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JINJIN2187a1のレビュー・評価・感想

尾崎豊
10

10代の教祖の意外に長い射程

尾崎豊は、没後も高い人気を誇るロックミュージシャンです。
彼はかつて10代の教祖と呼ばれ、社会への反抗をテーマにした「15の夜」や「卒業」といった曲は少年たちに熱く支持されました。しかし、彼の残した曲は若者だけに独占させておくのが勿体ない内容です。
例えば尾崎豊には、息子が誕生した時に作った「誕生」という曲がありますが、これなどは世の父親たちに広く聞かれるべき内容の詞となっています。即ち尾崎豊が作った曲の射程距離は10代の少年たちだけに向けられていたように見えて、実はもっと先の年齢の人たちにまで届くものだったのです。そこが彼の二枚腰というべき幅の広い魅力なのです!
またあまり知られていませんが、「街路樹」という曲などはハードなロックナンバーではありません。しかしこの曲はとても切ないバラードで、名曲と言って良いと思います。
さらに、没後に出た最後のオリジナルアルバム「放熱への証」に収められた楽曲もとても詞やメロディに深みがあって、やや人生に疲れたような側面が表れていて痛々しいところはありますが、名盤と言えるでしょう。
尾崎豊ほど没後にも広く深く愛されているアーティストは、日本人の歌手としては極めて稀です。それは彼の作った歌、そしてその残した録音に普遍性があるからでしょう。
今後とも彼の曲は聴かれていくと思います。

こどものおもちゃ / こどちゃ / Kodocha
10

ただの少女漫画ではない!社会風刺漫画「こどものおもちゃ」

こどものおもちゃは、りぼんで掲載されていた10巻で完結している少女漫画です。
物語の主人公は、小学6年生の女の子で紗南(さな)といいます。この女の子が普通の女の子ではありません。
芸能界で大活躍する劇団所属の美少女なんです。しかも付き人は成人男性のヒモというすごい設定。

その紗南が、学級崩壊の原因を作っていたクラスメイトの羽山に立ち向かうことから始まります。
そこから羽山と紗南の関係が始まり、物語が動いていきます。

この作品のすごいところは、ありえない世界観なんですが、リアルな部分があるところです。
ただの恋愛だけに焦点を当てた作品ではなく、物語の中で子供たちが抱える様々な社会問題に切り込んでいるんです。
いじめ、学級崩壊、機能不全家族、DV、子捨て、小児精神疾患等もありました。
子供向けの作品ですが、大人に向けたメッセージ性のある作品だと思います。

何年経っても色あせない作品です。
ギャグも盛り込んでいるのでさらっと読めるところが不思議な魅力です。

恋愛要素ももちろんあります。
主人公の性格がさっぱりしているので、少女漫画にありがちな読んでいて主人公にイライラすることがありません。
男の子のキャラクターのビジュアルや性格も良くて、魅力的です。

プレデター
10

不朽の名映画

この作品について少し説明しますと、軍人であるダッチ(アーノルド・シュワルツネッガ-)の率いる特殊部隊が、ゲリラから捕虜を救出するという任務のさなか、高度な科学技術を持つ謎の生命体【プレデタ-】に襲われるというものです。
最初はただのゲリラ対軍人のよく見る構図ですが、開始30分経過するかしないかのところで、ゲリラを殲滅し生き残りであるアンナを案内役にし帰路につく彼らをサーモグラフィーで監視する何者かの視点に切り替わります。
この視点はプレデターのモノで、彼は人間がシカを狩るように、人間を狩りに地球を訪れたハンターでした。
その後脱走を試みたアンナを追ったホーキンスが手始めに狩られてしまいます。
アンナは「見えない何かに殺された」と言いますが、まだ誰も信じません(プレデターは光学迷彩という技術で透明になっているため)。
ホーキンスを捜索する部隊は一人、また一人と狩られていきます。
この時点でダッチは自分たちが獲物として狙われており、倒さずには帰れないと気づきます。
部隊も残り少なくなってきたとき、プレデターの”非武装者は狙わない”という特性に気づいたダッチは生き残ったアンナに武器を捨てさせた後、先に脱出ポイントに向かわせ自身はプレデターとの一騎打ちに臨みます。
戦いのさなかついに追い詰められたダッチですが、なぜかプレデターに認識されませんでした。
このときダッチは全身が泥まみれだったことから、プレデターは体温を感知して追跡していると気づきます。
泥を塗って肉弾戦を挑み、罠の場所に誘い込むことで見事プレデターを撃破します。
プレデターは自爆のカウントダウンを始め、森林が吹き飛ぶほどの爆発を起こします。
ダッチは塹壕のような場所に隠れなんとかアンナとともに脱出を果たす、というストーリーです。
この映画のおもしろいところは、プレデターが人間を狩るだけではなく、人間も罠を仕掛けるなどしてプレデターに対抗するところにあると思います。
一見完全武装しているように見えるプレデターも、泥をかぶるなどして体温を下げるとマスク越しからは認識できなかったり、プラズマキャノンも連射ができないなどの弱点があります。
そこに人間側が気づいていくかどうかに注目して鑑賞するとおもしろいかもしれません。