好きな試合はやっぱり白鳥沢戦。最強ウシワカに立ち向かい勝利する烏野高校はもう本当に感動しました。
試合が終わった後の日向の「牛島さん、かっこよかったな」と、勝ったにも関わらず満足していなそうで、既に次の課題に向かって考えているシーンが印象的です。

あと面白い所と言えば最終章のVリーグ編。何から話が始まるかと思えばデリバリーの仕事をしている翔陽の姿。もっと強くなるためブラジルにビーチバレーを学びに来ていました。どこまでも強くなるために貪欲で前を見ている翔陽は、いつでもキラキラしてます。

そしてVリーグ編の見どころは今まで出てきたキャラ全員の進路。
白鳥沢学園で仲良しだった天童と牛島。烏野との試合後のストレッチの時、「若利くんはプロ行っても仲良くしてね。『情熱大陸』とか出たら友達枠で出るよ」なんて話してた過去。テレビを見てみたら、ショコラティエ・天童覚の友達枠で出てきた若利くんは笑いました(笑)。

そしてやっぱりバレーボールの日本代表にも、あの時烏野と戦った強豪校のメンバーたち。日本に戻ってきて代表に招集された翔陽の対戦相手は、海外で活躍していた影山という、再会がコート上という展開がアツすぎました。
いつまでもライバルで切磋琢磨し合う変人コンビをはじめ、試合に負けた他の高校たちの悔しさ努力などがとてもリアルで感動する作品です。

「今日の敗者よ、明日は何者になる?」というテーマの通り、敗者にもスポットを当てた、バレーに捧げた青春時代が本当にキラキラ見えます。
バレー経験者はもちろん面白いですし、やったことない人でもルールなど分かりやすく書いてあるのでハマると思います。
私もバレーなんてやったこともないですが、『ハイキュー!!』を読んでルール覚えました(笑)。学生だけじゃなく大人も何かを始めようとしている人、何かに打ち込んでいる人全てに刺さる作品です。

男はつらいよ 葛飾立志篇
10

寅さんのライバルが寅さんと似ている

寅さんのライバルが寅さんっぽい人でした。考古学の教授ですし、仕事ばかりでさぼらないところとかは違いますが、女関係が不得手で、好きな人に好きと言えないところとか、愛嬌のある三枚目のところが似ているなあと思いました。結局、2人ともヒロインに振られて旅に出るところなんか、とても良かったと思います。
ヒロインは、頭のいい教授の助手です。寅さんシリーズって、ヒロインが一辺倒じゃなくて、仕事をバリバリな人もいれば、慣れないけど頑張っていたり、奥さんぽい人だったり、いろいろで面白いなあと思います。ガリ勉という言い方は悪いですけど、頭が良い女性を毛嫌いする男性もいそうなのに、寅さんはなんて偉いんだ、頑張んなよ、お姉ちゃんという感じで女性を見ていて、本当に素直な良い人だなと思いました。ヒロインの女性も、いきなり寅さんに話しかけられたのに、変な人だとかではなく、相手をしていて素敵な人だなと思います。誰とでも仲良くなれるのが寅さんの魅力だとは思いますが、それでも優しい女性だなと思いました。地味目のヒロインですけど、私は好きです。
あと、この話は最初、桜田淳子さんが出てきます。私は世代ではないのであまり分かりませんが、ちびまるこちゃんとかでも出てくる人気アイドルだったことは知ってます。寅さんシリーズには、いろんな人が出てたんだなと思いました。
当時の芸能界が分かって、その点でも面白いです。

死役所
10

絶妙な世界観

死後の世界のお話です。お役所に見立てて、自殺課、殺人課、老衰課、事故課…などと死後の行先が決められていて、死んだ人は皆、成仏するために「お役所」で手続きをしていく…という設定です。
基本的に短編のお話がいくつか入っていますが、主人公は老若男女さまざまで、それぞれに人間味あふれるストーリーが展開していきます。たんたんと、言葉少なに進んでいく反面、「死」を扱っているだけあって心に刺さる、胸が痛くなるようなヒューマンドラマもあります。
例えば、ずっと子どもが欲しくて不妊治療していた夫婦がやっと授かった子どもが死産で産まれてしまうお話。死の結末はわかっているのに、結果だけが重要ではなく夫婦で共有していくその「過程」に意味があり、産まれた赤ちゃんは微笑んでいた…。
他にも。いじめを苦に自殺した子が後から親の愛を知る話など、ただ感動させようとしてお涙頂戴的にストーリーが進んでいくわけではなく、救われない・理不尽な面も描かれていて、胸にぐっとくるような、短編なのに深い仕上がりの作品なのです。
ストーリーの進行役としての主人公、シ村(死者が最初に行く総合案内所にいる)さんが、慇懃無礼でありながら仏様のようにも見える、謎深き人物で…。これまた魅力的なんです。
タイトルから感じるような恐怖、ホラーものではありせん。本当によくできた世界観で、一人ひとりの人生が丁寧に描かれていて、ずーっと読んでいたい作品です。

きみがくれた未来
10

兄弟愛、そして生きていることの大切さ

チャーリーは地元のヨット大会の優秀選手、年の離れた弟サムと二人で高校最後の大会を劇的な勝利で締めくくる。そして大学からの授業料免除で特待生の待遇を受け、名門大学からの誘いを受ける。大学最後のパーティーの日、病院勤務の母親から、留守番する弟を見ているように頼まれる。パーティーに行きたいチャーリーは弟が眠ったところで、こっそり家から出てパーティへ行こうとする。そこへそれに気づいたサムがチャーリーと一緒に行くと駄駄をこねる。やむなくチャーリーが車を運転し、サムとともにパーティーへ行くことにする。その道中、二人はよそ見運転をしたトラックに衝突されてします。その事故から起きたチャーリーは、事故で弟をなくしてしまったことを知る。そして、周りからのすべての連絡を断ち、外界から離れて住んでいるチャーリー。もちろん大学進学も諦め、人生すべての希望をなくしてしまう。そんな時、街に出ると、1週間後に大西洋へ公開にでる、高校時代のライバル、サム(女性)と出会い。彼の人生は大きく変わっていく。夢か現実かわからない状況で見た、サムとチャーリーの夢。そして、その夢の中で彼女は助けを呼んでいた。実際、彼女は数日前に出航したテスト航行で遭難してしまう。チャーリーは残された世界を生きるものとして、まだ行きている可能性のある彼女を懸命に探そうとするが。。。
あとは映画をみてください。生きている人間の苦悩と、生きていることの素晴らしさ、人生を懸命に生きることの大切さをよく理解することができました。

ガンダム Gのレコンギスタ / Gレコ / Gundam Reconguista in G / G-Reco
6

評価が難しい作品

富野の御大が満を持して、∀ガンダムから15年ぶりに制作に関わった作品。前作のガンダムAEGの商業的失敗を見かねたのかは分かりませんが、ガンダム作品にしてはわかりや過ぎるストーリー展開していたAEGとは対象的に非常に複雑な内容となっています。物語のスタート時点で訳の分からない専門用語が出てきます。アメリアとゴンドワンという2つの対立した国家があり、そことは別に軌道エレベーターを保守しているキャピタル・テリトリィという地域があります。アメリアは軌道エレベーターを独占しているキャピタルに対し異議を唱えていています、主人公の「ベリル・ゼナム」はキャピタルの自衛組織であるキャピタル・ガードの候補生でもう一人の主人公である「アイーダ・スルガン」はアメリアの海賊部隊に所属する少女の物語となっています。キャピタル・ガードとは別に武闘派のキャピタル・ガードという部隊が存在したり、物語が進むごとに思惑と立場を持った色々な人々が登場したり、新たな勢力が増えたり、最終的には混戦状態となったりと置いてけぼりにされます。どことどこが何の為に戦争しているのかという説明が簡潔に出来ない内容になっていて、大変複雑で分かりにくい作品となっています。

斉藤和義 / Kazuyoshi Saito / せっちゃん
10

セクシーな歌声が心を打つ歌手 斉藤和義

斉藤和義は、1993年に「四畳半じゃ狭すぎる」というキャッチコピーのもとデビュー。
翌1994年には子供向け番組のポンキッキーズで使用された「歩いて帰ろう」がブレイクした。そのあとも地道に音楽活動を続ける。本人いわく「進歩が遅いから牛歩戦術でいこうかな」としてTVだけではなくライブへも積極的に参加、楽曲作りは一人多重録音を行ったりと音楽に対するこだわりをみせている。多くのミュージシャンにカバーされている「歌うたいのバラッド」やドラマ主題歌に起用された「やさしくなりたい」といった大衆からも、ミュージシャンからも愛されるミュージシャンとして活動を続けている。
元BLANKEY JET CITY、中村達也とMANNISH BOYSを結成したり、同年代の吉井和哉とも音楽番組で共演したりとミュージシャン同士の繋がりがある。また何よりも女性ユニットPUFFYの二人が言うように「声がセクシー」であったり男性目線から見れば男らしさをありありと綴った歌詞が男女問わず心を掴む理由だろう。なまなましくも素直な言葉があふれた楽曲が多い。作家の伊坂幸太郎とも繋がりがあり伊坂の執筆した小説が映画化される際、多く斉藤和義の曲が使用されている。映画やドラマ、CM主題歌、エッセイの出版と多くのミュージシャンとのコラボといった幅広い活躍はやはり「四畳半じゃ狭すぎる」のだ。